Negotiations or operation: KP lawmaker demands clear terror policy

交渉か開戦か:KP(カイバル・パクトゥンクワ州選出)議員、明確なテロ政策を要求

Amir Wasim Published in Dawn, August 5, 2023
アミール・ワシム 2023年8月5日
『ドーン』(インド日刊紙)2023年8月5日号掲載

(WAJ: トピックス https://webafghan.jp/topics/#20230731 で既報のとおり、パキスタンのカイバル・パクトゥンクワ州でイスラーム主義政党JUI-F党(注:イスラーム聖職者協会ファズル派。連立与党に参画している)を狙ったテロ攻撃があった。集会中の出来事で同党の幹部を含む少なくと44人が死亡する大惨事となった。犯人はアフガニスタンに拠点をおくIS-KPであり、犯行声明を発している。本サイトで再三注意喚起しているように、アフガニスタンからのテロの輸出が現実のものとなってきた。JUI-F党は連立与党の一部とはいえイスラーム主義組織である。その組織がジハードの対象とされた。アフガニスタンと接し、パシュトゥーン族の多いパキスタン北西部では、パキスタン・ターリバーンのテロ事件も多発しており、パキスタン当局の統治も完全とはいえず、複雑な状況がつづいている。)

 

JUI-Fのマウラナ・ファズル・レーマン議長が金曜日、バジャウル爆発事件の犠牲者の遺族を見舞った。– JUI-Fのツイッターアカウント

•  JUI-Fメンバー、 “フェンスで囲まれた国境 “に武装勢力がなぜ侵入できたのだ! – 大民主同盟(訳注:GDA; Grand Democratic Alliance)、性急な法案化を批判し、暫定統治体制をめぐる協議への参加を要求

イスラマバード: ジャミヤト・ウレマ・イ・イスラーム(訳注:JUI-F、イスラム聖職者協会ファズル派)の怒れる議員たちは金曜日(8月4日)、政府に警告を発して、部族民が自分たちの地域(訳注:カイバル・パクトゥンクワ州)で続いているテロに対して強い反応を示す可能性を指摘し、パキスタンに害を及ぼしかねない戦略を部族民にとらせないように、「責任ある当局」へ要求した。

国会の質問時間中に、南ワジリスタン州選出のジャマルディン下院議員は動議を発動し、「政府と責任者」に対し、こうしたテロリストの扱いについて明確で一貫した方針を示すよう求めた。

「そうでなければ、部族民は誰も耐えられないような手段に訴えることになる」と下院議員は端的に警告した。

7月30日、主賓として出席したバジャウルでのJUI-F大会での自爆テロから生還した同下院議員は、爆発現場を視察中のカイバル・パフトゥンクワ州のアザム・カーン州首相代行と州書記長に3つの選択肢を与えたと語った。

国家が選ぶべきは、ターリバーンと 「意味のある対話 」を行うか、逆にターリバーンと本格的な戦争を行うか、はたまたこうしたテロリスト対策を部族民に任せて手を引くか、の3つのうちどれかだ。

• JUI-Fのメンバー、武装勢力がなぜ「フェンスで囲まれた国境」に侵入できるのか疑問視
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続けてこう述べた、「彼ら(テロリスト)との有意義な対話が行われるべきで、以前のような彼らをここに連れてきて放置するだけの対話ではダメだ。もしそれができないのであれば、あるいは何らかの都合で無理ならば、彼ら(テロリスト)と戦争をせよ。……もし戦えないのであれば、あるいは戦いたくないのであれば……私たちはあなた方の前で物乞いなどせず、神のために要求する。我らが地を去れ、自分は自分で守るから。」

同じくJUI-Fに所属するザヒド・アクラム・ドゥラニ副議長は、さらに議事に関わらぬ自由な発議とスピーチを許可した。

するとJUI-F議員のジャマルディン氏は、欠かさず税金を納めている国民を守るのは国家の責任だと嵩に懸かった。

さらに彼は、自爆テロ犯が誰にも気づかれずにどうやって会場にたどり着いたのか、部族地域(訳注:カイバル・パクトゥンクワ州)の人々は理解できないと述べ、自爆テロ用のジャケットは一日で準備できるものではないと述べた。さらに、アフガニスタンとの国境はすでにフェンスで遮断されていたのに、テロリストたちはどうやって国境を突破したのか、と述べた。

「神のために言う。政府に困難をもたらすような手段を無理やり部族民にとらせる前に、部族民を憐れんでくれ」と彼は語った。

同下院議員は、厳しいスピーチを行った後、首相、暫定KP州首相、バジャウルの地元行政が部族民に協力し、60人以上が命を落とし、100人以上が負傷した悲惨な事件の後で、完全な支援を部族民に提供してくれたことを感謝した。

JUI-Fのサラフディン議員も登壇し、テロを効果的にコントロールしなければ、テロはジャングルの火のように広がり、「カラチ、ラホール、イスラマバードも安全ではいられない」と述べた。彼は、このような大惨事の後、誰も摘発できず、誰も責任を取らなかったことを残念に思う、とも述べた。

「もし国家が失敗しているのであれば、国民に自分の身を守る手段をとるように言うべきだ」と彼は言い、国会議員への武器ライセンス発行が遅れているとして、政府、特にラナ・サヌッラー内務大臣を非難した。

野党PTI(訳注:パキスタン正義運動。党首はイムラン・カーン)のヌザット・パタンは、国内で宗派に関連した殺人が増加していることを指摘し、下院の注意を喚起した。彼女は、ある安全保障会議で、前陸軍総司令官のカマル・ジャベド・バジュワ元将軍に、「あなたによって排除されつつあった人々が、明日、私たちの家に死体を送りつけるだろう。これが現実だ」と語った。

彼女は、収容所で暮らすべき人々が、なぜ国中に拡散することを許されたのか、担当 「機関 」に問うべきだ、と言った。

性急な法案化に批判

大民主同盟(GDA)のフェヒミダ・ミルザ博士は、議会で強行された性急な法案可決について政府を非難し、今回の大学法案の可決は 「詐欺 」であると述べた。

彼女は、政府が 「真の反対の声 」を黙らせたと主張し、暫定首相の指名プロセスにおいて自党にも意見を聞くべきだと要求した。

その後、副議長は月曜日の夕方まで休会とした。

Published in Dawn, August 5th, 2023

『ドーン』2023年8月5日号掲載

原文(英語)を読む
https://www.dawn.com/news/1768463/negotiations-or-operation-kp-lawmaker-demands-clear-terror-policy

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