World News Day 2024: We need your help

(WAJ: 『ウエッブ・アフガン』は無数に飛び交う情報の中から信頼に足る情報を選択し裏を取りコメントをつけて再流通(リポスト)する活動を行っている。そのためには、事実を求めて現場に足を運び、その目で見た真実を伝えるジャーナリストの活動が不可欠であり、われわれの活動は勇気あるそのような人々の活動に依拠して成立している。われわれの活動は OSINT(Open-Source Intelligence)や”Mash Up”と呼ばれる、ネット社会において成立してきた手法を活用した活動のひとつだ。われわれの活動を可能とする重要な情報源のひとつであるハシュテ・スブ・デイリーの下記の主張を感謝の意味をこめて翻訳・紹介する。なお、同紙は2024年のカナダ・英国メディア自由賞を受賞している。(https://webafghan.jp/topics/#20240928 を参照)

ハシュテ・スブ
2024年9月24日

2024年、世界は次々と危機に直面している。ガザとウクライナでの戦争、壊滅的な洪水と熱波、民主主義の崩壊。ジャーナリズムはこれまで以上に重要だ。

ジャーナリズムは行動につながり、行動は解決策につながる。ジャーナリズムは、人々がどこにいても情報に基づいた生活を送る力を与える。

この仕事をするために、ジャーナリストは現場に赴き、許し難い状況の証人となり、権力者に責任を負わせ、沈黙させられた人々に声を与えなければならない。

デジタル時代と世界的な権威主義の台頭の中で、メディア業界は生き残りをかけて奮闘している。

ジャーナリズムの価値を再確認し、世界中の独立系メディアが支持を得るためには、集団的な行動が緊急に必要だ。

アフガニスタンのメディアは圧倒的に不利な状況と戦っている。メディア組織の大半は亡命先で活動している。国際援助機関からの資金に大きく依存する彼らのビジネスモデルは、ターリバーンの政権奪取以来、破壊されている。

アフガニスタンのメディアや組織は、持続可能なビジネスモデルを構築する方法を研究している。しかし、短期から中期的には、国際的な助成金、クラウドファンディング、直接の寄付が存続に不可欠となるだろう。読者や世界中の視聴者の支援が、メディアの将来の実現可能性には欠かせない。

持続不可能なビジネス環境に加え、アフガニスタンと世界中のジャーナリストが直面する危険は高まっている。昨年は、記者にとって2015年以来最も危険な年となった。2023年には記者が99人殺害され、過去8年間で最多の犠牲者を数えた。女性記者は特に脆弱で、労働権の制限、当局からの脅迫、デジタルプラットフォームでの虐待の増加などがある。

RSF(国境なき記者団)による報道の自由度指数では、アフガニスタンは世界で3番目に悪い国と評価されている。2021年8月のターリバーンによる政権奪取から3か月の間に、アフガニスタンのメディアのほぼ半数が消滅した。

<参考サイト>
https://rsf.org/en/index

 

アフガニスタンに残るメディアに対するターリバーンの検閲と規制は拡大し続けている。暫定政府に対する批判は禁じられており、宗教や女性の地位、少数派、人権といったテーマも禁じられている。

情報総局(GDI)とターリバーン治安部隊はジャーナリストを恣意的に逮捕している。数か月間にわたって拷問を受けたジャーナリストがいるという報告もある。特に外国メディアや亡命組織で働いている人々が標的となっている。2023年には、フランス系アフガニスタン人ジャーナリストのモルタザ・ベブディが9か月間拘留された。

3年間で、80人のジャーナリストがアフガニスタンで拘留された。3人のジャーナリストは国の安全を危険にさらしたとして投獄された。30人のジャーナリストは任務中に治安部隊による暴力の被害者となった。

アフガニスタン人が独立したニュース報道にアクセスする唯一の方法はオンラインだ。

ハシュテ・スブ・デイリー(Hasht-e Subh Daily:日刊午前8時) は、亡命先で活動する数少ない独立系アフガニスタン メディアの ひとつだ。私たちの出版物は、市民ジャーナリズムと匿名の情報源の協力を得て、アフガニスタンの問題を調査し、報告し続けている。受賞歴のある私たちの報道は、デジタル・プラットフォームを通じて世界中の読者に届けられている。

それでも、あなたの支援が必要だ。

アフガニスタンのジャーナリストがいなくなれば、ターリバーンは何百万人ものアフガニスタン人の生活を抑圧してきた責任を問われないままになるだろう。アフガニスタンには、立ち上がって自分たちの声を届けられるような、情報に通じ、関与する社会を築く独立したジャーナリズムが必要だ。

ハシュテ・スブ・デイリーおよび連携者たちの活動に対するあなたの支援は、報道の自由と自由で情報に通じたアフガニスタンの将来への投資となる。

2024 年の世界ニュースデー(訳注:この記事発出の翌日に当たる9月28日)は、ジャーナリストが存在する理由を決して忘れないための日だ。今日のジャーナリストの仕事を称え、ジャーナリズムの未来、民主主義の未来を応援しよう。

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