Afghanistan as a Strategic Fault Line: How Global Power Rivalries Sustain the Taliban’s Rule

 

(WAJ:アフガニスタンは再び、地域的・世界的な戦略競争の中核的な結節点として浮上している。ターリバーンの支配下において、過激派組織はかつてない自由を得て活動している。民主的で包摂的、かつ国民的正統性を備えた政府の樹立といった、理論上の安定化策は依然として不可欠であるが、その実践は繰り返し失敗してきた。この失敗は、国内要因だけでは説明できない。

不安定の持続は、地政学的利害と深く絡み合っている。主要大国は、アフガニスタンを戦略的圧力点、緩衝地帯、代理戦争の舞台として扱い続けている。この文脈において過激主義は、単なる安全保障上の脅威ではなく、国際的な戦略目標のために利用される道具である。アフガニスタンがこうした競合するパラダイムの中に置かれ続ける限り、平和の展望は損なわれる。

本稿は、アフガニスタンの将来が、戦略的利害から自由な、稀有な国際的合意に依存していると論じる。そのような協調がなければ、同国は過激主義の温床、代理紛争の舞台、人道的危機として存続し続けるだろう。国内の統合と一貫した国際政策の結合によってのみ、アフガニスタンは恒常的紛争から持続的平和へと移行し得る。なお、本稿の著者ファテー・サミ氏がこの間、本サイトに執筆した論説のすべては「ファテー・サミ執筆記事一覧」で読むことができる。)

 

ファテー・サミ(Fateh Sami):フリーアカデミック研究者
2025年11月7日

 

はじめに

2021年8月のアフガン共和国政府の崩壊とターリバーンの急速な復権は、同国の現代史における劇的な転換点であった。アフガニスタンは政治的に後退しただけでなく、国境を越えて影響を及ぼす過激派ネットワークの拠点ともなっている。ISIS-K、パキスタン・ターリバーン運動(TTP)、アル=カーイダ、さらには地域的関連組織が、政治的空白と限定的統治能力を利用し、南アジア・中央アジア全域で訓練・勧誘・作戦展開を行っており、その余波はヨーロッパや中東にまで及んでいる。

多くの分析は、部族的分断、脆弱な制度、イデオロギー的硬直、腐敗といった国内的欠陥を強調する。しかし、それだけではターリバーン体制が存続している理由を十分に説明できない。アフガニスタンは依然として、米国、ロシア、中国、パキスタン、イラン、インドの利害が交錯し、しばしば衝突する「戦略的断層線」である。不安定は外部アジェンダの結果であると同時に、そのための道具でもある。過激主義は単なる治安問題ではなく、より広範な戦略目的のために意図的に用いられている。

民主的で包摂的、代表性のある政府への移行という理論的解決策は明確で、広く議論されている。しかし、実践面では巨大な障害に直面している。国内の分断、民族化された政治、弱い制度、分裂した反ターリバーン勢力に加え、国際アクターが過激主義と不安定を政治的レバレッジとして利用していることが、改革を阻んでいる。本稿は、ターリバーンの強靭性を国内的正統性ではなく、地政学的分断の産物として捉える。

 

アフガニスタンの「道具化」の歴史的根源

アフガニスタンが戦略的緩衝地帯・地政学的断層線として機能してきた歴史は深い。内陸で山岳地帯に位置し、複数文明と接するその地理的位置は、南アジア・中央アジアへの影響力を求める外部勢力の関心を繰り返し引き寄せてきた。19世紀の「グレート・ゲーム」において、同国は英露両帝国の覇権争いの中心であり、国内統治や主権はしばしば犠牲にされた。

冷戦期にはその重要性がさらに高まり、1979年のソ連侵攻を受け、米国・パキスタン・サウジアラビアはムジャヒディンを代理勢力として支援した。その結果、武装化された社会と根深い過激派ネットワークが形成され、現在に至るまで政治を規定している。ソ連撤退後、民主共和国の崩壊と内戦の中で、地域支援を受けたターリバーンが台頭した。彼らは自律的政治勢力というより、戦略的影響力の媒介として機能したのである。

2001年以降の米主導による介入は一時的に共和制をもたらしたが、制度は脆弱なままで、民族・政治的分断と腐敗は解消されなかった。2021年の米撤退とターリバーン復権は突発的出来事ではなく、外部勢力による長期的な戦略操作の帰結であった。

 

大国間競争における戦略資産としてのターリバーン

ターリバーンの復権は、彼らが複数の外部アクターにとって戦略資産であることを示している。彼らの統治は「管理可能な不安定」を生み出す。すなわち、地域・世界のアジェンダを前進させるには十分だが、隣国を脅かすほど制御不能ではない。

この統治は、①中央アジアの不安定化によるロシア影響力の間接的制約、②国境・水資源・民兵ネットワークを通じたイランへの圧力、③新疆ウイグル自治区の安全と関連するウイグル武装勢力問題をめぐる中国への影響、④インドを牽制しつつカーブルへの影響力を保持するパキスタンの「戦略的縦深」(訳注:インドとの戦闘に備えて後背地のアフガニスタンを自陣とする戦略)という複数の次元で機能している。

さらに、ISIS-KやTTPといった代理過激派の活動空間を提供することで、外部勢力は「制御された不安」を通じて目的を追求できる。限定的承認や人道関与といった「ターリバーン正常化」努力は、説明責任を伴わない限り、逆説的に彼らの正統性と交渉力を強化している。

 

世界的過激主義の震源地としてのアフガニスタン

ターリバーン統治下で、アフガニスタンには20以上のテロ組織が活動している。ISIS-K、TTP、アル=カーイダ、東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)、ウズベキスタン・イスラム運動(IMU)、ジャマーアト・アンサールッラーなどが、訓練・勧誘・越境作戦の拠点を構えている。

この過激派の拡散は、中央アジア、パキスタン、イラン、中国、インド、さらにはヨーロッパにまで具体的な脅威を及ぼす。アフガニスタンの過激主義は、地域的影響力と戦略的圧力を生み出す「地政学的商品」と化している。

 

分断された国内政治と内部改革の限界

包摂的・民主的政府の理論的正当性は強いが、国内政治はそれを著しく制約している。民族・部族・イデオロギーの深い分断、亡命反対派の分裂、市民社会の脆弱さ、資金・組織能力の不足が、信頼できる代替勢力の形成を阻んでいる。

この分断は外部アクターにとって好都合であり、直接責任を負うことなく不安定を管理し、影響力を維持することを可能にしている。

 

なぜ理論的解決策は実践で失敗するのか

主要大国には、強固で統一されたアフガン政府を支援する十分な動機がない。管理された不安定は、不利な地域再編を防ぎ、過激派を戦略的交渉材料として利用し、低コストで影響力を保持することを可能にする。

このため、選挙民主主義、憲法改革、国民和解といった理論的に妥当な方策は、国内分断と外部干渉によって繰り返し挫折してきた。アフガニスタンの主権と政治的主体性は、「主権国家」ではなく「戦略的チェス盤」として見るアクターの利害に縛られている。

 

欠如している国際的合意

持続的解決には、「利害から自由な国際的合意」が必要である。それは、代理過激派支援の停止、制裁とインセンティブの協調、地域安全保障の保証、正統性と承認基準の共有を含む。

現状では、米国は対テロ、中国は経済アクセス、ロシアは地域影響力、パキスタンは戦略的縦深、イランは理念と現実の均衡を優先しており、この分断がターリバーン体制を固定化している。

 

結論

アフガニスタンの危機は国内失敗に還元できない。それは、世界・地域大国の構造的かつ戦略的計算の産物である。ターリバーンの強靭性と過激派拡散は、国内正統性ではなく、慎重に管理された地政学的環境の結果である。

民主的・包摂的政府という理論的解決は不可欠だが、国内分断と外部による過激主義の道具化が、その実現を阻んでいる。戦略的利害を超えた国際合意なしに、国内改革は成功しない。

人道的崩壊と地域不安定化が進む中、必要なのは、主権・人間の安全保障・長期的安定を優先する、国内統合と国際協調である。その条件下でのみ、アフガニスタンは代理戦争と過激主義の拠点から、自己決定と尊厳、真の平和を持つ国家へと移行し得る。

© Fateh Sami, 2025
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References

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8. Lyubinskiy, D. (2023). Regional Terrorism Threats and the Role of Afghanistan. Ministry of Foreign Affairs, Russian Federation.
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10. Jones, S. G. (2022). Waging Insurgency in Afghanistan: Lessons from Proxy Conflicts. RAND Corporation.