What is ‘gender apartheid’?
(WAJ: 6月30日から、カタールの首都ドーハで、国連主宰のもとで開かれるアフガニスタンに関するドーハ会議を前に、ターリバーンが出席するかどうか、そこで女性が置かれている現状がどう評価されるか、また抑圧あるいは剥奪されている女性と少女の権利の保護が保証されるかどうか、世界が注目している。アフガニスタン現地のテレビ局が、アフガニスタンの現実は女性に対する「ジェンダーアパルトヘイト」であり、撤廃およびそのための国際的な連帯を求めている。)
2024年6月20日 amuTV(アフガニスタンの独立系テレビ局)
ミルダ・サヤル
ジェンダーアパルトヘイトは、ターリバーンによるアフガニスタン占領以降、最近よく使われる言葉になった
アフガニスタンの女性と少女に課せられた厳しい制限により、ジェンダーアパルトヘイトの認定を求める声が高まり、いくつかの重要な疑問が生じている。ジェンダーアパルトヘイトとはいったい何なのか。アフガニスタンにとってその認定がなぜ重要なのか。この認定を進めるためにどのような措置を講じることができるのか。また、どのような結果が起こり得るのか。
アパルトヘイトの起源
「アパルトヘイト」という言葉は南アフリカに由来し、第二次世界大戦後に広く知られるようになった。南アでは白人至上主義を優先する政権が樹立されたが国際社会からの激しい非難により最終的に打倒された。1973年、国連はアパルトヘイトを「違法かつ犯罪」と宣言した。ローマ規程(訳注:1998年国際刑事裁判所で採択その第7条(j)でアパルトヘイトは「人道に対する罪」と規定された。)が制定され、アパルトヘイトや同様の人道に対する罪を扱う国際刑事裁判所がハーグに設置された。
アフガニスタンにおけるジェンダーアパルトヘイト
2021年8月にターリバーンがアフガニスタンを制圧すると、女性と少女を標的とした抑圧的な政策が急速に実施された。これらの政策は、女性と少女の自由、教育、仕事、移動へのアクセスを厳しく制限した。人権活動家、抗議活動を行う女性、国連の専門家はそれ以来、ジェンダーアパルトヘイトという新たな形態のアパルトヘイトに注目してきた。
ターリバーンによる女性と少女への制限
・女性と少女は大学、スポーツ競技場、レクリエーションエリア、美容院に行くことが禁止されている。
・6年生超の女子生徒は学校に通うことができない。
・女性および少女は男性の保護者なしでは旅行できない。
・女性や少女は外国の組織、そして多くの場合政府機関で働くことを禁じられている。
国際的な認知を求める
人権活動家らは、国民を性別に基づいて分類するターリバーンの法令は組織的かつ計画的な差別であり、ジェンダーアパルトヘイトを形成していると主張し、国際社会にこの事実を認めるよう求めている。
「アフガニスタンは女性の夢の墓場と化しています。私たちは心配しています。なぜ女性の声は聞き入れられないのでしょうか。なぜ仕事、教育、高等教育など女性の希望や夢に障害が作られるのでしょうか」とカーブルの住民は嘆いた。
法的および外交的努力
ジェンダーアパルトヘイトを認めるには長いプロセスが必要で、ハーグの国際刑事裁判所が裁判地のひとつとして提案されている。国連総会第6委員会は「人道に対する罪」と題する協定の策定に取り組んでおり、ジェンダーアパルトヘイトを含めることを目指している6カ国の中にアフガニスタンも含まれていると伝えられている。しかし、議論はまだ予備段階にあり、決定は10月に下される予定である。
潜在的な結果
専門家は、ジェンダーアパルトヘイトを認めれば、経済制裁を含む重大な結果につながる可能性があると考えている。法律専門家は、これにより、アフガニスタンやその他の国におけるジェンダーアパルトヘイトの加害者を裁判にかけるプロセスが促進され、ターリバーン支配下のアフガニスタンとの交渉にさらなる条件が課されるだろうと主張している。
「ジェンダーアパルトヘイトの加害者に関する新しい条約を制定する必要がある。この条約は、アフガニスタンでジェンダーアパルトヘイトを犯した者たちに責任を負わせることができるだろう」と元検察官のファルーク・アリーム氏は語った。
ターリバーンの拒否
ターリバーンは一貫して「ジェンダーアパルトヘイト」という言葉を否定し、「女性と少女の権利は保障されている」と主張している。しかし、アフガニスタンの人権問題に関する国連特別報告者のリチャード・ベネット氏は、ターリバーンによる女性と少女への制限は「組織的」だと述べた。