2023年9月4日
日本ペンクラブも推薦=『詩の檻はない』
ロッテルダムから旭川へ、旭川から世界へ
日本を代表する文学者の団体=日本ペンクラブが『詩の檻はない アフガニスタンにおける検閲と芸術の弾圧に対する詩的抗議』への推薦声明を旧ツイッター、現✕で8月28日に発出しました。
日本ペンクラブは、「国際P.E.N.の日本センターとして、言論・表現・出版の自由の擁護、文学の振興と文化の国際交流、世界平和への寄与を目的とした団体」。
同会が特定の作品を個別推薦するのは珍しい。フランスペンクラブは、ソマイアさんらのBaamdaadの活動を設立当初から支持支援しており、現在はフランス語版や英語版の発行を後押ししています。スペインやオランダのペンクラブも推薦活動をしており、日本ペンクラブも世界の文学者に伍して、アフガニスタンの芸術活動に対する攻撃や検閲に抗議する旗印を鮮明にしたわけで、本当によかった、と思っております(野口談)。
なお、ペンクラブのPENは、Pが詩人や劇作家、Eが随筆家や編集者、Nが小説家を意味しています。1921年初代会長は島崎藤村。日本を代表する組織で、「国際P.E.N.憲章」を承認する国際ペンクラブの一員です。(詳しくはここをクリック)
8月15日に発行された『詩の檻はない』は旭川から始まり、札幌をはじめとする北海道にネットや新聞や放送のチャネルで広がりました。共同通信が全国配信したので刊行のニュースは全国に広がりました。北海道の新聞だけでなく茨城新聞や長崎新聞はじめ多くの新聞が独自記事を掲載しています。
(北海道新聞)
雑誌はこれからになりますが、地元旭川では『グラフ旭川』が報道したり、詩の専門雑誌『現代詩手帖』が予告記事を間に合わせています。
柴田望さんが主宰する フラジャイルの公式サイトや柴田望さんのフェイスブックでは、この間のプロセスについて、より詳細にかつライブ感あふれるレポートをお読みいただけます。
また出版により現物を手にした詩人たちによって『詩の檻はない』の朗読会がつぎつぎと実施、計画されています。旭川、札幌、東京、横浜、大阪などから挙行した、あるいは計画した、という連絡が次々と寄せられています。まだ出版されて2週間ほどなのに波紋が日本中に広がっています。今年年末に予定されているポエトリー・スラム・ジャパンの全国大会にはBaamdaadのソマイア・ラミシュさんを招待して検閲と詩作弾圧に抗議する運動を日本から世界へ広げていこうとの計画も準備中と聞いています。
ヨーロッパではすでにソマイア・ラミシュさんが住むロッテルダムを基点とするBaamdaadの活動が、日本に先行して報道されていました。
フランスペンクラブが連帯詩の執筆を呼び掛けたページ
タリバンは詩を書くことを禁止しています: 書く時が来ました!
アフガニスタンの詩人ソマイア・ラミシュが、ターリバーンの詩作禁止令を受けて、次のような訴えを寄せています(下図参照)。アメリカの詩人、マリリン・ハッカーから送られてきました。
賛同する方は、この禁止令に呼応する作品を創ってください。そして簡単な経歴と写真をそえて、Afghanistan.poetry@gmail.com にお送りください。
● BBCの報道
まさに、ロッテルダムから旭川へ、旭川から世界へ、そしてアフガニスタンの豊かな芸術活動の再生へと歩みに弾みがついてきました。
引き続き皆様のご支援をお願いします。
『ウエッブ・アフガン』
野口壽一
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