What does the suspension of US aid mean for Afghanistan?
(WAJ: 先進国が発展途上国へさまざまな支援を行うことは義務であり、地球規模での人類発展にとって必須事項である。なぜなら、現代世界が国家という枠組みで分断されているとき、国家運営や社会発展の努力をその国家的枠組み内のリソースに限定した場合、格差は無限に広がり、地球規模の安定が崩れるからである。その原理は、例えば、日本の地方自治体に対して地方交付税やその他さまざまの地域振興に対して国税の支出や国の支援が行われるのと同じである。それを地球的規模で行うのがアメリカのUSAIDであり日本のODAやその他さまざまな経済・人道支援である。トランプ/マスク政権はUSAIDを廃止しようとしている。支援は他人のためでなく豊かなもの自身のためのもの。格差がひろがれば社会が崩壊し、豊かさを享受している階層がかみつかれて崩壊する。為政者がもつべき基本思想なのだ。)
マスード・サイフラ(ドイチェ・ヴェレ:ドイツの国際公共放送局)
2025年2月5日
ターリバーン支配下のアフガニスタンには国民に基本的な公共サービスを提供する資源が不足している。専門家らは、米国の援助が永久に削減されればアフガニスタン国民に壊滅的な結果をもたらす可能性があると警告している。
USAIDはアフガニスタンで重要な公共サービスを支援するプロジェクトに資金を提供している(画像: ジャリル・レザイー/EPA/DPA/ピクチャー・アライアンス)
ドナルド・トランプ米大統領が米国の対外開発援助を停止し、米国国際開発庁(USAID)の活動を縮小する動きは、不可欠なサービスを外部からの援助に依存しているアフガニスタンに大きな影響を及ぼす恐れがある。
2021年8月にアフガニスタンから軍隊とその他の関係者を撤退させたにもかかわらず、米国は同国に対する最大の援助国であり続けている。
アフガニスタン復興特別監察総監室(SIGAR)の報告書によると、ターリバーンがアフガニスタンを完全制圧して以来、ワシントンは「アフガニスタンとアフガニスタン難民への援助として210億ドル(202億ユーロ)以上を支出または提供してきた」という。
米国は、援助資金はアフガニスタン国民に向けられており、ターリバーンがアクセスできないようにする安全策が講じられていると主張している。
ターリバーンは「混乱」に直面
しかし、ターリバーンは米ドルの流入から間接的に利益を得ており、それがアフガニスタン通貨の安定と急激なインフレのリスク緩和に役立ってきた。米国の援助停止は、この脆弱なバランスを覆す恐れがある。
「米国国際開発庁(USAID)の資金援助を含む米国の対外援助の停止はターリバーンに混乱を引き起こした」と元アフガニスタン外交官のガウス・ジャンバズ氏はDW(訳注:Deutsche Welle、ドイチェ・ヴェレはドイツの国際公共放送局。ドイツ政府が資金を提供する独立した報道機関)に語った。
USAID は世界的にどのような役割を果たしているか?
多くの専門家は、米国が毎年提供している数億ドルを含むアフガニスタンへの外国援助が、意図せずしてターリバーンによる同国支配の維持を助けていると主張している。
資金の流れが枯渇するにつれ、ターリバーンは国際的な要求に屈するか、国内からのより強い反対に直面するかのいずれかになるだろうと彼らは考えている。
「過去3年間、ターリバーンは自立した経済を確立することができず、こうした援助に大きく依存することになった」とジャンバズ氏は付け加えた。
アフガニスタンの人々は代償を払うことになるだろうと活動家らは言う
ターリバーンはアフガニスタンの支配権を取り戻して以来、教育や家庭外で働くことなど女性の基本的権利を組織的に否定してきた。
ターリバーン政権下では、アフガニスタンの女性は公の場で顔を見せることを禁じられている。女性の権利の問題は、ターリバーンと公式な関係を築く国にとって依然として大きな障害となっている。
その結果、世界のどの国もターリバーンをアフガニスタンの正当な政府として正式に承認していない。
ターリバーンはまた、包括的な政府を樹立したり、アフガニスタン国民が公的生活に参加できる制度を導入したりすることにも失敗している。
ターリバーンへの圧力を強めるよう求める声が高まる中、重要な援助を削減すればアフガニスタン国民の苦しみがさらに増すだけだと警告する声もある。
「国連の報告によると、アフガニスタンでは2600万人が生存のために外国からの援助に頼っている」と、国外を拠点にアフガニスタンで今も活動を続ける援助団体で活動するアフガニスタン人女性権利活動家のワズマ・フロッグ氏は語った。
「人道支援団体が資金にアクセスできなければ、最も基本的な支援さえ提供できなくなる」と彼女はDWに語った。
「ターリバーンはアフガニスタン国民の支援や発展を一切考えていない。唯一の援助は国連、国際機関、アフガニスタンの援助団体から提供される」と彼女は付け加え、トランプ大統領の援助削減の決定は一般のアフガニスタン人の状況を大幅に悪化させるだろうと警告した。
トランプ氏、アフガニスタンに計画はないのか?
アフガニスタンへの援助削減はトランプ大統領の包括的な大統領令の結果であり、その大統領令はアフガニスタンを特に標的としたものではなく、開発援助全体を対象としたものであった。
現時点では、中東とウクライナの紛争に焦点が当てられており、アフガニスタンはトランプ大統領の外交政策の課題から外れているようだ。
2月4日に行われたイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相との共同記者会見で、トランプ大統領はアフガニスタン人ジャーナリストからアフガニスタンに対する計画について質問された。
彼は「彼女の美しいアクセント」が理解できないと答えたが、本当に質問を理解できなかったのか、それとも完全に質問を避けていたのかは不明である。(『ウエッブ・アフガン』での本件に関する記事)
「トランプ政権はまだアフガニスタンに対する計画を持っていないと思う」とフロッグ氏は語った。
しかし、トランプ大統領はターリバーンに対する要求を声高に主張してきた。具体的には、米国が残した軍事装備品の返還と、バグラム空軍基地の管理である。トランプ大統領は同基地が現在中国の影響下にあると主張しているが、ターリバーンはこれを否定している。
元外交官のジャンバズ氏によれば、これらの発言は米国のアフガニスタンに対する具体的な戦略を反映したものではなく、むしろトランプ氏の選挙運動のレトリックの一部に過ぎないという。
「トランプ氏がアフガニスタンをどう扱うかは時が経てば明らかになるだろうが、彼のアプローチが前政権のそれと似ていないことは明らかだ」と彼は結論付けた。
編集者: ウェスリー・ラーン