One-Year Report on the Activities of “Baamdaad – House of Poetry in Exile” !
2023年1月30日
by Somaia Ramish(center)
2023年1月、ターリバーンはアフガニスタンでの詩の執筆を制限する法令を出しました。ターリバーンの勧善懲悪省は、いかなる形式の詩を書くことも禁止すると発表したのです。これに先立ち、ターリバーンが政権を握って以来、アフガニスタンではあらゆる形式の芸術がすでに禁止され、アフガニスタン国民の生活にさまざまな制限が課されていました。しかし、これらの制限によって最も影響を受けやすいのは女性とアーティストです。女性はすべての人権を失い、芸術家は芸術活動への従事が禁止されました。黙ってはいられませんでした。
ターリバーンがアフガニスタンでの2年間の統治中に行った行為は、芸術作品の公共アクセスからの消去、音楽の禁止、ヘラートの歴史的なベフザド国立美術館を含む写真ギャラリーや絵画ギャラリーの閉鎖、詩人、作家、芸術家の投獄、出版社や図書館員の迫害など多数です。
「バームダード – 亡命詩の家」は、アフガニスタンでの詩の禁止を受けて設立されました。この活動は、アフガニスタンの詩人、作家、人権活動家であるソマイア・ラミシュによって始められた抗議運動で、「バームダード」は2023年1月に検閲や弾圧との戦いを開始しました。
「バームダード-亡命詩の家」は世界中の詩人に対し、アフガニスタンにおける詩と芸術の禁止に反対し、詩を書くことでアフガニスタン国民と連帯するよう呼びかけました。この呼びかけは、フランス・ペンクラブ、日本ペンクラブ、アルゼンチン・ペンクラブ、国際作家プログラム、ベルヴェデーレ、フェルハーレンハウス・ロッテルダム、スタジオ・デ・バクリーエ、ロッテルダム国際詩祭などに受け入れられました。
さらに、世界中から100人以上の詩人がこの呼びかけに応え、「バームダード – 亡命詩の家」に詩を投稿しました。
この取り組みの結果、過去1年間、「詩の檻はない(No Prison Can Confine your Poem)」と題された2冊の詩集が出版されました。
最初の詩集『詩の檻はない』は最初に日本で日本語で出版されました。このコレクションには、詩の検閲や抑圧に反対して書いた世界中の詩人からの57の詩が含まれています。この本は、アフガニスタンがターリバーンに陥落してから2周年にあたる2023年8月15日に出版されました。
日本ペンクラブはこの出版を支持し、推薦する声明を出しました。
アフガニスタンの詩作禁止令に対するソマイア・ラミシュさんの「詩による抵抗」(日本ペンクラブの声明)
2番目の詩集「NULLE PRISON N’ ENFERMERA TON POEM(詩の檻はない)」 が2023年11月にフランス語で出版されました。この詩集には、亡命中のアフガニスタン詩人10人の詩と、世界中の詩人の85の詩が含まれています。
「バームダード – 亡命詩の家」のその他の活動
-ロッテルダム・ベルハーレンハウスのベルヴェデーレ
アフガニスタンの詩人を支援する詩の夜 / 2023年4月15日(土)世界芸術デー
– 2023年5月25日午後8時、アフガニスタンでの詩の制限に抗議する詩の夜を開催(Studio de Bakkerijが支援)
https://www.studiodebakkerij.nl/
https://www.baamdaad.net/post/poetry-night-for-afghanistan
– 2023年ロッテルダム国際詩祭に参加。アフガニスタンの詩と文学の現状について討論
https://somaiaramish.nl/blog/2023/07/09/vrouw-leven-vrijheid-2/
– 2023年9月15日にブリュッセルで行われた文化プログラムに参加。アフガニスタンの女性とアーティストの状況について討論
– パリで開催された囚人作家の国際デーでスピーチ。この会議でソマイア・ラミシュはターリバーンの刑務所にいるアフガニスタンの女性、芸術家、作家を擁護
同様に、2023年11月14日から16日までパリの4つの中学校で民主主義と自由の重要性についてスピーチ
– 2023年12月15日から日本に滞在し東京で開催された詩のKOTOBA SLAM JAPAN大会(16日)に参加。アフガニスタンの詩と文学の現状について講演。また、日本の横浜で行われた文学シンポジウムに参加(19日)。アフガニスタンの文学、詩、芸術について討論
– 2024年1月21日に抑圧と検閲に反対するアフガニスタンの詩人と連帯する詩の夜(グローバル・ポエトリー・ナイト)を組織。この詩の夜はフランス・ペンクラブの支援で開催。世界中の詩人が詩を発表し、その一部はすでに「詩を刑務所に閉じ込めることはできない」コレクションに収録されています。
https://www.baamdaad.net/post/global-poetry-night-for-afghanistan
昨年、「バームダード – 亡命詩の家」の活動を紹介する数多くの記事が、オランダ、ベルギー、フランス、日本を含む様々な国で発表されました。日本、フランス、アルゼンチンのペンクラブが抗議運動「バームダード」を支援し、詩の禁止は魂を殺し、表現の自由を拘束するものだと宣言したことは重要な出来事です。
また、日本、フランス、オランダ、ベルギー、アルゼンチンなど、さまざまな国で記事やラジオ、テレビ番組を放送してきました。セシル・オマハニ、キャロル・カルシージョ・メスロボアン、柴田望、野口壽一、フアン・タウスクは、この分野で目覚ましい活躍をしています。彼らは私たちの声を広めるために記事を書き、プログラムを組織してくれました。
アフガニスタンの詩人と連帯し、「バームダード-亡命詩の家」と連携して、世界中でいくつも抗議集会が開催されています。これらの取り組みには、テレビのインタビュー、世界中の新聞や評判の高いラジオ局でのインタビューの掲載、アフガニスタンの女性やアーティストの声を上げることも含まれています。
「バームダード – 亡命詩の家」のすべての活動が、詩人、作家、文学文化団体の協力を得て自主的に行われたことは注目に値します。現在まで、この組織は個人や団体から財政的支援を受けていません。
最後に、私たちを精神的にサポートし、努力と援助によってこの人類解放運動に意味を与えてくれたすべての人々と団体に心からの感謝の念を表します。今後ともご支援を賜りますようお願い申し上げます。
私たちは自由と平等な人権のために戦っており、闇、圧政、抑圧、検閲と戦いつづけます。
敬意を表して
ソマイア・ラミッシュ
Baamdaad – 「亡命詩の家」創設者
https://somaiaramish.nl/
https://www.baamdaad.net/