寄せられたご感想、ご意見
直接アフガニスタンに関係なくても、当サイトをご覧になって感じられたご意見、ご要望、ご自身の近況や関心事など、どんなささいなことでも、当サイトの編集アイデアになります。どしどしお寄せください。大歓迎いたします。投稿先:noguchi_phoenixlabo◆f05.itscom.net)(◆をアットマークにご変更ください。)
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20241117
= スピーチ大会、頑張ってください =
日本語教室が開講して、もう1年が経つのですね。皆様のご尽力で、続けられたのですね。
ニュースレターを拝読すると、勉強熱心なお母さん方の様子や、元気なちびっこたちの様子が生き生きと伝わってきました。
弁論大会も開かれるとのこと、楽しみですね。お母さんたちが日本で暮らして感じたことや本音などを話されるのでしょうね。お母さんたちは準備が大変だと思いますが、スピーチを頑張ってほしいです。応援しています! 私も可能であれば、聴きに行きたいです。
(IMさん、2024年11月17日)
――だんだん学校の体をなしてきました。スピーチ大会は果たしてできるだろうかと心配でしたが、女性の参観も可能になりそうです。詳しくは開催間近になりましたらお知らせします。今後ともよろしく応援してください。(野口)
20241115
= 女子教育、アフガンの課題が日本の千葉で =
タリバンによって今日もなお妨げられているアフガニスタンの女子教育の一部が、遠く離れた日本の千葉の地でカバーされている、、、
こう考えると皆さんのやっておられるボランテイア事業の意味がより大切なものに思えます。
ご健闘をお祈り申し上げます。
(YYさん、2024年11月15日)
――激励、ありがとうございます。そうなんです。大学の施設をお借りして学校の名前を「イーグル・アフガン明徳カレッジ」としたので、女学生気分を味わえると喜ばれています。日本語講座だけですがその他の科目も増やそうと計画しています。引き続きの応援をお願いいたします。(野口)
20241113a
= 日米驚きの選挙結果に呆然 =
アフガンニュースメール No.111号の冒頭に書かれた、アフガニスタンにおける女性差別・抑圧は決してアフガニスタンの内政問題ではない(アフガンの声 国連アフガニスタン支援ミッションとターリバーン )。ジェンダー・アパルトヘイトであり世界同時代人が共に戦うべき課題である。
この文章を正しいとする事象を選挙後の行動から拾ってみた。
まず衆議院選で3議席を獲得した日本保守党の百田尚樹代表がユーチューブ番組で少子化対策に答えて「25歳を超えて独身の場合、生涯結婚できない法律にする、とか」(女性は)「30歳を超えたら子宮を摘出する、とか」、この発言は同党の事務局長が「子供がいることイコール幸せになる、という社会の価値観をどう取り戻すのか」という質問に対する答弁だが、百田代表は、小説家のSFと考えてくださいと締めくくった。
トランプ氏が圧倒的支持を得て大統領選を勝ち取った時、BS・TVでゲスト出演していた芸人パックンは、「トランプが大統領を務めた4年間を思い出してください。2回も弾劾されているんですよ。女性蔑視や差別発言、暴言、嘘。僕から見れば真っ黒なんですけど、その真っ黒な人が過半数の人に選ばれた訳です。これからの4年間は顔を伏せて時間の過ぎるのを待つようです」。
私たちの役割は、目を凝らして是非を判断することにありますが、目を逸らしたくなることがあまりにも多いのに愕然としています。
(BSさん、2024年11月13日)
――ファシズムは子宮を管理する。記録映画「ニュールンベルグ裁判」をみてショックを受けたことを思い出します。アーリア人の優性遺伝子保護のため劣性遺伝子を根絶やしにする「断種」認定の裁判シーン。古今東西、ナショナリズムやファシズムは個人の生殖にまで手を伸ばします。マルクスは「商品は富の原基形態である」といいましたが、野口は「人は国家の原基形態である」と読み替えました。あらゆる国家はナショナリズムとファシズムをめざします。マルクスは資本主義の次を構想しましたがまだ実現していません。われわれの世代は資本主義の次だけでなく国家主義の次をも構想しなければならないと思います。(野口)
20241113
= 地方自治の本旨 =
憲法92条ね。principle of local autonomy か。
プリンスプルを「本旨」と訳したのか。なんだろう。
日本にはプリンスプルがないからじゃないの。
ハハハ! ウ~ン。当てつけじゃないのか。憲法制定を主導する生意気なGHQの連中に対する。「君たち、この日本語が分かるかね』、という。
なるほど。日本人は精神年齢12歳だから俺たちが民主主義を教えてやるんだという態度だったのよね。
そう。地方自治は民主主義の学校だからね。
議員も選挙。首長も選挙ね。リコールも住民投票もあるわ。
二元代表と直接民主制だよね。
大統領制なんでしょう。一種の。なのに不信任があるのね。
うーん。兵庫県だよね。
あのパワハラ知事が帰ってきたらどうなるのかしら。
次回だね。
きっとよ。
(ムソウ国師さん 2024年11月13日)
――「地方自治は民主主義の学校」。その通りですね。本サイトでも紹介したドキュメンタリー映画「ミサイル基地がやってきた 島で生きる」はまさにそれを教える好個の教材ですね。島の若者たちがミサイル基地建設の是非を問う(反対の意思表示ではありません)住民投票要求をしたら、市が自ら定めた「住民基本条例」を削除してまで押しつぶそうとする。それを地裁、高裁、最高裁までがバックアップする。まさに日本の「反民主主義」の実態です。ココに詳細な紹介あり。←クリックしてぜひご覧ください。(野口)
20241111
表紙案を相談され一番に考えたことは
ソマイアさん本人からうけるイメージを表現することでした。
彼女は大輪の花のように強く美しい。
まさに太陽のような人だと思っていたから。
でも詩集の表紙ってわたしのような素人のイメージだと、だいたいが
荘厳なモノクロ写真か難解な抽象画。
おまけに日本人が考えるアフガニスタンの
イメージが自由をはく奪されたことによる灰色や暗黒色。
そこで本来のアフガニスタンを表紙にもってきました。
紺碧な美しい青空と砂漠のコントラスト。
真赤なかわいらしい国花のチューリップ。
暗くどんよりしているのは土地ではなくその場所に巣食う人間の問題なのだから。
でも思いの外明るい表紙になってしまい、恐縮してしまいましたが
一般の人にも手にとりやすいかな。その点ではよかった、と今は
思っています。
(日野あかねさん、2024年11月11日)
● ソマイア・ラミシュ詩集は「ココをクリック」すると購入できます。
――チューリップはアフガニスタンが原産地で世界に広まったんですね。乾燥したレンガや土色の国のようなイメージがありますが、だからこそ色鮮やかに花々や人々が咲き集う国なんです。今は暗いイメージで塗り固められた外観をしていますが、詩や絵画や芸術の力でその固い殻、地政学の狂気を打ち破りたいです。素晴らしい表紙のイメージ、ありがとうございました。(野口)
20241105
= 世界津波の日制定をめぐるエピソード =
世界津波の日は2014年に国連で採択されましたが、汗をかいたのは当時の安倍晋三首相ではなく、元幹事長の二階俊博さん(和歌山)です。
11月5日は安政元年(1854年)和歌山県で起きた大津波の、「稲むらの火」に由来しています。
小泉八雲の「A Living God」から1937年(昭和12年)刊行の尋常小学校5年生用の国語教科書「小学国語読本巻十」に取り上げられました。
庄屋の五兵衛が津波から村民を救おうと収穫した稲むらに火をつけ、村民を避難させ村民の命を救い、さらに、被災地のより良い復興を行いました。
五兵衛のモデルは濱口儀兵衛(梧陵)、ヤマサ醤油の中興の祖で、東京の大番頭は、大金の無心で大変だったと思います。
数年前に濱口梧陵記念館と広村堤防を訪ねました。
(世界津波の日制定の詳しい報告は次の外務省サイトにあります。参考になります。https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000148814.pdf)
(ENさん、2024年11月5日)
――11月5日が世界津波の日とは知りませんでした。外務省のホームページも見ました。災害大国日本として、このような国際貢献ができるのは素晴らしいですね。国と国との戦いでは人が殺されますが、自然災害との戦いでは人命が救われます。防衛隊もこの戦いに専念できるようにしたいものです。(野口)
20241103b
= 国民審査 =
国民の審判ではないのね。
それは総選挙の方だよ。先般の衆院選。ある意味歴史的だったよね。
自民の一強支配が崩壊したもんね。ウラガネ議員もカルト議員も粛清されたわ。
うーん。それでも比較第一党は維持したからややこっしいよ。いまいちスッキリしないね。投票率も底辺に留まっているし。
そんなもんだよ。決着は来夏だろう。
それに比べて国民審査は話題にならないわ。あまり意味ないのかしら。憲法79条に規定があるのに。
まー。日本民主化の情熱にもえるGHQ内ニューディーラーの連中の勇み足だよ。日本の風土というのか国民性を理解しえていなかったんだろう。
憲法にはいろんな問題があるのね。
そういうこと。
(ムソウ国師さん 2024年11月3日)
―― 一掃とまでは言えず、しぶとくも生き延びた輩もいて、自民党会派に紛れ込んだりしてますが、それでも過半数には及ばない。完ぺきとは言えませんが、お灸がすえられたことは間違いないですね。効き目があるといいんですけど。国民の権利は投票日一日だけ。あとは虚言で踏みにじられる現状。日常活動、日常監視が大切ですね。(野口)
20241103a
= 子供とともに成長する喜び =
いつもニュースレターを送っていただき、ありがとうございます。
子どもが離乳食だけになったら、私もアフガンの皆さまの支援に携われるように、
ニュースレターで勉強させていただきたいと思います。
ご活動、頑張ってください。
(IMさん、2024年10月31日)
――子育て、子供だけでなくきっとお母さん、お父さんも大きく成長されることでしょう。小生、アフガンのちびっ子たちを世話したり遊んだりして毎週成長しております。9カ月の赤ん坊、脳性マヒで入学前になっても体が不自由女の子、宿題をもってきて教えを強制する小学生、備品の遊具やピアノ、屋外でのサッカーなど、子供たちは遊びを楽しみ、バイカルチャーでたくましく育っています。日本人もインバウンド客だけでなく生活者としての外国人とともに育っていけばほんもののグローバル人種になれるんだと思います。(野口)
20241103
= 何をかいわんや =
今年のノーベル賞に日本被団協が選ばれた。戦後、彼らが取り組んできた行動が認められたのは確かだが、私には核政策の見直しを日本に迫っているように思える。民間が身を粉にして頑張っているのに、国は原爆を落とした米国の核戦略の駒になっている。ロシアに派兵してウクライナ戦争の片棒を担ごうとしている北朝鮮を政府は非難しているが、それとどう違うのか。日本はことあるごとに「世界初の被爆国だ」と口にする。そうであれば、日本は実のある行動を起こさなければならないが、核兵器禁止条約に加盟もしなければ、オブザーバーとしても参加していない。ただ、核拡散防止条約に加盟するだけでお茶を濁している。岸田首相は今回の受賞を「核兵器のない世界と恒久平和実現に向けた長年の努力に対する評価だ」などと他人ごとのように言っている。さらに、それに加えて「核兵器のない世界の実現に向けて努力を積み重ねていくことは唯一の戦争被爆国である日本の使命だ」などと恥ずかしげもなく言っている。何をかいわんや、だ。いま世界は核戦争への恐怖におびえている。そんな中、核を持つイスラエルがイランを攻撃した。イランは核開発能力を持つ国だ。イスラエルとの紛争が拡大すれば、核戦争勃発の引き金になりかねない。世界には地球を30回破滅させるだけの核弾頭があるという。地球滅亡までの残り時間を米科学者らが見通す「終末時計」は、昨年から残り90秒で止まったまま、危険極まりない状態にある。米国とロシアは「核抑止力」の信奉国だから、核を捨てることなど考えられない。となれば、世界がこぞって被団協の受賞を祝福している今こそ、日本の出番だ。「世界初の被爆国」と主張するのであれば、日本は核兵器禁止条約に加盟する努力をしなければならない。
当条約は、国際法上、核兵器を初めて違法と位置づけ、その開発も保有も使用なども一切、禁止している。被爆者らが中心となって長年、国際社会に実現を呼びかけてきた。その努力が実り、2021年1月に国際条約として発効し、現在73の国と地域が批准している。被爆者たちは、ロシアのウクライナ侵攻という現実が、この条約とは逆行していると危機感を強めている。それ故に、条約の発効で生まれた核廃絶への機運を絶対に絶やしてはならないと思っている。ところが、政府は「核保有国はどこもこの条約に加盟していないから、日本が加盟しても意味がない」と主張する。話は逆だ。だからこそ加盟して、そこで被爆国としての思いを訴えれば、日本の本気度が世界に伝わる。これを理想論に過ぎないと片付けるのではなく、理にかなった現実論だと受け取るべきなのだ。日本が敵とすべきは「核の恐怖」と「人間の狂気」であって、決して特定の国や特定の主義・主張ではない。それを肝に銘じれば、米国に何の遠慮がいるものか。今回行われた衆議院選挙で、自民党は単独過半数を確保できなかった。自民党は、殺傷能力を持つ武器の輸出や敵基地への先制攻撃、さらに最近では、英国、イタリアと組んで戦闘機を開発し、輸出まで考えている党だ。専守防衛から戦争のできる国へと日本を転換させようとしてきた矢先の敗北である。これは日本にとって幸いなことだ。日本はこれを、核兵器禁止条約加盟への好機と捉え、平和国家としての存在を世界にアピールすればいい。これこそが、被爆国・日本の進むべき道なのではないかと思う。「頑張れ日本!」と言いたい。少々熱くなってきたので、ここらでやめることにする。
(中楯健二さん、2024年11月3日)
――まったく、「何をかいわんや」ですね。「日本が敵とすべきは『核の恐怖』と『人間の狂気』であって、決して特定の国や特定の主義・主張ではない」これもまったくその通り。さらに、今回の自公の敗北を「核兵器禁止条約加盟への好機と捉え、平和国家としての存在を世界にアピールすればいい。これこそが、被爆国・日本の進むべき道なのではないか」とのご指摘、至言です。誠意のない言葉を連ねるだけで正反対の行動をとってきた政府の欺瞞を許さず声を上げ続けたいと思います。(野口)
20241028
= 日中韓の人口ピラミッド比較は面白い =
こんにちは
「<視点:115>少子高齢化は怖くない~フォーリンアフェアーズと明明徳の論考~」を拝読いたしました。ちょうど私が購読している雑誌「選択」の10月号に同じ事象をテーマにした記事があり、日中韓の興味深い人口ピラミッド図が掲載されていたので、スクラップをお送りします。
これを見ていますと、とても興味深い事象に気がつきます。
どの国も人口が減少しているのは同じなのですが、現象の仕方に特徴があります。
・日本は団塊世代が子供をつくり始めた50年ほど前、第2次ベビーブームのあとはほぼ順調に減少しています。
・それに引き換え、中国と韓国はいくつもの出っ張りと引っ込みがあります。これは中国は文化大革命や中越戦争や改革開放法など、韓国は朝鮮戦争、その後の幾度もの政変を反映しているものと思われます。
・減少スピードは中国、韓国、日本の順に大きい。つまり、社会変動が激しいほど人口減少スピードの変動も大きい。
以上を考慮すると、社会変動が少ないほど人口減少スピードも遅いと言えるのではないでしょうか。
いずれにせよ生殖可能世代が子供のいる生活に価値観を見出す社会でなければ人口は減り続ける、のでは?
「子供のいる生活に価値観を見出す社会」とは、①「子供を家庭内労働力や老後の保証と見なす社会」か、②「子供をもつことに喜びを感じる社会」だと思われます。しかし、フォーリンアフェアーズの分析では、子供をもつことに価値をもたせる宗教の働きもあまり効果がない、と述べています。したがって、人口減少を必然的傾向として受け止めるべき、との結論でした。
経営者を対象にした雑誌「選択」の結論も、このような傾向を与件として「守りの経営」「我慢の経営」を呼びかけています。
(JTさん、2024年10月28日)
――人口減少はサハラ砂漠以南を除き全世界的事象なんですね。この世界史的傾向に対して、消極的な姿勢でなく、明徳学園の福中理事長が述べているように、生活の質を向上させるチャンスと前向きに受け止めるべきではないでしょうか。つまり、領土と人口が大きいほど国力も大きいとしてそれを目指すとか、経済規模や利益は大きいほど良い、とかの価値観の転換を考えるべきなんでしょうね。世界の中でも特異な文明を形成してきた日本が、人口減少社会をあるべき未来と受け止める思想、解決方法を見出して世界に提示していくといった、積極姿勢が待たれているのでは?(野口)
20241023
= NPT体制の欺瞞 =
Non-Proliferation Treaty ね。核不拡散条約。ギマンなの?
そうだよ。だって五大国のみが合法的に核兵器を保有できるんだからね。露骨な差別だよ。
そっか。幕末の不平等条約ね。
そうそう。それそれ。
それに核廃絶なんてできないんでしょう。できればいいけど。
人類が発見したものでなくなったものがあるかなー。
うーん。必要性か。
そのうち核反応エネルギーをしのぐものが登場するんじゃないか。
それでも核は残るのよね。
平和利用の可能性があるからね。
そういうことね。
(ムソウ国師さん 2024年10月23日)
――放射性廃棄物と事故の激甚性。反人類利用にはそれでいいかもしれませんが、平和利用する場合、このふたつにいまだ解答がありません。核エネルギーの平和利用(それと核分裂炉廃棄技術)の研究は必要と思いますが、人間の知性の発達が及んでいないのが現状だと思っています。(野口)
20241021
= 国のトップの言葉は重いはずだが =
アフガンニュース拝読しました。
国内は被災地や被災者、冬の準備もできないまま炊き出しに並んでいる人々を横目に選挙戦一色です。
聖書に「初めに言葉ありき」という一節があります。意味は「初めに啓示者がいた」ということですが「言葉ありき」だけが独り歩きしているようです。
石破茂は、候補者の時は「補正予算を組んでからゆっくり解散」、「日米地位協定の見直し」、「紙の健康保険証を残す」と発言していたが総裁に選ばれた途端、「予算委員会もせず即解散」、「核共有」、「紙の健康保険証には無言」
イスラエルのネタニヤフ政権は国民皆兵制を敷いているが、全人口の14%を占めるユダヤ教超正統派は兵役が免除されている。イスラエル最高裁は政権に対し、兵役が免除されてきたユダヤ教超正統派を徴兵するよう命じる判決を下した。ネタニヤフ政権はどう出るか。
北朝鮮の金正恩は自国を守るためにと称し国民に兵役を募っている。一方でロシア支援に1万人を派兵したとの記事があった。国のトップの言葉は重いはずだが。
(BSさん、2024年10月21日)
――石破氏の総裁選前、総裁・首相就任後の醜い変身。公約も持論もあったものではありません。ミラン・クンデラ風に言えば「言説の耐えられない軽さ」といったところでしょうか。司馬遷風に言えば「公約は燕雀の毛よりも軽し」といったところでしょうか。「うそつきは泥棒の始まり」と子供のころ教えられました。「うそつきは泥棒の始まり、上りは政治家」。子供の教育ができません。(野口)
20241017
= ノーベル賞、ナチス時代にもこんな実例が =
ノーベル平和賞の話ですが、
ナチスドイツの時代に
ドイツ人のカール・フォン・オシーツキーという人が
収容所にいながら
1935年ノーベル平和賞をもらっています。
ナチスの軍備増強などを告発したりして、
ヒトラーが激怒しました。
そのため、「ドイツ人は今後ノーベル賞を受賞してはならない」
といって、ドイツで別の賞を作るきっかけになりました。
大学時代、国会図書館に行って当時のドイツの新聞を調べたことがあります。
「ノーベル賞のスキャンダル」などと見出しがついていました。
国会図書館に、当時のドイツの新聞が何種類も所蔵されていたのにもちょっとびっくりしました。
(桑原修さん、2024年10月17日)
――中国と同じですね。野口は、ノーベル賞はスウェーデン・フィンランド王族のブランディング行事だと思っております。ナチス退治は格好の題材。(野口)
20241013
= 選挙管理内閣 =
センカンなの? 新内閣は。
うーん。解散したからね。職務執行内閣だよ。憲法71条。
当初の設定どうりね。
まー。ミソギをするのが仕事だからね。幕引き。
裏金問題ね。ジミンの党官僚ーノメンクラツーラの策略でしょう。
うーん。前首相ができなかったからね。
思惑どおりになるのかしら。
時間がないよね。野党には。
どうなるのかしら。それでも政権交代?
うーん。すごいことだよね。
日本をどうするのか。責任を感じるわ。
感じて欲しいよ。
きっとよ。
(ムソウ国師さん、2024年10月13日)
――「ミソギ」ってなんでしょうか。厄払い? 国民の怒りが「厄」? 水に流す思想をもった忘れっぽい国民性? 流れ、流され、どこにいく・・・。(野口)
20241013a
= 「人道主義」が揺らいでいる =
寒露や霜、山を歩く者にとっては欠かせない
季節の風物詩です。
アフガンニュース拝読しました。
いま「人道主義」が揺らいでいます。
杉原千畝氏、第二次世界大戦中にナチスに迫害されたユダヤ人に独断でビザを発給し命を救った外交官。氏は「どんな民族でも僕は助けた」という言葉を残したが氏の行動に対し「なぜ救ったのか」? といった批判が最近SNSなどで相次いでいるという。
杉原氏の孫のまどかさんは、助かった命と助からない命をたどり人道主義の意味と向き合おうとしている(NHKスペシャル)
昨年10月7日以降イスラエルのガザ攻撃で4万1千人が殺害された(ガザ保健局)
イスラエルネタニヤフは「対テロ戦争」というが、民間人が多数殺されている。
ユダヤ人社会で強まった「排除の論理」に突き進んでいるのではないか。
まさに狂気だ。狂気と言えばロシアのミサイルがウクライナで収穫されたトウモロコシを積んだ船を破壊した。(10月8日付ニュース)
NHK国際報道ではアフガニスタンでIS地域組織が活発化し再びテロの温床になるのではと伝えていた。ISIS-Kは3千人を擁しているが、貧困が蔓延している地域で戦闘員の拡充を図っている。テロ集団はアフガン国外への活動を活発化させているが活動の規模によっては欧米から排除されることもありうる。弱者に被害が及ばないことを願う。
(BSさん、2024年10月13日)
――9.11米国同時多発テロは、ターリバーンがアフガニスタンを支配下に置いき、世界から忘れられた5年後に発生しました。ウクライナやガザでの戦争でいままたアフガニスタンは忘れられかけています。その陰で着々とターリバーン支配の既成事実化が進んでいます。同時にテロ組織の復活も進んでいます。目が離せませんね。(野口)
20241006
= 彼岸花と豊富な食物とインタビュー =
おかげさまで無事帰国しました。
アフガンニュースレターに書かれていた彼岸花、私も好きです。
実家にも咲いてました。綺麗ですよねぇ。
スリランカ人は、キレイな英語を話すかたもいるのですけど、シンハラ語しか話せない方もまだまだいまして、あとは、政治などの複雑な話は英語よりシンハラ語のほうが…というかたもいたので、結局シンハラ語に(/ _ ; )
でも私も冒頭部分だけまず録音して、iPhoneを2台持っていたので片方で再生して片方で翻訳アプリを見たらできましたので、これで大丈夫だと思って全文録音しました。
結局赤の党が勝ち、みんなは一応喜んでいるみたいです。
シンハラ人の仏教徒たちは、ムスリムのかたにあまり良い感情を持っていないようでしたが、私が日本の帝国ホテルにあたるようなシナモンホテルで食事に呼ばれたときには、お客さんは外国人かムスリムの方しかいない状態。
結局、国の支配階級、富裕層は、一部のムスリムが大多数を占めていたり…。北部のタミル人は、なおいっそう迫害されていたり。
それらの勢力図の全く外に、半裸の原住民族がいたり。
あのような小さい国にも、いろいろなものが渦巻いていました。
果物はあちらこちらに実り、お米は二毛作、温暖なのでがんばれば四毛作可能。本当に食物は豊富で、なぜこの国が貧しいのか私の悪い頭ではよくわかりかねます。
またいろいろお話できたらと思います(^^)
――2カ月、スリランカで日本語教育に携わられたのですね。ご苦労様でした。お話をうかがっていると、日本語教師という仕事に魅力を感じました。世界中で日本語学習ニーズがあるのを聞くと、仕事しながら世界中を旅行できるんですね。これからもいろんな国を回って貴重なお話を聞かせてください。千葉のアフガンのご婦人たちもわすれないでくださいね。(野口)
20241006a
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彼岸花をめぐる一言集
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先号のアフガンニュースレター(108号)で彼岸花(曼殊沙華)にふれました。すると多くの方から反応をいただきました。下記にその一部を掲載させていただきます。
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● 東京:TSさん
私の田舎(山陰)では、”彼岸花・地獄花”の事を、私の婆さんが”舌曲がり”と言うのだと教えてくれたことを思い出しました。やっと涼しくなってきて、呼吸しやすくなりました。頑張りましょう。
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● 千葉:YT さん
季節の移り変わりを教えてくれる彼岸花、私の田舎にもたくさん咲いています。
見た目の美しさと半面、危険と教えられ忘れられない季節の花ですね、、、
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● 東京:HY さん
もう彼岸花の季節ですね。
あっという間に秋が来た印象です。
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● 神奈川:IF さん
「赤い花なら曼珠沙華」ですね。
長崎物語。いい歌です。
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● TRさん
私も彼岸花好きなんです。曼珠沙華、死人花とも、地獄花は初めて知りました。昔は土葬で動物が掘り返さない様、彼岸花をお墓に植えたそうですね、人も動物も賢いですね。
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● 中国:Aさん
彼岸花はきれいですヨ、よく写真を撮りに行きます。
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● 兵庫:IM さん
こんばんは! 曼殊沙華、我が家の亭主の一番好きな花です。
よく神戸市の郊外のあぜ道に咲いているのを、採ってきて食卓テーブルに飾ったりしていました。
他人には、そんな墓場の花をと言われますが、 ある説によると天界の花なので吉兆の印とも。
だから 大好きな花と公言しています。 いい色ですよね。哀しいような・・・繊細な花弁で。
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● 東京:BSさん
彼岸花を探しに丹沢のすそ野を歩いてきました。
渋沢丘陵で見た彼岸花、バックは丹沢の山々
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● 埼玉 KNさん
曼殊沙華と言えば巾着田でしょう。
――もう15年前になるけれど、紅楼夢撮影のセットとして造営されそのままテーマパークになっている上海の大観園に遊びに行ったことがある。時期は9月後半、彼岸花が咲き誇っておりました。彼岸名はいろんな名前を持っていることを今回の皆さまのメールで知りました。その妖艶な花姿からいろいろな名前で呼ばれているようですがやはり生死やあの世を象徴する不気味にして美しい花。蓮と好対照で競い合う花のようですね。(野口)
20241003a
= アフガニスタン女性支援プロジェクト【EJAAD通信】2024.10.3 =
ようやく秋らしくなり、イベント盛り沢山の季節到来!目が回る忙しさですが、そろそろ冷え込みはじめるアフガニスタンでは、厳冬に向かってまた不安な時期となりました。
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EJAAD刺繍展示会 IN 東京 終了しました
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9月20日から23日まで、ギャラリーカフェ・ジョルジュ(世田谷区 祖師谷大蔵)にて開催しました。
多くの方々に応援いただき、刺繍ポーチ25点、ブレスレット31点の売上として、約10万円を現地に送ることができました。また、農村支援のためのアフガン産サフランも11缶お買い上げいただきました。ありがとうございました。 当日の写真とレポートをブログに載せていますのでご覧ください。
https://ejaad.jimdofree.com/blog-%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0/
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オンラインショップに新作を追加しました
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ハンドメイド通販サイトCreemaにて出品中。使いやすいマチ付きポーチも追加しました。
https://www.creema.jp/c/ejaad-afghanistan
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イベント&出店情報
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*インディアメーラ2024
日時:10月12(土)13(日)14(月祝) 10-19時
場所:神戸メリケンパーク
西日本最大級のインドのお祭りです。ナーズさんのショップでアフガニスタンの刺繍やサフランも販売させていただきます。ボリウッドダンスや本場のカレー、カラフルな民族衣装など、お楽しみに!
https://india-mela.com/
*豊中まつり2024
日時:10月18日(土)19日(日)
場所:豊島公園(阪急宝塚線 曽根駅下車)
例年8月に開催されていましたが、今年は10月です。EJAADは「市民ふれあい広場」のTIFA(国際交流の会豊中)のブースにて展示販売します。お立ち寄りくださいね。
https://toyonakamatsuri.net/
*フェアトレードマーケット@京都
日時:10月25日(金)10時から16時
今後の予定>11/29, 12/26と27
場所:ゼスト御池(京都市役所前 地下街)
*第2回「アフガニスタンDAY」ランチと交流、刺繍展示会
日時:2024年11月17日(日) 13時から16時(予定)
場所:とよなか国際交流センター 料理室・会議室4
(阪急豊中駅隣接 エトレ豊中6F)
お料理自慢のアフガニスタンの方々が故郷の味を再現したランチを作ります。現地の食文化や現在の社会状況についても聞いてみましょう。
>>先行予約を受け付けます。このメールに返信でお申し込みください。
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継続的な応援を! マンスリーサポーター募集中。
この冬も人道支援を実施する予定です。ご協力よろしくお願いします。
https://congrant.com/project/ejaad/6058
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LINEグループ「EJAADサポーターズ」
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EJAADのイベント情報、お手伝いの呼びかけなどをお伝えするためのLINEグループです。参加いただける方はこのメールに返信、またはホームページの「お問い合わせ」からお知らせください。返信不要のゆるーいネットワークです。
お知らせは以上です。
季節の変り目ですね。ご体調に気をつけてお過ごしください。
EJAAD JAPAN
https://ejaad.jimdofree.com/
(筒井百合子さん、2024年10月3日)
――世田谷のギャラリーカフェ・ジョルジュの販売、盛況でよかったですね。今回参加できず残念でした。千葉のアフガン女性と子供たちへの日本語学校も定着してきて、手作り品のバザー販売なども始めました。協力して活動できるようになるといいですね。次回は早めにスケジュール、教えてください。(野口)
20241003
= 風に舞う枯葉のごとく =
女心かしら?
ああ~。ヴェルディだね。あれは羽根だろう。
そっか。これは?
うーん。今のジミン党だよ。
なるほど。行方定めぬ波枕よね。日本をどこに導こうとしているのか。サッパリ。
総裁選はヒドカッタよね。本命はつぶれ、大穴かなと思いきやゴール直前の大逆転。自分だけのことしか考えてないからだよ。
新政権は短命の記録を更新するんじゃないか。
石橋かしら?
宇野じゃないか。まー。みものだよ。
そうね。
(ムソウ国師さん 2024年10月3日)
――秋の空枯葉内閣と名づけましょう。第1期の寿命は総選挙の27日までだから最短決定では? 総選挙で自民が勝てば第2期石橋内閣になるんだろうけど。そうは問屋が卸さない?(野口)
20240930
= 見てるのはアウシュビッツか今のガザ(笑い茸 2024年月9号) =
<川柳>
富士山の鼻先NATO戦闘機
イスラエルを招待ヒロシマなに祈る
大人気太郎はマイナ詐欺師らに
医療費にパー券代の透かしあり
業績を非正規パート増やし上げ
怒鳴られて叩きつけたい手と我慢
見てるのはアウシュビッツか今のガザ
この世界ガザの子どもは赦さない
安全は地震任せの再稼働
責任は誰もとらずに民が負い
沖縄にずっとなかった戦後など
お隣じゃなくて本土が攻めてきた
ー-----------
<笑歌> 十五夜お月さん
十五夜お月さん
見えますか
お家は地震で
壊れたの
十五夜お月さん
見えますか
いのちも洪水
泥のなか
十五夜お月さん
あの人に
ミサイルいらぬと
言っとくれ
ー-----------
(長島信也さん、2024年9月30日)
――今の世の中/右も左も真っ暗闇じゃござんせんか/筋の通らぬことばかり/右を向いても左をみても/ばかと阿呆のからみあい/・・・(野口)
20240924
= 劇場政治「日本」の秋 =
9月になっても連日の酷暑でうんざりしたわ。それに局地的な記録的大雨でしょう。能登は祟りかしら。
うーん。やはり気候危機だよね。犯人はグローバルな資本主義だよ。
地球資源を収奪し、環境を破壊したのよね。
そいうことだよ。それなのに新しい資本主義など能天気なもんだよ。
総裁選の「劇団じみん」ね。賑やかな座長選びだけどまるで小学校の学芸会じゃない。耳障りのいい言葉遊びだけ。いいかげんにして欲しいわ。
こじんまりした「劇団りつみん」はデジャヴだね。安定感はあるみたい。
出来レースでしょう。幕の上がる前に決まっていたのよ。ガチャではないみたい。
うむ。総裁がそうなるんじゃないか。無責任連中だから。
ガチャガチャポンね。日本はどうなるのかしら。
とりあえずは政権交代だろう。
そういうことね。
(ムソウ国師さん 2024年9月24日)
――安定感でしょうか。安定の失敗感のような気がします。「じみん」劇場。高校の生徒会長選びのような気がしてましたが小学校ですか。そういえば小学校ではクラス全員〇〇係なんてやってましたね。じみんも口先だけの野暮な政策論争なんてやめてそうすれば丸く収まって総選挙でも勝てるかもしれないのに。(野口)
20240924a
= ドイツ訪問で見て聞いて驚いたこと =
ドイツは外国人をEU内から、難民として沢山受け入れているが、今は多すぎて犯罪など問題が大きくなり、減らそうという動きがある。
最低時給は、1.2Euroくらいで約2,000円。月30万円ほど。
給料上げろ、の圧力が強すぎる、と経営者は。
日本は出生数が5年で2割減ったのに、ドイツでは上向きになったとか。人口が日本の80%以下なのに出生数はドイツが多くなった。
子供を産むと有給休暇1年、給料の6割もらえる。
働く母親が朝8時に幼稚園の子を預けると朝食がでるそうだ。
泊めていただいた家では、娘さんの1人はブラジル人と結婚、ひとりは結婚していないがパートナーと住み可愛い子供がいる。
外食は、日本の2、3倍かかる。
水のペットで400円くらい。
サラダパック作る会社に300人の外国人が働く。
日曜午後に町のわりに高齢の人たち70人を招き工場案内をし、その後軽い軽食、なんとそれからみんなで踊ったという。
おおらか。集まったおじさん、おばさんたちは、日本の田舎の人たちのよう。
社長様に自転車で30-40分のレストランに連れて行ってもらった。満月の田園を走り。
料理は、鶏丸焼きにフライドポテト。社長は最近日本に行き、日本の料理は素晴らしいと感動していた。
スーパーに警備員の厳つい人がいた。
年間ドイツ鉄道乗り放題のパスが1万円ほど、郊外の駅前の駐車場を増やし、車から電車利用を増やそうとしている。環境のため。
地下鉄にも一両に何台も自転車が乗れるようにしてある。みんな必ずヘルメット着用する。
街中でトイレを探すのが大変。たまにあってもコインで0.6か1Euro必要。
郊外は樹木が沢山ある豪邸が立ち並ぶ。日本との住宅レベルの違いに愕然とする。
ハンブルグの動物園は、なるべく柵やケージを減らし、動物がのびのびできるようにしてある。
来場する親子連れ、カップルはみんな幸せそう。
日本のように国中にネパール料理店があることはない。
日本のアニメ漫画本が本屋に見られた。影響力はあるか。
ハンブルグでミュージカルやコンサート見るには1.5から2万円ほど掛かるが毎晩大盛況。
ビーガンの菜食主義者も生活しやすい。
ハンブルグの高級店が並ぶところの一角にユニクロが繁盛。
ドイツは、街並みは広く美しく整う。駅、市庁舎、教会の建物は歴史的な文化の象徴で広場が広い。
ハンブルグの魚マーケットに行くがろくに海産物はなく。
ドイツはパン、サンドイッチ、ソーセージ、チーズ、ビール、ワインが美味しく安価。
家で押すだけでコーヒーがでた。捻るだけで発泡水がでた。
案外、日本の寿司レストランが多い。
日本は、食事、街のトイレ、風呂、コンビニ、いろんなサービスがいい、と思い。特に寿司など魚料理文化。
しかし、ドイツの素晴らしさに圧倒される。
(長谷川隆さん 2024年9月24日)
――ニッポン礼賛のテレビ番組が花盛りです。それはそれで悪くはないと思うのですが明治の西洋崇拝から昭和の単純反発の焼き直しを見ているような気がします。アメリカに負けて軍門に下ったままなので昭和のようにはなりたくてもなれないでしょうが、世界の良いところを猿まねでもいいからしたらどうかと思いますね。昔から外国のいいとこどりがうまい民族なんだから。(野口)
20240922a
= 事件とその深掘りが好き =
アフガンニュースレターNo.107号の気になる目次の部分だけまずは拝読しました。
ビン・ラーディンの息子さん、生きていらっしゃるのですね。
9.11当時、ビン・ラーディン記事の本もたくさん購入、新聞・ニュースも結構、欠かさず見ていましたね。
その頃の記事で思い出すのは、この息子さんの言葉「父のオサマ・ビン・ラーディンは、世界中で一番安全な場所にいるので 捕まることはない」
そう言っていたので、私「世界で一番安全な場所って何処なのかしら?」って、ずっと考え込んでしまいました。
ひょっとしたら アメリカ政府関係者がビン・ラーディンを匿っているのでは? なんて、憶測もしていたのですよ(笑)
あれから何年か経って、パキスタンに住んでいたビン・ラーディン一家が米軍(当時はオバマ大統領でしたが)に殺されたのを知って、「え~~、何だ!パキスタンに居たんだ」と思いました。アル=カーイダを生んだのは、ブッシュじゃないかという気がしているので、又、何か起きるのでは? と危惧しています。
他に、私、事件が好きで、9.11同時多発テロもそうですが、過去の下山事件とか3億円事件とか 深掘りしていました。
当然、日航機123便の事故も、当時から新聞・週刊誌・隅々まで目を通していました。写真週刊誌に載っていたエゲツナイ事故現場の写真も覚えています。 納得いかないことが多くて、 このアフガンニュースレターにもあります青山透子さんの著作物なども購入して読んでいました。
私の結論は、圧力隔壁の修理ミスではなく、米軍基地のミサイルか何かで尾翼が削り落されたのが、事故原因じゃないかと思っていました。
又、青山さんの新しい本が出て、「機長の遺体が隠されていた」とか・・・。今頃、新しい情報が出てくるなんて・・・・妙な事故ですね。
再度、この新刊も買って読もうかと考えています。
それにつけても 日米地位協定の見直しをしてもらいたいですね。 今のままだと、全く植民地みたいです。
誰が総理になってもアメリカ大統領には奴隷のようにかしづくのでしょうね。
ため息が出ます。
(MIさん、2024年9月22日)
――西側諸国で起きていないのでマスコミも一過性の報道で済ませていますが、アフガン発国際テロはすでにパキスタン、イラン、ロシアなどで大規模なものが発生しています。油断していると何が起こるかわからない状態にあります。
日航機問題の「自衛隊の演習失敗説」は昔からあります。ま、仮説のひとつとして検証の必要性はあるのではと思います。説が本当かどうかより、その説を封殺する行為が問題、ということだと思います。
911の自作自演説も(このような説はいつでもどんな問題にもあり)トンデモ論のひとつだと思います。しかし、アル=カーイダをたたきつつ泳がせていたことは事実。そのことこそ追及すべし、というのがWAJの立場です。言論弾圧はしないつもりです(そんな力もないけれど(笑))。(野口)
20240922
= 変わり身の早さは従属国の宿命? =
アフガンニュース拝読しました。
変わり身の早さは従属国の宿命それとも性、日本とアフガニスタンは似ているところがある。
敗戦後、最初のベストセラーは「日米会話手帳」だった。敗戦から1か月後に刊行され3か月で360万部売れたという。なぜそんなに売れたのだろう。戦争に負け、米軍が進駐してくる。英語が話せたほうがいいとの意識か。戦時中はストライクが「よし」、ボールが「だめ」は有名な話だ。
会話手帳は手のひら大で32頁、冒頭には「有難う、サンキュー」とある。(9月15日付、天声人語)
米国の次期大統領にバイデン危うし、となった時いち早くトランプを表敬したのは日本の副総理麻生太郎、この擦り寄る外交が日本の得意技。
パキスタンに擦り寄るアフガニスタンタリバンは武装組織だが、構図は日本に似ている。
3年前まではパキスタンがアフガニスタンの反政府勢力だったタリバンを国内に保護しアフガニスタンの親米政権を揺さぶっていたが米軍が撤退しタリバンが実権を掌握すると、パキスタンのバルチスタン解放軍やパキスタンタリバン運動などのパキスタン反政府勢力がアフガニスタンに逃れそこから越境攻撃や中国人への自爆テロを仕掛けているようだ。しかも攻撃に使われている武器は米軍が撤退する時に残したものだという。
アフガニスタンはかつてテロの温床となり、アルカイダなどが生まれた。再びこの地域で同じ闇が広がる恐れがある。(朝日新聞ーフロントライン)
アフガンニュースにもタリバン支配下のアフガニスタンがテロの温床になり、TTPなどが足場を築いているとあった。防ぐ手立てはないのだろうか。
(BSさん、2024年9月22日)
――いまやターリバーンはかつてのパトロンたちに逆らって独自性を強調し始めたようです。変わり身、早いですね。日本は78年前に素早く変わって以来対米従属を貫いてきました。安保解約して対米独立する気配はありませんが・・・。(野口)
20240918
(WAJ:アフガンユースレターの挨拶で「中秋の名月」にふれたら寸評が多数送られてきました)
=「中秋の名月」見上げた「声」の数々 =
中秋の名月⁈ 慌てて見上げました!
団子とはいかず、最中もなく、パン(丸いチーズの直径4cm程度の)とコーヒーでした😉
気候変動期で災害が多発しているときに戦争…何を考えている!と思うけど何も出来ませんね。
人類は滅亡する、考古学者が言っていますが、洪水が終わり干ばつの世界になると…大飢饉が地球を覆う?人類の危機まであと約80年?
(國安珣子さん、 2024年9月18日)
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(中国、Wさん)
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また、中秋の名月に最中を召し上がられたとの事で十五夜の起原になった中国の中秋節を思い起こされます。
なかなか雅な風習を踏襲されておられるのに感嘆いたしました。
中秋節の様に、家族が集い、月餅を食べ家庭円満と幸福な日々を念ずると共に平安貴族の様に、移ろいゆく人生の諸行無常を月の満ち欠けから感じ、江戸期の庶民に伝わった十五夜の様に、大地の五穀豊穣に感謝と敬いをもって日々を大切に過ごして参りたいと存じます。
(Iさん)
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中秋の名月だったのですね。
すっかり忘れておりました。
朝、ドーナッツを食べました笑
こちらは、もうすっかり涼しくなりました。
(北海道、Kさん)
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中秋の名月ね~
今夜はみられるでしょうか?
我が家のお団子は、ちょっとイレギュラーかも・・・?(笑)
昨日「敬老の日」✖→我が家は 労働を労って敬「労」の日と決めていますが、娘が私に「紅白饅頭探したけどないので」と買って来た、薄ピンクとベージュのコンビニ饅頭を、お団子代わりにいたしましょうかね~~~!(笑)
ということで、平和な中秋の夜となるでしょう。
(Oさん)
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月も自転公転しているのですよね。
しかも周期が同一だから地球からは同じ表面しかみえないと。
裏を見せないのですね。さすがです。
(Iさん)
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中秋の名月は今夜に見えるかもしれないです、月餅とりんご🍎ぶどう🍇などの果物を並んで食べながらお月見ます。
今後とも宜しくお願い致します。
(Aさん)
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おはぎだった。あづきが腎臓にいいというので食べている。ターリバーンはなんとかならんのですか
(Мさん)
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きれいな月を横目に見ながら、福岡出張の戻りだったのですが、飛行機2時間遅れに巻き込まれてしまいました…。
(Hさん)
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わたしは、九州のお土産のひよこ饅頭でお腹いっぱいにしていました。
(Yさん)
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名月や 月も団子も食べそこね
(ヤスさん)
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20240914
= 講座「イスラーム美術へのいざない―ヨーロッパと日本を魅了した芸術」のお知らせ =
慶應大学でイスラム美術や絨毯学を教えている知人の研究者の講演があります。
少し高価なのですが、日本では珍しいイスラム美術や絨毯を本格的に研究されていり方なので、お知り合いなどにお知らせいただけると嬉しいです。
9月と10月に早稲田大学エクステンションセンター中野校で開講されます。
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「イスラーム美術へのいざない―ヨーロッパと日本を魅了した芸術」講座
全2回で第1回が9月28日(土)13:10-16:35
①イスラーム美術の発生と発展
②イタリアとイスラーム美術
第2回は10月26日(土)13:10-16:35
③イスラーム美術の華―三大帝国における美術 ④日本とイスラーム美術
詳細は下記です。
https://www.wuext.waseda.jp/course/detail/63886/
(初回前日の9月27日午後5時まで申し込めるそうです)
よろしく。
部族の絨毯と布 triBe 榊 龍昭さん
〒204-0004清瀬市野塩5-114-1アプリコットプラザ#101
mobile:090-9133-9842
トライバルラグ→www.tribe-log.com
========================
e-mail: tribesakaki@gmail.com
facebook: http://www.facebook.com/tribesakaki
instagram: @tribesakaki36
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――イスラーム文様は奥が深い。ひとりでも多くの聴講生があつまるといいですね。(野口)
20240913a
= グチもたまれば公憤なり =
いつもアフガンのメールを読み、ニュースを見て、アフガンの状況がますます悪化している現状を知り、また世界が人種、宗教、難民問題で険悪な世相となっていることを憂えています。
我々が大学を出た年、世界の人口は約40億人弱だったのが、今年7月のニュースでは80億を超えているとのこと。
人口が増加すれば食料問題、移民、難民問題、経済が減速し国益を優先する政治問題と世界の先行きが心配です。
おまけにAIなど生活環境が進み過ぎると人間は何に生き甲斐を求めたらいいのか 不安になります。
国の対立もそれぞれの人々が交流すれば信頼ある人間関係が生まれるのに世界の国々のリーダーたちはいたずらに緊張を強調して軍備を拡大したがるのか?
ニュースを見ても、日本の自衛隊は装備を使いこなしているのか疑問に思ったりします。
とは言え、これまでアフガンの情報を逐一送っていただき、ありがとうございま した。
(ロッキーさん、9月12日)
――通信技術が発達したこと、ニュースバリューは幸せよりひとの不幸、不安をあおれば商売になる、といったメディア報道に社会が踊らされている節がありますね。昔だったら「知らぬが仏」だったんでしょうが。でも、異常気象だけはあおられなくても異常です。やっぱり愚痴のネタは尽きそうもありません。(野口)
20240213
= ペルソナ・ノン・グラータ =
Persona non grata か。ラテン語でしょ。
そうだね。英語だとウェルカムされないパーソンだろ。「好ましからざる人物」。
外交用語なの。
うむ。ウィーン条約だね。外交関係とか領事関係かな。
やはりラテン語が多用されるのね。
まー。ヨーロッパの普遍語というのか公用語だよね。ローマ帝国崩壊後も。
そういえばニュートンのプリンピキアもそうなのね。
そうじゃないと読んでもらえなかったみたいだよ。
ところで総裁選だけど賑やかじゃない。誰が呼んだのかしら。
うーん。「好ましからざる人物」じゃないか。
追放しないの。
総選挙だね。
そういうことね。
(ムソウ国師さん 2024年9月13日)
――オストラキスモス(陶片追放)というのを世界史で習ったことがあります。兵庫県知事のようなのが政界にはごろごろいます。(野口)
20240911
= 人力に失望して案出した哲学の教え =
人力に失望して案出した哲学の教え(天地の摂理・歴史の法則・老子の天網)は現在起こりつつある日本一変、世界一変の説明にある程度役立っていると思われます。
原子力推進勢力に対しては敢えて立ち向わず天地の摂理に委ねるにしくはないというのが率直な気持ちです。
天は見ているのです。
ウクライナ危機及びイスラエル・パレスチナ紛争は核兵器の使用の可能性への新たな対応を求めております。マンネリに陥った核廃絶運動に新たな息吹を与えることが緊急課題となりつつあり、そのための具体案として改めて脱原発を核廃絶の前提条件とすることを改めて提案させていただきます。戦術核兵器の使用の可能性が危惧されるに至った現実を前にして、世界が直面する危機は深刻です。
(村田光平さん 2024年9月11日)
――村田光平先生は元駐スイス大使。原子力問題や女性問題などを題材に広く深い観点から未来を問う文明批評を展開されています。公式サイトはココ。(野口)
20240909a
= いい方向に進み、知らされる方もうれしい =
最新号、有難うございます。やりましたね。EAMCから日本語検定試験に2人が合格し
たとはすばらしいですね。1年にしてこうした成果が出るとは、教える方も張合いに
なりますし、生徒も2人ができるのなら、私も頑張ろうとなりますね。いい方向に進み
出し、知らされる方もうれしい限りです。とりあえずおめでとうございます。これか
らも検定試験に挑戦する人が出てきて、合格者が増えていくことを願うとともに、楽
しみにしております。
(中楯健二さん、2024年9月9日)
――激励、ありがとうございます。アフガン日本語学校も夏休みが終わって秋学期に入りました。なかなか涼しくはなりませんが、生徒の皆さん、秋に向けて頑張る意気が高いです。バザーをやって参加意識も高まっています。2年目にむけて持続に向けた足固めとなります。今後ともよろしくご支援ください。(野口)
20240909
= 『鉛筆と銃ー長倉洋海の眸』上映会&第7回 報告会 =
私たちは今年も報告会を行います。現地の状況はいまだ厳しいままですが、私たちを後押ししてくれるのは、子どもたちの「学びたい」という気持ちであり、アフガニスタンの未来を切り開くカになりたいという切なる願いです。それを受け止め、私たちは活動を続けます。それが、子どもたちに励みとカを与え、前に進むカになると信じています。
今年も現地からの報告をいただき、アフガニスタンへの思いを新たにする場にしたいと願っています。当日は映画の再上映もありますので、まだご覧になっていない方々を是非お誘いください。10 月26 日、皆様とお目にかかるのを楽しみにしています。
(長倉洋海さん(アフガニスタン山の学校支援の会 代表)、2024年8月25日)
――パンシールでつづけられてきていた山の学校、その後が心配です。しかし、昨年の報告会ではいろんな形での支援を続けられていることを知りました。大事な活動ですね。第7回報告会の詳細は伝言板に掲載させていただきました。(読者の皆さん、ここをクリックしてご覧いただけます。)私はことしも参加させていただきます。映画の方も楽しみです。(野口)
20240906
= 国際社会は問われている =
アフガンニュース拝読しました。
世界に認められていない暫定政権が3年を超えました。
暫定政権は、女性抑圧のまま国際社会に対し強気の姿勢を見せています。
一つは女性の人権状況を調査報告してきた国連特別報告者のリチャード・ベネット氏の入国を許可しなかったことです。ベネット氏は「入国不許可の発表は、人権における国連や国際社会との関わり合いにおいて交代かつ懸念すべきシグナルだ」と声明を出した。
今一つは欧米諸国を中心に女性抑圧の改善を求める声は大きいが「他国が求める水準での女性の自由や権利の促進は、タリバンにとっては急進的な社会変化に見えるのだろう。
イスラムに基づくアフガニスタンの伝統を破壊する内政干渉との主張にもなりうる」(アフガニスタン・パキスタン地域研究ー東京外語大講師登利谷正人)
3年を超えると多方面から声が出る。タリバンも政権運営を始めるか。
国際社会は完全に嘗められている。プーチンはICC(国際刑事裁判所)加盟国のモンゴルを訪問し、モンゴルは逮捕義務があるにもかかわらず、歓迎し迎えた。ICC元裁判官尾崎久仁子氏は「ICCに裁判官を出すなど、アジア各国の中でも協力的だと思われていたモンゴルが、ICCから逮捕状が出ているプーチンを招いたのは驚いた。逮捕しなかったことでICCの権威低下は避けられない」と発言している。
この翌日(9月3日)ロシア軍はウクライナ中部を攻撃し死者41名、負傷者180人以上という最悪の死傷者を出した。ゼレンスキー氏は「ロシアのクズどもは間違いなく、この攻撃の責任を問われることになる」と怒りをあらわにした。国際社会は問われている。
(BSさん、2024年9月6日)
――国連本体も国連関連組織の国際刑事裁判所も世界平和、世界はひとつの理念を実現する組織のはずでした。各国が「わが国ファースト」の姿勢をとればおのずと対立が生じます。世界が対立でなく対話に進むよう祈ります。(野口)
20240906a
= 議会でまっとうな論戦を聞きたいものだ =
自民党1強というのがそれほど長く続くようには思えません。今の自民党の天下は第2次安倍政権以降の10年弱です。旧自民党が分裂し政権を失ってからそれなりの時間がたち、連立政権を組まなくてはならなくなっています。政権は10年程度が寿命なのかも知れません。次の選挙で自民党はかなりの議席を失うはずです。それがどのくらいになるかです。
こんなことを言うのは、政治資金について何の改革もしたくないという自民党の意思が明確だからです。当面の問題は単独過半数を割り込むかどうかでしょう。公明党がキャスティングポートを持つなんてのもいい光景ではないと思いますが。それでも安倍政権以来の議会軽視は修正されていくのではないかと期待しています。議会でまっとうな論戦を聞きたいものだと思っています。
米国はトランプが勝てばエバンジエリカルズがますます力を持ち、アメリカをキリスト教国家にしようと本格的に動き出す恐れがあります。米国の民主主義も極めて危ない状態にあることを認識しておく必要があります。
(松本康男さん、2024年9月6日)
――確かに自民党一強といっても55年体制以降のような状態ではないですね。連合しないと多数を持ちえない場合には、妥協せざるを得ないっ局面も出てきて、多少は民意が反映されるシーンも出てきそうです。衆愚も民意だ、と達観できればよいのですが・・・(野口)
20240905
= これほどまでにアメリカに従属するのか =
お知らせありがとうございます。
大変な状況のアフガニスタンでも、日本語を学ぶ方がいるとのことで、心強いです。
私からは、8月15日の講演会で花岡さんからも一言言及があった日航123便の問題にお詳しい青山透子さんの書評をお送りします。森永卓郎さんの告発が話題になりましたが、なぜ日本がこれほどまでにアメリカに従属するのかを説明する一つの仮説になりうると思います。
(嶋崎史崇さん、2024年9月5日)
――書評、お送りくださりありがとうございます。(書評はこちらで閲覧できます。→ https://isfweb.org/post-42471/)首都圏をふくむ日本の空域も海も、広範囲に米軍管轄下にあり、治外法権さえ設定されている現状。日航123便については現在でも民間ではさまざまな観点からの真相究明が続けられています。どんな仮説であっても頭から否定すること、とくに政治的な絡みが予想されるものを除外することは、真相究明の努力そのものに不信感を醸成してしまいます。そのうえで、首都圏に米軍や自衛隊支配下の民間アンタッチャブル空域があることを無視してはいけないと思います。真相解明の努力を見守りたいと思います。(野口)
20240904
= スリランカ、日本語出張授業の合間に=
都市部をでて、南のほうの指導に向かいました。
ゴール校とベリヤッテ校。
ゴール校、校舎裏、ふと見ると、イグアナみたいなのが!
興奮して学生に話しましたが、「ああ、はい」と見慣れた様子。
ベリヤッテ校は海辺で、授業後はシュノーケリング🤿働いてるのか遊んでいるのかわからない感じです。
撮れませんでしたが、野生の孔雀が飛び回っていました。
牛に囲まれて、車は進めず…。
じっと待ちます。
ワンちゃんはそこらじゅうにゴロゴロ。
(星野真理子さん、2024年9月4日)
――日本語の先生はいいですね。出張授業で世界中をまわれそう。千葉でも優秀な生徒さんが待ってます。先生のおかげで日本語検定合格第1号がうまれましたよ!)(野口)
20240903
= 党首選と公選法 =
日本の政党の党首は公職ではないの❔
うっーー。え~と。公職選挙法のーーー3条か。ーーーそうだね。
でしょう。国会議員と地方議員そして首長(くびちょう)だけよね。公選法が適用されるのは。
そういうことだね。でも公党だよね。まさか私党ではなかろう。
でも法の規制はないのよね。
うーん。企業には会社法の詳細な規制があるのにな。政治活動の自由に配慮したのかな。
政党のガバナンスを国としてもそれなりに規制すべきだろうね。政党法か。
敗戦直後にその構想があったらしいわ。民主化で雨後の筍のように政党が続出したので当時の内務省が考えたみたい。でも警戒されて政治資金規正法に化けたみたいよ。
そのトラウマもあるのか。政党法に警戒するのは。
そういうこと。
(ムソウ国師さん、2024年9月3日)
――なるほど。法律の規定のまえに「政治家としての心構え、哲学」を問いたいです。あんまり厳密に要求すると「被選挙権の自由」を侵す、と言われそうですが。(野口)
20240830a
= 人として現地に入り込む努力が大切 =
暑い日々をお元気にお過ごしでしょうか。
遅くなりました「世界でトヨタを売って来た」の簡単ながら感想を送ります。
岡部氏は本当に情熱の塊ですね。
このような方と野口様も親しい仲だったんですね。
大学生でネパールであのような貢献をやり遂げてしまう力に驚かされます。
山の村のネパール人たちとのコミュニケーションはどうしたのだろうとも。
恋人との結婚式の村人の提案がいいですね。
KJ法は名前だけは43年前の協力隊時代に聞いていましたが、フィールドで多種多様な情報を整理して説得力のあるものにしてゆくもので、本当にトヨタの途上国での販売に役立ったんでしょうね。
私も、オーストラリアに7か月、インドに3か月、UAEに1年いて、アラブ諸国、アフリカ、東欧が農薬時代の担当地域だったり、44か国訪問しているので、いろいろ本を読んでいて共感する点もあり、またいろいろ思い出しました。岡部氏は、私の苦労の数100倍以上もされたのですが。
春にバングラデシュに行ったら、日本車のシェアが8-9割とか、そしてトヨタが7割も。
ほとんどは中古車でしょうが。関税を200%もかけるという。
関税が高くて日本の新車の3倍になるというのは、ネパール、スリランカ、バングラ共通のようでした。
バングラは家電製品もパナソニック、ソニーが今も高いシェアで人気。
ネパールは車はまずインド、次に韓国、日本車はわずかになっています。
パキスタンの話を聞くと、ほとんどが日本車(中古)と聞きます。
こうした日本車のシェアが高い新興国、途上国は、岡部さんのような先駆者が大変な苦労とチャレンジをしてできたことですね。
これからはEV、携帯、半導体、家電品で中国、韓国、台湾にどんどん攻められる感じです。
まさに次の段階の正念場ですね。
日本の若人が、韓国のサムスンのように現地国に長く駐在してその国の慣習になじんで権限移譲され即断で攻めてくることに対し、どう闘えるのか、なかなか心配です。
昔はネパールに行くと、必ずジャパニと声を掛けられたのが、今は、チャイナ? コレア? とまず聞かれます。日本の存在感がどんどん薄くなるネパールです。
日本企業がこれから人口が増えるアラブの世界に入らざるを得ないでしょう。
人口が長く増え続けるアフリカも。
岡部氏のように現地に入り込んでその文化、人を愛し、ウインウインの関係になって、日本企業などが入り込むことを期待したいですね。
(長谷川隆さん、2024年8月19日)
――読後感お送りくださりありがとうございます。昔、アフガニスタンを始め発展途上国を訪問した時、「日本はマジックカンリー。素晴らしい電気製品がいっぱいあるのに人の顔が見えない」と言われました。あまりにも商品力が強かったのかもしれませんが、一般の人びとには見えないところで多くの日本人ビジネスマンが努力してきたのですね。「24時間、働けますか? イエス アイキャン」。一般消費財は究極だれでも作れます。これからは日本ならではの財やサービス、特に人間力を認めてもらえるようにする必要があると思います。その意味で岡部さんのようなかたの努力に学びたいですね。こちらで購入できます。amazon。(野口)
20240830
= “GDP”は戦争遂行のための米英の発明品 =
今日のニュースで、スタートアップを目指す女性(全体の2%)にとって出資者を探すのは至難のようです。セクハラを受けたのはぜんたいの47%。
中には「100万出すから愛人になれ」というものまであるそうです。(日本の話)
パリパラが始まりました。開会式を胸を張って行進するウクライナの選手
「我々が存在することを示すためにここにきている」という言葉が印象的でした。
頭が暑さで枯渇しないように活性化に努めています。
国民総生産(GDP)という指標は第二次世界大戦後に米英が開発した発明品のひとつといわれている。資源や物資など戦争を遂行できる生産力がどれだけあるかを正確に把握することができる。
英国の研究チームは、世界各国のGDP を歴史資料から推計し、日本の近未来を予測した。日本GDP の世界全体に占める割合は、1920年3.4%。ジャパンアズナンバーワンと称された1990年は8.6%そして中国を始めとする新興国の成長や少子化、高齢化による経済の停滞があり2022年3.7%と100年
前の水準になった。研究チームは50年後には経済大国の看板を降ろす可能性を指摘していた。(別の見方もある)
一方首相候補は拳を振り上げ防衛力強化の大合唱である。(財政健全化には触れない)
主食の米が100%自給できない姿を顧みず、日本は暦より早く晩秋に突入している。
(BSさん、2024年8月30日)
――東京に長崎の平和記念像があり、9日にその像の前で慰霊祭があるのを知って参加してきました。井の頭自然公園の中に長崎出身の記念像作者・北村西望氏の彫刻館がありそこに原型像があるのだそうです。西村氏は東京都北区に住んでいたこともあるらしく北トビア前にも小さなレプリカが展示されているそうです。井の頭公園での集会では最後に参加者全員で「ああ 長崎の鐘が鳴る」と斉唱しました。人を殺すための兵器に「良い兵器」も「悪い兵器」もあるはずがないけれど、核兵器は人類にとってあってはならないものだと思います。(野口)
20240829
= ヘイトクライムをなくする講演会のお知らせ =
いつも力のこもった記事をありがとうございます。
このところ、毎日の暑さで参っています。
アフガニスタンのこれから、どうなっていくのかなかなか明るいニュースは届きませんね。
関西では添付の通り、「ヘイトクライムとはなにか」をテーマに講演会をします。
ウエブアフガンでもご紹介いただけたらありがたいです。
どうぞ宜しくお願いします。
速く秋風を感じたいですね。
(桐生佳子さん、2024年8月29日)
――晩秋は季節としては過ごしやすいんですけど、対策しないと試練の冬が来る、ということですね。(野口)
20240826
= 「さきの戦争という意味」、合点 =
大兄の論稿「さきの戦争という意味」、合点しながら拝読しました。
8・15シンポでの拝眉をふまえ、もう、「敗戦80年」の伏線を打ちました。忙しくなりますが、ジョイントを探りたいですね。果たしてこの世で、己が息をしていることやら?
6月に師匠:童門冬二(作家)が病没、享年96。最晩年にくださったお手紙に・・・。
> 真実一路ノ旅ナレバ 真実、鈴フリ思イ出ス
>(北原白秋)、あれから50年余、いまだに鈴
> の音が響くのは学兄のみです。
師匠との邂逅なくして、今日の自分は存在しません。人の出会いをつくづくありがたいとの感傷を、初秋の風が吹き抜きます。
(矢間秀次郎さん、2024年8月26日)
――大兄の矢間さんに大兄と呼ばれると面映ゆいです。大弟と呼んでください(笑)。童門さんは、ベンチャー支援を盛んにやっていたころ歴史上の人物に材をとって経営者の心得をかたるエッセーを拝読しました。矢間さんの8・15集会で、皆さんのパワーをいただきました。もう少し頑張りたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。(野口)
20240823
= 意地と1兵卒ー劇場型政治ー =
14日の首相会見だけど酷かったわね。なによアレ。
うーむ。その意に反する退陣だからじゃないか。
やっぱしね。裏ボスに押しきられたということね。
半グレだから仕方ないよ。
意地という言葉が飛び出したもんね。ビックリよ。
本音がでたよね。人生劇場だよ。
やると思えばどこまでやるさーーーー。
だから1兵卒として残るということね。
困ったもんだわ。
ほんとにね。
(ムソウ国師さん 2024年8月23日)
――政治屋は「1兵卒として」という言葉が好きなようですね、ホントはそう思っていない人が発する言葉のようです。(野口)
20240820
= 東大阪市にふさわしい教科書採択を求めます =
いつもオール東大阪の教科書運動にご関心とご支援をお寄せいただきありがとうございます。
今夏の中学校教科書採択はいよいよ大詰めとなってきました。今夏の教科書採択は、育鵬社・自由社・令和書籍・日本教科書の右派教科書の採択を絶対阻止するということで、全国で教科書運動が進められてきましたが、2005年以来右派教科書を採択し続けている栃木の大田原市では、育鵬社と日本教科書が今回も採択されてはいますが、名古屋市などは危ない地域と言われながらも不採択を勝ち取り、さらに、2011年から育鵬社を採択し続けてきた石垣島の八重山地区では、今夏にようやく育鵬社不採択を勝ち取っています。大阪でも各地域で順調に右派教科書は不採択となり、いよいよ22日(木)の泉佐野と26日(月)の東大阪の採択が注目されています。
わたしたちオール東大阪市民の会が市教委と市長公室に提出した採択前最後の要望書のまとめを添付します。ご参照ください。(ココをクリック→ オール東大阪2024教科書採択直前要望書まとめ)。今回も傍聴制限撤廃を求めましたが、要望は認められず、26日(月)当日の東大阪の傍聴は、午後1:40より市庁舎1Fでの抽選で、会議室での傍聴者12名を選びます。抽選にはずれた人も全員が1Fモニター室で中継傍聴はできますので、たくさんのみなさんに傍聴に駆けつけてもらえたら心強いです。1:00~1:30頃までに荒本の東大阪市役所本庁1Fロビーに、みなさん、ぜひお集まりください。
東大阪に先立つ22日(木)の泉佐野の採択会議は、私も傍聴に駆けつけますので、ご都合よろしければ泉佐野でみなさんとお会いできるのを楽しみにしております。会場は泉佐野市役所3Fで1:00から傍聴受付がはじまり、1:30から傍聴抽選ですので、1:20頃までにお越しください。泉佐野市は現在大阪で唯一、育鵬社を使用している地域です。大阪から右派教科書の完全撤去をめざして、泉佐野の採択を見届けたいとおもいます。
それでは引き続き、オール東大阪の教科書運動にご関心とご支援をお寄せいただきますよう、どうかよろしくお願いいたします。
(丁章さん、2024年8月20日)
――お知らせありがとうございます。集会日程がギリギリですが、教科書問題は大事なので少しでも多くの人に読んでもらえることを願って掲載させていただきました。「平和・人権・多文化共生」の理念が最も反映され盛り込まれた教科書が必要なのは東大阪だけでなく、国際化が進む(進まなければ生き延びられない)日本全国共通の課題です。 今後とも情報提供、よろしくお願いいたします。(野口)
20240817
= 一人一人が事実を探求しながら自分で考えないと =
アフガン・レポート読みました。アジア大陸の
自然と社会の破壊のおかげで日本も極暑ですね。
中国・朝鮮・ロシア・イランなどの独裁政権はICTを駆使して
国民を効率的に抑圧しているそうですが、アフガニスタンでは
どうなのでしょう?
形の上での民主国家群も情報統制がスマートで
ぐろきんーあんぐろーにち・おう
の多重宗主国体制が強力で、日本も効率的に
支配されていますね。
いいかげん、一人一人が事実を探求しながら自分で
考えないと始まりませんね。
(末岡武彦さん、2024年8月17日)
――「ぐろきん」って、「グローバル金融」のことなんですね。日本は無謀な戦争をやって、落ちこぼれたわけですね。ところで、いつもお知らせをいただく「南麻布純音楽・アート研究会 ぴゅあみゅじかーと」って「個人の創造性を尊重し、心身にハンディを持っている方々の社会参加を支援」する活動なんですね。今度参加させていただきます。皆さんもご一緒しませんか? http://takehikosueoka.com/ に情報があります。(野口)
20240814
= スリランカで感じたこと… =
庭にココナッツが実りバナナが実り…
水田もでき川で魚が採れ鶏を飼い…
一本裏通りに入れば野犬が兎を狩っています。
多くを望まなければ自給自足が可能そうです。
かまどで煮炊きしシャワーも水ですが、
「寄っていけ、食べていけ」はすごいです。
インフラは悪いが、とりあえず飢えない。
そう思うと結構豊かな国なのでは、と思うのですが。
しかし2年前のエコノミークライシスから物価は上がる一方。
車社会なのにガソリンはリッター200円近いです。
なのに月給はヒトケタ万円。
この住みにくい国から出て行く、それが今のこの国のトレンドなのだそうです。
「日本に行くのが夢です」
毎日そんなこと言われてもなぁ。複雑です(^_^;)
(星野真理子さん、2024年8月14日)
――スリランカからのお便り。ありがとうございます。日本語学校、楽しそうですね。写真もいただきました。ぜひ、楽しい現地情報、お送りください。お待ちしてます。(野口)
20240813a
= アフガン難民、団地住民の協力でランチカーを開業 =
湿度と高温、乗り越えるのに必死の毎日ですがアフガンニュースは更に熱気をはらんだ言葉が続く。
8月4日の学園祭は盛況だったようで喜ばしいことです。ただ、「日本の学園祭に乗り込んだ」という小見出しには違和感があります。
千葉の団地で、アフガン難民の一人が団地の住民の協力を得てランチカーを開業した。アフガン料理のランチだ。団地の住人が客になり盛り上げる。アフガン人は生計を立てるため地域に溶け込んでいく。知己もなく言葉の壁が立ちはだかる日本で生計を立てるのは容易ではない。
タリバンがアフガニスタンを支配して3年を前に朝日新聞が「アフガン女性はいま」という特派員報告を紙面に載せた。特派員が2年前に会った20歳の女性、20歳年上の夫の借金の返済のため片方の腎臓を売り、さらにこのままでは生活ができないと、2歳の娘の顔を見ている。この女性に会いにアフガン西部ヘラートを訪ねたが、見つからなかったという。もう一人ライハナさん(12歳)に会うことができた。10歳の時に結婚が決まった。両親はお金を受け取った、夫はイランに出稼ぎに行き、彼女は同じ場所で両親の面倒をみている。2023年国連の調査では、この国の20~24歳の29%が18歳未満で結婚している。
アフガン西部ヘラートは、2023年10月に大きな地震に襲われた。死者の約9割は女性と子供だった。家屋が泥や土でできており集落全体が崩れ落ちていた。タリバンは男性が外で仕事をし、女性は自宅で家事や子育てを求めてきた。その結果、室内にいた女性や子供が被害に遭いやすかったのだという、弱いところに不幸は重なる。
能登沖地震で珠洲市などはまだインフラが復旧していない、被災7か月を経過し記者会見で馳知事が発した言葉が波紋を呼んだ。「1次避難所に留まっている住人は所得の低い人たちが大半だ」
バングラデシュの活力が新鮮だ。
(BSさん、2024年8月13日)
――不幸は弱いものが好きで、そこに集まるようです。不幸から逃げても不幸は追いかけてくるので、集団の力で不幸をなくすしかありませんね。(野口)
20240813
= 核のない世界と地球市民 =
長崎平和宣言ね。格調高く感激したわ。
うむ。長崎の鐘が心中に鳴り響いたよ。
それにケチをつけたのよね。あの米国大使は。けしからん。
なんでもG7大使にはたらきかけて脅迫めいた書簡を送りつけたみたいよ。
政治的だね。悪質だよ。
そうよね。ジェノサイドのイスラエルを招待できるわけないじゃない。
やはり核保有国としての対応だよ。本心では核放棄する気はさらさらないからね。
ボイコットできて良かったのね。結果的には。
そういうこと。
(ムソウ国師さん 2024年8月13日)
――東京に長崎の平和記念像があり、9日にその像の前で慰霊祭があるのを知って参加してきました。井の頭自然公園の中に長崎出身の記念像作者・北村西望氏の彫刻館がありそこに原型像があるのだそうです。西村氏は東京都北区に住んでいたこともあるらしく北トビア前にも小さなレプリカが展示されているそうです。井の頭公園での集会では最後に参加者全員で「ああ 長崎の鐘が鳴る」と斉唱しました。人を殺すための兵器に「良い兵器」も「悪い兵器」もあるはずがないけれど、核兵器は人類にとってあってはならないものだと思います。(野口)
20240808
= ChatGPT、なかなか使いこなせない =
いつも貴重な情報をありがとうございます。
本当に助かっております。
さて、google検索もChatGPTに近しいところまで来ているのか?と思っていました
が、ずいぶん違うものなのですね、、
業務効率化のためにChatGPTを使いこなせるようになりたいと思いつつも、なかなか
手が出ないところです、、
今後ともよろしくお願いいたします。
(匿名希望さん、2024年8月8日)
――AIはしれっとしてウソをつきます。一度の返事を信じないで、他のAIや検索を利用して回答をチェックしましょう。そのプロセスが自分の勉強になり、真実に近づくことになります。AIはあくまでも道具で、いま、進歩の途中です。上手に使ってください。(野口)
20240807
= メンツと長期政権が日本の問題 =
米軍は辺野古に期待しているのですかね。まだ当分の間完成は見込めません。完成した頃には米海兵隊の行動基準が大幅に変化していることすら考えられます。今残っているのは日本政府のメンツしかないのではないかと思っています。米軍はそれほど馬鹿ではありませんよ。
バンクラディッシュの件は、政権が長期化すれば既得権益者が増えて、政府は身の安全のためにこの既得権益者を大事にしようとすることで今回のような大規模な反乱が起きたと言うことでしょう。振り返って日本を見ても、自民党と経団連の癒着が目に付きます。自民党支配が長過ぎるのです。バングラで起きていることが日本でも起きないかななんて思うときもあります。
(松本康男さん、2024年8月7日)
――米軍(米政府)は日本から金を絞り取れればそれでよい、という考えではないでしょうか。日本政府の優柔不断と最後は言うことをきく体質をお見通しということでもあるんじゃないでしょうか。沖縄で映画を撮り続けている友人・知人がいい仕事をしています。次回はそれを紹介しようと思っています。
バングラの件、まったくその通りと痛感します。いろんな集会に行っても老体ばかり。どんなに格差が広がっても国民の大半は食えている。現状に満足している、ということでしょうか。トランプ様もびっくりの「わが身ファースト」に使っているように感じます。(野口)
20240806
= 夏は扇風機が一番 =
ニュース103号の冒頭にひとこと。
体温超えの外温は体内に熱が入ってきます。
人体は汗を出して身体を冷やします。汗を出せない人はうつ熱で危険です。子供の頃から冷房育ちで夏に外に出ない方は危険です。もし、いま停電すると、老若男女問わず死ぬ方が多いです。私は自宅では扇風機だけですから体温超えは関係ありません。
(匿名さん、2024年8月6日)
――熱は高い方から低い方へ移るのですね。体温越えの気温がなぜ危険か分かります。低すぎても低体温症で死にます。汗の気化熱を利用して体の熱を逃がす扇風機がなぜ体に良いのかわかりました。ありがとうございます。(野口)
20240803
= 自由の古代と近代そして現代 =
そっか。自由にも歴史があるんだ。
うん。「近代人の自由と古代人の自由」だね。バンジャマン・コンスタン。
あっ。それ聞いたことある。憲法だっけ。西洋政治思想史か。
そうだね。でも『歴史のなかの自由』(仲手川良雄、中公新書)が面白いね。
フーン。「ホメロスとホッブスのあいだ 」・・・ か。ホメロスは❔
うん。古典ギリシャ時代の吟遊詩人だね。イリアスが有名だよ。トロイア戦争の長編叙事詩。
トロイの木馬❔
そうそう。その時代のギリシャ人の自由観だよね。
フーン。で。どうなの。
どうも「生まれ故郷の人々と共に存る」という感じだね。そうだとなんとなく落ち着くというのか寛ぐじゃない。‘’血‘’と‘’地‘’が結合しているからね。
なるほどね。権力というのか強制からの自由ではなさそうね。
まー。ポリスから切り離されたら奴隷だからね。
そっか。
そういうこと。
(ムソウ国師さん 2024年8月3日)
――「アドルフ」も「ホメロスとホッブス」も読んでいないのでコメント不能。ギリシャ人の自由は奴隷あっての自由、現代人はフランス革命で自由を獲得したことになったけど物神の奴隷に。現代の日本人は戦争に負けて米グローバリズムの奴隷か?(野口)
20240730
= 武器を買う口実売り手に教えられ(笑い茸 2024年7月号) =
<川柳>
海外で見せる饒舌うそのよう
武器を買う口実売り手に教えられ
九条の席にすまして安保法
三権の椅子を持ち込む閣議室
侵略の顔がしれっと新紙幣
インバウンド大挙NATOの戦闘機
悩まない今日の献立値引き品
国産の豚が食べてるアメリカ産
隆起して教えてもまだ再稼働
生存権ヒトと原発比べられ
薩摩軍皇軍米軍自衛隊
デイゴ咲く鉄の暴風来ぬように
ー-----------
「戦争を起こすことはそれほど難しくない」
「国民に対し、我々は攻撃されかけているのだと危機感を煽り、平和主義者には、彼ら
は愛国心がなく国家を危険に晒す人々だと公然と非難すればいい」
ヘルマン・ゲーリング
ー-----------
学んでるだれも気づかぬあの手口
「ヒトラーは、民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って出てきたんですよ。…憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法がナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。わーわー騒がないで。」
副総理だった麻生太郎は2013年7月29日、都内の講演でうっかり口を滑らせてしまった。翌30日、米国のユダヤ系人権団体が「どんな手口をナチスから学べるのか」と抗議。31日、中国外務省も麻生発言を批判・抗議した。
麻生は翌8月1日、「撤回したい」と記者団に語った。
麻生副総理は発言を撤回したが
2013.12 特定秘密保護法、2014.5 内閣人事局設置など国家公務員法改正、2014.7 集団的自衛権行使容認の安保関連法、2015.9 テロ等準備罪(共謀罪)、2022.9 土地利用規制法、2022.12「敵基地攻撃能力」を認める安保関連3文書を閣議決定、2024.2 重要経済安保情報保護・活用法、2024.5 陸海空3自衛隊を一元的に指揮する防衛省設置法等を改定2024.6 政府の判断で地方自治体に指示ができる改定地方自治法成立
(長島信也さん、2024年7月30日)
――「戦争が廊下の奥に立ってゐた」(渡辺白泉)。「戦争がインターフォンを押している」(林舜)。台湾海峡波高し、為替ダンピング・関税競争、ブロック経済が進行すれば戦争。すでに第3次戦争、との警告が・・・(野口)
20240726a
= 米国の民主主義が壊れる影響は甚大=
ウエッブ・アフガンの話題は広範に広がっているので今回は米国に絞ってみます。
米国は今酷く分断されています。第2次世界大戦後のケインズ流の財政政策を執っていた頃は製造業に従事している人にもそれなりに分配があり、幅広い中間層がいて、民主主義もそれなりに機能していました。とは言え少数の超富裕層が政治を牛耳っていたディープステートがあったことは今と変わり有りませんでした。
しかし、富裕層はいまより遥かに寛大だったようです。カーネギーが金持ちだと言うことを吹聴し世間からさんざん叩かれて改心したというのは有名な話です。
その後米国の成長率が低下し、ケインズ流の財政政策が批判され、レーガンの時代に新自由主義を導入した辺りから金持ちが自己主張を遠慮なく話すようになったように思います。経済学もミルトン・フリードマンが米国経済学会を乗っ取った辺りからマネタリズム全盛となり、金融資本主義(ウォールストリート資本主義?)が米国の主流になると共に、欧州出身者の先祖返りしてしまったようです。
米国の政治は頭を使い生きていく人は体を使う労働者を見下すというエリートの集団になってしまいました。この頃はまだ共和党が総資本の政党で、民主党が労働者の党だったのですが、クリントン大統領の時代に民主党が新自由主義に宗旨替えし、巨大企業が民主党支持に変わり、民主党がエリートの党となり、共和党が落ちこぼれた白人の票を取りに行くことになりました。その結果ラストベルトの白人票を奪い合うようになりました。これをストレートに主張したのがトランプだったというわけです。
先日ある米国の評論家の文書を読みましたが、中間層の範囲に頭脳労働者のサラリーマンは入れていましたが、工場労働者含めて肉体労働者を入れていませんでした。しかし、ここまで含めなければ中間層は痩せ衰えます。民主主義を維持するためにはそれほど裕福ではないがそれなりに満足して毎日を暮らしていく人達が大量にいることが必要です。ここまでを中間層と考えてここを救うことをしなければ民主主義は痩せ衰えるはずです。
米国の分断はさらにグローバリズムを推進したため米国の空洞化が問題になりましたが、その結果が工場労働者の大量失業だったのです。米国の分断はここに、白人の人口比率が低下し、近い将来50%を割ると言われています。この大部分が高卒以下ですから、政治の難しい話は理解できないはずです。米国の大卒の比率は日本に比べれば遥かに低いですから。さらに低学歴の白人は敬虔なキリスト教でもあります。キリスト教福音派がここにきて大政治勢力になっていることです。高学歴の白人層には無宗教の比率が増えていると言います。この辺りが中絶禁止にも大きな影響を与えています。
米国の民主主義を理解するためにはこの辺りを総合的に理解すべきなのではないでしょうか。今回も意外とトランプは負けるかも知れないというのは一縷の望みかも知れません。トランプ政権になれば米国の民主主義は完膚なきまで叩き潰されそうに思うからです。日本の有識者というのは経済のことしか興味がないようで、どちらが大統領になっても日本にはプラスにはならないみたいなことを言いますが、米国の民主主義が壊れる影響はとてもそんな話では済まないはずなのですが。
(松本康男さん、2024年7月26日)
――松本さんのご意見を拝聴し、アメリカがベトナム戦争に深入りしシカゴ大学のフリードマンらの新自由主義に嫌気をさし、シカゴ大学の教授職を辞し日本に戻ってきた宇沢弘文先生の主張と行動を思い起こしました。敗戦後、アメリカ体制に組み込まれてきた(自ら進んで組み込まれた)日本ですから、おっしゃるようにアメリカ国内の分断と国際社会での信用の低下は他人ごとではありません。日本の政治と行政の劣化、目先の利益のみを追い求めて経営思想と主体性をないがしろにする大企業の経営者たちに聞かせたいご意見です。(野口)
20240726
= 8月6日、アフガン女性がパリオリンピックに登場! =
オリンピックは女性の能力を世界が認めた歴史でもあった
これは女性には無理だと男社会が勝手に決めつけた競技を女性が一つ一つ潰してきた歴史でもある。
1896年第1回ギリシャ大会は女性参加0であった。第2回フランス大会で女性参加率2.2%、120年後の今年パリ大会で女性参加率50%となった。驚くべき躍進である。
全ての競技において女性が一つずつ挑戦し勝ち取ってきた忍耐力の強さに敬服する。同時にスポーツ界も「女性の発想を生かすことが、社会におけるスポーツの価値を高めることになる」と認識したことによる。
ブレイキンでパリ五輪に出場するマニージャ・タラシュ(21歳)選手がいる。
アフガニスタンで生まれ育ったブレイクダンサーだ、「屋外で自由にダンスを踊り、他の人から認められ褒められることが幸せ」と語る。タリバンが実権を握り女性の教育や就労制限、公共の場での楽器使用や音楽鑑賞の禁止さらにダンスは「罪」
彼女は家族とパキスタンに移り、NGOの支援でスペインに入国できた。ダンスを再開し今年3月、難民選手団の一員として五輪出場が決まった。彼女は「ブレイキンは、ダンスというよりスポーツや芸術、文化だと思っている」と言う、日本時間8月9日予選が始まるので演技を見てみよう。
一方パリとその周辺で路上生活する移民の排除を進めている。立ち退きを強いられている
移民12千人の大半は滞在許可を持たないアフリカや中東だという。
パリに住み着く理由は生活できる工事現場などの仕事がある事、審査面接に行くためだという。排除を難民支援団体は「浄化」だと抗議している。
繰り返される華やかな表舞台と裏側。どちらも必死だ。
(B.Sさん、2024年7月26日)
――男女共同参画局によれば、「国レベルでの婦人の参政権は1893年に世界で初めてニュージーランドで認められた。 その後は、 例えば、イギリス1918年、アメリカ1920年、イタリア1945年、フランス1946年、韓国1948年」
約1万年の男支配に耐えて、政治の場で平等化に動き始めてまだホンの130年。「戦後強くなったのはナイロン靴下と女性」という戯言がありましたが、まだまだ序の口。女性の力はこれから本格的に強くなるはずです。ターリバーンさん、覚悟してよ。楽しみです。(野口)
20240724
= 【EJAAD通信】日本語版をアップしました =
暑中お見舞申し上げます。梅雨も開け、厳しい暑さが続いていますが、お元気でしょうか?
そういう私、早くも夏バテ気味デス。25分の自転車通勤がツライ(汗)
2017年からEJAAD JAPANの共同代表としてご一緒に活動してきたジェニファーさんが、明日アメリカへ帰国されます。これからもEJAADのオンライン会議でご一緒できるのですが、やはり別れは淋しい(涙)
アーティストとして、先生として、ほんとうに素晴らしい方でした。ジェニファーさんの力を得て、EJAAD USAは今後どんどん発展することでしょう。JAPAN組もがんばらなければ・・・
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2023年活動報告書
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英語版ができてから時間がかかってしまいましたが、やっと日本語版をアップしました。
一部自動翻訳で少々不自然なところもありますが、ご容赦ください。
https://ejaad.jimdofree.com/2024/07/15/2023%E5%B9%B4-ejaad%E6%B4%BB%E5%8B%95%E5%A0%B1%E5%91%8A%E6%9B%B8%E3%82%92%E7%99%BA%E8%A1%8C%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F/
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新しい作品が届きました
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どんどん送られてくる刺繍作品の仕分け作業や在庫管理などをお手伝いくださる方、お待ちしています。
https://ejaad.jimdofree.com/2024/07/24/%E6%96%B0%E3%81%97%E3%81%84%E5%88%BA%E7%B9%8D%E4%BD%9C%E5%93%81%E3%81%8C%E5%B1%8A%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F/
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LINEグループ「EJAADサポーターズ」
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EJAADの展示会やイベントの情報、お手伝いの呼びかけなどをお伝えするためのLINEグループを作りました。参加ご希望の方はこのメールに返信、またはホームページの「お問い合わせ」からお知らせください。返信不要のゆる?いグループです。(現在18名です)
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イベント&出店情報
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*平和のタペストリー展示
関西学院千里国際キャンパスの学生とEJAADの女性たちの共同作品、巨大タペストリーをご覧いただけます。
日時:7月21日から31日、8月6日から16日
場所:箕面市立メイプルホール
*フェアトレードマーケット@京都
日時:8月30日(金)10時から16時(7月の出店はお休みします)
予定>9/27, 10/25, 11/29, 12/26と27
場所:ゼスト御池(京都市役所前 地下街)
*サパナ・マーケット
日時:9月21日(土)10時から15時 (8月はお休みです)
場所:カフェ・サパナ(阪急 豊中駅から徒歩3分)
毎月第3土曜日に開催(8月はお休み)
いろんな国の手作り品、お料理やお菓子、無農薬野菜など。お買い物で国際交流!
http://tifa-toyonaka.org/schedules/4724
*EJAAD刺繍展示会 IN 東京
日時:9月20日から23日まで
場所:ギャラリーカフェ・ジョルジュ(世田谷区 祖師谷大蔵)
https://gc-george.com/
昨年と同じ会場です。刺繍を見に来てくださいね。ヘルシーなランチもどうぞ。
*第2回「アフガニスタンDAY」ランチと交流
2024年11月17日(日) カフェ・サパナ(大阪府豊中市)にて
アフガンファミリーが故郷の味を再現したお料理をご紹介します。
アフガニスタンの食文化、社会状況についても聞いてみましょう。
________
ハンドメイド通販サイトCreemaにて刺繍作品を出品しています。
https://www.creema.jp/c/ejaad-afghanistan
継続的な応援を! マンスリーサポーター募集中
https://congrant.com/project/ejaad/6058
お知らせは以上です。
夏本番。猛暑が続きますが、元気で乗り切りましょう!
EJAAD JAPAN
https://ejaad.jimdofree.com/
(筒井百合さん、2024年7月24日)
――2023年活動報告書の日本語版、拝見しました。日本、アメリカ、中国の連携でアフガニスタンの女性たちの学習や生活を支える活動の様子が良く分かりました。私たちのお手伝いは本当にささやかですが、こんな素晴らしい活動の一部にさせていただいているのは誇りです。私たちは千葉に在住するアフガン女性と子供たちの日本語習得と生活支援に力を入れていきます。8月からは手工芸品の販売活動を始めます。ともに頑張りましょう。(野口)
20240723
= 戦争と平和 =
ねー。ネー。人類の歴史って戦争の歴史そのものよね。今だってそうじゃない。
うーん。確かにね。ウーン。「カインの末裔」ということじゃないか。
ああー。やっぱし。そうなのね。嫉妬よね。それで殺すんでしょう。人間は。
それとだね。「バベルの塔の崩壊」じゃないか。
共通言語の喪失ね。意思疎通ができなくなっちゃた。
だから戦争の起こることを避けることは至難の技だろうね。
にもかかわらず避けなければならないのね。この地上で生きていくために。
そういうことだね。だから正戦論とか無差別戦争観とか、ついには戦争違法論が継起してきたんだろう。
恒久平和とか永遠平和とかをお経みたいに唱えるよりも人間の本性を見据えて紛争の平和的解決に思いをめぐらすべきよね。
うーむ。それしかないだろう。
そういうことね。
(ムソウ国師さん 2024年7月23日)
――カインの末裔ですか。アダムとエバの末裔のわれらも知恵のリンゴをかじったがために夫婦喧嘩を始めた。兄弟殺しも止まりません。ロシアとウクライナも元はと言えば同じ神の子。神の子は殺し合う宿命なのでしょうか。ガザに攻め込むネタニヤフもガザのハマースも神の子なんですよね。嫉妬や憎悪や欲望を無くさない限り争いはなくなりません。それらを無くするためにはどうすればよいのか。永遠の謎です。(野口)
20240719a
= 世界からアフガニスタンが消えようとしている =
アメリカンドリームを目の当たりにすることができるか。
トランプ氏が銃撃を奇跡的に逃れ、直後観衆に向けて拳を突き上げた写真が話題だ。拳を突き上げた後ろに星条旗がはためき、青空がひろがっている。まるでパリのルーブル美術館に展示されている絵画「民衆を導く自由の女神」を想起させるという。共和党大会ではこの写真をプロパガンダに利用する動きがある。起業家トランプ氏はただでは起きない。
タリバンがアフガニスタンを統治して3年が経とうとしている。
2022年8月世界が怒りをもって非難したタリバンが行った禁止措置、中学生以上の女子教育の禁止、女性の就労や自由な服装、集会、社会活動への参加などの禁止。これは今も続いている。
そして世界からアフガニスタンが消えようとしている。
3年前中学入学を迎えた女子生徒は今どうしているのか。3年前難民として日本に来た数百人の人は殺害される恐怖は避けられたが、日本の政府からの支援は無く生活の糧を得るため必死に模索している(時々テレビで流れる)。
時々流れるアフガニスタンの話題が虚しい。
ウクライナやガザ地区それにアメリカンドリームが実現したらと考えるとアフガニスタンには想いがいかないのだろう。世界の懐が大きくないのも現実だろう。小さな活動を応援したい。
(BSさん、2024年7月19日)
――千葉のイーグルアフガン明徳カレッジにも子供を連れて毎回通学してくる女性がいます。今度日本語検定を受けます。よりよい収入源を得るためには日本語の上達が必須です。アフガンで苦闘している人たちと同じく母はどこでも強いです。アフガニスタンを忘れるとまた9.11のような事態が起きます(イランやロシアではもう起きてますが)。忘れられないよう頑張ります。今後ともよろしくお願いいたします。(野口)
20240719
= 子供と向き合う大人に聞いてほしい =
お世話になっております。
いつもメールを送って頂き、ありがとうございます。
1)おかげ様で私が構築いたしました自立の為の理論「岡田式AC判別法®」が追い詰めらた日本人にとって必要だと多くの方から求められて多忙な日々を送っております。
2)新宿区の関係者とも協力し合いトーヨコ問題解決策も時間はかかると思いますが、おぼろげながら見えてまいりました。
3)さて、遅くなりましたがフォーラムのチラシを添付させて頂きます。
皆さんの関係者の皆様にお知らせ頂ければ幸いです。(注:詳細はココをクリック)
どうぞ宜しくお願い致します。
(岡田ユキさん、2024年7月19日)
――貧富の差の拡大、豊かさの陰の貧困、現代の矛盾と精力的に闘っておられる姿に敬意を表します。皆さん、フォーラムの詳細情報は伝言板に掲載しました。ぜひご覧ください。(野口)
20240716a
= 大好きな鷹と馬 =
野口さま
精力的なご活躍、頑張っていますね。
暑いですからお体には気をつけて下さいね。
大好きな鷹と馬をイメージで描いた絵を送ります。
(日野あかねさん、7月16日
――いつも素敵な作品をありがとうございます。大空にはばたく鷹と草原を駆け抜ける馬は、アフガニスタンを象徴する、アフガン人の大好きな動物です。 (野口)
20240716
= 自民党を引きずり下ろすしかない =
都知事選で分かったことは、現状を変えたくない中高年。政策などには興味がなく、印象だけで投票する若者。現状を変えたくて、それなりの政策を持っていても印象がいまいちの候補者の順だったと言うことでしょう。
トランプ暗殺未遂事件では、「もしトラ」が「ほぼトラ」になったようです。共和党内の団結が進み、スウィングステートの大部分をトランプが取りそうになっている。選挙は11月でまだ時間はありますが、今の民主党が共和党のように団結できるのだろうか。ここが問題です。
日本の人口減少については「5000万人程度に減った方が良い」という人がよくいるのですが、私がいつも言うのはそのプロセスで圧倒的に不足するのがエッセンシャルワーカーで、ごみ収集1つをとっても平常の生活が維持できなくなるのは明らか。看護師や介護士の不足も顕著になるはずで、高齢化している日本をどう維持するのか。農業、建築業、運送業も酷い状態になるはずです。日本人はこれを我慢できますかね。さらに5000万人で止まれば良いがそのまま減り続けると考える方が自然のはずです。日本は消えてなくなるとイーロン・マスクが言ったようになるのでは困ります。
日本会議がのさばっている間は移民の受け入れはほぼ不可能でしょうから。その意味でも自民党を引きずり下ろすしかないのではないかと思っています。
(松本康男さん、2024年7月16日)
――55年体制、社会党は消滅しましたが、自民党は公明党のおかげで生き延びました。この2党が日本の生まれ変わりの可能性をつぶし、他党は生まれ変わる能力を持ちませんでした。老兵は去るのみ。若い世代に期待するしかないです。気にくわなくてもせっかく生まれてきた機運を大事に見守りたいと思います= (野口)
20240713b
= 右手は自分のために、左手は他者のために =
能登半島珠洲市の炊き出しのご報告
サフランライス
アフガン風鶏肉の煮込み
ひよこ豆の煮込み
スパイス香る手作りケーキ
きゅうりのピリ辛ピクルス
アフガニスタンの干しぶどう
2024年7月12日、珠洲市生涯学習センターへ炊き出し無事に行くことができました。学習センターにはまだ約50名の方が避難されています。
珠洲市へ行くきっかけを作ってくれた友人と前回伺って、また行きたいと思い、珠洲市市役所に連絡をして約一カ月。
前日の夜に出発して約10時間のドライブ
夏に嬉しいアフガンスパイスメニューを作りました。
煮込み料理は約5時間かけて煮込み、冷凍して持参して現地では温かい料理と炊きたてのサフランライス、皆さまにご寄付頂いたレーズンミックス、スパイスケーキ等を提供することができました!
朝から炊き出しがあると聞いて楽しみに来て順番待ちしてくれたり、美味しいから作り方を教えてと言ってくれたり、また前回レーズン美味しかったからとまた足を運んでくれた方がいたり、被害状況も実際見ないとわからないことばかり
でも皆さんの前向きな言葉や笑顔にこちらがパワーを頂き、150食をあっという間に配ることができ、感無量!
また今回ご協力頂きました皆様ありがとうございました!
ボランティアで参加頂いた方々も誠にありがとうございます。
まだまだ復興が進んでいない地域もあり、実際にお会いできて、皆さんの笑顔になる瞬間を届けることができて嬉しいです。
食で繋がる、ホッとする瞬間、温かい手作り料理
能登の大自然や笑顔に僕たちが力をもらいました。
右手は自分を助けるために、左手は他者に寄り添い助けるためにある。
がんばれ能登!がんばれ日本!
(アフガンサフランさん、2024年7月13日)
アフガンサフランさんのホームページは 【ここをクリック】
――厳しい環境のもとでも頑張って生き抜いているアフガニスタンの人びとの息吹が能登にも伝わったと思います。バブリさんたちの頑張りに頭がさがります。暑さに負けず引き続き頑張ってください。「右手は自分のために、左手は他者のために」、素晴らしい言葉です。励まされました。ありがとうございます。(野口)
20240713
= はかないはなしー番外編ー =
フーン。だいぶ違うんじゃないの。いつもと。
うん。だから番外。
むなしくせつないお話しなのかな。
いや。そうでもない。お墓なんかいらないんじゃないのーといことだよ。
あら。そうなの。なんでまた。
うん。先日同窓会で「久しぶりに帰郷し両親の墓参をしてきた」という話しをしたんだよ。そしたら「お前の墓はどうするの」と聞かれたんだよね。
ああー。深刻な問題よね。それで。
「いらない」と答えたよ。
なんで。
「千の風になって」という唄があるじゃない。あれだね。
はいはい。感動的よね。
うん。人間は霊で生きているのであって肉体は死んでも変わらない、といことなんだよね。
そうね。神の霊が吹き込まれて生きるものとなったんだもんね。
そう。ヘブライ語のルーハハ、ギリシャ語のプネウマだよね。
息であり、風でもあり、万物に変化しうるのよね。
そう。そしてこの宇宙のどこかに漂っているんだよね。そんなものを石の中に留めておくことなんかできるわけないじゃない。
そうよね。葬式仏教と石材業者の企みにのることはないわ。
そういうこと。
(ムソウ国師さん 2024年7月13日)
――墓は残されたものへの負担でしかない。人は家族や友人や知人の記憶のなかで生きていきます。本人の意思と肉体は静かに自然に帰り宇宙の一部になる、それで十分ではではないでしょうか。(野口)
20240712
= 些細なことで世界が様変わりする =
100号おめでとう、
ドーハ会議は不満足でしょうが、ターリバーンが国際会議に出席したことで良しとしましょう。
些細なことで世界が様変わりすることをここ数日で経験した。
6月27日夜の米国大統領選のテレビ討論会でバイデン氏が見せた高齢不安「かすれた声、言い間違い、乏しい表情」NYタイムズは翌日の新聞報道でバイデン退陣を訴えた。この地方紙の言動が民主党内に動揺を起こし、バイデン氏の同友までが撤退を求める行動に出た。「バイデン IS Unfortunately 」
フランスではマクロン氏の総辞職を受けて、7月7日に国民議会の総選挙を行ったが右派、中道、左派とも過半数を取れず連立を模索する混迷状態となった。
ロシアでは、7月9日インドのモディ首相と会談があり、プーチンはウクライナ侵攻をネオナチが支配するウクライナ政府による東部のロシア系住民の集団殺害と持論を主張したがモディ首相は小児病棟などへの攻撃が念頭にあり、「罪のない子供たちが殺されているのを見ると心が傷つく」と発言し「戦争では何も解決しない」と苦言を呈した。
ひとつのきっかけが大きなうねりになることが分かった。
アフガニスタンもドーハを契機に大きなうねりが来ることを期待したい。
(BSさん、2024年7月12日)
――いい方に様変わりすることを期待します。でも、アフガニスタンに関しては相変わらず厳しい論評が多いです。(野口)
20240707
= 「蟻の兵隊」アンコール上映にご参加を =
毎度のお騒がせで恐縮ですが、この夏「蟻の兵隊」の奥村和一さんが生誕100年を迎えます。
20歳で戦争に行った人が生きていれば百寿を迎えるのですから、たしかに日本の戦争は遠くなりました。
しかしながら、ウクライナにつづきガザも戦火に見舞われ、それに引きずられるように日本でも防衛力の増強が叫ばれています。
戦争の足音が近づくいま、その戦争とは何か、戦争がいかに人間の理性を剥奪するのか、
元中国残留日本兵・奥村和一の鬼気迫る姿から、ふたたび多くを感じてほしいと願っています。
8/3(土)より2週間、渋谷のシアター・イメージフォーラムで「蟻の兵隊」をアンコール上映します。
上映時間は連日午前11時。初日上映後に舞台挨拶させていただきます。
蟻の兵隊 – シアター・イメージフォーラム (imageforum.co.jp)
お忙しいなか誠に恐縮ですが、ぜひまたこの機会に「蟻の兵隊」をスクリーンでご覧ください。
チラシを添付させていただきます。ご関心お持ちの方々にもお知らせ願えると幸いです。
イメージフォーラムは2006年夏に「蟻の兵隊」が封切られ大ヒットを記録した思い出の映画館です。
このときは2つのスクリーンを使って1日8回上映し、それでも立ち見が出るほどの盛況でした。
その勢いは長くつづき、おかげさまで11週のロングランを達成することができました。
まさに原点に帰る思いです。
初日にお目にかかれることを願っています。
「蟻の兵隊」公式サイト 蟻の兵隊 (renuniverse.com)
「蟻の兵隊」生誕100年記念予告篇 https://youtu.be/a2pYLwCLHIQ
奥村和一はもういない でもスクリーンの中に生きている
感謝を込めて
(映画監督・甲南女子大学教授 池谷 薫(いけや・かおる)さん、2024年7月7日)
――BCCでこの案内をいただきました。「拡散希望」とありましたし、作品の中味からして必見と思い、紹介させていただきました。詳細情報は伝言板にあります。ぜひご覧ください。野口も必ず観に行きます。→ https://webafghan.jp/noticeboard/#20240707(野口)
20240701a
= さらにグローバルな信頼の獲得を =
野口壽一さんによる「<視点:103>脱植民地主義の途 精神篇~上皇上皇后ご夫妻の想い~」を拝読いたしました。投稿文の最後の三行を引用させていただきます。
『戦争に直接の責任のないわれわれの世代だとはいえ、戦争に最大の責任をもつ天皇の子として生まれた運命を背負い、行動された上皇上皇后陛下の精神的あり方を共有しなければならない。』
標題に的確な締め括りの記述に感銘しております。以下は、高齢者の近況の感想とも重なります
日本のアニメ産業が、世界に発信する作品が注目されています。例えば、第96回アカデミー賞の場で2024年3月娯楽アニメ映画『ゴジラ-1.0』で初の視覚効果賞を受賞して、同様に、宮崎駿監督がジブリスタジオ作品で『君たちはどう生きるか』長編アニメ映画賞の栄誉に輝いています。平和日本が、世界の市民に娯楽を提供して、注目されるのは、日本人として誇りです。
大谷 翔選手が投打の二刀流の実力を示す「ショータイム」と報道するメディアに対しても、日本人と日本民族としても、誇りと自信になります。スポーツの世界でも、野球発祥の地で日本人選手が、謙虚な振る舞いと笑顔による友好・友情を強めているからです。
パリオリンピックの予備選における世界大会に話題となる男女のバレーボールやバスケットボールの躍動にも、小柄な女子が、大柄な選手が強打する中で、忍耐してボールを拾い上げ、敏捷に走り抜けてネットにボールを配給し、勝利を目指すチーム力が異彩を放ちます。
イスラエルとパレスチナ戦争、ロシア侵攻によるウクライナ独立と対照的な状況にあるからです。
平和日本が戦後から復興し、軽薄な半導体、短小な省エネ型家電や自動車を牽引して進化する製造業、そして、次世代に継承されるサービス業における日本人のホスピタリティーと社会風土に継承されています。
日本の将来の独立主権自由と民主主義は右から左まで、多様化しています。敗戦を経て80年の長い時に忍耐力を発揮して、グローバルな信頼を獲得してきました。本年6月における天皇皇后陛下の英国親善訪問は、上皇上皇后陛下の御心を継承されています。野口壽一さんの最後の言葉をかみしめるべきでしょう。読者もその真髄を実感されていることでしょう。(小原重信さん、2024年7月1日)
――わたしの投稿へのご感想、ありがとうございました。折しも、令和天皇皇后両陛下がイギリスを訪問されました。第2次世界大戦時の英国人捕虜の問題を話題にする日本の新聞もありました。チャールズ国王夫妻主催の晩さん会で令和天皇は昭和天皇、平成天皇の訪英にもふれ、上皇が「1998年に同じ晩さん会で、日英両国民が、真にお互いを理解し合う努力を続け、今後の世界の平和と繁栄のために、手を携えて貢献していくことを切に念願しておりました」と挨拶されています。イギリス帝国主義・植民地主義、さらには日本軍国主義の置き土産が現代世界の諸困難を生み出している事実に目をつむることはできませんが、憎悪の芽をひとつひとつ摘み取っていく作業は、国家のそれぞれのレベルで成し遂げていく課題だと痛感します。(野口)
20240703b
= アラスカの取材旅行から帰ってきました! =
こんにちは、ドキュメンタリー映画監督の影山あさ子です。アラスカから6月25日に日本に戻ってきたところです。
北太平洋の沿岸と川のほとりには、日本のアイヌと同じくサケをとって暮らしてきた先住民がたくさんいますが、今回はアラスカのユピックの村へ行ってきました。キングサーモン漁が6月に始まるからです。
私たちが到着する2~3日前は雪が降ったという話でしたが、夏のアラスカは夜中12時過ぎてもまだ明るく、村のあちこちで随分遅くまで、子供たちも遊んでいます。350人の暮らす小さな村ですが、人通りは絶えず、普段、北海道で生活している時より、ずっとたくさんの人に出会います。
地球温暖化の影響は、北へ行くほど顕著だと聞いていましたが、やはりその通りでした。永久凍土が融け、地盤が緩み、河岸が崩れ、村には激しい砂埃が舞っていました。昔は冷蔵庫もいらなかったそうです。地面を掘ればよかったからです。
水温が上がるとサケも戻ってきません。滞在中、2回のサケ漁の機会がありましたが、人びとが願うような漁獲量には届きません。(北米大陸の人びとのサケを取り戻し、主権を取り戻すたたかいについては、また、改めてご報告)。
アラスカの先住民には、今日も自給自足(狩猟、漁業、採集)が生活を支える大きな手段で、サケが来ない、永久凍土が融けて土地が侵食されるなどの問題は、本当に死活問題となっています。伝統の犬ぞりも、犬たちに与える魚が足りません。それでも、滞在中の食糧にと捕りたてのキングサーモンを一尾頂きました。「分け合う」ことが、人びとの暮らしを支えてきた伝統でもあるのです。
台北経由の飛行機でしたので、台湾まで戻ってくれば「帰ってきた」と思うと思っていたのですが、期待に反して台湾で感じたのは「異国」。見た目も風情も、アラスカのユピックの人たちは日本人にそっくりで、私も、遠い親戚の里を訪ねる気分になっていたのですね。「あんたは、俺の姪っ子と同じ顔だよ」と言ったおじさんの顔も、私の叔父に似ていました。
さて、7月は20日(大阪)、21日(東京)は最新作『勝ちゃんー沖縄の戦後』の先行有料試写会です。20年以上撮影してきた沖縄ですが、勝ちゃんはその中で出会った最高の漁師です。自ら編み出した「一人追込み漁」で、世界でただ一人、数百キロのグルクン(タカサゴ)の群れもたった一人でつかまえます。
ゼロ歳で沖縄戦を生き延び、焼け野原となった戦後の沖縄を自らの力で生き抜いてきた勝ちゃんの人生は、沖縄の庶民の戦後史そのもの。そして、どんな時代も、勝ちゃんを支えてきたのは海です。
優れた漁師の本気の海の世界、ぜひ、大きな画面で見て頂けたらと思います。
勝ちゃんは、実は私の三線の師匠でもあります。
試写会の当日は、勝ちゃんの三線ミニライブも予定しています。
会場でお目にかかれるのを楽しみにしています。
(映画『勝ちゃんー沖縄の戦後』共同監督 影山あさ子さん、2024年7月3日)
――影山さん、お帰りなさい。アメリカ、カナダ、アラスカの先住民とアイヌ。世界の先住民と先住権の、ライフワークですね。完成を楽しみにしています。皆さん詳細はココをクリック、してください。また、沖縄の漁師「勝っちゃん 沖縄の戦後」の試写会(大阪・東京)はココをクリック。まずは試写会でお会いするのを楽しみにしています。(野口)
20240703a
= 笑い茸・川柳:2024年6月 =
<川柳>
満州と同じ夢見るイスラエル
PRESS覆う赤く染まった白い布
従米か非米に地球縄を張り
中朝露封じ挑発虎視眈々
トマホーク買ってアメリカ護らされ
山盛りの軍事予算に星条旗
人権の灯を吹き消して再稼働
還暦もありに途惑う不惑の炉
ミサイルに避難訓練大真面目
戦車に乗れ子ども食堂はしゃぐ子ら
<笑歌>
ねたこがおきる 元歌「シャボン玉」
一 よさんがほしい
どれほどほしい
ぶきうるぶんだ
ほかのがうれぬ
よさんをとった
ぼうえいよさん
ふくしをきって
しっかりいれた
かぜかぜふくな
二 たりぬというが
いっきにむりだ
すくなくみせて
あとからふやす
ぜいきんあげろ
わからぬように
ほうじんぜいの
ゆうぐうたりん
かぜかぜふくな
ねたこがおきる
教えない近代墨を塗る現代 笑い茸
再掲№ 120 2021.5
(長島信也さん、2024年7月3日)
――他人の土地を奪って植民するのは「窃盗らー植民地主義」と言うらしいです。イギリス・フランスが北米で初めて日本やイスラエルがまねしたようです。(野口)
20240703
= 小選挙区と比例代表 =
並立制ね。もう三十年か。政治改革関連法でしょう。
そう。あの時もリクルートとか佐川急便とか「政治と金」の問題で大騒ぎだったよ。
細川連立政権の成果ね。
うん。政治資金のみでなく選挙制度も対象になったんだ。
念願の小選挙区が導入されたけど比例代表とも抱き合わせだったのよね。
300と200だね。まー当時の保守と革新の力関係だろうね。
3対2というのは今でも変わっていないんでしょう。
だろう。残り5割が無党派というのか中間層だよね。
今回は小選挙区が槍玉にあがってるみたいよ。
懐かしい中選挙区への回帰かな。いい加減なもんだよ。
そうよね。政党国家の時代なんだから全議席を比例代表にすべきじゃないの。
併用制だね。ドイツを参考に。
(ムソウ国師さん 2024年7月3日)
――政治が何でもありのエンタメ化してますから、多様性が叫ばれている昨今、全議席比例代表制にすればますます小さな党の乱立状態になること間違いなし。野口個人的には国会議員候補の資格試験をしたいくらいですが言論の自由の制限になるのでそうもいかないだろうなぁ。コンピュータと通信時技術が発達した現在、もうちょっとましな統治システムがありうるのではないかとも考えますが、問題の本質は技術やシステムではなく、それを動かす哲学と国家意思だから今の日本人には高値の花なんじゃないでしょうか。現状のままでは一路衆愚政治に向かう以外にないのでは?(野口)
20240702
= ウクライナ戦争と日中戦争は相似 =
(<視点:103「脱植民地主義の途 精神篇~上皇上皇后ご夫妻の想い~」>、)拝読しました。
「憎悪は憎悪によって止むことはない・・」その通りです。また戦争でも内紛でも弱きものが犠牲を強いられる。いつの時代も変わらない。
「ウクライナ侵略を考える」著者加藤直樹さんは、ウクライナ侵攻を、日中戦争と相似のものとして捉えていた。日本がロシアと同じ侵略側だったことや満州、上海、南京を殺戮、略奪しながら占領、中国は市民が抗日民族戦線を組織し対抗、仏英米も支援に回り日本の戦況不利、和解案を出すが中国応じず、日本は戦線を太平洋に拡大するが大敗し敗戦。
戦争の爪痕は少しづつ明らかにされていく。79年前米軍が沖縄本島に上陸した次の日、読谷村の小さな洞窟で83人が火を放ち命を絶った。集団自決といっても6割は18歳以下の子供だった。火をつけた住民は中国戦線の引揚者で「日本軍が中国人を虐殺したのと同様に、今度は自分たちが米軍に殺される」といって火をつけたという。理不尽なのは何も知らず死んでいった子供たちだ。(6月23日、天声人語)
2回目のウクライナ平和サミットやタリバンが初参加したドーハでの国連会合に期待したい。
(BSさん、2024年7月2日)
――ウクライナ戦争と日中戦争を相似のものとしてとらえる。気づきませんでした。そういえば、プーチンは北朝鮮を訪れて軍事同盟条約に調印。朝鮮半島で戦火が起きれば自らの戦争として参加すると誓約しました。戦線拡大に延命をかけているとしか思えません。国家や組織のいかんを問わず戦争ゲームを指揮する人種と駆り出され虫けらのように殺される一般民衆が同じ人間とは思えません。(野口)
20240701
= 「アジア太平洋戦争敗戦記念8・15シンポジウム」のお誘い =
ニュース№99を拝読しました。「島国根性」の視野狭窄を自覚するよすがになります。
さて、当会の「アジア太平洋戦争敗戦記念8・15シンポジウム」別添を貴会&ご友人に、「拡散」していただけませんか。
第34号『奔流』(秋号)の特集に連動した企画です。歴史学の専門家・科学者よりも、より自由度の高い作家の方が鋭くメスを入れられるようで、今回は司馬遼太郎です。太宰治・三島由紀夫らに、「オバカサンネ!サヨナラ」と言われそうで、現代史の果てに、冷徹な眼差しを向けております。「オイ、チョットマッテ・・・」と、死の淵に叫ぶ衝動を堪えながら。
(矢間秀次郎さん、2024年7月1日)
――「終戦記念日」でなく「敗戦記念日」。「敗戦」ときちんと言えないところが日本の右翼も左翼(?)も腰が据わらない理由だと思います。アフガニスタンでターリバンが復権したのも8・15。アフガン人ジャーナリストははっきりと敗北を自覚して論陣を張っていますが、日本人は「1億総懺悔」を真っ向から批判できていません。ヒロシマ原爆慰霊碑などもその一例でしょう。敗戦を祈念するシンポジュウム、案内ビラを「伝言板」に貼らせていただきました。小生も参加します。(野口)
20240626
= アフガニスタンと奈良・新羅はつながっていた? =
「蓮始開」という言葉、初めて知りました。 レンシカイと読めば宜しいのでしょうか?
大賀ハスにはロマンを感じますよね。 もし、野口様が大賀ハスが咲いた時に遭遇されましたら是非とも、写真を撮ってアップして下さいね。蓮の写真を楽しみにお待ちしています。
最近、古代史がとても面白くて仕方ないです。先月、訪れた韓国慶州の古墳で見た副葬品は素晴らしくて感動しました。更に、この新羅の古墳の埋葬の仕方が遥か西の地にかつて栄えた騎馬民族=スキタイの構築法だと知って、衝撃。この葬送方式だけでなく、金冠なんか、アフガニスタンの遺跡から見つかったのとも、とてもよく似ています。被葬者が履いていた金の靴は、奈良斑鳩にあります藤ノ木古墳で出てきた副葬品の靴と大変、よく似ています。ひょっとしたら 藤ノ木古墳の被葬者は新羅の流れ、その祖先は中央アジアの西の方からやってきた人たちなのだろうと考えるともうロマン、大ロマンを感じて、気持ちがフワフワしています。
野口さんは、ティリア・テペという遺跡をご存知ですか? そこから発掘されたようです。
遥か東の果てまで みんな流れてきたのですね。
アフガニスタンとのつながりも何だかご縁があったようで 嬉しいです。中東からやって来た人たちが私が思っていた以上に日本の大和政権に入り込んでいたようです。
では、また。
(マリアンヌさん、2024年6月26日)
――マリアンヌさん、お久しぶりです。ユーラシアを西東、南北と闊歩されているようですね。ティリア・テペ(またはテラ・タパ)は懐かしい思い出があります。誇張なく、秘蔵品を日本人で最初に撮影したのは野口です。アメリカ軍がアフガニスタンには行ってからNHKも存在をしり、芸大などと日本に持ってきて上野の国立博物館で秘宝展をやりました。その前に『よみがえれ カレーズ』が世に知らし舞えたのですけどね。そのときの撮影秘話をFacebookで公開しました。ご覧ください⇒ https://www.facebook.com/juichi.noguchi/posts/1174597655904979 中央アジアと日本は中国大陸、朝鮮半島を通じて結びついています。藤ノ木古墳とテラ・タパの出土品はおどろくほど似ています。ぜひ、今後ともつながりを研究してください。(野口)
2024025
= 能登半島地震被災者慰問に行ってきました =
毎日暑い日が続きますが、お元気にお過ごしでしょうか。
アフガニスタンのヘラート地震の際には沢山のお客様よりご支援頂き誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。
いつもアフガンサフランをご愛顧頂き誠にありがとうございます。
私は6 月の初めに、石川県珠洲市を訪れ、被災地また被災された方々がずっと気になっており石川県にいき、また現状をみることができました。
私自身も多くの犠牲者を出すような状況にある国で育った経験があります。困難な時に誰かがそばにいてくれ、また気にかけてくれることがどれほど支えになるかは、小さい頃より身に染みて感じてきました。
前回訪問したときは、友人の炊き出しを手伝い、出会った方々の肩をマッサージしたり、お話しをしたりアフガンサフランのドライフルーツを配りました。特にレーズンは日持ちし、水に入れるとぶどうにもどり、夏でも冷たくおいしく食べることができるので、フルーツが不足している皆さんはとても喜んでくれました。
自然の糖分と太陽の乾燥の力で被災された方々もフルーツはとても嬉しいと喜んで頂きあっという間に150袋配り終えることができました。次回は珠洲市の担当の方より本日連絡がありまして7 月 12 日に再び訪問し、150人から200 人分の炊き出しを行うことが決まりました。
レーズンミックスもさらに配ることにしました。もちろん、私と一緒に参加したい場合は、ボランティアをしたり、ドライフルーツを配ったりして頂いてもそれも大きな助けになるでしょう。
また、現地に行けない方にはレーズンミックスを被災地に代わりに届けてきたいと思います。
もしご希望のお客様がいらっしゃいましたらご連絡をお待ちしております。 前回配布して頂いた避難所運営の方から、みなさんフルーツ不足、唾液がでるものは口腔ケアにもよい、ドライフルーツは重宝しますとのことでした。
自然のブドウ糖は心を穏やかにする、脳の神経物質であるセロトニン分泌に重要な働きをしてくれる。また太陽の恵みをたくさん受けたアフガニスタンのドライフルーツは長期保存も可能です。 フルーツ不足の中、レーズンはペットボトルの水があればブドウに戻ります。夏は冷やしぶどうとぶどう水になり美味しく頂けます。 被災地の一日も早い復興を祈ります。
(アフガンサフラン バブリ・アシュラフさん、2024年6月25日)
――バブリさん、感動的なメール、ありがとうございます。アフガニスタンの方の支援は能登の被災者の方々にとっては身に染みて感謝されたことでしょう。読者の皆さん、バブリさんは本国からの支援が途絶えた大使館職員として松戸市でアフガン物産の販売をしながら自立活動をしている方です。お店のURLはココをクリック。ぜひ応援してあげてください。(野口)
20240623
= 知る権利と秘密 =
主権者国民の知る権利に奉仕するためにあるのよね。報道機関の報道の自由は。
最高裁もそういってるね。多元的で多角的な情報が自由に流通することは民主政治の大前提だからね。
そうすると取材の自由も認められるんでしょう。
だと思うけど。最高裁はハッキリしないね。いいたいことはいわさなければならないのが表現の自由だけどいいたいことを取材するのは別でしょうということだったかな。
まるで徒然草の時代ね。ものいわぬは腹ふくるるとかなんとか。
うむ。この時の長官が酷い奴だったからね。裁判批判は世間の雑音といってのけていたよ。確か。
でもそういう古すぎる考えは一掃されたんでしょう。
変わったみたいだよ。最高裁も。
知る権利の限界が秘密ね。
そうだね。内緒のことだよね。誰にもいってはいけないことだよね。
唄の文句にあったわね。「ポケットいっぱいの秘密」。
可愛いよね。でも存在の根拠だからアクセスが禁止されるんじゃないか。
なるほど。
〈secret〉は「他のものから切り離して別途保管する」というのが語源みたいだよ。
そういうことね。取材源の秘匿もそうなのよね。
命だよ。
(ムソウ国師さん 2024年6月23日)
――鹿児島県警の事件でしょうか。報道機関をガサ入れして自分たちに不利益な内部告発文書を探し出したようです。内部告発者を守らない国ではコーポレートガバナンスは無理でしょう。そういえばジュリアンさんやスノーデン君の勇気ある闘いは厳しい弾圧にさらされています。ふたりにはなんとしても生き延びてほしいです。(野口)
20240622
= 仲間と詩誌電子版を作りました =
いつもニュースレターをありがとうございます。
サウジアラビアでも伝統的な装束ではない、西欧風の衣服でネット配信した女性が投獄されているようですね。世界経済の不均衡が極まり、その果てに分断が生じている様な気もします。政情不安が起きれば、伝統や文化の遵守を盾に引き締め(監視、恐怖政治)を図る。日本も監視社会に成りつつあるような気がします。都知事選ではまるで衆愚政治を絵に描いたようなことになっていますし・・・(確かに某党の言うようにポスター掲示板が必要か、と問われるとうむむ・・・ですが。供託金は遊び半分な立候補を抑制するためであって、ポスター掲示板の費用などでは無かったはず。ポスターが貼られることで、選挙に行こう、という気持ちを盛り上げる効果があった、はずなのに・・・)ネットで自分さえよければよい、が横行すると、変な自己規制が働いてむしろ同調圧力の方が強まるような気もしています。
仲間と作っている詩誌、電子版も作ってみました。
『Rurikarakusa 25』(pdf版)です。送付ご希望の方は “青木由弥子” <poetess21※gmail.com>宛にご連絡ください(メールアドレスは送信のさい※を@に変更ください。)
(青木由弥子さん、2024年6月22日)
――上は独善、下は衆愚。民主主義が機能しないとどこも同じになるようです。そんなとき、時代を切り裂いていくのは芸術、とくに言葉の芸術ではないでしょうか。硬く古い時代の壁を切り崩していくドリルの刃。(野口)
20240619a
= アフガン通信は不眠症対策になります =
アフガンニュースレター No.98を拝読いたしました。とりわけ、ムソウ国師さんの投稿記事「米中の派遣争い―新しい「冷戦」なの?」への野口壽一さんのコメントに共感しました。その内容は以下です。
―中国はソ連の失敗を見ている。バブル崩壊では日本を見ている。共産党の名前で国家資本主義を実践している。アメリカの失敗も見ている。資本主義から中国独特の社会主義を築こうとしている。ここまでは何とかやってきた。マルクス・レーニン主義に忠実なら「プロレタリア独裁(現在は労農独裁の中国変型判)」を通じて「国家の死滅(国家のアウフヘーベン」へいたる人類未踏の分野に突入する。まさに改革者であり革命政権です。西側アナリストには絶対に理解不能な世界。しかし、「一国社会主義」と「プロレタリア独裁」の理論は、世界が通信交通技術革新により一体化していくという世界を理解できない辺境「ロシア」の発想だった。マルクスは「通信交通技術革新により一体化していく世界」を予感はしていたが、核兵器やインターネットやAIなどの具体的な技術は知らなかった。現代は世界が惑星地球として一体化していく突破口に立っている時代だといえませんか。(野口)
私は85歳の高齢者で不眠症です。深夜の時間には、睡眠薬をのまずに日本酒やワインで贅沢に深夜放送を楽しんでいます。健康法は、好天にソバ屋まで2キロ歩く生活です。NHKの深夜放送で関心のある「サブカルチャーが世界を変えるバタフライ効果」、「科学技術の近未来を変えるサイエンス・ゼロ」、そして、西洋の音楽芸術のポリフォニーを知り、一般市民が、クラッシク音楽や国立劇場で、チャイコフスキーの「白鳥の湖」を日本人チームのバレーを楽しめる深夜の余生を楽しんでいます。その幸福感は、ウクライナやパレスチナの戦争が報道の中で、日本市民が戦禍を経て、先人の努力により戦後に恵まれた日本に対する評価と危機も実感しています。
1.日本の近未来に歴史文化、アニメ、スポーツ、戦争しない世界信頼が世界で評価されている。その一方で、自由競争はあるが、民主主義が選挙制度や政治の利権化に破綻の危機にある。
2.日本人の自然科学者が欧米の先進開発研究の分野でノーベル賞等を受賞し、その純粋で真摯な姿勢は世界の鏡です。その一方で、政治・経済・社会における人文・社会科学における価値観と学際研究における接近の社会解決には、佐藤栄作元首相の沖縄返還や川端康成の文学賞はありますが、受賞がなく社会インフルエンスに学ぶべきこともあります。
3.アフガン通信は、社会の声や見解をリアルに取り上げています。その一方で、仏国の貴族トックビルが警告したように、民主主義といっても単に政治学的な制度としてではなく、市民の参加、風土、教養を発揮して、ポピュリズムに惑わされないことが重要である。(英国議会は、1831年に25歳仏国の貴族である造詣の深いアレキシス・トックビルを米国の民主主義と課題調査に派遣した。米国は市民が自発性を発揮し、自由と平等の公正を実現しようとしていた。1949年トックビルは下院議員となり、その後外務大臣にも就任した。)
4.アフガン通信は、偏向なしに広い市民の声を現地、現場、現象情報にとりあげており、コメントも押し付けていないので、不眠症時間を過ごすには勉強になります。
(小原重信さん、2024年6月18日)
――お褒め、ありがとうございます。励みになります。今号に掲載した書評「中国第二の大陸 アフリカ:一〇〇万の移民が築く新たな帝国」も考えさせる内容を提示しています。欧米植民地主義・帝国主義がアジア・アフリカ・南アメリカを搾取・収奪して現代の繁栄を築いたわけですが、いまや搾取・収奪された側の中国が、欧米がやったのと同じ手法でアフリカを搾取・収奪している現実がリアルに描かれています。植民地主義は悪い面だけではない。進出先の国の社会経済を著しく進歩発展させることもあるのだ、とレーニンは「帝国主義論」の中で書いています。この歴史的真実がアフリカでも出現しています。中国の国家資本主義はかつての植民地主義や帝国主義がおこなったことを繰り返しています。資本主義(帝国主義)の本質なのですね。中国をふくめて資本主義(帝国主義)を克服する道を人類は再探求する必要があると感じます。(野口)
20240618
= アフガンの「ラジオ・べガム」は救い =
アフガンニュース拝読しました。
特集、テロとアフガンの腐れ縁を読みながらこれは真実かアジか一方的な解釈か知識の無さで混乱し疲れた。
ウクライナの平和を議論する「平和サミット」が16日閉幕した。
「国家の主権や独立、領土保全に対する威嚇や武力行使は許されない」国連憲章の大原則が繰り返し強調され共同声明に盛り込まれたが93カ国中15カ国は署名を見送った。「当事者不在の声明には実効性がない」との判断だ。
世界の多くはロシアの侵略であり戦争犯罪者だと認識しているが、世界が団結していないことが確認された会議だった。ゼレンスキー大統領は「数か月以内」に次回サミットを開く意向を示した。
2024年版ジェンダーギャップ報告書によると南アはジェンダー平等が進んでいる国という見方である。世界順位は18位(日本は118位)の評価であり特に目立つのは女性議員や閣僚の数だ。アパルトヘイト政策撤廃後の黒人政権下でジェンダー平等への取り組みが進んだことによる。一方南アで起きるフェミサイド(女性が標的の殺人)は世界平均の5倍で、2時間半に1人の女性が殺されている計算。10万人当たりのレイプ被害も世界平均の5倍といわれる。
「法整備は進んだが男性の意識改革が追い付いていない」(NPOウーマンフォーチェンジ)(6月16日付朝日新聞)
男性支配のアフガニスタンではジェンダー平等を議論する素地はないだろう。だがタリバンに厳しい措置を講じられても戦い続ける女性もいる。同国唯一、スタッフ全員が女性で全コンテンツが女性に関連し、アフガンの女性に希望を取り戻すことを目的としたラジオ局「ラジオ・べガム」だ。番組のメインは女性の教育。他には健康、栄養、女性のための助言など生放送でアフガン19州で運営されている。(ハシュテ・スプ)。スタッフはタリバンとも対話しているという。勇気ある活動がさらに広がることを期待する。
それにしてもメディア情報だけでは何が真実か分からない。日本のジェンダー平等が低いのは理解できる。男性の意識は南ア以下かも知れない。
(BSさん、2024年6月18日)
――アフガニスタンが再びテロの拠点=安息所になっていることは間違いありませんね。国益ファーストでターリバーンと功利的に手を結ぼうという姿勢はとんだしっぺ返しを食らいかねません。アフガニスタンでは世界でももっとも虐げられている女性たちがもう引き下がるところはない、と開き直って闘っています。彼女らの決然たる姿勢に未来を感じます。世界情勢は奇々怪々、危険が増しているように見えます。最低、手の届く範囲内で少しでも前向きな生き方ができるよう心掛けたいと思います。(野口)
20240619
= アフガニスタン現地女性たちに全員連絡手段が行き渡りました【EJAAD通信】2024.6.10 =
そろそろ日本列島の西の方から梅雨入りのニュースが届きはじめましたね。 アフガニ
スタンの梅雨(雨季)は12月から2月頃で、今は過ごしやすい気候のようです。
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Board Meeting(理事会)
__________
EJAADプロジェクトは小規模ながら国境を超えたグローバルな活動で、月に1回か2回、
アフガニスタン・アメリカ・中国・日本をオンラインでつないで会議をしています。今
の理事は、アブドゥル&ヘナ(アフガニスタン)、リア(北京)、アニタ(米国デラウ
ェア)、ジェニファー&筒井(大阪)の6人ですが、来月にはジェニファーさんがアメ
リカに帰国されることになり、寂しいかぎりです。
千里大阪インターナショナルスクールの生徒たちが、ジェニファー先生の後を継いで頑
張るとのことなので、ヤングパワーに期待しましょう!
現地からの報告によると、ようやくEJAADの女性たちのほぼ全員に電話かタブレットが
行き渡り、連絡が取りやすくなったとのこと。今後、遠隔の村のメンバーも含めてコミ
ュニケーションを取り合って、刺繍作品の品質向上に主体的に取り組むと張り切ってい
るようです。その成果を楽しみに待ちたいと思います。
__________
巨大タペストリー完成!
__________
アフガ二スタンの女性たちと日本の小中高校生との合作、「平和のパッチワーク・タペ
ストリー」が完成しました。ブログのレポートをご覧ください。
https://ejaad.jimdofree.com/blog-%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0/
*EJAAD刺繍展示会&ワークショップ
日時:6月15日(土)10時半頃から18時まで(予定)
場所:箕面市立市民ギャラリー「チカノバ」
北大阪急行線「箕面船場阪大前」駅 改札前(地下3F)
平和タペストリー、EJAADの刺繍作品、生徒たちの手作り品などを展示予定。
オープンスペースなのでお気軽にお立ち寄りください。
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「アフガニスタンのいま」スピーキングツアーのご紹介
_______________________
まもなくRAWA(アフガニスタン女性革命協会)のメンバーが来日し、各地でスピーキン
グツアーが開催されます。現地で活動している女性の生の声を聞く貴重な機会です。ぜ
ひ参加して交流しましょう。
チラシ、詳細はこちらから
https://afgan-rawa.blogspot.com/2024/04/rawa.html
京都 6月14日(金)18:30 ウイングス京都
大阪 15日(土)13:30 PLP会館
名古屋 16日(日)15:00 名古屋学院大学
東京 23日(日)14:30 SCC千駄ヶ谷コミュニティーセンター
東京 24日(月)13:20 衆議院第2議員会館
他
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LINEグループ「EJAADサポーターズ」
___________________
EJAADの展示会やイベントの情報、お手伝いの呼びかけなどをお伝えするためのLINEグ
ループを作りました。参加ご希望の方はこのメールに返信、またはホームページの「お
問い合わせ」からお知らせください。お待ちしています!
_____________
今後の予定
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*フェアトレードマーケット@京都
日時:6月28日(金)10時から16時
予定>7/26, 8/30, 9/27, 10/25, 11/29, 12/26と27
場所:ゼスト御池(京都市役所前 地下街)
月に一度(最終金曜日)のマーケットにEJAADも出店しています。
*サパナ・マーケット
日時:7月20日(土)10時から15時
場所:カフェ・サパナ(阪急 豊中駅から徒歩3分)
毎月第3土曜日に開催(8月はお休み)
いろんな国の手作り品、お料理やお菓子、無農薬野菜など。お買い物で国際交流!
http://tifa-toyonaka.org/schedules/4724
*EJAAD刺繍展示会 IN 東京
日時:9月20日から23日まで(予定)
場所:ギャラリーカフェ・ジョルジュ(世田谷区 祖師谷大蔵)
https://gc-george.com/
昨年と同じ会場です。関東のみなさま、刺繍を見に来てくださいね。
*<予告>第2回「アフガニスタンDAY」
2024年11月17日(日) カフェ・サパナ(大阪府豊中市)にて
アフガンファミリーが故郷の味を再現したお料理をご紹介します。お楽しみに!
________
ハンドメイド通販サイトCreemaにて刺繍作品20点を出品しています。
https://www.creema.jp/c/ejaad-afghanistan
マンスリーサポーター募集中
https://congrant.com/project/ejaad/6058
お知らせは以上です。
蒸し暑い季節が近づいてきました。皆さまお体を大切に、お元気にお過ごしくださいね。
(筒井百合子さん、2024年6月10日)
――掲載が遅くなってしまいました。申し訳ありません。でも、巨大タペストリー凄いですね。また現地からの作品も到着し、夏に向けて展示会やイベント、お体大事に頑張ってください。(野口)
20240615
= 難民支援に今いっそうのご支援を =
「いつもご支援とご関心をいただき、誠にありがとうございます。難民支援協会(JAR) 代表理事の石川えりです。
6月10日、改正入管法が施行されました。日本に逃れた難民の送還を可能とし、命や安心を脅かす法の施行を強く懸念しています。同法には、難民認定制度の運用の改善に向けた新たな条文が設けられていますが、十分な対応を取られているとは言えません。これからも、制度の改善に向けて、取り組みを続けます。
そのような状況下ですが、JARの事務所には、今も多くの難民の方々が支援を求めて相談に来られています。その中には、新たに入国されて来訪される方も、以前から長く支援が続いている方もいます。
週に70人から80人にのぼる方々に、難民認定や医食住、就労、その他生活での困りごとを含め、さまざまなニーズに向き合い、日々支援を続けています。
*** 夏のご寄付のお願い ***
一人一人の尊厳が守られ、安心して暮らせるためにー
難民支援協会の活動の大部分は皆さまからのご寄付によって支えられています。
ご寄付によって、日々の難民への直接支援や社会への働きかけを含む、難民支援
の活動全般を続けることができます。
ここ日本で困難な状況に置かれている難民の方々を支えていくため、
皆様からお力添えをいただけましたら幸いです。ご理解とご協力に心よりお礼申
し上げます。
寄付で支える:送り先はココをクリック
** 活動の状況
以下は、2023年12月~2024年5月中旬までの支援実績の一部です。ご寄付により、これらの活動を続けることができました。
相談対応:694人、3,572件
前年より若干減少しましたが、日々多くのかたが相談にこられています。日本に到着したばかりで、難民申請の情報からお伝えすることが大半です。一人ひとりの状況を聞き取り、個別の支援に繋げています。うち、事務所での相談 1,623件、リモートでの相談1,782件
宿泊先の手配 のべ4,990泊
ホームレス状態にならないよう、特に脆弱性が高い難民の方々(お子さんがいらっしゃる家族ほか)を中心に、ホテルやネットカフェなどの空き室や、独自でシェルターを手配しています。
医療機関への同行 126回
心身の体調を崩された方、持病をお持ちの方などが医療機関で受診できるよう、受診先を探し、スタッフが同行しています。
そのほか、法的支援や様々な生活支援、就労支援、コミュニティ支援、および難民認定・難民保護の改善に向けた政策提言や広報活動を行っています。
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難民支援にはとても長い時間がかかります。
皆さまからのご寄付は、一人ひとりへの支援、そして制度や社会を変えるための活動の大きな支えとなってきました。
この夏、日本に逃れた難民を支えるため、JARへのご寄付をお願いします。
寄付で支える:送り先はココをクリック
————————————————————
今年、JARは設立25周年を迎えます。皆さまからのご支援で、ここまで続けることができました。
これまで7,000人を超える方々をJARは支援してきましたが、難民認定を得られ、かつ安定した生活を得られた方は一部であり、多くは長く困難な状況に置かれ続けています。
日本に逃れた難民の尊厳と安心が守られ、ともに暮らせる社会をめざし、活動を続けます。
これからも、皆さまのお力が必要です。どうか、引き続きのご支援をお願いいたします。
認定NPO法人 難民支援協会(JAR)
代表理事 石川 えり
スタッフ一同」(2024年6月15日)
――労働者とくによく言えばエッセンシャルワーカーが足りないからとビザ拡張を実施する一方で、難民には厳しく、強制送還も可能にする方改悪。これでは日本が海外から評価されるようにはなりません。頑張ってください。野口も貧者の一灯を捧げます。(野口)
20240613a
= ターリバーンの代替案はないものか =
アジサイはそのままの姿を見て初めて解毒になる。逆さにしても効果はない。
拝読しました。
バーミヤンの事件は痛ましい。東西文明の十字路バーミヤン。
今世紀初めにイスラム主義勢力によって破壊されたアフガニスタンの大仏教遺跡バーミヤン。険しいヒンドゥークシ山脈の一角に800近くに及ぶ石窟があり7世紀には三蔵法師も訪れたと言われる。東西2体の大仏は失われたが2体の天井を飾っていた大壁画は(1960年代に名古屋大学などが調査した際の画像が残っていて現在展示されている)目にすることができる。
それによると、釈迦とされる東大仏の頭上には、古代イランで崇拝されたゾロアスター教の太陽神ミスラが4頭立ての馬車に乗り、両脇にはギリシャ神話のアテナ女神のような戦士がいる。さらに風神像や半人半鳥の姿もある。多彩な神々が混在し共存している。
一方、西大仏の天井画は弥勒菩薩が住んだという兜率天が描かれていたらしい。
最近両天井画ともタリバンの手で破壊されたが、東西文明の十字路バーミヤンならではの世界を訪れてみたい人は多いだろう。兜率天の中に住むと云われる弥勒菩薩は釈迦の入滅後56億7千万年後に仏となってこの世に現れ、衆生を救うという菩薩。夢があります。
この夢のあるバーミヤンの遺跡を破壊し、女子教育の廃止、女性の尊厳軽視するタリバンを何故国際社会は放置しているのか。代替政権はないのか。
夢のある国作りを進めてもらいたい。
(BSさん、2024年6月13日)
――小雨にけぶるアジサイをみると心が和みます。干しアジサイにして漢方薬にするとホントの解毒剤になるそうです。試したことはないですけど。アフガニスタンをめぐって今月末ドーハ会議が開かれます。ターリバーンが出席するかどうか懸案になっていますが、国内で暴力・武力をバックに繰り返している理不尽な支配を止めない限り真の意味の国際社会に迎え入れてはならないでしょう。自国ファーストでターリバーンと手を組む国がありますが、野合のママでは差し伸ばした手を嚙まれること必定と心得るべきではないでしょうか。(野口)
20240613
= 「政治の貧困」と「貧困の政治」 =
政治なの。哲学じゃないの。「哲学の貧困」
それだとマルクスだよね。プルードン批判だよ。「貧困の哲学」。
そっか。哲学なんてないもんね。日本には。
そうだろ。横のものを縦にしてやたら小難しいものばかりじゃないか。
そうね。フィロソフィアじゃないよね。
だからデカンショと茶化されるんだよ。
政治はあるの?
貧困というのか貧相だけどね。
真の哲学がないからよね。
そういうこと。
(ムソウ国師さん 2024年6月13日)
――評判高い気鋭の外国人哲学者が書いたという、「ポストモダンの共産主義」を語ると標榜する新書を買って読んでるんですがチンプンカンプン。原著者が悪いか、翻訳が悪いか、野口の頭が悪いか、売らんかなの書評(士)誌が悪いかですね。原書を読む頭はないから「今こそマルクスの復権を」と叫んでこれまた評判高い先生の本でも読んでみようかな。日本語だったら少しは分かるから。(野口)
20240612
= 「なし崩し的」政策変更 =
政府は3月26日の国家安全保障会議で武器輸出を制限している防衛装備移転三原則の運用指針を改定し、英国とイタリアとの間で共同開発中の次期戦闘機の第三国への輸出を解禁した。平和主義に基づき、武器輸出を厳しく制限してきた戦後日本の安全保障政策の大きな転換となる。次期戦闘機はF2戦闘機の後継として、2035年の配備が計画されている。また政府は、昨年12月にも武器輸出規制を大幅緩和し、殺傷能力を持つ武器の完成品でも、ライセンス生産品であれば、製造許可を受けた相手国への輸出を認めた。自衛隊の地対空ミサイル「パトリオット」の米国への輸出が、第1号となった。日本は長年、武器輸出を厳しく制限してきた。海外の戦闘で日本の武器が使われれば、武力行使と一体化し、憲法9条に抵触しかねない。国際紛争を助長する恐れもある。1967年には佐藤栄作首相が共産圏諸国、国連武器禁輸国、国際紛争当事国に武器輸出を認めない「武器輸出三原則」を表明した。その後、三木武夫首相が、実質的な全面禁輸へかじを切った。抑制的な姿勢を転換したのは、安倍晋三政権である。2014年に「防衛装備移転三原則」と名称を改め、日本の安全保障に資する場合などに輸出を認める方針を打ち出した。岸田文雄政権は、2022年の国家安全保障戦略の改定で、防衛装備の輸出を「重要な政策的な手段」と位置づけた。それを受けて、最近では武器輸出が拡大している。今後、次期戦闘機が殺傷兵器の完成品の輸出容認リストに加わる形となる。英伊との共同開発が決まった2022年当時、日本からの輸出は想定されていなかった。しかしその後、両国はコスト削減のため水面下で日本に輸出解禁を求めてきていた。今回の輸出解禁は両国の「外圧」を利用する形で決まったといえる。
報道各社の世論調査では、戦闘機輸出の賛否はほぼ2分されている。朝日新聞が3月に行った世論調査では「賛成」が40%で、「反対」が45%という結果が出た。わずかだが反対が賛成を上回った。男女別でみると、男性は「賛成」が57%と半数を超え、「反対」の36%を上回った。これに対し、女性は逆に「賛成」は25%と少数で、「反対」が倍以上の54%を占めた。年代別にみると、30代の「賛成」が58%と特に多かった。70歳以上では「賛成」が30%と少なめだった。このように国論を2分する重要案件にかかわらず、戦闘機の輸出は内閣の閣議決定だけで決められしまった。なぜなのか。日本には議会に報告する義務を課した法律がないからだ。他国では、例えば米国には武器輸出に特化した武器輸出管理法があり、大統領は一定額以上の取引について、輸出許可を与える前に議会側に通知するよう義務づけられている。英国は下院に「武器輸出管理委員会」が設置されており、政府は輸出の年次報告書を同委員会に提出する義務がある。イタリアでも、政府に対し輸出に関する報告書を毎年、議会に提出する義務を設けている。一方、日本では経済産業省が公表する輸出許可の実績のみで、国会への提出義務はない。これは、安全保障政策への国会の関与が限定的で国会軽視と言わざるを得ない。
前防衛庁長官の土本英樹氏は「いま日本がやろうとしているのは、いわゆる『死の商人』とは全く逆のことだ」と強調した上で、日本が防衛装備の輸出を進めるには、二つの大きな政策的目的があるという。一つは、侵略などの発生を防ぐため、地域全体の抑止力を向上させること。もう一つは、侵略を受けた国を助けることであると語っている。まるで、戦争を防止するためであるかのような発言に聞こえる。おかしな話だ。武器の輸出は、直接戦争に関与しなくても、結果的には戦争を助長させるものだ。日本で製造され米国に輸出されたパトリオットがウクライナやイスラエルなどの支援に使われる可能性が高いことを考えればわかる。今後は共同開発品だけでなく、日本が独自に開発した武器にも枠を広げ、なし崩し的に輸出を拡大していくことも十分考えられる。そうなれば、日本のしていることは、間接的とはいえ「死の商人」と何ら変わらないことになる。殺傷兵器の最上位にある戦闘機を輸出することは「防衛装備移転三原則」に違反し、戦争放棄を宣言した「平和憲法」の精神にも抵触することになる。「戦争をしない平和な国」であるはずの日本が「戦争をサポートする国」に変貌するのを見過ごすわけにはいかない。国の安全保障にかかわる重要な案件が、内閣の決定だけで決められるのは恐ろしいことだ。そう考えると、国民の意思を反映させる国会での審議がどうしても必要になる。それなくして、政府の暴走を抑える手立てはない。それだけに、この問題は日本にとっては喫緊の課題といえる。
(中楯健二さん、2024年6月12日)
――憲法解釈にはいろいろあり、思想的にはさまざまな主張がありうるのは、言論の自由が保障されている以上、どんな主張(国家転覆とか公共の安全とかを行動によって犯さない限り)でも許される。しかしそれは国民一般に対する保障であって、政府を構成する政治家や公務員は現憲法と諸法律を順守する義務がある。なし崩し的に憲法解釈を変える連中も、この縛りを認めているから憲法を否定できず解釈をなし崩すわけ。済し崩した解釈を法律の形で定着させるのはなし崩した解釈を法律的縛りにするため。したがって、反対勢力が政権をとってまず最初にすべきは、これまでなし崩し的に現憲法の精神を踏みにじって成文化してきた諸法律の無効を宣言することではないだろうか。自公を下野させるというのならそれくらいの覚悟がなければ、自公にとって代わっても大差はない。前回の民主党政権誕生がみじめな結果しか残せなかったのは済し崩されて成立したさまざまな法律があってそれらを順守せざるをえなかったからではないのでしょうか。(野口)
20240610c
= 願い続けてかなえましょう =
「詩の檻はない」の集まりを作って頂きありがとうございます。
これは希望的観測で描いたイラスト、送りますね。
今後も活動楽しみにしています。
(日野あかねさん、2024年6月10日)
――イラストのタイトルは「花冠の日」なんですね。ユリの花言葉は「純粋」「無垢」「威厳」だそうです。誰だ決めたんでしょうか。僕らは、ピンクのユリの花言葉は「希望」としましょう。ピンクのユリの冠を頭において頑張りましょう。(野口)
20240610b
= 圧政との闘い、アフガニスタンと韓国 =
いつも大変お世話になっております。
[NO JAIL] ページの新設おめでとうございます。
ソマイアさんのよびかけが、野口壽一さん、柴田望さんら、「詩の檻はない」参加の方々のご活躍により、世界に大きくひろがり、驚くばかりです。
ところで、韓国の光州で1980年に起きた民主化運動弾圧に抗議した詩選集
『韓国・光州事件の抵抗詩』
が添付のように(See 伝言板)金正勲先生と私の共訳で彩流社より、7月に刊行予定です。
8月には関連した韓国映画「ソウルの春」が日本で上映予定です。
ご関心を頂ければありがたく存じます。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
益々のご活躍をお祈り申し上げます。
(佐川亜紀さん、2024年6月10日)
――『詩の檻はない』の活動を支える仲間を「『詩の檻はない』グループ」と呼ぶことにしました。このグループを大きくしていくことが日本のわれわれの課題ですね。ところで『日韓対訳 韓国・光州事件の抵抗詩』の刊行、おめでとうございます。大変なお仕事でしたね。頂いたファイルを伝言板にも掲載しましたが、書店さま向けの予約表でした。amazonに個人向けの予約ページがあったのでそちらで予約しておきました。野口個人としては1977年に「金芝論」を書いて文学デビュー(笑)した韓国問題なので、かかわらないわけにはいきません。韓国・朝鮮問題も『ウエッブ・アフガン』のメインテーマのひとつです。今後ともよろしくお願いします。(野口)
20240610a
= 品質経営が効率化という金儲けの影に消えていった =
日本の製造業の品質が世界に認められたのは、米国発祥の品質管理の考え方を日本的に換骨奪胎した品質経営として日本に定着したせいだったと思います。頻繁に起こる最近の不祥事はこの時に身につけた品質経営が効率化という金儲けの影に消えていったせいでしょう。品質経営(TQC)が盛んだった団塊の世代が定年退職し殆どいなくなっているはずです。当然トヨタの会長など品質経営など知らないはずです。この現象はトヨタだけではないはずなので、今回のような不祥事は頻発するはずです。日本から品質に誇りを持つなんて人種は消えてなくなったのですから。欧米と同じレベルの国になったと言うことでしょう。しかし、今回の事件が世界の評価に影響があるとは思えません。日本も普通の国になったなと思われるのがせいぜいでしょう。
(松本康男さん、2024年6月10日)
――現場技術者の冷遇が周辺諸国への見返りのない技術流出を促進したり、身内の「暗黙知」を切り捨てたりしてきた報いでしょうか。それから、規制しか知らない官僚の劣化も大きいのでしょうね。(野口)
20240610
= はじめて知ったおまじない =
>アジサイを 逆さに吊るし おまじない
これはお恥ずかしいのですが、初めて知りました。
意味を調べましたら、なんと今私がとても必要としていた内容で驚きました。
(知ることができたのもご縁なのかなと心から驚きました)
実は身近なものが女性特有の病気になっておりますので、すぐに教えてあげようと思います。
(匿名さん、2024年6月10日)
――逆さに吊るすと金運や厄除け、魔除けの効果があるそうです。病気にも効くそうですが、こちらの方は効かなかったらすぐお医者さんに相談してくださいね。(野口)
20240609
= 丁章さんから、旭川での講演とソマイアさんに呼応する詩が届きました =
謹啓
いつもウエッブ・アフガンを意義深く拝読しております。
普段は東大阪で暮らしている私ですが、老いた父が美瑛で営む美術館「新星館」の手伝いのために、本年6月~9月の月毎に数日間の日程で、美瑛に通うことになりました。その際に旭川にて、在日文化を北海道のみなさんに知ってもらうためのイベント活動もすることにしました。「詩の檻はない」出版記念会でのご縁で出逢った旭川の詩人のみなさんのご協力もいただけることになりました。ありがたい限りです。
旭川での予定は以下の通りになっています。
【和寧文化社 旭川・美瑛2024活動予定表】各会参加費:1,000円
■6月
21日(金) 「老年礼賛」上映会 午後6:30~ まちなかぶんか小屋
22日(土) 無国籍の在日サラム詩人・丁章 連続講演会① 午後6:00~ クリスタルホール第2・3会議室
23日(日) 「サラムの在りか・出版記念会記録映像」上映会 午後6:30~ まちなかぶんか小屋
■7月
19日(金) 「朝鮮人元BC級戦犯戦後補償問題」上映会 午後6:30~ まちなかぶんか小屋
20日(土) 無国籍の在日サラム詩人・丁章 連続講演会② 午後6:00~ 市民文化会館第2会議室
21日(日) 「ワタシタチハニンゲンダ」上映会 午後6:30~ 市民文化会館小ホール
■8月
8日(木) 「老年礼賛」上映会 午後6:30~ まちなかぶんか小屋
10日(土) 詩と音楽のつどい「尹東柱とわたしたち旭川2024」 午後6:30~ 木楽輪ホール
11日(日) 無国籍の在日サラム詩人・丁章 連続講演会③ 午後6:00~ 市民文化会館第2会議室
■9月
5日(木) 「サラムの在りか・出版記念会記録映像」上映会 午後6:30~ まちなかぶんか小屋
6日(金) 「朝鮮人女性のイメージ史」李里花 講演会 (会場未定)
7日(土) 無国籍の在日サラム詩人・丁章 連続講演会④ 午後6:00~ 市民文化会館第2会議
8日(日) 「アイたちの学校」上映会 午後6:30~ 市民文化会館小ホール
○丁章連続講演 ①私が詩人になるまで ②無国籍サラムを生きる ③住む民として ④私が詩人になってからのこと
◆和寧文化社2024旭川・美瑛イベント案内チラシ → http://www.waneibunkasha.com/event-asahikawa-biei
北海道のみなさんにご参加いただき、在日コリアンのことを少しでも知っていただけるようにがんばりたいとおもいます。
以上のように、今後は東大阪と旭川・美瑛を行ったり来たりの両拠点活動になりますが、これまで通り変わらぬご支援をどうかよろしくお願いいたします。
艸々頓首
丁章
~・~・~ バームダード参加詩 ~・~・~
詩を息をするように書いている
丁章
詩を書くということは
詩人にとって生きること
詩人は息をするように詩を書いている
詩が薄まった都市では
詩が閉ざされた牢獄では
詩が首をくくられる政権では
詩が大気圏外やマリアナ海溝をめざすために
詩人が詩人である息苦しさが
詩人の命をおびやかす
詩人がそれでも詩を書くのは
詩を生きるため それが詩人
詩人は詩を生きるために
詩を息を止めて書くことがある
詩が重力から解放されるまで
詩が地の底をうがつまで
詩人の飛翔と潜水は
詩の存在をこの世に証す
詩人は詩を生きるために
詩でときに狩りをする
詩でときに抵抗する
詩でいつも愛し合う
詩が詩人を生かしている
詩人は詩で生きている
詩を息をするように書いている
詩の息の根を止めることはできない
(アフガニスタン詩人 ソマイヤ・ラミシュに呼応して)
(丁章さん、2024年6月9日)
――昨年、『詩の檻はない』の出版記念イベントでお会いしましたね。あの「まちなかぶんか小屋」で講演なさるのですね。懐かしいです。また今後、東大阪と旭川・美瑛の両方で活動されるとのこと。ご自愛されてますますのご活躍を期待します。なお、丁章さんの和寧文化社のホームページは → http://waneibunkasha.com/(野口)
20240607
= 食糧自給率 と 地球温暖化 に有効です =
(WAJ:水彩都市江東こころ美しい日本の再生 安全・安心まちづくり
お江戸観光エコシティー 江東屋上菜園の会の中瀬さんから「江東屋上菜園瓦版 No.208」を送っていただきました。
屋上菜園、「5 月はイチゴ3300g、ジャガイモ3000g、セリ800g、コマツナ550g、カブ300g等の8.5 ㎏とやや多収穫だった」そうです。)
「日本の国家予算の中で農業予算は3 兆円しかなく、アメリカから軍需品を買う予算に比較しても少なすぎる。農家一戸当たりの農業予算は日本が135 万円、アメリカ1424 万円、フランス480 万円、ドイツ662 万円と聞く、抜本的な農業政策転換が必要だ。パーティ券収入を大切にする現在の政治体制を変え、抜本的に国民生活を重視する政治に転換する必要性を痛感させられる。
衣食住の安心安全な日本をつくることに国民が自分事として関わらねばならない。最近はグロ-バルサウスが大きく成長し、大国主導から民主主義の世界が広がっているようだ。」 全文はこちらで☞【江東屋上菜園瓦版 208号 24.6.1 】
(中瀬勝義さん、6月7日)
――結構な収穫ですね。広い屋上なんでしょうか。・・・(野口)
20240606
= 「自然を生かす小国」への旗を上げて =
ご活躍の趣きを「レター」で得て、うれしく存じます。
特にアジアへの視座を据えておられるのに共感を覚え、「アジア太平洋戦争」への償いと考えているからです。
故・中村哲さんのように命をかけて範を示された先達に比べ、穴がないものかとウロウロ、そのアジアが台頭(中国・インドにGDPで抜かれたリアル)する中で「この国のかたち」が改めて問われています。
「自然を生かす小国」への旗を上げて、縄文文化への眼差しを大切に実践の日々であります。
第15回総会を6月8日、新潟県十日町で開催です。お健やかに!
(矢間秀次郎さん、2024年6月6日)
――戦前の亡霊のような発言がYoutubeなどでみられます。大国主義の弊害が世界の常識になろうとしている現在、破綻した大国主義を、とくに日本を主体として持ち出してどうするんでしょうか。ナショナリズムはならず者の最後の逃げ場、という言葉を思い出します。(野口)
20240602b
= ガザ地獄サタンも震え青くなる「笑い茸・川柳:2024年5月 No.154」=
「川柳」
憲法もアメリカ仕様にと肩を抱く
煽るだけ煽りアメリカ兵出さず
言いなりにこねて丸めた仮想敵
家計簿を走るトヨタの火の車
やりくりが出来ず思案の指を止め
オレオレと偽造マイナがすまし顔
戦地から早く戻れて脚がない
戦争のさなか富豪はクルーズ船
玉砕の覚悟もせまる再稼働
原発の耐震試験場に寝る
ガザ地獄サタンも震え青くなる
びしょ濡れのプラカードあげFree Gaza
「笑歌」
処理水 元歌「うみ」
プールでおしっこ いけません
はやくあがって ふみおくん
ここにしなさい はやくして
おおきなバケツへ もらさずに
プールのおみずを くんできて
バケツにいっぱい いれましょう
バケツのおみずを かきまぜて
そっとプールへ もどしましょう
いいねこれから ふみおくん
プールでおしっこ いけません
(長島信也さん、2024年6月2日)
――笑ってらんないんですけど・・・(野口)
20240602a
= フランスの反結社法 =
うーん。エット。あれだ ・・ ・ ル・シャプリエ法❕
そう。フランス革命期の1791年だな。
ギルドが解体され営業の自由が確立するのか。
そうだね。封建制から資本主義への移行だよね。
個人と国家の間の中間団体の存在を認めないんでしょう。
ルソーだからね。
返す刀で近代労働者の結社も否定するのよね。
そういうことだね。20世紀初頭まで続くよ(井上武史『結社の自由の法理』)。
政党もそうなの。
中間団体ではあるよね。
政党法が必要なんだ。
そういうこと。
(ムソウ国師さん 2024年6月2日)
――愛国心を国の基本に据えようとする人びとは中間組織の存在を認めません。労働者の組合も経営者の組合も市民組織もみんな中間組織で、どんな民主憲法もその権利を認めているのに、です。建前としてはNGOとかNPOなども認めてるんですけどね。国家主義が力を得ていくと個人も中間組織も認めず翼賛体制になっていきます。世界は多極主義下の世界内戦状態に陥り国家間対立が強まっていますからますます危険な状態になりそうです。警戒感を強めなければなりません。(野口)
20240602
= 鉄は熱いうちに打て =
中国で1月1日、愛国主義教育の強化策を盛り込んだ新法「愛国主義教育法」が施行された。台湾統一を目指して戦争への地ならしを着々と進めている。この新法は、「国家の結束強化」を目的とし、幼い子どもから、あらゆる分野の労働者や専門家に至るまで、全国民の仕事や学習に国家と中国共産党への愛を盛り込むことを義務付けている。中国政府の報道官は、同新法は「思想の統一および強い国づくりと国家の活性化という偉大な目標を達成するために国民の力を結集することを目的としている」と述べた。新法の下では、科学者からアスリートまで、全ての専門家は、「国に栄光をもたらす愛国的感情や行動」を国民に啓蒙するよう促されている。また地方当局は、博物館や中国の伝統的な祭りといった文化財を活用して「国と家族への思いを高める」こと、そしてニュース報道、放送、映画を通じて愛国主義教育を強化することが義務付けられた。さらに宗教団体も、「教団職員や信者たちの愛国的感情や法の支配への意識を高める」ことが求められている。新法では、「あらゆる教育機関の全ての学年において、教科や教材に愛国主義教育を盛り込み、さらに家庭でも親が子どもたちに愛国的な活動に参加するよう促すことが義務付けられている。また最近の習政権の下では、ネット上で政府に異議を唱えただけでも、当局に目を付けられる。中国の小学校では2020年から体育の授業に軍事訓練も導入されている。驚くべき全体主義の強化が進められているのだ。
こうした愛国教育を危惧して、ここ数年日本への移住を希望する中国の富裕層が増えている。これまで日本に移住する理由としては主に「財産没収の不安」、「医療事情の脆弱さ」、「老後の不安」、「情報統制など言論の不自由さ」、「台湾問題」などが挙げられていたが、最近ではそれに加えて「子どもの教育問題」が大きな比重を占めるようになったという。2022年末に来日した中国人男性には小学生と中学生の子どもがいる。きっかけはロックダウンだったが、以前から子どもたちが通う学校にも習近平政権の影響力がじわじわと押し寄せていて、不安を感じていたことも大きな理由だったという。彼は、「中国では2021年9月の新学期から、学校で習近平思想の授業が開始されました。習近平氏がいかに偉大で道徳的に優れている人物かという内容が書かれており、これが中学、高校と進むにつれて、どんどん政治色が強くなり、12年間も思想統制が行われるのかと思ったら、空恐ろしくなった。私がいちばん嫌なのは学校の軍事訓練です。以前から中学や高校、大学に入学する際、2週間ほど軍事訓練があり、義務化されていました。私自身も経験しましたが、嫌で仕方がなかった思い出があります。台湾問題などがあるからか、最近では小学生にまで軍事訓練が導入されました。まだ幼い子どもたちが敵に立ち向かうために軍事訓練をさせられる様子を見て、私はもうこれ以上、子どもに中国の教育は受けさせたくない、と心の底から思いました。それで、政治と関係なく自由に暮らせて、教育レベルも高い日本への移住を決断した」と話す。
愛国教育は中国に限ったことではない。ロシアでもプーチン政権が、ウクライナ侵略を「正当化」する新しい教科書を昨年9月の新学期から採用し始めている。日本の高校1~2年生に相当する全国の生徒が対象で、政権の求心力を高めるための「愛国教育」強化を目指している。その手始めに、プーチン大統領は成績が優秀な生徒30人を集めて「公開授業」を開き、「我々は昔もいまも絶対的に無敵だ」「祖国のために死ぬことは怖くない」などと愛国の「心構え」を説き、愛国心を鼓舞した。ウクライナ侵攻の目的を「ウクライナ東部ドンバス地方の保護とロシアの安全保障」であると主張し、「ウクライナでは数世代がロシアへの憎悪とネオナチ思想の中で育った」「米欧の狙いはロシアを不安定化させるために、ロシアに違法な経済制裁を科した」「欧米のウクライナへの軍事支援が戦闘を長引かせ、犠牲者を増やしている」などと、根拠の乏しい政権のプロパガンダを展開した。教科書には日本についての記述も増えた。第2次世界大戦での日本の敗北に「ソ連が決定的な役割を果たした」とし、「反ヒトラー連合国の合意で、南サハリンとクリル諸島(北方領土と千島列島のロシア側呼称)のロシアへの返還が決まった」と、北方領土の支配が正当だと説明している。高校では「基礎的な軍事訓練」も始まった。自動小銃カラシニコフや手投げ弾の使い方、護身術、軍用ドローンの操縦などを学ぶ。ウクライナ侵攻に参加した元兵士らの体験を聞く時間も設けた。
かくがごとく、中国とロシアは競うかのように子どもに愛国心を植え付け体制強化に乗り出している。「鉄は熱いうちに打て」ということなのか。中国は台湾統一を目指し、ロシアは長引くウクライナとの戦争を正当化するために恥も外聞もなく子どもへの洗脳教育に力を入れ始めている。本来、自由であるべき子ども時代に愛国・軍事教育を施せば、人の自由を奪い、戦争を厭わないプーチン氏や習近平氏のような人物が複製されることになる。なんとも恐ろしいことである。
(中楯健二さん、2024年6月2日)
――「愛国主義はならず者の最後の逃げ場」という言葉があります。「国家の構成単位は家族である」という考えもあります。「家族」「郷里」「民族」「国家」というそれぞれの概念を理解できずごちゃ混ぜにし、家族愛や愛郷心を愛国心だとねじまげ、国民に「愛国心」を強制する国家があります。戦前の日本がまさにそうで「家族」と「国家」を重ね合わせて日本全体が天皇家族、というイデオロギーで国を染め上げ、悲惨な結果を招きました。そのころ建前が生きていた中国共産党は「日本国民と国家は別。日本人民は日本軍国主義の犠牲者」と規定し、そのように対処しました。アメリカも「戦犯」と「国民」を分けて処遇しました。日本は当時のそのような国際的理性を受け止めきれなかったと思います。その結果が、「ふたたび美しい日本を取り戻す」と「愛すべき故郷日本」と「国家としての日本」をごちゃ混ぜにするイデオロギーに染められてきています。国家指導者にとって国家権力を維持するためには必ず国民の「同意」を取り付けなければなりません。その同意を愛国主義(や民族主義)に求めるものはどんな国家であれ「ならず者」にすぎません。(野口)
20240529
= 自然災害に想定外はない =
マルクスが150年前に資本主義は必ず行き詰ると言った要因の一つに地球環境の破壊、温暖化がある。アフガンニュースのなかで、記事はアフガンの洪水を史上まれと言っていたが今地球上の自然災害(もしくは人為的な部分を含め)に想定外はないと思う。どんな災害が起きても(悲しみはあるが)驚きはない。
ターリバーンが被災者に対し差別的な扱いをしているとあるが、これも驚くことではない。
能登の災害に対し、政府や馳知事はターリバーン以上のことをしている。これは能力や資金がないことによる。これが日常だ。28日輪島市内の仮設住宅で70代の女性が亡くなった。
1月1日の地震で家が全壊し長女一家と避難所で生活していたが「子供たちに迷惑かけたくない」と4月12日一人仮設住宅に入居した。長男が5月20日に連絡つかないので警察に電話した。仮設住宅は鍵が掛けられていて、中で女性は死んでいた。死亡は17日ごろだという。報道は孤独死といっているが、1日中しゃべることもなく深い悲しみがあったと思う。置き去りにされた人の悲しみはその人でなければ分からないが、鍵をかけたのは死を選んだからではないか。
こんな記事があった。自民党議員が裏金を自民党に寄付し、税金控除申告をしていた148万円の節税という。裏金は脱税なのに申告せず、節税は受ける。笑える。
(BSさん、2024年5月29日)
――笑いは苦笑でしょうか。むしろ笑えないでしょうか。ターリバーンも上空から被災の状況を確認したようです。しかしいかんせん行政能力がなく、国際的にも孤立し、資金と救済能力が限られています。日本でもアフガニスタンとは異なる次元で行政の無力、無責任が露呈しています。両国とも民衆視点での行政改革が必要なようです。(野口)
20240527
= 世界環境が明るい未来へ変わりますように =
「日々天候不順に思われますが、お元気にご活躍でらっしゃることと思われます。
「ちくかんしょうず」私のPC では変換できず、及びません。自然を深くお楽しみでらっしゃるのですね。私は四季折々日本の風景を楽しむそれまでですが、それも最近は危ういようで気になります。
新しい世界環境が明るい未来へと切に祈るばかりです。
(SFさん、2024年5月27日)
――「たけのこほり」と入力すればパソコンもわかったでしょうけどね(笑)。いずれにせよ季節の移り変わりを平和な気持ちで堪能できる世界になってほしいものです。(野口)
20240526
= 想いを乗せた便りを配る =
いつも興味深く拝見してます。
明日、アフガンの募金しようと思ってます。
世界に平穏がおとずれるのはいつになるのでしょうね。
いつもと毛色を変えてちょっとほのぼのなイラスト送ります。
(日野あかねさん、2024年5月26日)
――首をなが~くして返事をまっていたあのころを思い出しました。アフガン洪水カンパ、ありがとうございます。アフガンだけでなく、その他の国でも、日本国内でも、支援を求めている人たちがたくさんいます。私たちに出来ることは本当にちいさなことですが、想いを乗せた便りを届けつづけたいと思います。(野口)
20240523a
= お金の秘密 =
「夕べの秘密」なら知っているけど。ウフッ。
そんなこと聞いてないよ。マネー。貨幣誕生の秘密だよ。
そんなこと考えたことないわ。現にあるじゃん。
そうなんだよね。あの天才アリストテレスも解明できなかったんだよね。
それをやりとげたのがマルクスなの。
そう。資本論だよ。実に二千年以上も経過しているんだよね。大したもんだよ。
髭もじゃのイカツい感じよね。写真をみたら。
故国プロイセンを追われ亡命生活を余儀なくされたからだろう。
根は優しかったのね。
だろう。社会主義は経済システムだけじゃなく人間の完成をも目指すものなんだよね。
そっか。資本論を読まなきゃ。
初めが難しいからね。放り出さないように。
分かった。
(ムソウ国師さん、2024年5月23日)
――コミンテルンに発する国際社会主義運動の失敗は、主義があって現実があると思ったところじゃないでしょうか。マルクスはそんなこと言ってないのに、天才レーニンが権力を取ってしまったがために失敗が始まったと思ってます。(野口)
20240523
= 怖いもの見たさ =
「ウェブアフガン」の最近号に、「タリバンが経済壊滅状態から脱却するための一案として観光開発に力をいれ始めた」という記事が載っていた。どういう風の吹きましでそういうアイデアが出てきたのだろうか。外貨稼ぎであるにしても、何をどのようにして海外観光客を呼び込もうとしているのか皆目わからない。それを推察するには、北朝鮮がとっている海外観光客の誘致政策が参考になるかもしれない。そこで、今回はそれについて書くことにする。
北朝鮮は「コロナ禍」後の国境開放に伴い、海外観光客の受け入れを再開した。その手始めとして2月9日に、ロシアからの団体旅行客97人が北朝鮮を訪れた。2020年1月以来、約4年振りになるという。その日程は、2月9日から12日の3泊4日で、費用は日本円で約11万円。ツアーの目玉は2014年に開業した、金正恩総書記肝いりの高級リゾート「馬息嶺(マシンニョン)スキー場」だという。面積は1400キロ平方メートル(東京ドーム約300個分)で、初心者コースを含めて全10コースがある。附属するホテルも、客室120室で屋内プール・レストラン・カラオケ・ダンスルームなども完備されているという。とはいっても、北朝鮮への観光は、世界一不自由であると言われる。今回の観光を主催したロシア・ウラジオストクの旅行会社がツアー客に配布した注意書きをみると、その不自由さがよく分かる。注意書きはまず、「北朝鮮に持ってきてはいけないもの」として、北朝鮮の観光ガイドブックを挙げる。また、「外国人観光客は移動の自由がありません。ガイドなしでホテルを離れることは、決してお勧めしません」とある。国家安全保衛部(秘密警察)出身の脱北者の話によると、北朝鮮市民は見慣れない人物が街を歩いているのを見かけた場合、必ず、近くの分駐所(交番)に報告する義務を負っているという。「同じアジア系でも、服装や所持品、歩き方で外部の人間かどうかはすぐわかる」と彼は話す。今回の観光の旅程をみると、ほぼすべて政治的なモニュメントで占められている。金日成主席の70歳の誕生日を記念してつくられた「主体思想塔」、金日成主席と金正日総書記の銅像が立つ「万寿台の丘」、「米韓の侵略に勝利した」という北朝鮮独自の解釈で朝鮮戦争を振り返る「祖国解放戦争勝利記念館」など、政治宣伝でお腹がいっぱいになる行程になっている。指導者の銅像を撮るとき絶対に守らなければならない3つの規則があるという、それは「銅像の側面ではなく正面から撮影する」「銅像を背景に写真を撮るときは必ず両手を横に置く」「銅像の腕や足を切らずに全身を入れて撮影をする」となっている。地下鉄見学を楽しもうとしても、「有事の防空壕代わり」「各車両に掲げられた金日成主席と金正日総書記の肖像画」など政治の匂いからは逃れられない。3泊4日の行程で、純粋な観光は妙香山のトレッキングくらいのため、その土地の人々の暮らしぶりを知るという旅行の醍醐味は味わえない。食事については「基本的にビビンバ、平壌風冷麺、プルコギ、キムチ、イカ・タコなどの伝統料理となっている」とあるから、これだけは満足できそうである。
ツアーの参加者の一人イリヤ・ボスクレセンスキー氏が1時間あまりの動画を制作したという。よくそんなことができたものだと驚く。北朝鮮では2015年以降、外国音楽や映画に対する規制が厳格化され、韓国のコンテンツは所持しただけで懲役刑になる。まして、海外の観光客が旅行先を撮影することなどはもってのほかだ。金総書記が1月に突然「韓国を同族民族とみなさず、第一の敵対国である」と宣言したのは、韓流ドラマのビデオが国内に広く流布していることを知って激怒したからだと言われている。実際、韓国に住む脱北者の8割が北朝鮮で韓国ドラマを観ていたと証言している。ボスクレセンスキー氏のビデオはいろいろな事実を明らかにしている。移動するバスの中でガイドが注意事項を読み上げる音声が流れる。「軍の検問所は撮影禁止です。軍人や汚れた作業服を着た人も撮影禁止」「ホテルを出て散策したい場合は、ガイドと一緒の場合だけに限られます」「肖像画が描かれた新聞や雑誌は傷つけたり、ゴミ箱に捨てるのは絶対だめです」と注意を促す。北朝鮮では読み終わった労働新聞は、当局が回収する。指導者の顔写真がよく掲載される1面を破ったり、汚したりするのはご法度なのだ。バスは平壌を走るが、ほとんど車の姿が見えない。ガイドは「我が国には自家用車は存在しない」と説明する。北朝鮮では車の運転手は一種のエリート扱いを受けている。一般市民の姿もほとんどない。たまたま小さな子供を散歩させていた年配の女性を見つけた観光団の一人がチョコレートをあげようとすると、女性たちは走って逃げたという。ボスクレセンスキー氏は「街並みは美しいが、あまりに人工的で非現実的に見える。演出に違いない」と語る。実際、平壌では大通り沿いで、洗濯物を干すことは禁じられているという。ボスクレセンスキー氏はスキー場のホテル内の理髪店で散髪した。散髪代は10ドル(約1500円)。壁には、北朝鮮ではよく見かける12種類の髪形の絵がかかっていた。北朝鮮では男性は短髪が理想とされ、決められたスタイル以外は認められない。染色も禁じられている。彼は理髪師にチップを払おうとしたが、受け取ってもらえなかった。部屋のベッドメイキングの際、ベッドに1ドル札を置いたが、そのままだった。北朝鮮はチップどころか、賄賂が日常茶飯事になっている。ただ、外国人の訪問者は注目度が高いから、チップを受け取ることが、「いらぬ誤解」を招く危険な行為だと北朝鮮の人々は知っているのだ。こんな規則だらけの旅行は何と言ったらいいのだろうか。慰安旅行・視察旅行とも言えず、さしずめ、怖いもの見たさの「肝試し旅行」というべきなのかもしれない。ボスクレセンスキー氏は北朝鮮を出国する前夜、北朝鮮の当局者から「規則に従わずに撮影したものはすべて削除するように」という警告を受けたという。すべて監視されていたのだ。記録媒体のディスクを分散するなどして対応したが、結局空港では検査されなかったというから、幸運というほかない。これが北朝鮮の実態だが、タリバンは何を「売り」にして、どんな形で海外旅行者を受け入れるのだろうか。いろいろ考えても思いつかない。観光の目玉にしたい世界遺産のバーミヤーン谷の大仏は2001年にタリバンによって爆破されてしまっている。また、タリバンは女性の就学や就労を大幅に制限するなどの女性差別政策をとっているから、海外の女性客を呼び込むわけにもいかない。なにかと制約が多い。折しも、武装集団がアフガンのバーミヤーン遺跡を銃撃し、スペインの観光客4人とアフガン人1人が死亡したというニュースが飛び込んできた。「イスラム国(IS)」が犯行声明を出したという。国際的紛争はアフガンで沈静化したかと思っていたが、そうではなかったのだ。また、タリバンの統治は「法治」というより「人治」に等しいから、何らかの口実でいつなんどき身柄を拘束されるかもわからない。そんな身の危険を観光客に感じさせるようでは、観光事業は成り立たない。そう考えると、観光誘致は「時期尚早」であるばかりでなく、「企画倒れの運命にある」と言わざるを得ない。
(中楯健二さん、2024年5月23日)
――「怖いもの見たさ」は言い得て妙ですね。2001年、9.11米同時多発テロ事件の後アメリカ軍の空爆が始まりターリバーンを撃破。ビン・ラーディンを補足しようとしたとき、アメリカはビン・ラーディンとNo.2のアイマン・ザワヒリらに2500万ドル(現在のレートで約38億円)の懸賞金を賭けました。捕まえる必要はなく情報だけでいいという好条件です。彼らが地下水道カレーズに逃げ込んだという情報があり、日本のテレビ局が野口にどのカレーズか?と取材に来たこともありました。「知ってたら自分でアメリカに教えるよ」と答えたら、代わりにカレーズの解説をしてくれとのことでテレビ出演したこともありました。アメリカやヨーロッパでは、テロ集団が洞窟に隠れているという情報も出回り、懸賞金目当てに「ケイヴツアー」なるものが企画されたと言います。日本人と違って探検心が旺盛なようです。ターリバーン当局によればアフガニスタンに昨年は7000人の外国人観光客がやってきたそうです。「怖いもの見たさ」は人間の本性でもあるようです。(野口)
20240521
= 「輝け九条!詩人のつどい in静岡」ぜひご参加を! =
「アフガンニュースレター」からいつもたくさん学ばせて頂いています。
アフガニスタンの洪水による被害が心配です。
社会的困難と地震や洪水などが重なり、女性たち、子どもたちの生活もますます厳しくなっていると拝察いたします。
ソマイアさん、野口さん、みなさんの御活動に励まされます。
ところで、添付のように「第24回 輝け九条!詩人のつどい in静岡 今 このとき 九条を」が7月14日(日)13時30分~静岡県「あざれあ」で開催されます。
中村哲氏も大切にされていた九条の意義を静岡の詩人の方々の朗読やお話とともに考えます。
私は「詩は世界の共通語」という演題で講演させて頂きます。
ソマイアさんが、詩で呼びかけ、世界の詩人たちをつないだことも報告させて頂きます。
日本では、詩は少数派ですが、パレスチナやミャンマーなどの人々も詩で発信しています。
言語や文化の違いはあっても、地球で暮らすものとして共感や展望が詩を通して行われると信じたいです。皆様のご関心とご来場をお願いいたします。
また、「東京大学付属図書館」で「東大生が選んだ本 Spring」で私の李相和論が収録されている『朝鮮の抵抗詩人』(金正勲編著 明石書店)が展示されています。以下のサイトでご覧ください。よろしくお願い申し上げます。
特設展示「東大生が選んだ本2024 Spring」を開始 | 東京大学附属図書館 (u-tokyo.ac.jp)
<https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/general/event/20240202>
(佐川亜紀さん、2024年5月21日)
――世界情勢は大混迷。日本国憲法の前文および9条が前提とする国連などの世界平和にむけた国際合意が揺るいでいる今こそ、戦争によらずに国家間対立を解決する英知を結集するときだと思います。核兵器の使用が平気で語られている風潮は極めて危険。声をあげつづける努力が求められます。(野口)
20240521a
= 海面上昇、水没の危機にどう対応する? =
江東5 区マイナス地域防災を考える会の中瀬勝義さんから「お江戸舟遊び瓦版 1038号」と提言「100 年後の安心のためのTOKYO 強靭化世界会議・市民意見~江東5区マイナス地域を襲う巨大水害―江東5 区マイナス地域防災研究所を夢見て―」が送られてきました。拝見すると、全世界で進行している海面上昇にたいする世界会議の様子が報告されています。ベネチアはじめ各国が深刻な事態に直面し必死の対応をしています。日本も例外ではなくとくに広範な海抜マイナス地帯を有する東京都は深刻です。その問題に長年取り組んでおられる中瀬さんのレポートは貴重です。下記のタイトルをクリックすればpdfでお読みいただけます。
・お江戸舟遊び瓦版 1038号 24.5.25
・100年後の安心のためのTOKYO強靭化世界会議 意見
20240518
= 各地からタケノコのたよりが・・・ =
(野口:アフガンニュースメールの挨拶に24節季の竹笋生 (ちくかんしょうず)を取り上げたら早速各地からタケノコ情報が寄せられました。)
「大好きなタケノコですが、こちら関西は4月が旬です。 いつも山口在住の友達が彼女の山から掘り出したタケノコを送ってくれるのですが、今年は裏年とか、2月が暖冬だったので猪が好物のタケノコを食い散らしたとの話で こちら兵庫県も山口県も例年よりタケノコは少なかったです。自分では掘ったことはないですね。あれは腰を傷めるのじゃないですか・・・
婆さんにはもうキツイ仕事です(笑)」
(兵庫県在住さん、5月18日)
「 どこでタケノコを掘るですか?」
(中国在住さん、5月18日)
ー孟宗竹の本場は中国じゃないでしょうか。竹林も。
「筍は友人たちと会ったとき、地方に住む友人が沢山持参してきてくれました。茹でたのと焼いたのを戴きました。美味しかったです。千葉県産のは未だです。」
(千葉在住さん、5月17日)
「こちらも20度を超えるあたたかな季節を迎え、知人から、山菜を頂くことが多くなりました。
タケノコはもう少しあとかな?」
(北海道在住さん、5月17日)
「この時期(5月上旬)ランニングウェアにからのザックを背負って、5キロ走るとそこは竹林農家、今年もタケノコを頂きました。」
(東京都在住さん、5月16日)
「たけのこはこちらでは1ヶ月まえでした。今年は3回食べました。
6月待末にモンゴルにツアーでいきます。」
(埼玉県在住さん、5月16日)
「「竹笋生」ですか、「笋」のみで「タケノコ」のようですが、それなのに「竹」が要るのですね。「今竹生(コンチクショウ)」の方が判り易いかな。
野菜を送って貰っている農家2カ所から、野菜の端境期故に、毎週、タケノコが送られて来ました。それで、毎日毎日「タケノコ」料理でした。タケノコは嫌いではないから良いのですが、アクが強い食べ物なので、タケノコを食べるのは個族で私1人です。」
(神奈川県在住さん、5月16日)
「暦は正確ですからタケノコも頭をもたげてる事でしょう。ですけど、近日の暑さには、土の中ですっかり熟してるのではないでしょうか?!
楽しみですね。」
(東京都在住さん、5月16日)
「4月中に鶴川で筍ホリをし、死ぬほど筍料理たべました。
アフガンにも筍ありますか?」
(東京都在住さん、5月16日)
「タケノコ、鹿児島勤務のころは行っていましたが、こちらに来てすっかりです。
都内近郊もとれるのですかね…?」
(東京都在住さん、5月16日)
「徳島の教え子から、5月の初めに茹でたたけのこを頂戴して、いろいろ料理をして楽しみました。その後に近所は竹林もあり、筍を道端で売ります。1971年に越してきた住宅まばらな頃には24節季で竹笋生、小中学生の息子と掘りに出かけました。懐かしいですね。」
(東京都在住さん、5月16日)
「わが家ではタケノコの辛子煮を娘がよくつくるので「どこ産?」と聞いたら、「水煮の缶詰」。季節に関係なく、シャキシャキ感を味わっています。」
(東京都在住さん、5月16日)
20240513
= 三浦半島、若者の発信と努力に日本の近未来を感じます =
あまりに記事が多いので、野口さんの三浦半島サイクリングと編集の金子さんの記事を読みました。野口さんの同窓の由比さんがベトナム戦争に反対して焼身自殺したのは知りませんでした。7年程前に家内と兄弟姉妹と横浜で会食宿泊後に2日目に鎌倉経由三浦の城ヶ島京急ホテル宿泊まで電車とバスを乗り継ぎました。温泉です。翌日、北原白秋記念館や灯台を訪れました。三崎市も含めた城ヶ島観光には貴兄の観光都市の印象ではまだまだ整備が必要ですね。観光立国づくりでは、鎌倉から人の流れを呼び込む魅力は弱いかもしれません。例えば、北条政権時に御家人として一大勢力を持った三浦一族が殲滅され「油壺が血の海」となった合戦や三浦の海が広がる東京大学院の臨海実験研究所などもあります。その歴史が「三浦の地名」の由来もあまり知られていませんね。京急の高速快適な鉄道観光にも明るい朗報です。北原白秋が放浪し、作詞した城ヶ島の旅情も資産ですね。昭和世代には、小田原文学館も名所になっています。水族館の存続も必須ですね。関東の観光開発には浦賀のドックや歴史的な造船なども地方創生には価値があります。小学生の卒業旅行の地でした。2月29日にはNHKでも新世代の起業家による三浦の新興が放送されたようです。
<追伸>
三崎漁港がある生まれ育った三崎地区で地区を盛り上げたいと活動している菊地未来さんのことを5月4日の放送で、知りました。かつて三浦市三崎はマグロの町として栄えました。現在はさびれてしまった当時の船頭の家をシェアハウスに改造して移住希望者をサポートする会社を立ち上げています。そして美味しい野菜や魚を魅力に町おこしを頑張っているとのことです。若者の発信と努力に日本の近未来を感じます。
(小原重信さん、2024年5月13日)
――私は九州の南の端の出身で、三浦半島の歴史には疎かったです。しかしここは貴族社会から武家社会に日本が変わる歴史の主舞台だったのですね。近年になっても三浦半島は日本史の表舞台に登場します。いまは地方の独自性が薄れて中央に吸い上げられていく傾向にありますが、いつかぶり返す時がくるはずで、その時には地方の多様性が花開く時だと思います。それを準備するのがITやAIなど情報通信技術と新規事業開発の方法論のいっそうの革命的進歩ではないでしょうか。(野口)
20240513a
= 米中の覇権争いー新しい「冷戦」なの? =
そうじゃないでしょう。冷戦なんて昔のことよね。
うーむ。ヤルタからマルタだね。1945年から1989年か。
44年も続いたのね。
ソ連崩壊だよね。レーガンとサッチャーに丸めこまれたんだよ。ゴルビー。
プーチンの怒りよね。
そういうことだろう。中国は二の舞を踏まないだろう。
核の威嚇による恐怖の均衡でしょう。
大量破壊兵器としては残るが、最先端ではないよね。
サイバーとAIね。
今世紀はそれだろうね。
そうね。
(ムソウ国師さん 2024年5月13日)
――中国はソ連の失敗を見ている。バブル崩壊では日本を見ている。共産党の名前で国家資本主義を実践している。アメリカの失敗も見ている。資本主義から中国独特の社会主義を築こうとしている。ここまでは何とかやってきた。マルクス・レーニン主義に忠実なら「プロレタリア独裁(現在は労農独裁の中国変型判)」を通じて「国家の死滅(国家のアウフヘーベン」へいたる人類未踏の分野に突入する。まさに改革者であり革命政権です。西側アナリストには絶対に理解不能な世界。しかし、「一国社会主義」と「プロレタリア独裁」の理論は、世界が通信交通技術革新により一体化していくという世界を理解できない辺境「ロシア」の発想だった。マルクスは「通信交通技術革新により一体化していく世界」を予感はしていたが、核兵器やインターネットやAIなどの具体的な技術は知らなかった。現代は世界が惑星地球として一体化していくとば口に立っている時代だといえませんか。(野口)
20240506
= シコを踏み、塩をまき、もっと稽古を =
GWも映画・雑誌の情宣活動で東奔西走、いつの間にか過ぎて行きます。5月11日新潟市、6月8日は新潟県十日町市、7月都内:高島平と、自主上映会の現場めぐりがつづきます。
さて、№98「人類が生き残る道を真剣に考えよう」を拝読しました。鋭い国際感覚はサスガですね。グローバルな現代で「せめてわがニッポンだけでも・・・」という独善は通用しませんが、いまだに「漁夫の利」に虎視眈々、隣国との荊を避け続け、アメリカにもたれかかる幼児のようで。
①海岸に22ヵ所も原発を抱え、ヒロシマ・ナガサキの次が? のリアルを直視、
②歴史に学び大局観をもつ、
③中国・韓国・北朝鮮を敵視して大軍拡=大増税の道に引きづり込まれているのが実態。これをふまえ、どこまで抗いうるか―「灯台下暗し」にならないように自戒したいですね。
もっともっと自らの「土俵」でシコを踏み、塩をまき、国際政治・外交のシキリを糾したいと思います。「相撲道」には、とても及びません。しかしながら行司のほかに、「審判員」が4人角度をかえて鎮座、すぐに疑義を挟める仕組みで、ときに「とりなおし」というのを、人生訓の参考にしております。
(矢間秀次郎さん、2024年5月6日)
――お褒め頂き恐縮です。ご指摘の「アメリカにもたれかかる幼児のように」、まったく同感です。かといって「敵基地攻撃、あの武器欲し~い」とばかりに即
ケンカ腰になる子供っぽさもいただけません。孫氏の兵法「戦わずして勝つ」は日本伝統「柔」の精神と同じと思います。「負けて勝つ」大人になってほしいと思うのはないものねだりでしょうか。矢間さんの相撲道でもっともっと精進する必要がありそうです。お知らせいただいた「国宝・火焔型縄文土器に巡り合う「ミニエコツアー」」は伝言板にて掲載させていただきました。(野口)
20240512
= 未 来 志 向 =
4月10日行われた韓国の総選挙(定数300)で、進歩系の最大野党「共に民主党」が単独過半数を大きく超える議席を得て圧勝した。投票結果は野党が175票と過半数を占め、与党は108票にとどまった。与党「国民の力」を率いる尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領にとって大きな打撃となった。今回の総選挙は5月で就任から2年を迎える尹政権の「中間評価」とされたが、厳しい結果となった。尹氏にとってせめてもの慰めは、野党の票が弾劾訴追案を可決できる200票に届かなかったことだ。野党が優勢な「ねじれ国会」の中で、尹氏の求心力低下は避けられないことになり、これからも少数与党での厳しい政権運営が続くことになる。今回の選挙の特徴は、お互いに相手を非難するだけで、山積している少子化や若者の就職難、物価高などの問題について建設的な政策論争が行われなかったことだ。そのため、国民の間では韓国政治の分断が進んだだけだという批判も根強い。選挙後、尹大統領は「国民の意思を謙虚に受け止めて国政を刷新する」と述べた。一方、「共に民主党」の李在明(イジェミョン)代表は、「国民の偉大な勝利だ。国民生活の苦しみを減らし、国家的な危機の解消へ最善を尽くす」と強調した。日本政府は、日韓関係の改善に尽力してきた尹政権への評価が高かっただけに、この選挙結果に少なからずショックを受けている。外務省内では「何とか尹政権に勝ってほしい」と公然と期待を表明していた。林芳正外相は「日韓両国は重要な隣国同士。関係改善を両国の国民が持続的に実感できるよう、引き続き韓国側と緊密に意思疎通する」と述べた。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領の任期満了を受けて行われた2022年3月の大統領選では、尹氏が李氏にわずか0.7ポイントの差で勝利した。彼の登場で一番変わったのは外交政策である。それまでの「従北・反日」から「親日・親米」へと政策が180度転換した。就任後、尹大統領は直ちに日本と米国に赴きその姿勢を鮮明にした。岸田文雄首相とは約12年ぶりとなる直接の日韓首脳会談を開いた。その会談で、両国首脳が今後頻繁にお互いの国を訪問する「シャトル外交」を再開することで一致した。岸田首相は「日韓関係の新たな章を開く」と述べ、尹氏は「今回の会談は、両国間の不幸な歴史を克服し、新たな時代を開く第一歩となった」と応じた。徴用工問題をきっかけに、戦後最悪の関係に陥った日韓関係を正常化の軌道に戻すことで合意した。尹氏は訪日直前に記者団に、「国内で批判されるのは分かっている。いずれ正しい判断だったと理解されるはずだ」と決意を語っている。実際、尹氏は大統領に就任してからは、日本を批判する発言を一切していない。それどころか、帰国後の議会報告で「過去の日本の植民地支配を巡って、日本はすでに数十回にわたって我々に反省と謝罪を表明している」と述べた。なぜ日本との友好関係を目指す大統領が突然登場したのだろうか。それを知るカギとなる尹氏の発言がある。昨年3月の議会で、大統領は国民に向けて「韓国はこれから堂々と自信を持って日本と接しなければならない。韓日両政府はそれぞれ、自身を振り返り、両国関係の正常化と発展を妨げる障害物を自ら取り除いていく努力を傾けなければならない。韓国が先に障害物を取り除いていけば、きっと日本も呼応してくれるはずだ」「ドイツとフランスは2度の世界大戦を通じて、多くの人命を犠牲に敵として対峙したが、戦後に電撃的な和解をなし、今ではヨーロッパで最も緊密に協力する隣国となった。それに倣って、韓日関係も過去を乗り越えなければならない」と述べている。この発言を受けて、日本政府も韓国への固定観念を捨てて応じている。これこそが「未来志向」の関係と言える。
今回の選挙での勝敗を分けたのは、政策の優劣よりも、尹氏のこの2年間の政治スタイルにあったとの見方がもっぱらだ。検察官出身の尹氏は政治経験がないゆえに、思い切った決断ができるとの評価があった一方で、自らの考えが正しいと信じて突き進む「独善」も指摘されてきた。与野党の対立が続いて国政が停滞しても野党指導者と議論しようとせず、社会の混乱を招いた。批判に耳を傾け、一定の譲歩もするなど、国民全体を包摂する政治ができなかったことが、厳しい「審判」につながったのは事実のようである。また、国民の一部からは尹大統領の対日友好政策はあまりに日本にすり寄り過ぎるとして、「日本のハシリ(使い走り)」だという批判も出ていた。「共に民主党」の李氏が「この選挙は新・韓日戦である。韓国国内の親日勢力に審判を下すため、命をかけて戦う」と国民を煽った面もある。ここで一つの心配がある。それは尹大統領の「親日外交」が今後も維持できるのかという問題である。専門家の間ではその基本姿勢は変わらないだろうという意見が強い。その根拠として「尹大統領が国民に受けるかどうかを外交政策の判断基準にしていない」ことを挙げている。確かに、これまでの尹氏の発言からは、日本との関係修復を図ろうとする姿勢と、国民の思考に変化をもたらそうとする覚悟が読み取れる。いつまでも日本を非難するばかりでは「日本と対等になれない」と気づいた初めての大統領と言える。大人の対応ができる大統領が出てきたことに、日本政府も大きな期待を寄せている。これまで「未来志向」の関係を口にしながら、「No Japan運動」(日本製品不買運動)を展開し、反日感情を煽り続けてきた韓国の歴代政権とは大きな違いがある。大統領の任期満了まであと3年となるが、尹氏には日本政府と協力して実績を積み上げてもらいたい。実績を残せば、たとえ政権が野党の「共に民主党」に移って「反日政策」へ引き戻そうとしても歯止めをかけられる。一度壊れた二国間の関係はお互いの強い意志がなければ修復することも、前進させることもできない。その意味で、友好的な尹大統領の在任中に関係改善を確かなものにしたいものである。
(中楯健二さん 2024年5月12日)
――韓国の動向は日本に直接影響を与えます。その意味で重要です。韓国の民衆にとっては日本に支配され併合された屈辱はわすれられません。「恨み(ハン)」の国です。それをいやせるのは彼ら自身です。日本は、尹大統領のような人がでてきたことを重視し、韓国民衆の恨みが少しでも薄れるよう努力すべきと思います。民族部族の対立は頭の中の理屈だけでは解消できません。アフガニスタンおよび周辺諸国の歴史をみているとそのことを痛感します。(野口)
20240504a
= カンボジア人、偉くなるほど話が長くなる =
第8回カンボジアフェスティバルは、晴天にめぐまれた代々木公園でスタート!
民族衣装体験、クラフト作品、サルエルパンツやアクセサリー、お米ラーメン クイティウ、バナナちまきなど様々なブースが賑やかに呼び込みをしています。
国際結婚した友人の「カンボジア人、偉くなるほど話が長くなる」の説明どおり、開会式は挨拶が長く予定時間を軽くオーバー、押しまくり。
しかしまったく焦った様子もない、カンボジアタイム。それは見倣うべきところもあると感じます。
いろいろな団体がカンボジア舞踊を披露してくれました。スローペースな優雅な舞ですが、体幹を使いそうな美しい舞です。
私が交流している「多文化まちづくり工房」さんからは、現在や以前のいちょう団地の居住者やそのお子様が出演しました。
いちょう団地は、NHKさんの「ドキュメント72時間 多国籍団地のゆく年くる年」に取り上げられたくらい外国人の多い団地。
代表の早川さんは、週4回の日本語教室、ビザの申請相談、生活相談、子供達の学習をみる…など多岐に渡る活動を30年も続けておられると言います。
でも彼はそれを「支援している、と思ったことはない。単なる、生活の一部」と言い切ります。
「自分でも何してるひとなのかよくわからないよ。ユルくいこう」と笑いながら多国籍の人々と同じ空間に住み続けます。
違う国とか助けるとか、意識したこともない。新緑揺れる風と共に、爽やかな生き方に触れた日でした。
(星野真理子さん、2024年5月4日)
――「自分でも何してるひとなのかよくわからないよ。ユルくいこう」、いい言葉ですね。僕など、つい肩に力をいれてくちばしを尖らせてしまします。活動は楽しくなくちゃ長続きしないですよね。話も短く!(野口)
20240504
= ガザ法要のためにご協力ください =
みなさま、よろしくお願いします!
ガザ法要 〜ガザ・イスラエル紛争2023, 34,000名の殉教者のために〜
殉教者6,747名のお名前の読み上げの方を募集しています。どなたでも短時間でもご参加頂けます 。
2024年7月7日(日)12:00〜19:00 (開場11:30/途中出入りできます)
出仕:桜井真樹子、コバヤシタカヒデ、吉田正子、山口裕加奈、蕭振豪
演奏家:櫻井元希(グレゴリアン・チャント)、小森俊明(ピアノ)、HIKO(ドラム)、竹田賢一(エレクトリック大正琴)、吉松章(仕舞)
会場:音部屋スクエア;東京都新宿区高田馬場4-4-13 アルプスビルB1F
無料
参加申し込み・お問い合わせ:まきこの会事務局 makikoclub2022@gmail.com/090-9236-0836
(桜井真樹子さん、2024年5月4日)
――4月22日、大久保ひかりのうまで、第二のナクバに抗議する詩と歌のイベントを主催された桜井さんからのアピールです。桜井さん、引き続き詳細情報をお知らせください。(野口)
20240503
= 裏金内閣の闇外交 =
内閣の職権なのね。外交も。
そうだね。憲法73条だね。2号と3号か。そして国会に報告しなければならないね。72条。
国権の最高機関だもんね。41条だったかな。
うん。実態は別としてね。美称にすぎないという説もあるよ。
フフフ。微笑せざるをえないわ。微小ではないのね。
裏金議員の続出でそうなるんじゃないか。
困ったもんね。ところで麻生トランプ会談てなんなの。
うん。二股外交だろうね。
ダブル、トリプル外交なの❔ 大英帝国流の。
ああー。サイクス・ピコ協定か。中東問題複雑化の根源だな。
日本もそういう帝国になったのかしら。
いやー。どうだろう。グローバルパートナーということで適当に使われているだけじゃないか。
闇ね。
うん。国会で厳しく追及して欲しいよね。
そう。この連休中の首相の外遊も。
(ムソウ国師さん 2024年5月3日)
――今日は憲法記念日。憲法改悪に熱心だった安倍氏が殺され、裏金問題で安倍派も解体。このまま総選挙になると改憲発議に必要な2/3議席が危うくなると改憲議員は焦っているとか。安倍氏ほど前のめりではない宏池会系の岸田氏はさてどうするのか。どさくさ改憲なんてできそうもないと思うけど・・・。裏金問題解決が先でしょう。(野口)
20240502
= バイデンのリムジンに乗る大成果(笑い茸 2024年4月号) =
昨日、メーデーで、そのあとイスラエル大使館への抗議行動で
雨にびしょぬれになり、家に帰って、風呂に入って、飯食って
寝てしまいました。
=====================
<川柳>
避難訓練したか越後の田んぼたち
揺さぶって早く廃炉と言う地震
四方海さかなは輸入品ばかり
働き方多様になってみな貧乏
手土産に指揮権付きの自衛隊
バイデンのリムジンに乗る大成果
悲鳴などどこ吹く風の晩餐会
渡されたお面犬猿雉子ばかり
NATOから一掃されたロシア製
アメリカの武器に頼れば逆らえぬ
攻撃の能力持って的になり
血液の備蓄も急ぐ防衛庁
ー-----------
「笑歌」 再掲 2017年3月 №73
さくら さくら
さくら さくら
ながたのまわり
みわたすかぎり
ぬすびとざくら
においぞいずる
やみに やみに
はなざかり
(間奏)
さくら さくら
ながたのまわり
あおぎみるそら
まいちるさくら
いくさのにおい
とめに とめに
いざゆかん
(長島信也さん、2024年5月2日)
――おセンチな「『イチゴ白書』をもう一度」ではないですが、米コロンビア大学がふたたび平和運動の先頭を走っています。歴史は繰り返す、2度目も本気だぞ、と言いたい。「もう後には戻れない、出来るのはこれまで来た道を振り返ることだけ」。人生はサークルゲーム、終わりが来るまでなんどでも繰り返すさ。(野口)
20240428
= 言語の壁以上に高い地域住民との交流の壁 =
在留外国人は340万人を超え、日本は多民社会に入った。だが地域との距離が災害時の「壁」になるケースが多くみられる。4年前インドネシアから技能実習生として能登輪島にきたアデ・リザルローマンさん(32)は底引き網漁船に乗った。漁業の担い手が減る中、地元漁業関係者にとって実習生たちは「片腕」であり家族のような存在になっている。ただ実習生の多くは職場と寮を往復する日々で、地域では存在が見えにくくなりがちだ。
お互いが同じ地域住民だという意識の希薄さは緊急時の「壁」となって表れる。1月1日の能登半島地震で、アデさんたち技能実習生6人は輪島中学へ避難したが食べ物や飲料水に手を付けなかった。「勝手に取ったら怒られる」と思ったという。毛布もないまま体育館の冷たい床の上で一夜を過ごした、アデさんは雇い主に「おなかがすきました」と連絡した。「助けてくれる人はいなかったのか」雇い主はそうも思ったが被害が大きかった地域なので言葉を飲み込んだ。
この緊急時の「壁」は阪神淡路や東日本など過去の大震災でも同じだった。2016年熊本地震の後、立命館アジア太平洋大学は地域住民に留学生の印象が地震前後でどう変化したか聞き取り調査をした。その結果地域の留学生や外国人と接点がなかった人は、印象が悪くなる傾向がみられた。留学生からも「近所の日本人との付き合いをもっとしたほうがいい」との声が寄せられた。
地震後に帰国したアデさんは4月上旬に戻ってきた。雇い主は「アデさんたちがいないと船が動かせん」輪島の漁業にとって必要な人材を地域社会にとって必要な人材にするにはどうすればいいのか。
日系ブラジル人で移民問題に詳しいアンジェロ・イシ武蔵大教授は「言葉の面では進展があった」一方で、なかなか進んでいないのが「心の壁」の解消だ。外国人を災害弱者にしないことがなぜ大切か。イシ教授の答えは「社会の一員だから」。外国からの住民は労働者としてだけでなく支え合う仲間として地域に受け入れられているか。労働力ばかりに目が向く日本がどう対応するか、地域が村おこし、町おこしで見せる祭りや文化交流のエネルギーを国際交流の場に生かすことが大切だ。
技能実習生も難民も日本でキャリアを積み移民となるためには、地域社会の一員となることが必要だろう。共に積み上げていこう。
天才思想家の岡倉天心は「亜細亜は一なり」という。
(B.Sさん、2024年4月28日)
――千葉でアフガン女性たちに日本語学習支援を始めた最初の5カ月でいろんなことに気づきました。そのひとつがまさにBSさんがおっしゃることで、地域住民として日本で暮らすための最低の知識、ルールの習得、アフガン人同士のつながりと地域とのつながり。授業の一環としておこなった、NHKが開発した在日外国人へのアプリの実習は好評でした。ここを参照。そのほか、子供たちのケア。通学中の学校でのトラブルを通学先の先生方と一緒に解消したりもしています。子供たちの学習支援も始めました。在日外国人と日本人が手を取り合って新しい日本をつくるくらいの心構えが大事だとひしひしと感じています。天心さんは「アジアはひとつ」なのでなく「アジアをひとつにしよう」といいたかったのでしょうが、歴史的には悪用されました。これからは「地球をひとつにしよう」でいかないと、と思います。(野口)
20240427
= したたかに生き延びた民族、少し甘いのでは? =
「ウエッヴ・アフガン」を拝読しました。
貴兄のコメント「・・・もう一度徹底的に叩きのめされるほかないことでしよう」、優しい方です。少し甘いのでは?この国のかたちができるまでに、有史(記録にある歴史)以来、三度くらい叩きのめされているのに、『水に流し』血を洗い、構えをかえて、したたかに生き延びた民族です。わが身の血肉にも、「おためごかし」が宿り、<他人のため、世のためと公言しながら私欲が底流にウヨウヨ>、このニッポン人の実像、政治・経済界だけでなく、庶民のリアルな実態と戒めたいですね。
光景としての“対岸の火事”、綺麗だなァと儲かるぞと高見の見物をしているのを、阿保として退けたら、成り立たない構造にくりこまれていないか―お互いにジャナ―リストとして自戒したいですね。
「・・ひとりでもゼロを1にできる。それしか虐殺を止める方法はない」と、断定なさらないで、もっと良い方法はないものだろうかと問う姿勢、余韻がほしい気がします。
「正義や善意」を枕に眠ておれない情況ですから・・・。ご奮闘に敬意をこめて、ご自愛専一を念じつつ。
明日から、京都・法然院での上映会で、老骨にムチ打つ日々が続きます。
(矢間秀次郎さん、2024年4月27日)
――辛口の批評、ありがとうございます。わが身を顧みてもこのぬるま湯の中での発言、虚しさが募ります。それではイカンと張り切ると行き過ぎる。まことに言論は難しいものと実感します。今後とも、ぜひ、厳しき批評をおねだりする次第です。猛暑が始まったようです。ご自愛ください。(野口)
20240426
= 映画「荒野に希望の灯をともす」を観ました =
こんばんは! 今日、中村哲さんの劇場用映画「荒野に希望の灯をともす」を観てきました。
明石駅前にある市民ホールのような会場でした。そんなに宣伝もしていないのに満席で早くから大勢の人が押しよせて来ている状態でした。
みんな、静かに熱心に見てましたね。 やはり中村氏の生き方は胸を打つものがあります。
彼の誠実で謙虚で賢明な生き方は 誰もが尊敬しているのでしょうね。
かえすがえすも惜しい人を無残な死に追いやったものだと思いました。
ガンベリ(?)砂漠でしたかしら? あの不毛の土地に水路が引けたときは涙が滲みました。
ペシャワール会も中村さんが亡くなったので解散したのかと思ってましたが、存続しているようですね。
会の柱を無くして大変でしょうが、頑張ってもらいたいものです。
いまだに政情が安定していないようなアフガニスタンですが、早くみんなが平和で地道な暮らしができますよう、祈っています。
(池上眞理子さん、2024年4月26日)
――中村さんの件はまことに残念です。僕はその前の2008年、中村さんの下で活動していた伊藤和也さんが殺害されたとき、明治大学で4回、学生さんたちに授業の一環として講義させてもらいました。恐ろしい事件でしたが日本の学生も深い感動を示していました。死によって話題になるのは悲しいですが歴史は悲しみを抱いて進んでいくんでしょうね。中村さんたちの追悼ページはココにあります。ご覧ください。合掌。(野口)
20240425
素晴らしいイベント! 写真だけでも感激しました。
それにしても、このガザを救う詩人たちのイベント。
本当はあってはいけないものでしょう。
だって、「当たり前の事」を朗読してるだけなんですから。
人としての当たり前がもう通用しない。
本当に恐ろしいです。
北海道はやっと桜の頃。
おめでたいイラストを送ります。
ではまた。
(日野あかねさん、2024年4月25日)
――日の本神話の女神さまですね。素敵なイラストありがとうございます。「知恵の女神は武装していた」というのは私が出隆先生から直接お聞きした言葉でした。ここにその時の思い出を書きました。ギリシャ神話の女神アテナはゼウスの頭から剣をもって生まれてきたそうです。アマテラスさまは平和の女神さまであると信じます。(野口)
20240424
= 東京ブルースと時代 =
泣いた男がバカなのか。騙した女が悪いのか。
ウフフ。懐メロね。でも男女が逆じゃないの。LGBT?
うん。時代だからそれもあるけど。あの女帝だね。
そっか。学歴詐称疑惑再燃ね。
元側近だからね。決定打だろう。
日本新党以来の輝かしい政歴も終わりかな。
多くの政治家を翻弄してきたもんね。特に希望の党がひどかった。
そっか。泣きをみたのか。
イヴの役割かもよ。楽園追放。
怖いわ。
気をつけましょう。
分かった。
(ムソウ国師さん、2024年4月24日)
――なにが分かったんだか。いまさら分かってももうおそい、あ~あ。死ぬまでだましてほしかった~(野口)
20240423
= 不適切にもほどがある =
陸上自衛隊の幹部ら22人が1月9日に靖国神社へ集団で参拝した。それを調査してきた防衛省は、3月26日、同省が禁じる「部隊参拝」には当たらないと発表した。調査では、同省は参拝者が22人にとどまったうえ、参拝者全員が「自由意思」で参拝したと主張していることから、部隊参拝や参加の強制を禁じる1974年の防衛事務次官通達に抵触しないと結論づけた。しかし、靖国神社は戦前の「国家神道」の精神的支柱としての役目を果たした中心的存在である。そうした神社への集団行動はいくら弁明しても、信教の自由を保障する憲法の「政教分離」の原則に反する行動と言わざるを得ない。任務の一環として自衛隊員が制服姿で手を合わせること自体が、個人の自由を認める民主主義の精神にも反する行動だと受け取られても仕方ない。
自衛隊には2つの顔がある。一つは強面の「軍隊」としての顔、もう一つは「災害救助隊」としての顔だ。能登半島地震でも1万人規模の隊員が派遣された。山崩れや土砂崩れのため、いたるところで道路が寸断され通行ができなくなった。そこで自衛隊は海と空から、艦船とヘリコプターをフルに運用して、給水、給食、入浴、物資輸送などの活動を継続して行ってきた。こうした活動は、東日本大震災や熊本地震などの大災害があるたびに行われてきた。そのため、自衛隊の救助活動に対する国民の信頼は厚く、高く評価されている。内閣府が3年ごとに行っている自衛隊に関する世論調査でも、「自衛隊に良い印象を持っている」と回答した人の割合は、最低だった1972年の58.9%から2022年には90.8%にまで上昇している。「自衛隊に期待する役割」についても災害派遣が常に高く、2022年では88.3%で第1位だった。そんな顔を持つ自衛隊も、長い間、戦力の保持と交戦権を認めない憲法9条との整合性が問われてきたが、今もって明快な答えは出ていない。そのため、保守的勢力はことあるごとに軍隊としての存在を明確にするよう求めてきた。今回の集団参拝は、はしなくも戦前の軍と靖国神社との強い絆を思い出させる結果になった。そんな中、岸田政権も日本を好戦的な国にしようとしている。その証拠として、北朝鮮のミサイル基地を想定した先制攻撃を議論したり、殺傷能力のある武器の輸出を認める行動に出ている。さらに、直近では日・英・伊3カ国で共同開発中の次期戦闘機の輸出解禁まで閣議決定した。これは、武器輸出を厳しく制限してきた日本の安全保障政策に違反し、従来の「専守防衛」の理念を踏みにじるものだ。まさに「攻撃は最大の防御なり」への政策転換と言える。「戦うための大義名分」を探したり、「戦争をけしかける」と取れるような動きは、本来、日本にはなじまないはずなのにと思ってしまう。いま世界のいたるところで戦争やそれに準ずる武力衝突が発生している。ガザやウクライナの状況を見れば戦争の悲惨さは目を覆うばかりだ。それこそ「生きるも死ぬも地獄」といった様相を呈している。そんな戦争に国民を巻き込まないためにも、日本は「専守防衛」に徹するべきだ。少なくとも戦争のきっかけになるような行動は慎まなければならない。それこそが、憲法で平和主義を堅持する日本の役割と言える。
「靖国神社」というと、戦没者を祀った特別な国家的神社かのような感覚で見られることが多いが、戦前はともかく、戦後の靖国神社は国家の公的な施設ではなく、基本的にはあくまで一つの神社、一つの宗教法人に過ぎない。ただ、戦前において靖国神社は天皇崇拝、軍国主義礼賛の象徴としての位置づけがあまりに大きく、それを現在まで遺族会や保守層の人が中心となって精神的に受け継いでいる。靖国神社は明治2年に明治天皇の命により、明治維新前後、国のために戦って倒れた人たちを祀るために創られた。当初は「東京招魂社」と呼ばれていたが、明治12年に現在の名前に改称された。以後、主に外国との戦争で国を守るために亡くなった人達を祀る神社として位置づけられ、日清、日露、太平洋戦争などと合わせて約250万人近い人たちを「神」として祀っている。靖国神社が問題視されるのは、戦前、天皇のために戦うこと、そして戦死した時に靖国神社に英霊として祀られることが何よりの栄誉と徹底的に教え込まれ、それによって多くの人が亡くなっていることである。近隣諸国が特に問題にするのは、一般戦没者と共にここにA級戦犯が一緒に祀られていることだ。A級戦犯とは、第2次大戦における戦争責任を追及した「極東国際裁判」において最も戦争責任が重いとされた、東条英機首相ら14人の日本人戦犯を指す。そのため、近隣諸国にとって靖国神社は日本軍国主義のシンボルとして最も忌まわしい施設とみられている。特に中国と韓国は、日本の政府首脳が公式参拝することに対して、日本がかつての戦争をいまだ反省していない証拠だとみている。そうなると、戦争で亡くなった日本人だけでなく、日本の戦争で犠牲になった他国の人をも含めて追悼し、不戦を誓うための記念碑を建てることが、日本に課せられた責務であると考えざるを得なくなる。
いずれにせよ、平和憲法のもとで再出発した自衛隊の幹部が戦前の軍国主義を象徴する靖国神社に参拝したのは、どう考えても矛盾した行動と言わざるを得ない。戦前の天皇制や国家主義への郷愁は保守主義者の一部にいまだに根強く残っている。それは、自衛隊だけではない。国際平和文化都市を掲げる広島市の松井一実市長までもが職員研修会で「教育勅語」を賛美するような発言をしている。松井氏は、教育勅語の内容には現代日本にも通用する部分があると強調する。教育勅語は戦後まもなく日本国憲法の基本原則と相いれないとして、国会で排除・失効が決議されている。その結果、公務にたずさわる者が肯定的に評価・引用することが禁じられている。それを知った上での発言だから驚く。それも松井氏は、長崎とともに被爆の惨禍に見舞われ、原爆被害者に過ちを繰り返さぬと誓う広島の首長である。大戦でアジアなど海外の国と人々を踏みにじり、原爆投下の破局に至った歴史を振り返れば、教育勅語を否定する先頭にこそ立つべき人なのだ。親孝行や兄弟愛を解きたいのであれば、自分の言葉で語れば済む話だ。なにも教育勅語を引き合いに出す必要はない。公の場で誰が何を話すかは重要なことだ。まして、高い地位にある人はなおさらだ。そんなことから、私は「はだしのゲン」が平和教育の教材から削除されたのは、市長の影響なのかと疑ってしまった。最近のヒロシマはおかしい。そうした過去のしがらみを断ち切り、戦前思想から自由な社会を創るために今の憲法がある。それに背を向けるような発言や行動はあまりに時代錯誤といえる。まさに、いま話題になっているテレビドラマ「不適切にもほどがある」と言わざるを得ない。
(中楯健二さん、2024年4月23日)
――本当の意味で「太平洋戦争」を反省していない日本。「一億総ざんげ」も戦争で勝てなかった自分、負けてしまった事実を天皇に対して「懺悔」した日本のことでした。このことは「いまだに敗戦の総括ができない日本」でも書きました。原爆死没者に「安らかに眠ってください 過ちは繰り返しませぬから」と誓う精神は靖国参拝の精神と同じです。このままの能天気日本は、もう一度徹底的に叩きのめされるほかないことでしょう。(野口)
20240419
= 入学式にはベビーカーもチラホラ見られた
赤ちゃんとともに参加出来るっていいね~ =
2001年、アフガン現地で女子のための学校を設立した経験をもつ野窓パルワナさんに、イーグルアフガン明徳カレッジでの授業風景を見学してもらいました。感想をご自分のブログに書きました、とメールをいただきました。以下にそのブログを紹介いたします。
===========
2021年8月15日、アフガニスタンの民主政権が崩壊し、
厳格・曲解イスラム主義で女性差別のタリバンが復権した。
遡ること、その20年前、
タリバン政権が崩壊して民主政権が誕生した時、
私は国際緊急人道支援業界デビュー!
初の駐在地として
アフガニスタンの地を踏んだ。
どきどきの初駐在。
ちょっと怖いかも、ハラハラのアフガニスタン!
しかも東北地方のへき地、
中世をイメージしたらこんなだろうなと思われるような
バダクシャン州ファイザバードで
唯一の日本人!
でも困難に直面すると俄然燃える、
やる気が出る、笑
タリバンの圧政に抑圧されていた女性がやっと解放され
それまで禁止されていた女子教育も解禁、
女の子も学校で教育を受けられるようになり
全国規模の「バック・トゥ・スクール・キャンペーン」を
バダクシャン州で展開するのがお役目だった。
すごい数の女子が小学校に登録し、
教室も、教材も、先生も全然足りないという嬉しい悲鳴!
質と量、不足しているものを
テントを使っての仮設教室の設置、
学校の修復、増設、
教材、文房具の配布、
教員研修などなど
可能な限りの支援が実施された。
教室が足りなくて、あちこちで青空教室も
あれから20年、
まさかのタリバン政権が復権し、
女子の中・高等教育は再び禁止という悪夢。
国際機関や大使館職員、
留学など外国に関連した経歴がある人達は
タリバン政権からの弾圧の危険性があり
国外に逃れた。
つづきは<ココをクリック>してご覧ください。
(野窓パルワナさん、2024年4月19日)
――貴重な体験に基づく感想と紹介、ありがとうございます。9.11米国同時多発テロ後の大騒動のまさにその最中に、よく現地アフガニスタンに行かれましたね。その勇気にまずは脱帽します。アメリカ主導のアフガン近代化努力がとん挫し、すべてが無に帰したような虚無感が一時期われわれを襲いましたが、アフガニスタンの女性たちは生き抜くために、アフガン現地でも、避難先でも闘い続けています。われわれは日本にいますが、そのおとなりにアフガン社会が引っ越してきた感じです。われわれの目的にひとつはアフガニスタンの近代化のお手伝いです。アフガニスタンにいかなくてもそれができるし、閉鎖的で外国嫌いの日本を変えて本当の開国をする目標が突きつけられてきました。一緒にその活動をしてくれるアフガン女性たちに感謝です。(野口)
20240415a
= ランドセルは海を越えて =
イーグルアフガン明徳カレッジ開校<祝い>
アフガンの子供たちを応援している人たちがいることを紹介します。
アフガンの子へ15万個の思い 寄付21年目(4月11日朝日新聞記事・クラレ㏋)
使われなくなったランドセルが紛争と混乱が続くアフガニスタンの子供たちに届き、学ぶ喜びを知るきっかけにしてもらいたいと2004年「クラレ」が始めた活動です。
「クラレ」はランドセルに第二の活躍の場を探していたところアフガニスタン現地のNGOアフガン医療連合センターから「長引く紛争で子供たちの学用品が不足している、一人でも多くの子供たちを学校で学ばせたい」という情報がもたらされた。
日本の子供たちは自分のランドセルを送ることでアフガニスタンの子供に役立つなら送ろうと運動が始まり毎年ランドセルや学用品が全国から届けられます。
「クラレ」は届けられたランドセル、ノートや鉛筆などを埼玉の倉庫に集め、社員や社員の家族によって検品や箱詰めなどを行っている。
ランドセルがアフガンの子供たちに届くまでの道のり
(ランドセルは6月ごろ日本を出発し約2か月後アフガニスタンの学校に到着する)
1, 全国から届けられたランドセルは埼玉の倉庫で開梱される
2, ランドセルの故障や豚皮が使われていないかなど検品する
3, 段ボール箱に梱包しコンテナを積んだ大型トラックに積み込む
4, 横浜港でコンテナ船に乗せシンガポールに向かう
5, シンガポールで別のコンテナ船に積み替えカラチ港へ
6, カラチ港でトラックに積み陸路をペシャワールーカイバル峠―トルクハムージャララバード(ここでNGOに引き渡す)―子供たちが待つ学校へ
「クラレ」は日本全国からランドセルや学用品を集めアフガニスタンの子供たちに届けるまで膨大な時間や費用を考えると21年間一民間企業でよくできたなというのが実感だという。
しかしランドセルや学用品を受け取り、勉強の機会を得た子供たちが大人になり医者や教育者になるケースが多いと聞くと我々の思いが届いたと思う。
また1回目からかかわってきた人は「アフガンの子供たちには、なによりも自分たちが国際社会から取り残されていない、と感じることが大きいのではないか」と話す。
この活動が途切れることなく続くことを願う。
子供たちの笑顔は http://umigoe-randoseru.com
(BSさん、2024年4月15日)
――アフガニスタンでターリバーンが実権を握って2年8カ月。医者や先生や公務員(女性警官)などになった女性たちが国外に逃れざるを得ない状況がつづきます。千葉でわれわれがやっている日本語学校で、応用問題として「・・したい」の例題をだして答を求めたそうです。そうしたら「アフガニスタンに帰りたい」という回答をした生徒がいたそうです。野口は授業に同席できないので教えていた先生に聞きました。スタッフ一同、胸がふさがる思いで聞きました。世界からの支援をえて近代化を図ろうと努力してきたアフガニスタン。時代が何十年も逆転しましたが、やり直しです。ランドセルをアフガニスタンに贈る運動は本サイトの読者でもある内堀タケシさんも2001年からアフガニスタンを取材し、写真集を発行されています。ぜひご覧ください。→ここをクリック(野口)
20240415
= 花をみて思う =
江戸の桜🌸
葉桜になった今
良寛和尚の辞世の句
「散る桜 残る桜も 散る桜」
江戸時代の曹洞宗の僧侶で、歌人でもあった良寛和尚の辞世の句と言われている歌。
「今どんなに美しく綺麗に咲いている桜でもいつかは必ず散る。そのことを心得ておくこと。
限りある人生
人生には限りがあり、いつか必ず最期が訪れる。
だからこそ
傘寿を過ぎた今
与えられた時間は 大切にしたい
而今 (道元禅師)
今を生きる!
今こうして生かされてることに感謝し
明るく (A)
楽しく (T)
前向きに (M)
ATM
心したい
「明日ありと思ふ心のあだ桜 夜半に嵐の吹かぬものかは(親鸞)。
今は綺麗に咲き乱れていても、明日の朝には散っていることもあるだろう。
死に臨み、西行法師の辞世の句
「願はくは花のもとにて春死なむ そのきさらぎの望月のころ」
享年46歳
薩摩の大先輩
東郷平八郎元帥の名言
「咲くもよし散るもよし野の山桜、花のこころは知る人ぞ知る」
日本人に生まれて
この地の歌の情感の豊かさに触れられるのは誇らしいです。
本居宣長の歌
「敷島の大和心を人とはば 朝日に匂ふ 山桜花」
[あさひににほふ山ざくら花]とは
『清浄にして果敢で、事に当たっては身命をも惜しまないなどの心情』
とも言うとか。
大和心の潔さ、美しさを思います。
(田之頭稔さん、2024年4月15日)
――「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」。ことしも野口は、早咲き河津とか山桜とかソメイとか御衣黄とか八重とか追っかけスマホで撮りまくりました。他にも春は爛漫。世界が平和であってほしいです。(野口)
20240414
= グローバル戦争の時代 =
ワシントンの桜も満開みたいね。こんな時に日米グローバルパートナー宣言。よくやるわ。
うーむ。聖戦貫徹同盟だね。自由と民主主義のためと嘯いているが。
死の商人とハゲタカのためよね。
そういうことだよね。
「指揮統制の強化」てなんなの。
うーん。自衛隊を米軍の指揮下におくことじゃないか。
エツ❕ そんなことしたら自衛隊の任務を全うできないんじゃないの。
自衛隊法違反だね。もしかしたら内乱の予備陰謀かもしれない。
国の統治機構を破壊するものね。
そういうことだよね。
あの方は売国奴❔
そうみたいだよ。
(ムソウ国師さん、2024年4月14日)
――グローバル戦争って、世界大戦でも地域紛争でもない、ということですね。地域紛争を途切れなく発生させ、危機をあおって世界制覇を維持していく戦略のことでしょうか。いまこれができるのはアメリカだけだと思うけど、その能力がなくなりつつあるのが問題なんじゃないですかねえ。トランプ再選となれば決定的!(野口)
20240413
= 豊かで貧しく、自由で不自由 =
前号で私は「笛吹けど踊らず」を投稿し、日・中・韓の深刻な出生率の低下について書いた。今回はその実態と影響及びその対応について述べることにする。厚生労働省(厚労省)が最近発表した統計によると、2023年の出生数は72万6416人で、前年より5.8%減少した。75歳以上は2千万人を超え、労働人口は約7400万人と昨年より25万人減った。2023年における日本の総人口(外国人を含む)は1億2435万人余りで、前年よりおよそ60万人減り、13年連続の減少となった。この傾向が続けば、労働人口は縮小し、それをカバーするため外国人労働者をより多く受け入れざるを得なくなる。実際、海外からの労働者は年々増え続けている。厚労省はこのほど、2023年10月末時点の外国人雇用についての状況を公表した。それによると、外国人労働者数は約204万人で、前年より約22万人増え、統計を取り始めた2007年以降、過去最高を更新した。国別ではベトナムが51万人と最多で、中国39万人、フィリピン22万人がそれに続く。増加率が最も高いのはインドネシアとミャンマーで、前年より1.5倍に増えた。また、在留資格別にみると、特に高い伸び率を示したのが、2019年に労働力不足への対応のため導入された「特定技能」で、前年から約6万人(75.2%)増え、「技能実習」も約7万人(20.2%)増えた。
こう見ると、日本はすでに事実上の「移民受け入れ国」になっている。日本人の働き手が減っているわけだから、外国人は「どうも」などと好き勝手なことを言っている場合ではない。彼らがいなければ、今の生活水準を維持することができないのだから否応なしの問題だ。欧州の状況を見ればわかる。昔は単身で日本に来て稼いで帰国するだけだったが、今は家族で日本に定着しているわけだから、言葉や子どもの教育、法律、宗教など様々な問題が生じる。人種・人権問題もそれに加わることになる。今後も外国人労働者が増えていけば、2030年に420万人、2040年には670万人になるとの予測もある。中国はまだ移民を受け入れるまでにはなっていないが、韓国は日本と同じような状況にある。外国からの移民に頼る国が増えていけば、移民の争奪戦が始まることも予想される。そんな中では、34年ぶりという最近の急激な円安((153円/ドル)はマイナスに働く。「チープ・ジャパン」は外国人旅行者には歓迎されるが、働く者にとっては仕送り金額が目減りするため困ったことになる。このまま円安が続けば、日本を敬遠する海外労働者が増えることにもなる。一方、明るいニュースもある。それは、株価が史上最高を記録し、今年の春闘で平均5%の賃上げが実現したことだことである。その結果、「失われた30年」で淀んでいたお金の循環が始まれば、社会に活気が戻ってくる。血の巡りがよくなれば身体が元気になるのと同じ理屈だ。今後日本が目指すべきは、より優秀な人材を、より良い制度を作って迎い入れることだ。「同一賃金同一労働」もその一つだ。海外労働者はいま「売り手市場」だから、「受け入れてあげる」といった態度は許されない。なによりも「選ばれる国」であるためにはどうしたらいいか、といった視点が欠かせない。定住や家族帯同などの権利を広く保障し、社会の一員として処遇しなければならない。だから、路上でむやみに職務質問をするようなことは決して許されない。外国人が安心して働ける国にするために、社会の制度と人々の意識を変えていく取り組みが必要だ。そのために、政府も、地方地自体も、受け入れる企業も、いかに知恵を絞るか。結論的に言えば、日本の将来をどう描くかが問われているということになる。その意味で、イーグルアフガン明徳カレッジ(EAMC)が取り組んでいる「日本語教室」は、未来の日本人を育成する役割を担っていることになる。
海外労働者に頼らざるを得なくなった背景には、労働人口の中核をなすべき若者世代の生き方に対する考え方の変化がある。今の社会は「豊かで貧しく、自由で不自由」といった矛盾を抱えている。満腹でいて空腹を感じ、群衆の中でより孤独を感じるようなところがある。多分に心理的な面が影響しているが、そんな社会での暮らしには苦痛が伴う。とりわけ若者はその対応に戸惑いを感じ、屈折した気持ちに囚われているのかもしれない。昔からそんなことはあったはずなのに、人間関係が希薄な現代だからこそ、それを強く感じる面があるのかもしれない。今は「隣は何をする人ぞ」の世の中だから、当然と言えば当然なのかもしれない。いずれにせよ、新陳代謝は必要だ。それがなければ、身体の健康も維持できなくなり、社会も目詰まりして淀んでしまう。働き手が減少し続ければ、年金や介護サービス、生活保護などの社会保障がどんどん削られることになり、身寄りのない一人暮らしの老人は生活に困窮し、孤独死も増える。原資を生み出す力が弱まり、「人の生存を保証する社会システム」が機能しなくなるからだ。今の「少子高齢化」はその前の段階だからまだましなのかもしれない。一方、結婚しない若者も増えている。理由はいろいろあるのだろうが、4人に1人の割合で「一人暮らし」を選ぶ人がいるというから、一つのトレンドになっている。とはいっても、目的や信念を持った独身族は少なく、大方は結婚したい気持ちはあるが、「きっかけがない」あるいは「経済的な理由」から今はとりあえず一人でいるといった人が多いという。「様子見族」というか社会の風潮に便乗した「赤信号、みんなで渡れば怖くない」といったたぐいの人たちだ。「一人がいい」という若者の言葉の裏には、選択肢や夢の少ない社会で生きなければならないことからくる、一種あきらめにも似た気持ちが隠されているように思える。とても前向きな言葉としては受け取れない。彼らは、父親世代のわれわれを見ながら「いい時代に生まれてうらやましい」と思っているかもしれない。私も娘(40代)から「私たちは自分たちの老後がどうなるかわからないのに、お父さん世代が年金をもらえるように働いているようなものなのよ」と冗談めかして言われることがあるが、それは事実なのだ。だから、80代の親が50代の子どもの生活を支える「8050(はちまる・ごうまる)」の問題が起きる。年金暮らしの親のほうが、それを支える現役の子どもよりも豊かだということから起きる現象だ。物事は順繰りがいいはずなのに、経済的理由で「親子関係」が逆転するとは、なんとも悲しい現実と言わざるを得ない。
生きる上で若者の選択肢が少ないのには理由がある。それは、自民党政権が代々支持基盤である高齢者層に対する政策に重きを置き、若者世代にはあまり目を向けてこなかったことがある。政府は今になって、「異次元の少子化」対策として子育て支援に力を入れているが、その政策に若者が結婚したくなるような、社会的環境の整備や経済的インセンティブが考慮されているとは思えない。票につながらないと思われているからかもしれない。そうであれば、自分達に目を向けさせるために若者たちは行動を起こさなければならない。政治に対して異議申し立てをして、自分たちの生活を豊かにする政策に誘導する必要がある。だが、若者はそれに気づいていないかのように、政治に無関心だ。どんな選挙でも若者の投票率は低い。裏金にうつつを抜かす政治家が支配する日本の現状を見れば、「投票する政治家がいない」などと馬鹿なことは言っていられないはずだ。若者が選挙で投票するようになれば、10年で政治は変わる。その10年の間には、参議院の選挙が3回、衆議院選挙も最低2回、合計5回はある。投票して、政権与党の支持率を引き下げるだけで、自民党は変わらざるを得なくなる、と私は信じている。今は利害が複雑に絡み合った社会である。国家予算の分捕り合戦の一面もある。自分たちのための予算を獲得しようと若者が意識すれば、投票は有効な手段になる。「若者よ、眠っている場合ではない、いまこそ目を覚ませ!」と檄を飛ばしたくなる。少し熱くなってしまったようなので、ここらでやめておくことにする。
(中楯健二さん、2024年4月13日)
――イーグルアフガン明徳カレッジの活動について、まさにわれわれが期待していること、突き詰めていえば、アフガン人が日本社会に溶け込んで生活していけるようアフガン人を促し日本人の側もそれを受け入れる努力をすること、に賛同するご指摘をいただきありがとうございます。また、若年層の選挙離れに関する懸念、共有いたします。ただ、野党の数々が今のままで有権者に投票だけを呼び掛けることは、多党化と国民の分断をますます助長し政治を混乱させ、結果、既存勢力の支配権が強まることにつながりかねないと思います。野党が、現在の自民党の腐敗に焦点を絞り、他の大事を脇においてでも「救国内閣」をつくるくらいの「野合」を国民に示せない限りこの国の政治は変わらないと思います。若者の政治離れを嘆くだけではなく、むしろ国の将来より自分たちの当選ばかりを考え就職活動をしているようにしか見えない野党政治屋たちのケツをたたくことの方が先ではないでしょうか。(野口)
20240410
= 清末さんの「平和に生きる権利は国境を超える」読みました =
素晴らしい本に出合った。清末愛砂「平和に生きる権利は国境を超える パレスチナとアフガニスタンにかかわって」(あけび書房)だ。
ガザ等の現地に入った医師と憲法学者だからこそ書ける本だと思う。
江東5 区マイナス地域防災を考える身には、平和的生存権が強く身に染みる。
書籍紹介を〝舟 は スローライフ・持続可能社会 の 先進役 お江戸舟遊び瓦版 1031号 2024年4月〟に載せました。お送りします。
(中瀬勝義さん、2024年4月10日)
――ガザで進行している事態は、今世紀最大の非人道的残虐行為だといえます。なぜこんな事態が起こるのか、そしてこのような事態ははどうすればなくすることができるのか。自分のこととして真剣に考える必要があります。その意味でこの書籍も、中瀬さんのようにそれを紹介する活動もともに大切だと思います。「お江戸船遊び瓦版」ココに収録しました。ありがとうございました。(野口)
20240406b
= 今回もプーチンの自作自演か? =
今回のモスクワのテロ事件はおかしなことが満載です。
①米国の警告を無視した。(かつてロシアもこの手の警告を米国にしている)
②テロが実行された会場内に一定数の警備に要員がいたが抵抗した様子はない。
③実行犯はイスラム教徒なのに生き延びて捕まっている。
実はプーチンの自作自演だという話もあるようですが、かつての大規模テロの時も、当時まだあったノーバヤ・ガゼータの女性の記者は、このテロはプーチンの自作自演だという情報をつかんで、記事にしようとした前日に殺害されたという話もあります。今回のテロも何の根拠もなくウクライナに責任をなすりつけるキャンペーンを大々的にしています。そのお陰で徴兵は順調だとか。
今回もプーチンの自作自演ではないかと思っているのですが。
(松本康男さん、2024年4月6日)
――まことにおかしなところばかりですね。そういえばクレムリンのドローンによる空爆事件はどうなったんでしょうか。自作自演ではないかもしれないけどワグネルのクーデタまがいとプリゴジンの死亡など疑惑だらけ。テロはとくに陰謀やでっち上げがしやすいですね。戦争拡大に結び付いたものでは柳条湖事件やトンキン湾事件をすぐ思い出します。テロの危険性はでっち上げに使われやすい点もありますね。いずれにせよテロ戦術は賢い戦術とはいいかねます。(野口)
20240409
= 「4.22 アースデイ」にソマイアさん、作品で参加 =
4月22日(月)アースデイの特別公演「ガザ・パレスチナへの詩と歌」(於大久保・ひかりのうま)に、ソマイア・ラミシュさんは、出演者の中でもひときわ言葉の力がこもり、読む者の心を動かさずにはおかない作品を送ってきて下さいました。ソマイアさんの英語の詩を私が日本語に訳したものを、桜井真樹子さんが代読します。高細玄一さんと岡和田晃さんと私はライブで自作を朗読します。ソマイアさんが日本に蒔いた種が芽吹いて花を咲かせます。
なお、この特別公演は書籍化が予定されており、私が「あとがき」を書きました。「詩の檻はない」の活動との精神的つながりと、このような詩的プロテストの意味を書きました。出版されましたら、また送らせていただきます。
(大田美和さん、2024年4月9日)
――お知らせ、ありがとうございます。アースデイの案内は伝言板にも載せてあります。ひとりでも多くの人に参加してほしいです。(野口)
20240406
= ロスの都ホテルに大谷選手登場! =
いつもアフガンニュースレターをお送り頂き、ありがとうございます。今回は91号、もうすぐ100号ですね。野口さん、本当にシコシコと頑張っていらっしゃるなーと、感じております。先だっての三軒茶屋やパソコンおばーちゃんの会や246コミュニティの名前なども懐かしいでした。金子さんと一緒に努力していらっしゃる在日アフガニスタンの女性のための日本語教室、更にはその子供さん達のための託児所など心温まる、素晴らしいボランティアだと思います。近くに住んでいれば、是非私も参加したい所です。
話は変りますが、ロサンゼルスは大谷選手や山本選手の話題で賑やかです。一昨日は大谷選手に待望の初ホームランが出ました。今日はシカゴでの試合で9対7で負けはしましたが、彼は二塁打とホームランでした。ロサンゼルスのリトルトーキョーに都ホテルがありますが、そのホテルの壁に大きな大谷選手の絵が描かれ、先週披露されました。
私のこちらでの長年の知り合いが同ホテルの支配人をやっており、彼が写した写真を送って来て呉れましたので、野口さんにもシェアーさせて頂きます。この絵はスマホにあるアプリを取り込み、スマホで観ると、静止画が動画に変わり、大谷選手が打っている姿が見えるそうです。またいつかロサンゼルスにも遊びに来て下さい。
(鶴亀彰さん、2024年4月6日)
――素晴らしい写真付きのメール、ありがとうございます。ロスと言えば、あの野茂選もドジャースにいたんですよね。のも選手の頃に比べると日本選手がアメリカでたくさん活躍するようになりましたね。野球のように日本人が世界のいろんな分野でもっともっと活躍してほしいものです。今年の10月27日には南カルフォルニア鹿児島県人会の創立125周年なんですね。記念祝賀会の事務局長をなさるとのこと、盛会を祈念します。(野口)
20240406a
=「国際舞台駆けた外交官 山本忠通氏(東工大)」を読みました =
情報が多いので今回は、「国際舞台駆けた外交官 山本忠通氏(東工大)」のご活躍記事を4件ほど拝読いたしました。その理由は、イスラエルとパレスチナ、ウクライナとロシア戦争における核戦争の引き金リスクが高いからです。いまこそ外交努力が問われます。イランの報復宣言となるとさらに危機リスクが高まり、人類危機に発展します。バイデン大統領の政策宣言だけで、ロシアやイランに通じるか不明です。自民党の金権主義処分よりも、岸田首相は、外交に注力することが日本の優先順位でしょうね。
相変わらずアクティブ・シニアの卓越した能力を発揮され、人生に社会情報革命の先端技術を使い、社会課題の解決の糸口情報を提供するプラットフォームの役割にアチーバーとなっている。まさに私にはとても及びませんが、初歩から学ぶ教師です。
私が住む成瀬台は恩田川の桜名所が明日が満開です。大岡山でお逢いする4月16日13:00には花筏も終わりでしょう。来年には成瀬にします。
(小原重信さん、2024年4月6日)
――大岡山は桜の名所です。ことしも本館前の桜並木はみごとでした。ウエッブ・アフガンを使って私にできることは微々たることですが、誰もやらないよりはましだろうの精神で老骨に鞭打っております。今後ともよろしくご指導ください。(野口)
20240404
= 笛吹けど踊らず =
今、中国、韓国、日本で出生率の低下が深刻な社会問題になっている。最近発表された各国の政府統計がそれを表している。厚生労働省が2月27日に公表した人口動態統計によると、2023年に生まれた子どもの数(外国人を含む出生数)は、75万8631人で8年連続で減り、過去最少となった。婚姻数は48万9281組で、戦後初めて50万組を割った。出生数は前年に初めて80万人を下回ったが、減少スピードに拍車がかかっている。婚姻数が減っている背景には、コロナ禍の影響もあるが、それ以外に若者の結婚意欲が低下していることが大きい。日本総研の出生動向調査によると、独身の人(18~34歳)で「一生結婚するつもりはない」と答えたのは、男性で17.3%で、前回(2015年)から5.3ポイント増えた。女性は6.6ポイント増の14.6%だった。「結婚したら子どもはもつべきだ」と考える男性は55.0%、女性36.6%で、20~30ポイント程度減った結果になっている。調査の分析をした担当者は「結婚が幸福度を下げる、といった考え方があるのではないか」と話す。特に女性の間では「子どもを持つと収入や自分の自由な時間を失ってしまう」「結局は女性のみが子育て責任をとらないとならない」といった意見が強いという。日本の合計特殊出生率(一人の女性が生涯に産む子供の数)は2022年ベースで1.26だった。政府も「こども未来戦略」を閣議決定して、結婚・妊娠・出産・子育て・教育・仕事などの少子化対策に取り組んでいるが、結婚後の対策が主になっているため結婚前の若者の心を動かすまでに至っていない。若者がいま求めているのは、結婚後よりも、結婚したくなるような社会的環境の整備や経済的インセンティブではないかと考えられる。
韓国はどうだろうか。韓国統計庁が2月28日発表した韓国の2023年の合計特殊出生率は0.72 となった。前年の0.78 をさらに下回り、同様に少子化に直面する日本と比べても低い。世界的にも異例の「超少子化」が続き、「世界で最初に消滅する国」といった悲観論も聞かれる。少子化の背景には、様々な要因が指摘される。長時間労働などによる子育てと仕事の両立の難しさや、子育ての負担の女性への偏りなどは日本とも似通う。初婚年齢の平均は男女とも30歳を超えており、晩婚化が進んだことも一因だ。韓国では全人口のほぼ半数がソウル首都圏に暮らす一極集中が続いており、そのため住宅価格が高騰している。日本以上と言われる学歴社会と教育熱も、少子化を加速させる大きな要因だ。社会の「生きづらさ」や若い世代の将来不安などが子どもを持つことをためらわせる状況は、日本とも重なる。若い世代の価値観も変わりつつある。韓国統計庁が昨年8月に発表した調査によると、19~34歳で結婚に対し「肯定的」な認識を持つ割合は2022年時点で36.4%で、10年前の56.5 %から下がった。自らの意思で結婚しないことを選ぶ「非婚主義」という言葉も広がっている。韓国政府は、保育所を増やしたり、無償保育や育児休業制度を広げたりといった少子化対策を進めてきたが、結婚や出産に踏み切れない若者が増えているため、出生率の低下に歯止めをかけられない状況にある。
中国でも事情は日韓に似ている。中国の国家統計局は1月17日に、2023年末の人口は14億967万人で、前年末から208万人減ったと発表した。2023年の出生数は902万人で、前年から5.7%減り、7年連続の減少となった。直近のピークだった2016年に比べほぼ半減したことになる。合計特殊出生率は2022年で1.09と、日本の1.26を下回って、少子化が止まらず、2年連続の人口減となった。高齢化も進み、65歳以上は2億978万人と過去最多となり、人口比で約15%に上昇した。出生数が減っている要因は、子育てにお金がかかることだ。受験のための塾などの費用に加え、結婚する際に男性側の家族が家や車を用意する習慣などを大きな負担と感じる人が多いという。日本と同様に価値観が多様化し、女性の社会進出が進むのとあわせて、結婚する人が減っていることも影響している。政府は1979年から、将来の食糧難などを防ぐため「一人っ子政策」をとって子供の数を抑えた。その後、労働力人口の減少などが問題になり、2016年から2人目、2021年から3人目の出産を認めたが、逆に出生数は減り続けている。何とも皮肉な現象である。中国政府は人口の規模が国の経済力に直結するとみており、現状への危機感を強めている。これまで国民を容易にコントロールできると高をくくってきたが、ここにきて政府は思いのままにならないことにいら立ちを見せている。習近平国家主席は昨年10月に開かれた女性団体の総会で演説し、「若者の結婚や出産、家庭に対する考え方の指導を強化する」と述べたことからもうかがえる。しかし、このような上から押し付けるような発想で出生率が上がるとは考えられない。権力を使って産児制限はできても、こどもを産ませることはできない。はしなくも世間との「認識のズレ」の大きさを示す結果になってしまった。
こう見てくると、少子高齢化が日中韓各国にとっていかに深刻な問題かが分かる。出生率が下がれば、総人口に占める若い世代の割合が減少し、高齢化が進めば労働力不足や社会保障費の負担増といった弊害を伴う。そのため、各国政府は出生率を上げようと必死に取り組んでいるが、社会の変化に対策が追いつけないでいる。その背景には、「結婚して子どもを持つ」以外の選択肢を持ち始めた若者世代との意識のずれがある。これまでの政策に不満を持つ若者たちは、民主・共産の体制の違いはあっても、もう政府の思惑に振り回されたくないという気持ちでは一致している。彼らの声に耳を傾けてこなかった政府に対するしっぺ返しと取れないこともない。「沈黙は雄弁に勝る」というから、「無言の抵抗」ほど、為政者にとって不気味なものはない。「笛を吹けど踊らない」若者を前にして政府がいら立つのもうなずける気がする。
(中楯健二さん、2024年4月4日)
――子供を持つことが労働力の確保、老後の保障である旧来の家社会システムから、人の生存を社会的に保証する社会システムになり、子供を持たなくても生きて死んでいけるようになれば、結婚観も家族の在り方も根本的に変化するのは当たり前。出生率を云々するのでなく、どんなシステムでひとは生きそして死んでいくべきなのかを議論するのが正解と思いますがいかが?(野口)
20240403
= 戦闘機輸出と平和国家 =
自衛隊の次期戦闘機を第三国に輸出するんでしょう。
うーむ。閣議決定だね。
そんなんで平和国家といえるのかしら。
とても。とても。看板に偽りありだよ。
でしょう。虚偽広告よね。
だね。それよりもAIドローンが活躍する時代に有人戦闘機の開発に意味があるのか、ということじゃないか。よくわからないけど。
そっか。それと米国とは縁をきったということね。
よく墜ちるからじゃないか。
それに原因解明もできないのよね。それで再飛行なんだから。とても。とても。付き合っていられないわ。
衰退する帝国じゃないか。
そういうことね。
(ムソウ国師さん 2024年4月3日)
――旧植民地宗主国、帝国主義国は落ちそうで落ちない。新帝国主義もでてきて多極化世界になりつつあります。科学技術は独占できないし経済は一国だけでは成立しません。武力で平和を守ろうとしてもできる相談ではありません。戦国乱戦状態になったら、今度こそ人類は破滅です。ま、それが神の意思ならしょうもないことでしょうが・・・。神に頼らず人間の世界をつくりたいものです。(野口)
20240325a
= アフガンの女性に贈ります =
お元気ですか?
わたしは創作に打ち込むべく今は
家にこもっております。
まだまだ、雪深い今日この頃です。
中東に思いを寄せた絵を送ります。
あえて詩は入ってません。
見た方のご想像におまかせいたします。
それでは、ゆっくりニュースレター
読ませていただきます。
(日野あかねさん、2024年3月25日)
――美しい絵をありがとうございます。㋃13日にアフガン女性のための日本語学校が正式に開校します。始業式で彼女らに日野さんの絵のプリントをプレゼントします。きっと喜んでくれるでしょう。ありがとうございました。(野口)
20240325b
= 悪法が増えて無法の国になり(笑い茸 2024年3月号) =
アフガンの状況、パレスチナ、ウクライナ、みな繋がって見えてきます。
ことが起こるたびに、やれウクライナ、やれパレスチナ、やれニジェールの事を調べたりして不勉強を嘆いています。
相変わらずの煮ても焼いても食えないきのこですが送ります。
明日、経産省前で撒きます。
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地震予知街の易者が笑ってる
食わされた絵に描いた餅能登の春
共生の未来を爆破シオニスト
粉々の瓦礫の中のぬいぐるみ
賃上げを国が労使にお願いし
生活に困るすそ野は無賃上げ
交付金播いて刈りとる自民票
子どもらへ国は無償の戦闘機
悪法が増えて無法の国になり
合体をすれば全権委任法
沖縄に来て報道の嘘を知り
うりずんの風を切り裂く爆撃機
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<笑歌>
こまっちゃうナ
こまっちゃうナ 審査に合格し
どうしよう まだまだいけるかしら
うれしいような こわいような
ドキドキしちゃう 炉心なのよ
活断層ったら
何にも言わずに 笑ってばかり
こまっちゃうナ 審査に合格し
こまっちゃうナ 再稼働だなんて
悪いかなァ 廃炉になりたいの
うれしいような こわいような
お漏らししそう 海に空に
学者に聞いたら
どこでもみんな そうなんですって
こまっちゃうナ 再稼働だなんて
(間奏)
うれしいような こわいような
ドキドキしちゃう 炉心なのよ
活断層ったら
何にも言わずに 笑ってばかり
こまっちゃうナ 審査に合格し
(長島信也さん、2024年3月25日)
――倦まず、たゆまず、諦めず、コツコツやるのが肝心。笑いは頑張りのエネルギー。(野口)
20240323a
= 入管管理法の改正案は問題 =
3月15日政府は入管難民法等改正案を閣議決定した。
この中に永住許可を得た外国人が故意に税や社会保険料を納付しない場合に永住者の在留資格を取り消せる規定があり懸念が広がっている(3月20日朝日新聞)
入管難民法改正案第61条の2第1項及び第2項に規定する難民の認定を受けている場合;難民として認定された方の永住許可が取り消される可能性がある。
またこの改正法は、難民認定中でも一定の条件下で送還が可能となるものであり外国人の施設収容問題を解消することを目的としている。
詳細は法務省のウェブサイト確認する。
法改正に反対する識者などの見解
日弁連会長声明抜粋;日本の永住許可制度の運用は厳しく、原則10年以上の在留、安定した収入があること、税金や社会保険料の滞納がないことなどが厳格に審査されている。
このような厳しい審査を経て永住許可を受けた者について、失業などにより税金や社会保険料が支払えない、あるいは退去強制事由に該当しない程度の刑罰法令違反を行ったなどで、本人や家族の安定した在留基盤を奪う可能性のある規定には断固反対する。
日本を終の棲家とし、あるいはしようとする外国籍者に甚大な影響を与えるものである。
3月19日在日外国人らの記者会見
英国人アダムブラウン;外国人が常に家族崩壊や強制送還に怯えながら暮らす国を選ぶだろうか。
日系2世のブラジル人;来日から30年以上が経ち、日本で生まれ育った2人のこどもは日本を自分のふるさとと思っている、法改正は再考して欲しいと訴えた。
指宿昭一弁護士;急病や失業で税金を払えなくなったり、在留カードの携帯を忘れたりしただけで永住権を剥奪される事態が起きてはならない。などと指摘した。
政府は有識者会議でも全く検討されないまま、唐突に閣議決定している(日弁連)
難民の生活を側面支援するボランティアは政府の行動にも目を配る必要がある。
(BSさん、2024年3月25日)
――ウエッブ・アフガンでは、現地の政治・軍事・社会状況および「世界の平和、進歩、人権」を主テーマにしてきましたが、アフガン人をはじめ在日外国人問題、異文化共生の問題はそのなかでも、早急に取り組むべき喫緊の日本「先住民」であるわれわれの課題である、との認識で取り組んでいくべきだと認識を新たにしました。ご指摘、ありがとうございました。引き続き、フォロー・研究・投稿のほど、よろしくお願いいたします。(野口)
20240325
= 桜、昨日はこんなでした =
江東区に住んでいます。まだまだつぼみ
自転車エコライフ通信218号を送ります。
【ここをクリック➡自転車エコライフ通信218号 24.3.24】
(中瀬勝義さん、2024年2月25日)
――通信の写真拝見しました。まだまだつぼみばかりの江東区。寒そうですね。でも、中瀬さんがおっしゃる通り「財布・環境にやさしい自転車は持続可能社会の優等生」。それに走り回れば体も暖かくなり一石三鳥ですね。私も30日はヘルメット被って三浦半島をサイクリングしてきます。(野口)
20240323
= 政党国家 =
Political party の派閥の政治資金パーティーで裏金つくりね。パパ活かしら。
そりゃないだろう。まー。錬金術に精を出していたんだね。政策そっちのけで。
選挙区の土壌培養が大変みたいよ。再選のために。
うーむ。民主主義の費用なのかな❔
それもないでしょう。いずれにしても政党が国家を運営しているのよ。現代においては。
政党こそが現代の君主だね。グラムシだよ。
ああー。イタリア共産党創立者の一人ね。
そうそう。『獄中ノート』だね。そして政党が知識人を集約して知的道徳的ヘゲモニーを発揮しなさいと主張したんだよ。
日本の政党には無理❔
あの自民党ではね。だって過激ダンスショウじゃないか。
うーむ。天の岩戸ね。神の国かしら。
古事記だよ。
(ムソウ国師さん、2024年3月23日)
――確かにグラムシは高級すぎますね。過激ダンスショーを覗きに出てくるような神様じゃ情けない。”カミ”でなく天誅を加える”タミ”に出てきてほしい。(野口)
20240319
= 大学教授が言えば正しいの? =
今、「空から爆弾とパンが降ってきた」を読ませていただきました。
ヨルダンとUSAがパラシュートで食料を投下したと聞いても、ちっとも嬉しくないですね。
その前に救援物資を積んだトラックに群がった人々に発砲があって、多数の人が亡くなったというニュースをテレビで見ましたから。
ガザの今の状態は、地獄ですよね。 アメリカのイスラエル寄りの発言で結局は、イスラエルの横暴は見過ごされるのですから・・。トランプになったら もっと酷くなるのでしょうか?
しかし、私達の世代は、PLOに学生運動から流れて行った人がいて、重信房子さんの名前と共にインティファーダの映像もテレビでよく見ましたから、この問題の深さ(英国の2枚舌から)をある程度は私でも昔から知っているつもりですが、
FaceBook友達(FBF)の中の私よりももう5年~10年若い層になりますと、この問題の原因も経過もほとんどご存じなくて同志社大学の教授から授業で教えてもらったと。それがその教授がどのような思想でおっしゃっているのか分かりませんが、その教授曰く「この問題はシオニズムで帰郷したユダヤ人(イスラエル側)に正があって、あのイスラエルの土地はユダヤ人のものなんだよ」と講義でおっしゃっていたとか・・。だから、私がそれはあまりに一方的な解釈で、入植のやり方はイスラエル側に非があるわよ、なんて私は言ったのですが、そのFBFには、「貴女ね~同志社の教授が教えてくれたことなのよ」と、全く一主婦の私の言い分は相手にされませんでした。
日本人の認識って、この程度の人が多いような気がしますが、 これをパレスチナ人が聞いたら さぞかし悲しむことだろうと思いました。
野口さん、私の認識がもう古いですか? 裏には、別な中東の国々の陰謀が渦巻いていて、別な解釈があり得るのでしょうか? 日本だけでなく、プーチンも再選されてアメリカもトランプが出てきそうだし、世界的にお先真っ暗な気がしてきます。
春だからと、浮かれてばかりもいられませんね。 少しセンチになってしまいました。ごめんなさい。
(IMさん、2024年3月19日)
――福島の原発事故、コロナ禍の過程でとうとうと正反対の論を述べたてあう大学教授や専門家の姿をいやというほど見たはずなのに、まだ「大学教授」というだけでその言説を信じてしまう人がいるんですね。自分で調べて考え、他人と議論して結論を出す燃てことは「普通の人」はしないんですね。そんな人には別の大学教授や専門家の意見を紹介してあげたらどうでしょうか。たとえばこのページの早稲田大学教授の先生の講義を聴いてもらいましょう。(野口)
20240317
= 昨年度活動レポート、できました。新しい作品も続々届いています!(【EJAAD通信】2024.3.17) =
ラマダン・ムバーラク!(ラマダン期間中の挨拶)
アフガニスタンでは3月10日からイスラムのラマダン(断食月)に入りました。断食は飲食物の摂取量を減らすことが目的ではなく、イスラム教徒に課せられる宗教的な試練とのことです。ラマダン中は夜食が盛大になり、通常より食糧品の売れ行きが良くなるといわれていますが、アフガニスタンでは経済崩壊や自然災害により、今年はさらに深刻な食料不足に陥っています。EJAADメンバーの家族でも刺繍の製作代が一家の唯一の
収入源となっている家庭が増えてきているとのことです。(涙)
ラマダンに入る前に2月までの刺繍の製作代を先払いしました。家族そろって穏やかなラマダンを過ごせていることを願いたいと思います。
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2023年の活動報告書(英語版)が発行されました
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アフガニスタンはじめ各国のEJAADボードメンバー(運営委員)が共同編集して報告書が完成しました。24ページの大作です。すべて英語ですが、写真も沢山入っていますので、ぜひご覧ください。
現地情勢の悪化にともない、この1年で人道支援活動の比重が高まってきました。
https://ejaadafghanistan.weebly.com/uploads/1/3/6/7/136733014/ejaad_annual_report_2023.pdf
私が主に担当している豊中を拠点とする活動の報告は10、11ページに掲載しています。
この報告書の日本語版を作る作業を今からスタートします。翻訳作業をお手伝いいただける方がいらっしゃいましたらお申し出ください。ご協力いただければとても助かります!(Canvaでのオンライン共同編集となります)
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刺繍作品が次々と届いています
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この1月、2月、3月と毎月カブールから刺繍作品の詰まった荷物が大阪に届きました。その様子をブログにてレポートしていますのでご覧ください。
https://ejaad.jimdofree.com/blog-%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0/
基本的にはこちらからの発注に基づいて製作することになっているのですが、このところ注文以外の作品が沢山含まれてきます。人数も徐々に増えて、現在43人の女性が製作中。少しでも収入がほしいという願いからでしょうか。現地の経済状況を反映しているのかもしれませんね。
3月に入ってからも260点が届き、現在その整理に追われています。アフガニスタンとの物流がストップしたままの中国にも転送し、北京の学校でも展示販売の予定です。
作品を一つずつチェックして値段を付け、売上をそれぞれ作った女性に支払うのはなかなか大変な作業ですが、現地リーダーのヘナさんやアブドゥルさんたちと協力して進めています。
4月以降のイベントや展示販売の予定は決まり次第お知らせします。
季節の変わり目のこの時期、皆さまもご体調に気をつけてお過ごしください。
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Tsutsui Yuriko
yuriko99@nifty.com
Tel. 090-8216-7705
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
(EJAAD JAPAN 筒井百合子さん、2024年3月17日)
―ラマダンは平常であれば宗教行事であるとともに新年を迎える楽しい行事でもあるのですね。でも、食料に事欠き、自然災害も厳しい現状では苦行なのではないでしょうか。活動報告書(英語版)を拝見しました。厳しいアフガニスタンの現地で、女性や少女たちが刺繍をし、ミシン掛けをし、コンピュータやその他それぞれの勉強をしている姿に感動しました。日本だけでなくアメリカや中国でもEJAADの活動がなされ、国際的な支援・連携活動として運動が展開されていることをしり、胸が熱くなりました。ぜひ報告書の抜粋でも早く紹介していただきたいと思います。頑張ってください。(野口)
20240323a
= ダブルスタンダード =
2月24日でロシアのウクライナ侵攻からまる2年が経つ。しかし、戦いの終結のめどはいまだに見えない。パレスチナではイスラエルによるガザへの攻撃が激しさを増している。この二つの戦争に米国は軍事支援の形で関与している。米国は、ロシアのウクライナ侵攻を「人道に対する罪」だと糾弾し、ウクライナへの支援に力を入れてきた。ところが、ここにきて米国内の政治的混乱が原因で支援に遅れが目立つようになった。そのため、昨年6月からウクライナが進めてきた反転攻勢に思ったような成果が見られず、最近では弾薬不足などから戦況はロシアに有利に動き始めた。また最近、世界の注目がロシアからガザに移り、プーチン氏に味方しているように見える。その影響の現れが、ウクライナ軍の東部ドネツク州アウジーイウカからの撤退である。アウジーイウカは、ウクライナ侵攻後にロシア軍に制圧されたが、半年後の2022年9月にウクライナが奪還するなど、激戦が繰り広げられてきた要衝の地である。それだけにそこからの撤退はウクライナが劣勢に立たされたことを意味する。ゼレンスキー大統領も2月19日の演説で「ロシアは欧米のウクライナへの支援の遅れに便乗している」とし、撤退の背景には西側からの砲弾や防空システムの支援の遅れがあることを認めた。2月に解任された軍トップのザルジニー前司令官は昨年11月、英誌エコノミストへの投稿で、ロシアとの戦いは「互いに動かず消耗するまで戦う、第1次大戦のような『陣地戦』に陥った」と指摘し、「体力」に勝るロシアが有利だと語っている。米CNNテレビは3月11日、北大西洋条約機構(NATO)の分析として、欧米のウクライナ向け砲弾の生産が年間約120万発にとどまっているのに対し、ロシアの砲弾生産能力が欧米の3倍近い約300万発に達している可能性があると報じた。NATO 高官は「われわれは砲弾の生産競争に直面している。ロシアの生産面での増強が、戦場での優位性をもたらしている」と危機感を募らせている。ウクライナ支援の遅れは米国の政治的混乱が大きく影響している。バイデン大統領は、ウクライナに対する支援として、614億ドル(9兆円)規模の追加予算を議会に要求しているが、共和党は「それより不法移民対策の方が優先だ」として、追加予算の承認を先延ばししている。「国境の壁」を建設したトランプ氏の政権復帰の可能性が高まっているのを背景に、駆け込みの不法移民が急増し、去年9月までの1年間で250万人と過去最多を記録した。米国はウクライナに最大の支援をしてきたが、選挙が近づくにつれて、両党の政治的なかけ引きが激しくなり、支援の停滞は、さらに長引く可能性もある。
ウクライナへの支援が滞る一方で、パレスチナにおける米国のイスラエル寄りの姿勢はとどまるところを知らない。アメリカはなぜ、一方的にイスラエルの肩を持つのか不思議に思えるが、それにはそれなりの背景がある。20世紀に入って、ヨーロッパで迫害されていた多くのユダヤ人がアメリカに移り住んだ。アメリカの全人口約3億人に占めるユダヤ系は約500万人に過ぎないが、ユダヤ人は教育熱心なところから、政財界や学会など様々な分野で影響力を持つ有力者を多く輩出してきた。さらにアメリカには、政界にイスラエルの利益を反映させるように働きかける大きなユダヤ系のロビー団体がある。それを敵に回すと「大統領選挙には勝てない」と言われるほどの影響力をもっている。 そのため、大統領選挙では民主党も共和党も選挙資金の支援を得るため、ユダヤ系ロビーには気を使わざるを得なくなっている。また、それとは別に影響力を持っているのが、キリスト教の福音派と言われる人たちだ。その福音派は「ユダヤ人国家イスラエルは神の意志で建国された」としてイスラエルへの支援を信仰の柱に据えている。アメリカ全人口の4分の1近くを占める福音派は、共和党の支持基盤となっている。彼らはユダヤ系ロビーとは違う論理で、イスラエルを擁護すべきだと声を上げている。こうした背景もあって、アメリカは中東戦争以来、イスラエルに巨額の軍事援助を続けている。イスラエルの立場や治安を守り、国家として存続できるようにする、というのが民主党政権・共和党政権を問わず、共通した考え方である。そのため、米国政府はイスラエルが主張する「自己防衛論」を擁護し、全面的にガザへの攻撃に与(くみ)している。こうした背景を知れば、なぜイスラエルが米国に強い態度に出られるかがわかる。逆の見方をすれば、それがイスラエルに対する米国の態度が及び腰に見える理由になっている。また、ロシアのウクライナ攻撃を「人道に対する罪」だと非難する一方で、イスラエルのガザへの無差別攻撃には口を濁すという、米国のダブルスタンダードの原因にもなっている。矛盾をはらみ、ご都合主義のダブルスタンダードは自国の威信に傷をつけ、己の顔に泥を塗る行為であるが、それに気づきながらも、やらざるを得ないところに米国の弱味がある。米国はこれまでたびたび、国連の「ガザ停戦決議案」に拒否権を行使して廃案にしている。イスラエルの意向に引きずられた結果である。なんとも歯がゆい。今こそ積極的にイスラエルの行動に歯止めをかける行動に出ることこそが米国の採るべき選択であり、ひいてはイスラエルの国際社会における汚名をそそぐ助けになると、私は確信する次第である。
(中楯健二さん、2024年3月23日)
――中楯さんの結論=文末の3行に完全に賛同いたします。ただ、世の中には、民主主義の根本原理のひとつに「ディベートによって正論が導かれる」という「信仰」があるように思えます。それによって「民の声多数決」=「最大多数の最大幸福」の原理が実現されるという、これまた「信仰」があります。これがバイデンのダブルスタンダードの根拠となっているように感じます。プーチンとネタニヤフの手をしばるシングルスタンダードになればいいのですが、もし、プーチンやネタニヤフを支持するトランプが勝って「シングルスタンダード」が実現すればそれはそれで大変なことになります。「民主主義」の虚妄を感じますが間違っているでしょうか。(野口)
20240314
= 日本語をアプリで学ぶウクライナ難民 =
<視点:092>は冒頭にロシアの銃弾に片足を失った義足のランナー。不屈の精神で東京マラソンを走る、武力に武力では何も解決しない。
この紙面は共感する読者が多いのでは。
都内の教育系ITベンチャーに「ものぐさ」という会社がある。
学習アプリを提供する会社だが、ここにウクライナから単身来日(ロシア軍侵攻後だが避難民扱いかは不明)したマクシム・ハイチェンコさん19歳が採用された。
キーウの大学でサイバーセキュリティを学んでいたこととアニメ好きで独学した日本語を買われた。現在現在ウクライナ人向けの学習アプリ開発に取り組んでいる。ウクライナから避難した人を支援するプロジェクトを任されている、現在登録者は300人を超え日本語能力試験の合格者が17名出た。言葉の壁に苦しむ人を支える力になっているようだ。
手がけるアプリは様々な言語に応用可能だという。チェックして下さい。
(BSさん、2024年3月14日)
―貴重な情報をおしえていただき、感謝します。全世界どこでも特別優遇されているウクライナ難民。といっても苦労していることには変わりない。その苦境を自分たちの努力で克服しようとする人がいればそれをビジネスの側から支援する人がいる。素晴らしいことです。アフガンやクルドやロヒンギャやその他アフリカなどからの難民にもウクライナ難民と同じ様な支援の手を伸ばしてほしいものです。千葉でおこなっているアフガン女性のための日本語学校ではNHKが開発したペルシャ語話者のための日本語学習アプリの利用を始めました。その学習の模様を金子明編集主幹の「つぶやき」で紹介しました。ぜひお読みください。(野口)
20240313
= 全国民の代表 =
こちらは国会議員のことね。憲法43条。
そっか。「全国民の代表」と「公益の代表」のガチンコだったのか。裏金事件捜査は。
そうさ。議員さんを落とすと出世コースよ。トップもねらえるんじゃないの。
いたな。でも賭け麻雀がばれちゃってオジャンになったのか。
アベとつるんでいたのよね。だから今回は検察も躍起になったんでしょう。
それにしては情けない結果だね。
やはり政治の力でしょう。
そっか。全国民の代表なんだね。
でも「選挙区で選挙される」のになぜ「全国民」の代表になるのかしら。
欺瞞だよ。イデオロギーね。議会制の。
ああー。シェイエスかしら。
うん。バークだろう。確かブリストル演説じゃないか。
そっか。イギリスの議会制の確立ね。
そうそう。
(ムソウ国師さん、2024年3月13日)
―血を流して勝ち取った民主制なのに愚民政治。愚民による、愚民のための、愚民による民主政治、万歳! 仁政を敷いてくれる王様がよっぽどましだって思う人が増えてくるんじゃない? 亡国の主権者談。(野口)
20240312
= 疑わしきは疑う =
ロシアの反政府活動家のアレクセイ・ナワリヌイ氏(47)が刑務所で亡くなったと、ロシア政府当局が2月16日、明らかにした。死因は「散歩後に気分が悪くなり、意識を失った。必要な措置を施したが、救急医が死亡を確認した」としているが、これをそのまま信じる人はほとんどいない。彼の死にはプーチン氏が関与していると思われているからだ。ナワリヌイ氏はプーチン氏にとって長い間危険で目障りな存在だったから、疑われて当然だと言える。妻のユリアさんと母親のリュドミラさんは「夫と息子はプーチンに殺された」と口を揃えて非難し、遺体の引き渡しを求めた。しかし、ロシア当局は「調査中」として家族への遺体引き渡しには応じなかった。そのため、ロシアでは約6万8千人が遺体の引き渡しを求める要求書を当局に送った。ナワリヌイ氏は「プーチンなきロシア」を掲げ、3月に行われる予定の大統領選でプーチン氏以外の候補者に投票するよう呼びかけていた。彼はプーチン政権批判の急先鋒で、2020年に毒殺未遂事件で一時意識不明になったことで世界的に知られるようになった。その後、ドイツで治療を受け帰国した際に拘束され、モスクワ近くの刑務所に収監されていたが、昨年12月により厳しい環境の北極圏にあるヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所に移されていた。ナワリヌイ氏の動向が社会に伝わるのを防ぐのが狙いだと言われている。彼の葬儀は3月1日夜、モスクワ市内の教会で行われた。
ナワリヌイ氏の死を受けて、米国のバイデン大統領を始め、英国、フランス、ドイツ、カナダ、などの欧米各国の首脳や国連、NATO、EUなどの国際機関の代表が相次いでコメントを発表し、ことごとくナワリヌイ氏の死を悼み「彼の死はプーチンに責任がある」と非難した。一つの出来事で、全員が一人の人物へ非難を集中させるのは極めて異例と言える。一方、一般市民の間でもナワリヌイ氏を追悼する輪がロシア全土に広がり、56の主要都市に及んだという。人々は街の中にあるソ連時代の政治弾圧の犠牲者にささげられた記念碑に献花を始めた。それは、ナワリヌイ氏がプーチン政権の政治弾圧によって殺されたのだという、市民たちの政権に対する強い意思表示と言える。この市民の動きにプーチン政権は神経をとがらせ、ロシア全土に大規模な治安部隊を動員し、献花する人びとを威圧し、時には一部の市民を拘束したり、あるいは記念碑の周囲を規制して、どうにかこの流れを止めようとした。しかし、献花に訪れる人の波はやまなかった。ロシアの人権団体は、この期間中に400人以上が拘束されたと発表した。ナワリヌイ氏の支持者の間では、南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離)と闘い27年間の獄中生活を経て大統領に就任した故マンデラ氏のように、ナワリヌイ氏が「獄中から勝者として凱旋する」ことへの期待があった。しかし、同氏の死去でプーチン体制が最も恐れていたこのシナリオは実現不可能になってしまった。
プーチン大統領が政権を握った後に暗殺疑惑が指摘される事件は数多くある。2006年にロシア連邦保安庁(FSB)職員だったアレクサンドル・リトビネンコ氏がFSBの不正を暴露する会見を行った後に、ロンドン市内のホテルでかつての同僚が出した紅茶を飲んで突然死亡した。同年、ロシア軍によるチェチェン虐殺を批判したジャーナリストのアンナ・ポリトコフスカヤ氏が自宅アパートのエレベーター内で射殺され遺体で発見された。また、ロシアのエネルギー財閥トップだったボリス・ベレゾフスキー氏は2013年にロンドン市内の浴室で首をつった状態で発見された。一時はプーチン大統領を支援したが、2000年にプーチン大統領が権力を握ってから関係が悪化し英国に逃れていた。遺体の首には「自殺」ではなく「窒息」の痕跡が残っていたという。2018年には、ロシアの元スパイのセルゲイ・スクリパリ氏が英南部で、娘とともに神経剤「ノビチョク」を打たれ死亡した。英国はロシア軍参謀本部情報総局(GRU)の将校による犯行だと断定した。2022年9月には、戦争に批判的だった民間石油会社ルクオイルのラビル・マガノフ会長がモスクワ市内にある病院の窓から転落死した。さらに米CNNは、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった2022年2月以降、不可解な形で死亡した人物はこれまでに50人以上に及ぶと報じている。その原因は、プーチン政権との軋轢によるものとみている。話半分としても、これはまさに「悪逆非道」と言うほかない。私は文章を書くときに決めていることがある。それは、人を一方的に非難してはならないということだ。しかし、プーチン氏を始め習近平氏や金正恩氏などの強権国家の独裁者に触れる時には、どうしてもその「掟」を破ってしまう。さらに、もう一人加えなければならない人物がいる。それは、ガザを無差別に攻撃するイスラエルのネタニヤフ首相だ。彼らに共通するのは、人倫に反する行為をしても恥じないことだ。
中でも最も不可解なのは、昨年8月に起きたロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者・プリゴジン氏の飛行機墜落死だ。事故は、自家用ジェット機で移動中にモスクワ近郊で起きた。事故死の2か月前の6月に、彼は、ロシア軍への反乱を宣言してモスクワまで200キロ近くまで進軍したが、ベラルーシのルカシェンコ大統領に説得されて中止を余儀なくされた。反乱の背景には軍部に対する強い不満があり、彼は軍幹部の解任をプーチン氏に訴えていたが叶わなかった。プリゴジン氏は、実業家時代から続くプーチン氏との長い関係から、彼の番犬と呼ばれていた。彼はどんな汚い仕事も厭わず行うため、プーチン氏から重宝がられていた。例えば、インターネット上の情報を攪乱する情報戦部隊も設立し、2016年の米大統領選挙では、ロシアびいきのトランプ氏を勝たせるために、偽情報をネット上に拡散した。また、ロシア軍のスパイ組織と連携し、ロシアが軍事介入するシリアやアフリカに傭兵部隊を派遣しロシアの隠れ蓑になっていた。そんな彼も、反乱事件を起こしたことでプーチン氏の逆鱗にふれ、「粛清」されたと広く信じられている。実際、「防空ミサイル2発で撃墜された」「機内に仕掛けられた爆弾が爆発した」などのうわさが飛び交っている。こうした毒殺や暗殺が疑われる事件が起きる背景には、国内からの批判を恐れる政権の体質が指摘されている。プーチン氏は就任当初から高い支持率が続き、それを利用して自らに権力を集中させてきた。彼は政権内に反対意見が広がって立場が危なくなったり、社会で政権への反対運動が広がったりするのを非常に恐れてきた。そのため、はっきり暗殺だと分からなくても、不審死が続くだけで、政権に反対する人に恐怖を与える効果を狙っているとされる。
民主主義国家では「疑わしきは罰せず」が当然視されるが、裁判も情報も公開されない独裁国家には、全てに不透明感が付きまとう。真実は「闇の中」だから、全てを疑ってかからなければならない。権力者は自分に都合のいいことしか言わないから信じるわけにはいかない。そうなると「疑わしきは疑う」という袋小路に入ってしまう。専制国家の権力者は、人を信じられず寝首を掻かれることを極端に恐れる。民主主義国家のように政争に敗れても在野にとどまり、再起を図るなどと悠長に構えていることなど許されない。「殺〈や〉るか、殺(や)られるか」の世界に住んでいるから、政敵を粛清しなければ安心して眠れないのだ。これが「疑わしき」を「疑った」結果における私の結論だ。法律用語に「状況証拠」という言葉がある。直接の証拠はないが、合理的に考えてそれ以外に考えられない状況を証拠とみなすことを言う。ナワリヌイ氏の死がそれに当たると私は確信している。
(中楯健二さん、2024年3月12日)
――使い古されていますが「茶番劇」という言葉があります。ロシアの大統領選挙などその最たるものですが背後にあまりにも多くの不審死があります。まるで中国の古代史をみているようです。あの頃は「刺客」といって公然たる政策・軍略のひとつでしたが、それがいまも生きているとは! でも、日本の衆院選でもそんなことがありましたか。いずれにせよ、茶番で政敵だけでなく、ウクライナで進行中のように、何千何万何十万人もが死の苦しみに落とし込められている現実はたまりません。(野口)
20240304
= 古くて新しい問題 =
1年ほど前から北朝鮮の金正恩総書記のキム・ジュエと呼ばれる娘さんがよくテレビに映し出されるようになった。彼の後継者になるのではないかと、韓国ではしきりに噂されている。そうなると、権力が祖父、父、当人、娘と4代続いて世襲されることになる。一方、韓国では逆に、2020年、最大財閥であるサムソン電子の副会長(現会長)・李在鎔(イ・ジェヨン)氏が経営権を子どもには継承させないと言明した。その背景には、サムソンの企業統治をめぐる問題が裁判になったことが影響している。最近、私はアフガニスタンにも世襲制の王制が1926~1973年まで存在し、日本の皇室とも親交があったということを知った。実際、1969年に国王と王妃が来日し、2年後の1971年には皇太子夫婦(現上皇夫婦)がアフガニスタンを訪れている。紛争の続く国にそんなに穏やかな時期があったことを知る日本人はあまりいないのではないか。そんなことで、世襲という古くて新しい問題に興味がわいたので、今回はそれを取り上げることにする。日本は政界や民間を問わず、世界に冠たる「世襲王国」として知られている。最近、野田元総理が「世襲は諸悪の根源だ」と発言したことが話題になった。野田氏は、岸田文雄首相と安倍晋三元首相とは初当選の同期だという。ちなみに、岸田、安倍の両氏は共に3世である。野田氏はそのこのことに触れ、「岸田さんは、小、中、高、大学と全部東京。選挙区の広島に学友がいるわけではない。安倍さんもずっと東京の成蹊育ちで、選挙区の山口には幼馴染はいない。選挙区から遠い東京で暮らしていて、地方の声など政治に反映できるわけがない。世襲は諸悪の根源だと言わざるを得ない」と批判した。野田氏は、たたき上げの政治家である。毎週月曜から金曜まで朝2~3時間、地元の船橋の駅で辻たちをしているという。それも27歳のときから38年間続けているというから政治に対する姿勢が二人とは全く違う。時事通信が2021年10月に行った調査では、衆議院は131人が世襲議員で、全体の12.5%を占める。政党別では、自民党が29.5%(99人)、次いで立憲民主党の10.4%(25人)。公明党、日本維新の会、国民民主党の世襲議員はいずれも1人となっている。岸田政権の現閣僚には世襲議員が河野太郎氏を含め5人いる。また、平成以降の内閣総理大臣は7割が世襲だ。例えば、安倍氏は祖父に岸信介元首相、父に安倍晋太郎元外相を持ち、「銀のスプーンをくわえて生まれてきた」と言われている。佐藤栄作元首相は大叔父に当たる。その他にも、5年間政権を担った小泉純一郎氏や福田康夫、麻生太郎の各氏が父親と同じ選挙区を引き継いでいる。その麻生副総裁は、最近、上川陽子外相を「そんなに美しい方とは言えないが、俺たちから見ても、このおばさんはやるねと思った」と発言して批判された。彼の失言癖は有名なのであまり驚かないが、それにしても、こんなことでしか話題にならないような人物が、日本の首相にもなれるというところに世襲制の最大のデメリットがあると言えるのではないだろうか。
こうした弊害を問題にして、立憲民主党は昨年10月に「世襲抑制法案」を国会に提出した。それは、国会議員が引退したり死亡した際に、政治団体や政治資金を親族に引き継ぐことを禁止するものである。同党の岡田克也幹事長は、提案理由として「世襲議員の存在が、日本の民主主義を弱くし、多様な経歴を持つ人材を国会に送る道を狭めている」とし、「世襲議員が親から引き継いだものをそのまま政治資金に使うのはフェアではない。規制すべきだ」と述べた。それ以外にも世襲制にはいろいろ問題がある。政治家の地位が世襲されると、血が入れ替わらず、政治がその家系の「家業」となり、「権力」「人間関係」「利害関係」などが全て引き継がれることになる。これにより「権力の私物化」が起き、政治の「腐敗」を招くことになる。また、本来断ち切るべき「望ましくない関係」も一緒に引き継がれる。それが発端となったのが安倍氏の銃撃事件である。祖父から父、そして息子へと受け継がれた旧統一教会との癒着関係が、この事件の引き金になったことは、我々の知るところである。さらに、小選挙区になってからは現職優先の傾向が強まり、「地盤・看板・かばん」を引き継ぐ世襲議員以外の新人が党の公認を得ることはほとんど不可能になってしまった。その結果、世襲議員は、与野党を問わず選挙にきわめて強い。日本経済新聞の調査で、小選挙区制が導入された1996年10月から、2021年10月までの8回の衆院選の候補者、延べ8803人のうち、世襲候補の勝率は80%に達していたことが分かった。海外では、政治家の世襲はあまり見られない。ただ、権力維持を最大限延ばそうと憲法改正までしたロシアのプーチン氏と中国の習近平氏は、一代限りとはいえ一人で権力を我がものにしていることを考えると「世襲」に等しいと言えるかもしれない
世襲制は日本の伝統文化にも見られる。華道、書道、茶道、歌舞伎、能、文楽などはすべからく家元という世襲制によって支えられてきた。また、商業分野でも世襲制は一般化している。東京商工リサーチが2022年12月に行った調査で、日本には創業100年以上の企業が4万999社、200年以上が869社、300年以上が623社、400年以上が247社、500年以上が228社あることが分かった。これだけの長寿企業が存在するのは日本以外にはない。その90%以上が創業者の家系による同族経営であるという。その中でも最も古いのは西暦578年に設立された寺社仏閣建築の金剛組という会社である。創業してから今年で1446年、聖徳太子がいた飛鳥時代から気の遠くなるような長い年月を生き続けてきた。推定樹齢7200年の「縄文杉」には足元にも及ばないが、西暦610年にムハンマドが開いたイスラム教より古いことになる。創業時の歴代社長が歴史上の人物と同じ空気を吸っていたことに、金剛組の社員は気宇壮大な歴史ロマンを感じているに違いない。いま、会社の寿命が平均「30年」と言われる時代に、これだけ数多くの長寿企業が存続しているのは奇跡に近いと言える。長寿の背景には、長男一人が一家の財産の全てを引き継ぐという家督制度があることや、長期に亘る海外からの侵略や内戦がなかったこと、日本人の勤勉さやねばり強さ、時代の変化に対応する柔軟性、などの特性が影響していると考えられる。これは日本の歴史と文化を凝縮した数字である。世界に誇ってしかるべきことだ。そんなことで、日本人が大学を出ても小さな染物屋や和菓子屋などの家業を継ぐことに中国人や韓国人は驚く。大学を出たら、官庁や大企業を目指すのが彼らの国では普通だから、驚くのも当然かもしれない。これには、一つのことを伝承することに価値を見出す日本人の特性が表れている。世襲制度の最たるものは天皇制と言える。南北朝時代に60年にわたる皇室の正統性を巡る争いがあったものの、天皇制は2000年以上にわたって連綿と続いてきた。戦後は象徴天皇となったが、いまだに男系を中心に継承されている。ところが今、皇室は危機に直面している。若き継承者は秋篠宮悠仁(ひさひと)親王しかいないのだ。もし彼に何かあったり、結婚しなかったり、子供がいなかったり、子供ができても男子でなかったら、天皇制は絶えてしまう。愛子内親王には今の法律(皇室典範)では継承権が認められていないからだ。
こう見てくると、世襲制にはメリットとデメリットがある。そのデメリットの最たるものが政治分野であると言っても過言でない。国民の生命と財産に直接かかわる政治の世界では、絶えず多様な価値観をすくい上げる新しい血(人材)が必要である。その意味で、新陳代謝を妨げるような、政治の私物化は許されない。それが続けば、政治は劣化してしまう。実際、今回の裏金問題で政治の劣化が著しく進んでいることを我々は目にしている。「易きに流れる」は世の常である。それだけに、政治の在り方には絶えず注意を払い、監視していかなければならない。ともあれ、世襲議員が安閑としていられない政治環境を整えることが、喫緊(きっきん)の課題と言える。
(中楯健二さん、2024年3月4日)
――「世襲議員が安閑としていられない政治環境を整えることが、喫緊(きっきん)の課題」という結論に賛成です。その結論は世襲のメリット、デメリット論議から引き出されるのでなく、民主主義の原則というか理想である「機会均等」論から推し進めてほしいです。封建制から民主主義に移行する際、「平等」が重要な観点でした。「世襲」は身分制や階級制の固定化であり、廃止すべきものとされました。「世襲」のメリットを論じるのでなく「平等」ないし「権利の平等」の観点からの論を強化していただきたいです。(野口)
20240302
= 公益の代表者 =
これって検察官のことでしょう。なんだか笑っちゃうわ。
うっ!チョット待ってね。エート〜〜〜検察庁法の〜〜四条か。そうだね。
でしょう。だって裏金議員捜査で明々じゃない。アベ派潰しよ。
そうだね。政界の黒幕の意向を忖度してね。情けない!
鳴物入りだったけど大物は取逃し、小物三人だけ。
強きを助け弱きを挫くのよね。この国の権力は。
困ったもんだ。人物がいないんだろうね。
法曹界も人材不足ね。ロースクールも失敗だったみたいよ。
そうなんだ。
(ムソウ国師さん、2024年3月2日)
――民主主義って、選挙や多数決や三権分立だけじゃないんですよね。さまざまな自由や平等や人権の保護など、思想や哲学の集大成ですよね。そして日々それらを守り抜く努力。それらが要らないんだったら、そして特に前例主義で行くんだったらAIに任せるのが最善。コンピュータならえこひいきや私欲が入り込む余地がないし〝公益〟をまもれるのでは?(野口)
20240301
= 川口・蕨市 クルド問題の真実 =
「<視点:089>〝ワラビスタン〟から見えるもの」を拝読しました。在日クルド人の努力や市民の側からの連帯活動の存在と重要性を指摘されたことに感謝します。その動きをもっと詳しく紹介する記事がありますのでご紹介いたします。
在日外国人と日本社会の共生努力を後退させる右派の差別扇動
https://www.newsweekjapan.jp/fujisaki/2024/02/post-65_1.php
また、在日クルド人文化協会という組織があり、日本人との共生をもとめて活動しています。Facebookでその活動が紹介されていますが、批判の書き込みも削除せず載せています。在日クルド人の人びとも努力していることがわかります。知ってほしいです。
一般社団法人 日本クルド文化協会
https://www.facebook.com/nihonkurdish/?locale=ja_JP
(匿名さん、2024年3月1日)
――貴重な情報、ありがとうございます。日本社会で生きていくための在日外国人の努力を一般の方々にも知ってもらいたいと思います。好むと好まざるとを問わず、江戸時代に戻らない限り日本に外国人がやってき、また、日本人が外に出ていくのは必然の時代になっています。在日外国人との共存、異文化共生にむけて本サイトでも微力を尽くしたいと思います。今後とも情報提供、よろしくお願いいたします。(野口)
20240227
= 笑い茸・川柳:2024年2月 =
ジェノサイド天井のない墓地に変え
アメリカの拒否権が盾ジェノサイド
軍需から復興特需 支援かえ
手も口も腹も残してしっぽ切り
目配りのよくできている法の穴
裏金に見えた素顔の愛国者
法服も汚し三権ワンチーム
揺れるたび原発耐震試験場
復興税つまみ食いして武器を買い
年収は議員ひと月分も無し
減税とみせる手口は特殊詐欺
(長島信也さん、2024年2月27日)
――世界は全部つなっがってる。ネットじゃ瞬時、リアルでも一日。戦争は終わってないのにウクライナの復興支援だって。岸田さん驀進中。半導体を返してもらい対中シフトでお金も回してもらったりで、アメリカさんの言うことには逆らえないんだな。目先、儲けるし。インフラ再建したって、北朝鮮とイランが応援すれば、プーチンさん、ミサイルですぐ爆破ですよ。ますます国際も国内もない時代。国家にたかるダニ退治しなきゃ、庶民は殺されます。(野口)
20240226
= 原発回帰政策はいかに危険かつ不道徳であるか =
能登半島地震は市民の直観が専門家の知見よりも原子力に関しては信頼できるものであることを改めて立証しました。
原発回帰政策がいかに危険かつ不道徳であるかは最早反論の余地がありません。脱原発を日本の政策として確立する道が開けたと確信いたします。
原発回帰政策の過ちは明白です。
一日も早いその是正が待たれます。
原発が無責任・不道徳であることは多言を要さず、そのごみの捨て場が無いことだけで決めつけられ得るものです。
他言は無用です。
天地の摂理はその永続を許しません。
日本一新、世界一新の開幕が感じられます。
(村田光平さん(元駐スイス大使)、2024年2月26日)
――志賀原発の事故はNHKでさえ大きく報じています。例えばこれ。にもかかわらず、使用期限を延長してまで原発運用をつづけるのはどういった神経なのでしょうか。ウクライナの原発新設にも日本が手をあげています。自滅の道、まっしぐらとしかいえません。反対の声を上げ続けたいと思います。(野口)
20240223a
= 暗中模索にして五里霧中 =
「ウエッブ・アフガン」の最新86号の「編集室から」を読むと、編集人の野口壽一氏と金子明氏が2021年から取り組んできた活動の状況が分かる。昨年、「ウェブ・アフガン」は大きな一歩を踏み出した。その一つが、タリバン政権の検閲と詩の禁止への抗議の意味を込めて、ソマイア・ラミシュさんが呼びかけた「詩の檻はない」運動である。それに日本から36人、海外から21人の詩人が呼応して、それぞれの詩を寄せた。それをまとめた日本語版の詩集が昨年夏に出版され、秋にはフランス語版が出版された。さらに、ウエッブ・アフガンは「日本語学校」設立・運営の主催者であるNPO法人イーグル・アフガン復興協会と協働し、学校法人千葉明徳学園の支援をえて、在日アフガン人を対象にした「日本語教室」も始動した。それは会を重ねるごとに参加者も増えて盛況だというから、慶賀に堪えない。これらはアフガンの民主化を目指し、日本と同国との連帯を深める上で大きな出来事だといえる。
日本のメディアが他国の民主化に貢献したことがある。それは韓国に対してだ。韓国では軍事独裁政権が1961年から1987年まで26年間続いた。1979年に朴正熙(パク・チョンヒ)大統領が側近に暗殺されると、民主化が期待されたが、結局、軍人の全斗煥(チョン・ドゥファン)氏がその後を継ぎ軍事政権が続いた。朴政権時代の1973年には金大中(キム・デジュン)氏の拉致事件が日本で起きている。KCIA(韓国中央情報部)が関与していたことがその後の調査で明らかになった。軍事政権時代は、「漢江の奇跡」で経済発展への足掛かりをつけたと言われたが、人権や言論の自由が認められず、国民にとっては暗黒の時代だった。抗議デモが頻発したが、すべて軍隊によって弾圧された。特に、全政権時代の1980年に光州で発生した市民や学生による大規模な民主化要求デモには、特殊部隊が投入され数百人の犠牲者を出した。それが歴史に残る光州事件である。その頃の韓国の状況を日本に伝えたのが、岩波書店が発行する月刊誌「世界」に連載された「韓国からの通信」だった。1973年に掲載が始まり、誰も語る自由のない軍事政権下で抗議の声をあげ続ける人たちの姿を伝えた。連載は1988年まで続いた。著者は「T.K生」と匿名になっていたが、2003年に宗教哲学者の池明観(チ・ミョングァン)氏が自分であると名乗り出た。匿名にしたのは、韓国に残る家族を守るためだったという。池氏は1972年に亡命同然で来日し、東京女子大学で教えながら、民主化運動にかかわった。その頃、「世界」の編集長であった安江良介氏と出会い、それがきっかけとなって「通信」に記事を書くようになった。それ以降、池氏は韓国の民主化運動と日本社会とを結ぶ懸け橋の役割を果たすようになる。1993年に韓国に戻った後は、金大中政権の対日政策のブレーンに就き、日本文化開放を進め、新しい日韓関係への道筋をつけた。当時は日本の映画や歌謡曲、放送などは全て禁じられていたため、開放には「今度は文化侵略か」と揶揄されるなどの反発を受けたが、それを押し切った。その結果、日本との文化交流は深まり、日本で「韓流ブーム」が起き、今では世界各国にまで広まっている。その意味で、金氏は韓国のイメージを改善し、地位の向上に大きく貢献した「恩人」と言える。日韓の友好関係はその後も進み、1998年に金政権と日本の小淵恵三政権の間で「日韓共同宣言」が結ばれるに及んで、日韓の「蜜月時代」などと言われた。しかし、その関係はその後長くは続かなかった。金氏に続く4代の大統領(盧武鉉、李明博、朴槿恵、文在寅)の時代に入ると、反日政策に逆戻りし、元の木阿弥になってしまった。それでも、現在の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、その日韓共同宣言の継承をめざすと語っているというから、過去の遺産は今も残っていることになる。政治は激しく揺れ動く不安定な世界だが、市民同士の交流はいったん根付けば大きな力になる。近年、日韓を行き来する旅行者数は若者を中心に1000万人を超える。これだけの人がお互いの国を訪れていて変化が起きないはずはない。相手の文化や生活、人情を直接肌で感じれば、親近感がわき、お互の良さを認め合う機会も増える。実際、それが、韓国の音楽やドラマ、映画などの「韓流」に夢中になる日本人や、日本のマンガやアニメに熱中する韓国人を増す結果になり、日韓関係に新しい風を吹き込んでいる。
「暗中模索」という言葉がある。「五里霧中」と同じく、手掛かりがつかめず、あれこれとやってみて思い悩む状況を意味する。こんな寓話がある。昔、ある国の王様が、目の見えない人たちに象を撫ぜさせてみて、自分が感じ 取った象の形状を、それぞれ発表させた。すると、象の脚を撫でた人は、「象とは柱のような形をしたものだ」と言い、象の耳を撫でた人は、「象とは大きな団扇のようなものだ」と言う。また、象の尾を触った人は「蛇のようなものだ」と言い、脇腹を撫でた人は「壁のようなものだ」と言ったという話である。閉ざされた国の情報は、往々にしてこうした全体像から乖離したものになりがちだ。軍事政権や独裁政権などの国は、海外メディアを受け入れないから、どうしても憶測の情報が多くなる。例えば、北朝鮮について「金正恩(キム・ジョンウン)総書記の健康に問題がある」「餓死者が多く出ている」「韓流ドラマを見て死刑になった人がいる」「配給が滞っている」などの情報が断片的に話題になるが、その実態はなかなかつかめない。韓国に脱北者が約3万4000人、日本に朝鮮籍の人が約2 万4千人いるにもかかわらずだ。正恩政権が正確な情報を流さないことや、住民の間での噂話にとどまっているのが原因のように思われる。タブー視される情報は国内の締め付けが厳しいからなかなか外に出てこない。抑圧された国には自分たちのことや身の回りの惨状を伝えたいと思っている人はいるはずだが、それを伝達する手段がない。わずかに「韓国からの通信」の成功例があるぐらいだ。今後、「ウエッブ・アフガン」が在日アフガン人などを通じて得た母国の一般庶民の意識や暮らしぶりなどの情報を取り上げるようになれば、アフガンが我々にもより身近に感じられるようになる。そうなれば「ウエッブ・アフガン」も「韓国からの通信」と同じような役割を担うことも可能になるのではないか。そんなことを考えて、私はエールを送るつもりでこの文章を書いた次第である。
(中楯健二さん、2024年2月23日)
――エールをお送りくださり、ありがとうございます。韓国民主化闘争のときの両国の盛り上がりからは程遠い状況ではありますが、『ウエッブ・アフガン』で編集基軸のトップに<視点>と「アフガンの声」を掲げたのは、まずは「アフガンの声」を聴いて考えるべきである、という思いからです。当然、アフガンの声の中にはターリバーンの声も入らなくてはならないのですが、それはまだ十分ではないと自覚しています。ターリバーンそのものに対する認識が日本では表面的で通りいっぺんのものだと感じます。『ウエッブ・アフガン』はメディアであることを自覚していますが、中立公平でなく、あくまでも「平和、進歩、人権」をベースにアフガンの声を拾って日本に紹介する姿勢に徹したいと思います。今後ともよろしくご支援をお願いいたします。(野口)
20240223
= 講演会:国の性管理と軍事主義 ― 吉原遊廓から上海の軍慰安所まで =
謹啓
いつもお世話になっております。このたびは人間を知る会「帝国の性管理と軍事主義 ― 吉原遊廓から上海の軍慰安所まで」宋連玉さん講演会のご案内です。
当館のイベント企画「人間を知る会」は、さまざまな分野でご活躍の人物をゲストにお招きして当館ならではのお話を語っていただき、本当の人間らしさとは何か?を共に考えるイベントですが、このたびは前回の西村秀樹さんの「軛(くびき)の女」にひきつづき日本軍慰安婦問題をテーマに、宋連玉(ソン・ヨノク)さんを語り手としてお迎えし開催いたします。
◇◇◇
喫茶美術館・人間を知る会
◆帝国の性管理と軍事主義 ― 吉原遊廓から上海の軍慰安所まで◆ http://www.waneibunkasha.com/event-ningen
語り手:宋連玉さん(日本軍「慰安婦」記念館設立後援会共同代表、青山学院大学名誉教授、文化センター・アリラン館長)
日時:3月10日(日)PM 6:00~(受付5:30~)
会場 : 喫茶美術館(講演・意見交流含め約2時間を予定)
参加費 : 全席1,000円(当日精算)
定員:30席(予約席25席・当日席5席~残席)
※予約席は受付先着順自由席、当日席は後方の席になります。
満席時の後方の席は多少見づらい場合があります。ぜひご予約の上、当日はお早めのご来場を!
予約先:waneibunkasha@yahoo.co.jp FAX 06-6725-0430
お名前とご連絡先をご記入の上、ご予約ください。
◇◇◇
日本国は近代帝国を構築してゆく中で、「公娼制度」などの性管理政策も推し進めてゆきましたが、日帝の軍事によるアジア侵略にともない、植民地や各支配地域においても、性管理政策を用いて、女性の尊厳を侵害していきました。まさに「売春する国家」と言える「軍国の性政治構造」について、昨年『植民地の「公娼制」に帝国の性政治を見る』(有志舎刊)を上梓された宋連玉さんのご講義をもとに、みなさんと共に考えたいとおもいます。
どうかぜひともご参加ください。みなさまのご予約をお待ちしております。
艸々頓首
(丁章さん、2024年2月23日)
――戦争は外交の延長。国家がする政治の一環であり、国家の在り様をストレートに反映します。国家や政治を肯定する人々のなかに戦争から非人道性を排除するために数々の対策を考え実践しようさせようとする傾向があります。それ自体は肯定すべきものですが、国家の行為である戦争における非人道性をなくすことは本質的に困難ではないでしょうか。なぜなら戦争そのものが非人道的なモノであり、勝てば官軍で勝利者自身が勝利者の行為を免責するからです。最近アメリカでアメリカ軍の原爆投下を批判ないし反省する動きが出てきているのは瞠目に値します。戦争も国家も消滅すべき、ないしはさせるべき「悪」であり、日本軍国主義だけの犯罪ではないことを明らかにする必要があると思います。(野口)
20240222
= 自然人と法人 =
「シゼンジン」と「ホウジン」か。法律用語なのよね。
そうだね。だからルソー的な生活を理想とする人とか法律を実直に守る人という意味ではないんだよ。
法的権利義務の主体なんでしょう。
そう。ただ法人は飽くまでもフィクションだから設定目的に限定されるけどね。
そうすっと企業には政治献金の自由はないのよね。営利法人だから。
ああー。裏金・脱税問題の根元だね。禁止すべきだよ。
でも首相は最高裁判決を持ち出して禁止はできないと言っているんじゃないの。
ちょっとひどいよね。半世紀以上も前のホコリまみれのボロボロのものだよ。先例としての価値もなく理論的にも問題だよ。八幡製鉄事件ね。
そうなのね。法人と自然人を同視しているものね。
営利法人は経済的自由の主体であっても政治的自由は別だよね。
最高裁の勇み足なのね。
そういうこと。
(ムソウ国師さん、2024年2月22日)
――ド素人の質問。生まれて初めて株式会社をつくって登記所にもっていったら「この会社はどうやってもうけるんですか。定款をみると利益が出る会社とはおもえない」と言われた。そのころは非営利法人なんて考えはありませんでしたからね。で、仕方なく利益の出る定款の書き方を登記所の人に教わって書き換えて見事株式会社を設立できました。コンサル料ゼロ。株式会社は株主さえ目をつぶっててくれ税金さえ払えば使途不明金でいくらでも使い放題? ひとり株主ならできるかな? だからもらう方もそれを真似して使途を隠したくなるんだろうねけど、政党助成金は税金だから国民が株主。黙っちゃいませんよね、ってことでいい?(野口)
20240215b
= 春一番 =
春一番が届いた
温暖化の影響で北極圏の冷気が減り、偏西風の蛇行が大きくなったという日々の気温変化が大きくなると人心が揺れ不安が募り争いごとは益々増え続けるのではないかウェブアフガン3周年では民族衣装を着た女性陣が笑顔で踊っている写真が載るといいですね。
(BSさん、2024年2月15日)
――BSさん、お久しぶりです。3月21日はナウローズという春の祭り。ペルシャにはじまりアフガニスタンから中央アジア、アフリカまで広がる楽しいお祭りです。美しい女性のダンスの写真もあります。見繕ってサイトヘッダー写真のひとつに加えたいと思います。ご期待ください。(野口)
20240216
= わたしたちのアースデイ2024 人権 =
特別公演「ガザ・パレスチナへの詩と歌 〜第二のナクバに対して〜」
イベントへの応援ありがとうございます。大変心強いです。
イベントの個別のサイトを作る予定はありませんが、映画館や文学館や博物館、食堂など、チラシを置いてもらえそうなところに、チラシを置いてもらっています。
イベントの詳細を伝える桜井真樹子さんのサイトはこちらです。
https://www.sakurai-makiko.com/prayforgazapalestine
桜井真樹子さんの『詩の檻はない』についてのコメントもあらためて貼っておきます。
https://note.com/sakuraimaklko/n/nda80342826ef
「建国記念日」には、桜井さんのハイパー能「長臑彦 悲しき建国記念日」を見に行きました。こちらに桜井さんのブログ記事があります。
https://note.com/sakuraimaklko/n/nc3434f5aff06
ウェッブ・アフガン掲載の東海大の学生さんのコメント、とても良かったです。言葉と真摯に向き合っていますね。
(大田美和さん、2024年2月16日)
――「ガザ・パレスチナへの詩と歌」のイベントの詳細データ、ありがとうございました。「伝言板」の方にも掲載しておきます。ご案内の際にご利用ください。また、東海大方は倉井綾香さんですね。リンクを張っておきました。芸術表現を通した連帯の輪がじわりじわりと広がっていくのを感じます。(野口)
20240215a
= フラジャイル 花の色は3色 =
いつもありがとうございます。
新年から深刻な情勢が世界的に続いてますね。
自分に何ができるか、わかりませんが旭川でもまた、ガザにおける虐殺中止のデモが今月、あるそうなので参加してみます。
また、イラスト詩を描いたのでおくります。
ではお体に気を付けてくださいね。
(日野あかねさん、2024年2月15日)
――あかねさん、いつも素敵な絵をありがとうございます。アフガニスタンはいま、爆撃はなくなりましたが時折自爆テロがあります。ウクライナやパレスチナでは町ごと爆撃で廃墟にされています。女性や子供たち、病人や障害を持つ人たち、健康な大人の男たちもたくさん死んでいます。でも、必ずや花の色で世界を描ける日が来ることを信じて頑張りましょう。(野口)
20240215
= アフガニスタン女性支援プロジェクト【EJAAD通信】2024.2.15 =
そろそろ梅花のつぼみが膨らみ始めましたね。カブールでも寒さのピークが過ぎる頃ですが、この冬は雪が少ないとアブドゥルさんが言っていました。乾季の干ばつが心配です。(アフガニスタンでは雪は巨大な貯水槽)
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「アフガニスタンDAY」無事終了!
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2月12日(月・休)にカフェ・サパナ(大阪府豊中市)にて「アフガニスタンDAY」を開きました。
その様子をブログにてご覧ください。ご参加・ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。
https://ejaad.jimdofree.com/blog-%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0/
当日、バタバタしていて活動紹介や刺繍作品展示の写真を撮り忘れました(涙)撮られた方がいらっしゃいましたら、データを送ってください!
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3月8日は国際女性Day
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3月8日は国連が定めたInternational Women’s Day。「女性の地位向上、女性差別の払拭を目指す日」です。世界で最も過酷な人権侵害にさらされていると言っても過言ではないアフガニスタンの女性たち。 この日にちなんで製作を依頼した「ミモザ」をモチーフとした刺繍作品がまもなく届きます。すてっぷフェスタなどで展示し、オンライン販売も予定しています。
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刺繍作品の展示・販売の予定
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*2月17日(土)10時から15時 サパナマーケット(豊中市 カフェ・サパナにて)
http://tifa-toyonaka.org/schedules/4724
今回は、アフガニスタンから届いたドライフルーツ&ナッツもお分けします。11種類のナチュラルな味をお楽しみいただけます。(1袋50g 300円)
*3月2日(土) 「すてっぷフェスタ」 (阪急豊中駅前 エトレビル5階 すてっぷホール)午前は伊藤詩織さんの講演会、午後からロビーにてアフガニスタンやネパールの手作り品の展示販売。ベトナム料理やステージでの活動紹介もあります。
https://toyonaka-step.jp/events/sponsored/biz20240303/
*3月1日から10日 セントラルストアさんに出店予定(大阪・阿波座) https://www.instagram.com/sentral_store_jp/?hl=ja
以上です。季節の変わり目ですね、皆さまご体調にくれぐれもご注意ください。
EJAAD JAPAN
https://ejaad.jimdofree.com/
マンスリーサポーター募集中
https://congrant.com/project/ejaad/6058
(筒井百合子さん、2024年2月15日)
――2月12日のイベントが成功してよかったですね。おめでとうございます。こんど、3月8日の国際女性デーに向けたサパナマーケット。さらに盛況となるよう祈ります。(野口)
<返信>
いつも掲載いただきありがとうございます。
日本での活動はそれなりに順調に進んでいますが、どうも現地の動きが鈍く、女性たちが今どのような生活環境で、どのような心境で過ごしているのかなど、なかなか伝わってきません。
アフガニスタン復興支援の国際会議への招待をタリバンが拒否したというニュース。他国とのつながりも支援の道も閉ざして、これからどうなるのか・・・暗澹たる思いです。現地の人々の苦悩は計り知れませんね。
(筒井百合子さん、2024年2月21日)
――本当に現地に取り残されたり、またパキスタンから強制帰国された方々の生活はとても大変です。
ターリバーンは中、ロ、イランなどと良い関係をつくって生き延びようとしています。国民の生活は犠牲にされています。
私たちはせめて日本に来ている人びとの支援を、という思いでやっています。日本にやってきて暮らしている人びともたくさん問題を抱えていますが、現地に残らざるを得ない人びとに比べれば恵まれていると思います。
世界の最底辺は、人類進歩の最後方の人びと。それを支援するのは世界経済から利益をえているわたしたちの責務です。
筒井さんたちは現地と直接つながってそれをやっておられるから特に貴重です。
頑張ってください。(野口)
20240213
= 裏金議員 =
ねー。ねー。チョット急だけど浦賀に行ってみない。
ウラガ〜〜ね。 なにしにいくカネ?
なにそれ。親父ギャグなの。やめてよ。失敬じゃない。浦賀の人に。
いやいや。あの裏金議員を連想しただけだよ。
ほんとにヒドイわね。ひどすぎるわ。一人で50億円もありなんだから。
それに使途不明ばかりだよね。不明を恥じることもない。
こんな議員に国の予算とか法案を審議する資格があるのかしら。
いやー。腐敗堕落した連中は一掃しなければ。
そうよね。日本開化の基点である浦賀からその風を起こさなければ。
そうだね。行くよ。
(ムソウ国師さん、2024年2月13日)
――あの連中は上喜撰四杯くらいじゃ何の効き目もござんせん。大砲でもミサイルでもぶっ放してみてくだされ。(野口)
20240212
= 戦争の世紀 =
今、地球は忌まわしい戦争に汚染され、深く傷ついている。2022年2月に、ロシアがウクライナに侵攻して以来、世界各地の紛争は混迷の度合いを深めている。昨年10月には、イスラム組織ハマスとイスラエルがパレチナ自治区のガザを巡って戦闘を始めた。それが日毎に拡大し、中東諸国や欧米がどちらか一方を支援し、事態はますます悪化の一途をたどっている。中東では、イランが近隣諸国へミサイルなどの攻撃を仕掛けた。イスラエルの関連拠点や過激派組織「イスラム国」(IS)が標的だとして、イラク北部のクルド人自治区やシリア、パキスタンの領内を攻撃した。これに対し、パキスタンもイラン領内への報復とみられる攻撃をした。中東の大国イランと核保有国パキスタンが攻撃の応酬になる事態は異例と言える。また米国と英国は、中東の紅海などで商船への攻撃をくりかえすイエメンの親イラン武装組織「フーシ派」に対し、激しい攻撃を開始した。さらに、シリアと国境を接するヨルダン北東部の米軍基地がドローンによる攻撃で米兵3人が死亡し34人が負傷したことを受けて、米国は報復攻撃を始めた。一方アジアでは、中国が台湾への軍事的圧力を強め、朝鮮半島では北朝鮮と韓国の間の確執が日増しに強まっている。その行方次第では、日本もそれに巻きも込まれる危険性をはらんでいる。なんという有様だろう。地球はまるで「火薬庫」だ。いたるところに、さらなる紛争の「火種」がくすぶっている。前書きはこれくらいにして、本題に入ることにする。私は最近、朝日新聞の北陸版に「北陸六味」という連載コラムがあることを知った。そのコラムには6人の筆者が交代でエッセイを書いている。その筆者の一人に社会学者の上野千鶴子氏がいる。彼女が昨年11月に「戦争の世紀」と題して書いた文章を読んで、私は感銘を受けた。戦争に明け暮れる人間の姿を見事に活写しているので、その内容を以下に紹介する。
20世紀は戦争の世紀と呼ばれた。人類史のなかで戦争による死者数がもっとも多かったからだ。第1次世界大戦でおよそ1千万人、第2次世界大戦で4千万人、日本ではアジア太平洋戦争で約300万人、そのなかには民間人も含まれる。戦争に参加した国が多く、巻き込まれた地域が広がり、何よりも武器の殺傷能力がそれまでと違って格段に大きくなった。その極限が、一つの都市をまるごと壊滅状態におとしいれる核兵器である。その後も朝鮮戦争で500万人、ベトナム戦争で200万人、冷戦終結後もボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で20万人、ルワンダの地域紛争で100万人、と戦争のない時期はほとんどないと言ってよいくらいだった。一方で人口が増えたとはいえ、人間同士の殺し合いでこれだけの数の人々が失われるとは、何という愚行だろう。「人類は少しも進化していないのか」と思わされる数字だ。さんざん大きな代償を支払った後に、少しは学んで国連安保理が強化され、日本人は憲法9条を選んだはずだった。なのに、21世紀は9・11で幕を開け、それからアフガニスタン戦争、イラク戦争と続いた。「アメリカの戦争」が終わったと思ったら、まさかのロシアによるウクライナ侵攻が始まった。2年にもなるのに、収束は見えない。暗澹(あんたん)たる気持ちにさらに打撃を与えたのが、イスラエルのガザ侵攻である。20世紀の末、ドイツの平和運動家と交わした会話が忘れられない。「これからは市民戦争の時代になるでしょう」と。そのとおりになった。市民戦争とは国民軍同士の戦いではなく、民間武装勢力の武力行使、「前線なき戦争」とも呼ばれる。ウクライナ侵攻も、イスラエル・パレスチナ紛争も、国家と国家が互いに宣戦布告をして争うような闘いではない。非武装・無抵抗の市民をも巻き込んだ一方的な戦闘行為だ。そこではもはや誰が戦闘員で誰が非戦闘員かの区別はなく、何が戦争犯罪に当たり、誰がそれを裁くのか、もわからない。国際紛争を処理するための最上位機関である国連がまったく機能しない現実を、わたしたちは目の当たりにしている。これまでとの大きな違いは、情報技術の発達で遠くの戦場の様子が近くのメディアに次々と配信され、わたしたちが日常的に破壊と殺戮(さつりく)の現場を目にすることだ。子どもが泣き叫び、女が悲嘆にくれ、男が呆然(ぼうぜん)と立ちすくむ映像。これは映画ではない。毎日のようにTV画面で見ながら育つ子どもたちは、人間と未来とを信じられるだろうか? この残酷な現実を突きつけられながら、何もできない無力感にうちのめされる。
これが全文である。短いが今の世界の現状を見事に書き表している。これに付け加える言葉はない。これを読んで、「人間の愚かさは今に始まったことではない」と冷静でいられる人はどれだけいるだろうか。人類滅亡の世界時計はいま「残り90秒」を指しているというが、その残り時間を延ばす責任は我々世代にある。特に為政者には、自分の子どもや孫たちの顔をじっと見て考える時間を持ってほしいと思う。むろん、それは運命共同体の一員である我々一人ひとりにも言える。次の世代の「命運」を握る我々世代の責任は重い。
(中楯健二さん、2024年2月12日)
――まったくやり切れません。ただ茫然と立ちすくむだけです。しかしそれではいけない微力でもも無力ではないと信じて声をあげましょう。(野口)
20240210
= 政治屋さんたちの裏金 =
ほんとにひどい 何千万円が所得にもならない
年収200万円でも 5万円程度の差し引かれた税の還付を
受けるには 青色申告の困難さ筆舌を極めるのに
(THさん、2024年2月10日)
――派閥解消って、証拠隠滅じゃないですか?(野口)
20240208
= 講座「ジェンダーから考える詩と世界」の反響 =
京都芸術大学の藝術学舎WEB講座「ジェンダーから考える詩と世界」を貴HPで告知していただき、誠にありがとうございました。20歳代から、21人の方々に、熱心にご受講いただきました。
「ソマイア・ラミッシュさんのように、亡命し、難民となりながらも詩を創作し発信する姿に、自分の言葉を持つ意義と、その言葉は社会を動かす力を内包していることを感じた。」
「現代女性詩は、国を越境して、社会問題に対してもメッセージ性を持つと思った。」
「様々な障害や社会的制約に苦しめられ、もがき続けて表現した詩に多く出会えたのは非常に実り多かった」
「彼女たちの声は、単なる個人的な表現を超え、社会的、文化的な枠組みに挑戦し、より包括的な芸術の世界を構築していることを学んだ」
「心に詩の束を抱えて戦地を逃げている人がいる。分断が続く世界で詩の力が大きな流れになってほしい」
などのご感想を頂きました。ありがとうございました。
また、10月にも開講する予定です。よろしくお願いいたします。 (佐川亜紀さん、2024年2月8日)
――『ウエッブ・アフガン』の告知板が少しでもお役に立ててうれしいです。また、下の「声」にもありますが、新潟にある大学での卒論研究に『詩の檻はない』がお役に立ったようです。「詩」の世界の活動が思わぬところに波及して素晴らしい影響を与えました。日本の過剰野菜がアフガニスタンの食料支援に回る活動が生み出されればより一層素晴らしいことではないでしょうか。「詩」の持つ力は偉大です。(野口)
20240207
= 日本の廃棄野菜はアフガニスタンの不足食料1年分 =
『詩の檻はない』 を、私のゼミの学生に紹介したところ、「アフガニスタンの貧困問題」をテーマに、卒業研究をしました。
日本における「未流通野菜(つまり廃棄される野菜)の総量」は、ほぼ、「アフガニスタンの不足食料」と同量であること、など発見し、なかなか良い卒論に仕上がりました。
卒論の概要は下記のとおりです。 著者の許諾は得ています。
=========
タイトル:日本の規格外野菜を活用し、アフガニスタンの人口を救う 〜日本の食品ロス問題の解決に向けた取り組み〜
著者: 村松 旦陽 (むらまつあさひ)
「はじめに」より抜粋:
私が今回の事業計画を創造した理由は、1冊の本との出会いが大きく影響をしている。その本は、研究室にある1冊の本、「NO JAIL CAN CONFINE YOUR POEM 詩の檻はない」といった本である。この本は、アフガニスタンにおける言論の自由を謳っている本で、この本に出会うまで、私が理解しているアフガニスタンという国は、紛争や自然災害が多く現在支援が必要となっている国といったイメージを持っていた。だが、それはほんの一部に過ぎず、実際の国の情勢は非常に厳しいものであった。~中略~ 日本の規格外野菜を活用しアフガニスタンの全人口を年間を通して支援することが可能となる。地域社会への貢献と飢餓問題解決に焦点を当てながら、持続可能で倫理的な事業展開を目指していく。
大学名: 開志専門職大学事業創造学部
(原岡和生さん、2024年2月7日)
――「形が悪い、色が悪い、という理由で廃棄される野菜が、こんなにも多いとは私も驚きました。と同時に、詩の檻はない、との不思議な縁を改めて感じました」と原岡さんよりお送りいただいたメールです。とても興味ぶかくまた大切な研究とお見受けしました。私たちの詩の活動がこのような形で受け止められたこと、また、若者に声が届いたこと、大変勇気づけられました。開志大学はベンチャー支援に力を入れているのですね。村松さんのような視点をもった若者が食糧問題の解決のためのソシアル・ベンチャーとして育つことを期待します。世の中はSDGsを基軸に動いていきますから、必ずや現実化すると思います。頑張ってください。(野口)
20240201
= 前 途 多 難 =
今年に入って、北朝鮮がにわかに韓国との対決姿勢を強めている。韓国を「第1の敵対国」と見なし、威嚇や挑発を繰り返しているのだ。金正恩(キムジョンウン)総書記が1月、国会にあたる最高人民会議での施政演説で、韓国に対し「同族だからといって、和解や統一の相手であるという既成概念を完全に消し去る」と強調。韓国を「第1の敵対国、不変の主敵」として憲法に明記し、「平和統一」の表現を削除すると主張した。年明けには3日間連続で、海上の軍事境界線にあたる北方限界線付近への砲撃を繰り返した。これを受け、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は「今の韓国政府は過去のどの政府とも違う。挑発してくれば何倍にもして懲らしめる」と述べて、一歩も引かない姿勢を示した。韓国側が強硬姿勢で応じれば、偶発的な衝突を誘発しかねない。4月に総選挙を控える尹政権へのゆさぶりをかけ、韓国の頭越しに米国との交渉を狙う意図があるとも指摘されている。そんな南北朝鮮の間にも蜜月の時期があった。それは、2018年4月に韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が金総書記と板門店で会談した時だ。その時に行われた記者会見で、文氏は南北統一の可能性を高らかにぶち打ち上げ、統一が実現すれば「資金、技術のある韓国と良質な資源、労働力を持つ北朝鮮が有機的に結びつけば、ポテンシャルはいやが上にも高まる。統一コリアは欧州の主要国並みのパワーを持つ国家になってもおかしくない」と強調した。東西ドイツの統一を成功とみなしての発言のようだが、現実はかなり違う。東西ドイツが統一してから今年で33年が経つが、旧東ドイツ側には高い失業率と待遇格差に対する不満がいまだにくすぶっている。完全に融和した状態になったとは言えない。統一問題はそれほどに難しいのだ。2018年当時の韓国と北朝鮮のGDPを比べると、北のGDPは南の50分の1に過ぎない。それも70年間離れ離れになった上、近親憎悪を抱える国家同士が一緒になったところで、1足す1が2以上になることなどとても考えられない。権力闘争や足の引っ張り合いが日常化すれば、プラスどころか底なしのマイナス成長に陥ってしまう。それでも、文大統領は北に譲歩してでも平和を維持しようと「祖国統一」を繰り返し主張してきた。それが、今になって金総書記から統一を断念し南とは縁を切ると「三下り半」を突き付けられたのだ。野党となった急進左派「共に民主党」の努力は水の泡と消え、面目は丸つぶれになってしまった。今、北朝鮮は米国や日本を射程に収める弾道ミサイルの発射を繰り返している、ロシアに供与した弾道ミサイルがウクライナに向けて使われているとも言われている。ロシアとの軍事協力が深まれば、朝鮮半島の緊張はさらに高まり、世界規模の危機につながりかねないだけに心配の種が尽きない。
もう一つの心配がある。それは今年11月に行われる米国大統領選だ。トランプ氏の当選はまだ仮定の話だが、いま行われている共和党の大統領候補指名選挙を見ると、選ばれるのは確実な状態だ。そうなると、人気が低迷中のバイデン氏に代わって大統領に復帰する可能性はかなり高い。彼は「アメリカ・ファースト」を旗印に、アメリカを分断し、世界を分断させてきた張本人だ。それだけに、今後の世界の成り行きが心配になる。ところが、そんなトランプ氏の復帰を心待ちにしている人物がいる。それは、プーチン、金正恩、習近平の3人だ。彼らは現在のバイデン大統領より、トランプ氏により多くの期待を寄せているように見える。それは、彼を介して自分たちが直面している苦境を脱したいと考えているからだ。対ロシアでウクライナを強力に支援しているNATOからの脱退を発言したことがあるトランプ氏をプーチン氏は歓迎するだろう。彼と数回会って相性の良さを感じている金氏は、米国の経済制裁緩和を促し、習氏は迷路に入ってしまった米中関係を改善して、中国経済の不況から抜け出したいと思っているに違いない。それぞれ三人三様の思惑がある。ところが、彼らは一様に大きな問題を抱えている。占領地から子どもを連れ去った容疑で国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ているプーチン氏。ミサイルを定期的に発射し、国連安全保障理事会の決議に違反すると非難されている金氏。香港に認められた「一国二制度」を形骸化していると欧米から批判されている習氏。そして、34の罪状で起訴されているトランプ氏。こう見ると、彼らはそろって脛に傷もつ問題児と言える。トランプ氏が大統領に復帰して、共産陣営の3人と表舞台でやり合うことになったら、世界はどうなるのだろうか。いくら考えても明るい希望は出てこない。前途多難が予想され、なんとも憂鬱な気持ちになる。座頭市ではないが「いやな渡世だなア」と嘆くことになりかねない。それだけに、彼らの動向には一時も目を離せない。
(中楯健二さん、2024年2月1日)
――ヨーロッパ、中東はすでに戦時体制下にあるといえます。朝鮮半島では北朝鮮が無謀な挑発を行い、台湾海峡ではアメリカは挑発を止めず、日本もそのあとを追っています。プーチンが北方領土から北海道を狙っているとの宣伝もはじまり、尖閣問題含め、日本もすっかり領土防衛キャンペーンのさなかにあり、ヨーロッパ・中東戦争とゆるく連動しつつあります。世界第3次戦争はすでに序盤戦が始まっているようにも見えます。どこが敵というより、各国が自国の国家利益だけを主張し始めています。偏狭なナショナリズムは戦争の素。敵はナショナリズムにほかなりません。(野口)
20240130
= 笑い茸 No.150 川柳 =
満州と同じ母胎のイスラエル
中東にナイフで切った食事跡
改憲を待たず沖縄から始め
言いなりになることだった核の傘
今のうち廃炉にせよと海隆起
もし珠洲に原発あれば今はない
規制委の動きが地震よりヤバイ
ひっそりと地割れの走る刈羽村
裏金も効いたか五人辞職せず
議事堂に蜥蜴の群れが坐ってる
英訳に出来ぬ答弁やる首相
九条はお面ですかと世界の眼
逆らえば子供だろうがテロリスト
(SNさん、2024年1月30日)
――「笑い茸」をお送りくださり、ありがとうございます。笑歌も面白かったです。面白いでは済まされない国内・世界情勢の惨状です。第2次世界大戦後の冷戦体制も、ソ連社会主義圏崩壊後のパックス・アメリカーナ体制も崩れ、世界はいままでにない新しい局面が出現しました。これまでの常識が根本から覆されています。未来を切り開く創造者の視点が求められています。(野口)
20240128
= 悪癖 =
他人の金で飲み食いをするのを当たり前に思う悪癖が
政治屋さんたちの 政治は金がかかる の根源
派閥解消ぐらいでは政治屋と裏金のありようは形を変えるだけ
政治屋さんたちの倫理観向上が期待できれば良いが
(SHさん、2024年1月28日)
――なくて七癖といいますが、政治屋たちのクセは七つでは済まないのでは? 世襲のやからがはびこる現在、一番目にニギニギを覚えて生まれてくるんでしょうね。(野口)
20240125
= 「アフガニスタンDAY」へのお誘い =
2月12日(月・休)にカフェ・サパナ(大阪府豊中市)にて「アフガニスタンDAY」を開きます。アフガニスタンの本場のお料理を食べてみたい!というリクエストにお応えして企画しました。刺繍作品の展示もします。くわしくは下記ブログをご覧ください。
https://ejaad.jimdofree.com/blog-%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0/
Facebookのイベントページからもお申し込みいただけます。
https://www.facebook.com/events/340467815569458?ref=newsfeed
お食事をご希望の方は事前にお申し込みをお願いします。皆さまのご参加をお待ちして
います!
遠方の方は申し訳ございません! できれば関東でもこのようなイベントを企画したい
と思っています。
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刺繍作品の展示・販売の予定
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明日です!
*1月26日(金)10時から16時 京都・ゼスト御池 フェアトレードマーケット
*2月2日から10日 セントラルストアさんに出店(大阪・阿波座)
https://www.instagram.com/sentral_store_jp/?hl=ja
*2月3日(土)4日(日)「ワンワールドフェスティバル」(大阪・梅田スカイビル)TIFA(国際交流の会とよなか)のブース(No.36) にて出店します。
https://onefes.net/
*2月17日(土)10時から15時 サパナマーケット(豊中市 カフェ・サパナにて)
*3月2日(土) 「すてっぷフェスタ」に参加 (阪急豊中駅前 エトレビル5階 すてっぷホール)
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予告・国際女性デー企画
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3月8日は「国際女性デー」International Women’s Day
国連により「女性の地位向上、女性差別の払拭等を目指す国際的な連帯と統一行動の日
」定められています。その象徴が「ミモザ」の黄色い花ということで、EJAADの女性た
ちにミモザ模様の刺繍作品の製作を依頼しています。どんな作品が届くでしょうか?お
楽しみに!
(EJAAD JAPAN 筒井百合子さん、2024年1月25日)
https://ejaad.jimdofree.com/
―掲載が遅くなって済んでしまったイベントもありますが、2月中旬以降のものはまにあいます。ぜひご参加ください。ぜひ関東での実施、期待してます。(野口)
20240123
= 癒されることのない心の傷 =
正月1日に能登半島地震が発生し、東日本大震災と同じような被害の状況が連日テレビに映し出されている。また、その翌日には日航機炎上の惨事が大々的に報道され、我々を打ちのめした。地震が起きた4時10分以降は、NHKも民放も予定の番組を切り替えて深夜まで放送を続けた。地震の発生が一日前後にずれていれば、年末年始を飾る大晦日の「紅白歌合戦」も2日の「箱根駅伝」の放送も中止になり、人々の暗い気持ちが一層つのったかもしれない。能登半島地震の救援のため出発しようとしていた海上保安機と衝突した日航機事故は、379人全員が脱出に成功し、乗務員の的確な指示と乗客の規律ある行動が称賛された。しかし、脱出が少しでも遅れていれば、その数分後に機内が炎上したことを考えると、かなりの犠牲者が出たのではないか。まさに「奇跡の脱出」だと言える。これに匹敵するのは、2009年1月に鳥の群れと接触してエンジンが停止してニューヨーク・ハドソン川に不時着し、全員が救助された「ハドソン川の奇跡」しかない。飛行機事故で全員無事は極めて稀なことだ。しかし、救助された人に対して「炎上映像をあまり繰り返し見ない方がいい」と精神科医は忠告する。PTSD(心的外傷後ストレス障害)が発症し、不眠や悪夢、フラッシュバック、感情消失などの症状が出る可能性があるからだという。また、ストレスに脆弱な幼い子どもにも悲惨な映像は見せないようにしてほしいともいう。PTSDとは本来は戦争で受けた精神障害のことで、言葉にできないような恐怖や、心が耐えられない衝撃を受けた影響が後々まで残る症状を指す。一般的には「トラウマ体験」と呼ばれる。戦争以外でも、自然災害、犯罪、性暴力、事故、拷問、虐待、激しいいじめなどの被害を受けると発症する。
PTSDという言葉が使われるきっかけになったのは、ベトナム戦争だった。20年間続いたこの戦争に、米国は延べ260万人の兵力を投入した。戦後、帰還兵の約4割がPDSTを患い、精神を病んで社会生活に順応できずに自殺した人の数は15万人に達した。その背景には、英雄として国を出たにもかかわらず、長引く戦争に米国内が厭戦ムードから反戦にとってかわり、帰還兵は忌むべき存在と見られるようになってしまったことがある。日本でこの言葉が初めて使われたのは、1995年に起きた阪神・淡路大震災の時だった。自衛隊でも、イラクに派遣された経験のある隊員56人が、2003~2014年の在職中に自殺していたことが2015年に明らかになった(https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/jsdf-ptsd)。PTSDの影響ではないかと言われている。旧日本軍にも、心に傷を負った「精神神経疾患」になった兵士は1万人ほど存在していたが、軍は患者の存在を公にはせず、「皇軍にそんな軟弱な兵士はいない」と強弁し、終戦時に精神神経疾患の兵士に関する資料を焼却したという。そんな中、今でもPTSDの残酷さを語り継ぐ人たちがいる。それは、武蔵村山市に住む黒井秋夫さん(75)が2018年に立ち上げた「PTSDの日本兵家族会」に集まる人たちである。定期的に会合を開き、こうした症状を示す戦争体験をした父親との残酷な生活を語り合っている。黒井さんの父親は中国戦線からの復員兵だった。異様だったのは、家族とさえ一切口をきかず、無気力で、いつも悲しげな困惑の表情で黙り込み、笑顔など見せたこともなかった。もはや「抜け殻」と呼ぶしかないような人間だった。「あんな男にはなるまい」の一心で、黒井さんは生きてきた。だから、父親が亡くなった時には涙一つ出なかった。ところが、2015年にたまたまベトナム戦争からの帰還兵のドキュメンタリー番組を見た。映像には、帰国後、戦場の悪夢を毎晩見て、家族を怒鳴りつけるPTSDに苦しむ米軍兵士の姿が映し出されていた。「戦場は地獄だ」と語る帰還兵のまなざしが、黒井さんの脳裏に父の暗く悲しげな目と重なった。父親の気持ちがやっとわかった。そこで黒井さんが立ち上げたのが「PTSDの日本兵家族会」である。心に傷を負い、変わってしまった復員兵の家族はどこにでもいると思ったからだ。「父は戦後、『兵隊ボケ』と言われた」「酒浸りだった」「虐待を受けた」。そんな話をする人が、ぽつりぽつりと集まってきた。「過酷な戦場体験が、おやじたちを廃人にした。その苦しみは、何年たっても子や孫の精神をさいなんでいる」という証言も少なくなかった。「復員兵から子へ、孫へ。戦争の爪痕はまだ、社会から消え去ってはいない」と黒井さんは語る。
こうした話は、戦争に行けば誰にでも起こりえることだけに身につまされる。渡辺白泉の句に「戦争が廊下の奥に立ってゐた」という有名な句があるが、黒井さんにとって太平洋戦争は「立ってゐた」という過去形の話ではなく、いまだに終わっていない現在形の話なのだ。こう見てくると、戦争とPTSDはつきものだと言える。今、パレスチナの地で、イスラエルとハマスの兵士が「殺す恐怖」と「殺される恐怖」の中で激しい戦闘を繰り広げている。ロシア兵もウクライナ兵も同じだ。兵士の多くが敵・味方に関係なくこれからPTSDで苦しむことになると思うと暗澹たる気持ちになる。戦争は社会に適応できない人間を次々と生み出しているのだ。世界の為政者には、安易に戦争を起こして「若者を戦場に送ってくれるな」と言いたい。シャンソンに「脱走兵」という有名な曲がある。招集命令を受け取った兵士が「大統領閣下/私は戦争をしたくありません/可哀そうな人たちを殺すために/生まれてきたのではないからです/血を流さなければいけないのなら/あなたの血をどうぞ」と歌う。多くの人がこれに共鳴するのではないだろうか。綾部仁喜という俳人に「いつまでも いつも 八月十五日」という句があるのを最近知った。「戦争の記憶をいつまでもそばに、いつもそばに」という意味である。閣僚に戦争体験者がいない今の自民党政権は、憲法9条を改正して日本を戦争のできる国、先制攻撃をしかける国に変えようとしている。それも最近、防衛費をGDP比2%に増額し、「殺傷能力のある兵器」の輸出緩和まで国会を通さず閣議決定してしまった。そうであればなおさらのこと、この句の「訴え」は心に刻まなければならない。過去の失敗に懲りず、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」といった愚かな日本に逆戻りしてもらいたくない。戦後79年、戦争で死者を一人も出さなかったのは平和憲法のおかげだということを忘れないでほしいと思う。
(中楯健二さん、2024年1月23日)
――昔、アメリカの侵略に抵抗するベトナム人民の闘いをまえに「正義の戦争」という概念に賛成していました。しかし、1979年以降、アフガニスタンにかかわるようになって、「戦争に悪も正義もない。すべて悪だ」と思うようになりました。「悪」でも民族自決あるいは自己防衛のためには闘わざるを得ない、そういう状況に人間は立たされて傷つきます。不条理です。(野口)
20240120
= 政治的動物 =
なんやかや言っても動物よね。人間は。政治的だけど。アリストテレスでしょう。
そう。政治哲学の古典中の古典だね。アリストテレス『政治学』。ゾーン・ポリティコンだよ。
ポリティコンとは「ポリスの」ということ?
うーん。ギリシャの都市国家だね。だから国家を創る動物ということになるね。
なるほど。国家によってこそ人間は人間になるということなのね。
うん。いかなる共同体も善を目指しているが国家は最高善を目指すと言っているよ。
ふーん。レーニンの暴力装置と随分違うのね。
それは手段だろう。目的じゃないよ。
そっか。
(ムソウ国師さん、2024年1月20日)
―国家と革命を学生の時社研で学習しパンフも作った。レーニンの共産主義に対する素朴な理想に感激したけど、フォロワーたちはその理想=最高善を忘れて「手段のうまみ」に酔いしれたようです。野口はいい意味でも悪い意味でもアフガニスタンで「Taste of Power」を体験しました。中楯さんが書いていましたが時間がたてば「権力は腐る、どこまでも腐る」と言えます。アメリカ支配のアフガニスタンはまさにその通りでした。日本は上手に腐ってきましたが、もはや隠せないところまで来たようです。(野口)
20240119
= 今年も東京でアフガン女性支援の活動紹介&展示販売をしたい =
筒井です。おめでとうございますとは言えないような、暗い幕開けとなった2024年ですが、まずは今年もよろしくお願いいたします。
昨年はニュースレターをたくさんお送りいただきありがとうございました。野口さんの情報収集力、分析力、文章力には敬服するばかりです。
覚悟を迫られる年?2024年の展望? まさに日本も瀬戸際ですね。
平和国家の看板を下ろして、この国はどこに向かうのか。
私は、20年近く前に地元の女性たちと「九条の会・豊中いちばん星」を立ち上げ、毎年署名活動やパレードなどしてきましたが、解釈改憲で平和憲法はもうボロボロ。選挙のたびに野党共闘を働きかけても実現せず、応援した候補者が当選したためしなし。もし次の選挙でも自公政権が揺るがなかったら「もう知らん!」
まあそれでも、中村哲さんのように、外部のことに右往左往せず、粛々と自分のやるべきことを進めていくしかないのかもしれませんね。孫たちに戦争を体験させるわけにはいきませんから。
アフガニスタンの女性を見殺しにするな、というサミー氏の訴えも読ませていただきました。
ほんとうに、なんとかこの暗黒時代から救い出さなければとは思いますが、自分にできそうなことは思いつかず。今は、40人の女性たちが家の中で作った刺繍作品を買い取ることで、少しでも生計の足しになるように、そして希望を失わないよう励ますことぐらいしかできません。
現地の女性たちの組織化はなかなか進まず、刺繍や縫製のレベルアップも遅々としたものですが、できれば今年も東京で活動紹介&展示販売をしたいと思っています。
お借りできそうなスペースなどお心当たりがありましたらお知らせいただければ嬉しいです。
また、何か参加できそうな催しの情報もありましたら。東京には息子家族がおり、友人もたくさんいますので、ちょくちょく顔を出したいなと思っています。
野口さんの雄弁さに触発されて、ついつぶやいてしまいました。
今年は明るいニュースが多い1年になりますように。
引き続きEJAAD JAPANをよろしくお願いいたします。
https://ejaad.jimdofree.com/
(筒井百合子さん、2024年1月19日)
――百万言を費やすより現地の40人の女性たちと協働して生活支援の活動をされていることはととても重要ですよね。私たちも大したことはできませんが、ボランティア・ジャーナリズム活動の一環として、商業主義のジャーナルにはできない活動を進めていきたいと思っています。東京での場所探し、「伝言板」でも告知しますので、計画が決まりましたらお知らせください。(野口)
20240110a
= 権力は腐る、どこまでも腐る =
今、日本は政治資金の裏金問題で揺れている。問題になっているのは、派閥パーティーで得た収入の一部が政治資金収支報告書に記載されず、裏金として所属議員にキックバック(還流)されていたことだ。各議員には販売ノルマが課せられ、それをクリアした金額が記載されず裏金に回ったとされる。過去5年間でキックバックされた裏金は、安倍派が5億円、二階派が1億円に上るという。この件で、安倍派の松野博一前官房長官と4人の閣僚経験者が東京地検特捜部の情報聴取を受ける異常な状態になっている。1986年に起きたリクルート事件以来の混乱だ。1月7日には、安倍派の議員(池田佳隆氏)が政治資金規正法違反で逮捕された。これだけで終わるとは思えない状況だから、「権力は腐る、どこまでも腐る」と言えるのではないだろうか。安倍晋三元首相が暗殺されてから、旧統一教会と自民党の癒着が発覚し、今回の疑惑の中心に安倍派があるということは、こうした体質を作った安倍氏自身が糾弾されなければならない。長期政権を率いた安倍氏は、野党やマスコミの追及にもまともな回答をせず、国会を空洞化させてきた張本人だ。そんな人物を国民の反対を押し切って、「国葬」にして報いた自民党の責任は重い。日本の不幸は、与党・自民党がこれほどひどい政治をしているのに、受け皿となる政党が出てこないことだ。私は今回のことで野党の支持率がどう変わるかに大きな関心を持っている。自民党の失政は野党にとっては追い風だ。なにしろ、投手はワイルドピッチを、野手は捕球ミスやトンネルなどのエラーを繰り返しているのだから。これで野党が得点できなければ、国民の失望は大きくなる。現在の野党の支持率は、立憲民主党7.4%、日本維新の会4.0%、共産党2.6%、国民民主党2.1%となっている。岸田政権の支持率もここにきて19%台に急落したとする世論調査もある。自民党内の分裂で、解散総選挙は近いと言われている。ただ、野党がばらばらな状態ではどうにもならない。最大野党の立憲民主党を中心に「小異を捨てて大同につく」などの協力体制を築いて選挙に臨む必要がある。「一強多弱」を克服するにはこれしかないと言えるから、野党は自民党の裏金問題への口撃にうつつを抜かしている場合ではない。今、正念場を迎えているのは自民党だけではないのだ。
これが、今回、私が主張したいことの要旨だが、まだ書き足りない気持ちがあるので、もう少し書き続けたいと思う。とても、今の政治状況には我慢がならないからだ。この裏金疑惑は安倍派と二階派だけでなく、自民党の全派閥に広がっている。医学的に言えば、毒素が身体全体に転移してしまっているのだ。がんに譬えればステージ4の状態だ。今回ばかりは自民党も頭を抱えているように見えるが、内心ではどう思っているか分からない。ことによると、野党にはどこも政権担当能力がないから、結局は自分たちを頼ってくるだろうと高をくくっているかもしれず、また「我々を選んだのはあなたたち国民ですよ」と居直っているかもしれない。アメリカのような二大政党の国であれば、こんなスキャンダルを起こせば、政権与党は直ちに野党の立場に追いやられてしまう。だが、緊張感に欠ける日本の政治には望むべくもない。「自浄能力」がない自民党に国民は本気になって怒らなければならない。自民党幹部を次の選挙で落とすぐらいの厳しさがあっていい。日本は「平和ボケ」とよく言われるが、そうではない。そんな怒りを飲み込んでしまった「静けさ」が、一見平和に見えるだけなのだ。その静けさを破るために、私は若者に奮起してもらいたいと思っている。今回のことで自分たちの将来がこんな「金の盲者」のような政治家に牛耳られていることが分かった以上、大いに腹を立て怒りを爆発してもらいたい。「投票したところで政治が変わるわけがない」「世の中はこんなものだ」などと言っている場合ではない。総務省の統計では、前回の衆院選での20代の投票率はわずか36%で、60代の71%の半分に過ぎなかった。これは異常な数字だ。投票率が上がらなければ、固定票を持つ自民党が有利になることを知ってほしい。かつて、森喜朗首元相は衆院選の投票日直前に「有権者は投票に行かずに寝てしまってくれればいい」などと発言して批判を浴びたが、これが本音なのだ。投票率が上がることを政権は恐れている。だから、政治に対する無関心は「民主主義の敵」だと認識を新たにして、国民をないがしろにする自民党政治に投票で若者の意思を示してほしい。これからの10年、参院選は3回、衆院選は少なくとも2回は行われるはずだから、選挙で「聞く耳」を持たない政治家に揺さぶりをかけることができる。私が大学に通っていた1960年代は、学生運動が盛んで、若者はゲバ棒で警察官と対峙していた。今はSNSの時代である。そんなことをする必要はない。仲間を募って自分たちの、例えば「青年党」といった政党を作って直接政治に参画することもできる。ものわかりのいい若者でいる必要はない。「若者よ、心にゲバ棒を持て」と言いたい。これは若者の話にとどまらない。国民全体に言えることだ。政治に緊張感を持たせるためには、国民の「怒り」がなんとしても必要なのだ。諦めて怒りを封じ込めていては、日本は「ゆでガエル」になってしまう。今が正念場だと思う気持ちが日本を救うのだと思う。今年が政治に対する意識改革を促すきっかけとなる年であってほしい。それが腑抜けてしまった今の政治を「しゃきっと」立て直す近道だと思う。
(中楯健二さん、2024年1月10日)
―「(安倍のような)人物を国民の反対を押し切って、『国葬』にして報いた自民党の責任は重い」、とはまさにその通りです。しかし自民党はそのような「責任」を自覚するような政党ではないところに大問題があります。野党に政権担当能力がないのは、第1には官僚組織が「野党」に協力しないからです。政権は自民党だけでなく、官僚組織、マスコミ、大企業経営者、業界団体、職能団体、労働組織、宗教組織、その他さまざまな中間組織が自公民を支持しているからです。選挙の投票状況分析だけを行うマスコミや知識人たちはこの事実を隠しています。仮に神風が吹いて野党連合などが多数をとっても、この国の社会を形作っている中間組織にまで改変が及ばない限りかつての二の舞となってしまいます。民主党政権が失敗した痛手はいまもなお国民大衆の深層意識に沁みついていると思います。この国はもっともっとダメにならないと変革の機運は出てこないと思いますがいかがですか?(野口)
20240110
= 古い殻を打ち破って新しい秩序を創造しなさい =
なんなの年の初めに。地震、飛行機炎上。そして「政治とカネ」の象徴の目白御殿も焼失したわ。
うーん。甲辰の年だよね。古い殻を打ち破って新しい秩序を創造しなさいというメッセージじゃないか。
新しいというのは社会主義*共産主義のこと?
そう。脱資本主義だよ。おそらく。
共産主義社会においては能力に応じて働き、必要に応じて受けとると言ったのはマルクスよね。
だね。ゴータ綱領批判かな。1875年。
資本論第一巻執筆後ね。
うん。人間の自由な発展という視点とはチョッと違うよね。経済的労働的側面に比重を置いたのかな。
でもなんとなく原始共産制のイメージだわ。
そうそう。新約の使徒行伝だね。
それを螺旋状に発展させたということかしら?
そうすっと前回の社会主義論、人間の自由な発展という視点とはどう関係するの?
うーん。アリストテレスにも遡るんじゃないか。
アッ。アリストテレス❕
次回だな。 (ムソウ国師さん、2024年1月10日)
――「タツ」というのは十二支の中では唯一の実在しない動物だそうです。物の本によれば「甲辰の年」というのは縁起の良い年、という意味だそうです。思い切り従来にない空想を働かせて縁起の良い社会を構想せよ、という天の啓示なのですね。(野口)
20240105
= 歴史に”もし”はない、というけれど・・・ =
今年も貴重な資料、考え方などをありがとうございました。
人間は、組織でも個人でも力が強くなると何をやるかわかり
ません。「あのおじさんがあと5年ほど生きていたらパレス
チナの問題は起きなかった」という意見もあります。しかし
ながら、ナチスドイツが5年生存すればまた、新たな問題
が発生するのでしょう。このような“人間の性”をどうする
のかが、社会の大きな問題でしょう。
(匿名さん、2024年1月5日)
―先日、織田信長が殺されなかったら日本の歴史はどうなっていただろう、と雑談しました。もしこうだったら、と空想するのは楽しいですが虚しい所業でもあります。目の前に出現している課題と格闘するしかないんでしょうね。(野口)
20240105a
=笑い茸3連発=
長島信也さんが自身が発行している社会風刺満載の川柳と笑歌を載せた手製パンフを送ってくれました。現物はお届けできないので、pdfファイルを転載します。A4用紙裏表に印刷して上手に折りたたむと手軽な特製本になります。挑戦してみてください。
・人道的にやれと黙認ジェノサイド
・世界中突き刺したまま星条旗
・ミサイルを買わされ避難訓練し
・軍拡をしてる場合か地震来る
次のリンクをクリックすると全文を読めます。
笑い茸2023年12月
笑い茸2023年11月
笑い茸2023年10月
(長島信也さん、2024年1月5日)
―川柳だけでなく「うみ」の笑歌も秀逸でした。また送ってくださいね。(野口)
20240104
=政治家は、疑わしきは罰すべし=(前提として、すべての法律・ルールについて、国会議員も自治体の議員も全員が、一般国民と同じ適用・運用とする。特に、お金に関しては、例外なく1円まで公表する。)
新年早々の(自然体で、雰囲気を察してくれない)自然からのうれしくない贈り物で、今年が始まりました。
今、TVで、市場への影響は限定的だ、というようなクールな発言も飛び出していますが、まず、被害にあわれた方々へ、お見舞い申し上げ、出来るだけ早い復旧・復興をお願いしたいと思います。そして、弛んでいる日本に、しっかりやれと、檄を飛ばしてくれているというようにも感じ、何とか、子孫のためにも、日本を立ち直らせなければならないと、改めて思う次第です。
こういう時に、更に、羽田空港での衝突事故が起こりました。
こちらは、報道情報によりますと、海保機が、何故、滑走路に侵入したのか?
どちらかが何かの理由で事実でない事を言っているのか?
何らかの錯誤があるのか? 矛盾した正しくない?ことが起こっています。なぜなのでしょうか?
更に、昨年のダイハツやトヨタ(出資に際して、デユー・デリジェンスはやったはず)で、ダメ押しになったような気がします(ものつくりの代表であるはずの自動車業界が、三菱自動車に始まって、総なめになった?)が、日本のモノつくりの神話が、崩れたのではないかと懸念されます。(昨年末に及んでも、日本の建て直しのベースとして、”モノつくり・コトつくり”に、固執しています。ちなみに、半導体は大丈夫でしょうか?)
日本の”真面目さ”がなくなって、すべての事実を疑ってかからなければ(すべての情報が正しいか確認してからでないと)、行動をはじめられないようですと、困ったものです。
政治家や政治資金などは、言うまでもなく、個々の事象のすべての事実把握(1円まで)とその全てを公表しアクセスできるぐらいのことは、すべての国民(議員も個人も法人も)で例外なく実行されなければなりません。
法律の運用で、一般国民は”疑わしきは罰せず”、ですが、政治家は、”(透明でないもの)疑わしきは罰する”という国もあるのだそうです。
――今の日本を見ていると、この方式しかないと思います。
例外だらけの日本社会文化は、白黒明確にして定義しなければならないデジタル化に適合できるか懸念しております。(そのためには、多くの領域・分野で、デジタル・リテラシーのレベルに従って、教育・支援が必要です。)
(匿名希望さん、2024年1月4日)
――日本の政治の後進性、メタメタぶりはため息物ですが、「日本のモノつくりの神話」までが崩れたとなると、実生活に直結します。国際比較では追いつかれ追い抜かれているのですが、まだそこそこの生活レベルを維持できているような幻想があります。しかしそれもいつ剥がれ落ちるか分かりません。立ち直りの契機をどこに見出すのか、真剣な議論が必要です。(野口)
20240101a
= 「人道主義の普遍化」が人類の緊急課題 =
今年の御健康とご多幸をお祈り申し上げます。
最近の我が国の政情は国辱的であり、市民社会は日本の緊急課題は政治改革であると確信するに至ったと思われます。国会議員としての資格の策定がもとめられます。
ウクライナ危機に続き、人類の最後の砦ともいうべき人道主義を危殆にさらすのみならず人類をも脅かすに至ったイスラエル・パレスチナ紛争を目の当たりにして、「人道主義の普遍化」が人類の緊急課題となりました。
主民社会にとり頼りになるのは人類と地球を守る「天地の摂理」であり、これに基ずく歴史の法則(不道徳の永続は許されない)であり、老子の天網(全ての悪事は発覚して罰せられる)という哲学の教えの三原則です。
天罰が可視化されるに至った感があります。
(村田光平さん、令和6年元旦)
――「人道主義の普遍化」「天地の摂理」「歴史の法則」「老子の天網」、どれも座右の銘にし肝に銘じたいたい言葉です。ありがとうございました。(野口)
20240101
=このような社会を孫に残すのは忍びない =
あけましておめでとうございます
本年も よろしくお願い申し上げます
昨年は 新型コロナも5類に移行して 正常が戻り
本年は5年ぶりに正常からの出発です
皆様におかれましても 取り戻した正常を
満喫する1年となりますようお祈り申し上げます
お送りいただいているアフガンニュースレターを
見るたびに胸が痛みますね
心が温まるような話にホッとするのも束の間
温まった心を凍てつかせる出来事のなんと多いことか
このような社会を孫に残すのは忍びないですね
いかんかん。新年早々 暗い話になってしまった 反省
今年は笑って過ごせるよう 神頼みしようかな
(憂閑老人さん、2024年1月1日)
――新年からの大地震、航空機事故。外の悲劇ばかりでなく、国内の政治も、大企業の企業倫理もズタズタ、メロメロ。愚痴ばかりがでますが、暗闇を暗闇と認識しないと、何にぶつかるか分かりません。手探り足探りしながらでも前進するしかないと覚悟しました。(野口)
20231229
=欧米キリスト教国の主張は世界標準?=
ところでガザ戦争は宗教戦争だと思っています。そもそもイスラエルという国は、ユダヤ教とキリスト教福音派の植民地だと思っています。原住民をあそこまで圧迫した植民地は歴史で見てもあまりないのでは。南アフリカくらいかも知れませんね。どうも欧米キリスト教国の主張が世界標準だと思っている連中が多過ぎるような気がします。これからはイスラム教国の人口が増え、キリスト教国の人口が減る時代でしょう。今のような米国のエバンジェリストの時代は終わるはずです。今のようなネタニエフの刑事罰逃れのための攻撃のようなことが続けられるとは思えません。ネタニエフは仰るとおりガザのアラブ人を全てエジプトに追い出したいのは明らかです。エジプトが拒否しているから出来ないでしょうが。
(MYさん、2023年12月29日)
―欧米キリスト教国の社会科学用語では、先住民を追い出す、さもなくば抹殺・消滅させるのをセトラー植民地主義というらしいです。つまり植民者植民地主義。イギリスのような現地住民を使って支配する植民地主義と区別するらしいです。アメリカ大陸やオーストラリアに押し寄せたアングロサクソンとかが植民者植民主義、つまりは侵略ですよね。日本の北海道開拓も実は植民者植民地主義。MYさんがおっしゃるようにイスラエル程の恥知らずな侵略的植民地主義は歴史上はじめてかもしれません。パレスチナ人を抹殺することはできません。たとえイスラエルの版図から追い出してもかつてのユダヤ人のようにディアスポラになって「自らの地」の奪回にいそしむでしょうし、イスラエルのなかの第2市民にされているアラブ人の人口はこれからも増えつづけ南アの黒人のように闘い続けるはずです。いずれにせよネタニヤフ政権のやり口には未来はないと思います。(野口)
20231229a
=エストロゲンを星のようにふり撒いてくださったソマイアさん=
野口壽一様
ソマイアさんの来日にいろいろご尽力くださり、誠にありがとうございました!
ソマイアさんは、エストロゲンを星のようにふり撒いてくださる女神みたいに魅力的な方でした。
ただ、16日池上会館の屋上にのぼり、日光をいっぱい浴びて気持ちがいい、アフガニスタンは曇りと雨ばかりとおっしゃったのが、心と命を圧するものの重さを感じました。
野口壽一さんは来日から見送りまで、ずっと帯同され、誠にご苦労さまでした。
金子明さんも通訳と同行、ご苦労さまでございました。
ポテトとヌードルぐらいしかソマイアさんが召し上がらないようだったので、食文化に対応するのもお気遣いが多かったと思います。
KOTOBA slam JAPAN 全国大会のゲストとして呼ばれたのは大成功でしたね。
主催の三木悠莉さん、遠藤ヒツジさんら、ご尽力ご協力いただいた皆様に感謝!
二条千河さん、「詩の檻はない」参加の「虹彩」も朗読され、準優勝おめでと うございます!
何よりも柴田望さんが「O.K.」で書かれたように、柴田さんの「人類全体の問題」という大いなる共感と奮闘の賜物です。
12月19日は、横浜市ことぶき協働スペースで「アフガニスタンと日本の詩人による知性対話 言論の自由と女性の地位、社会の解放について」が、ことぶきの温かい御協力 を得て開催されました。
ソマイアさん、大田美和さん、岡和田晃さん、私がパネラーとなり、朗読と対話をしました。
柴田望さん編集発行の「フラジャイル」最新19号から、4人で、アフガニスタン語、英語、日本語で朗読させて頂き、読んでいるうちに作者の切実な思いに心揺さぶられました。
呼びかけに対する世界の詩人の共感、分断される世界で人権を、特に女性の人権を擁護する大切さ、アジアに対して侵略した日本がいかに共生の関係を創造できるのか、中村哲医師から学ぶこと、など、話し合いました。
ご出席者の質問や感想では、詩人の野村喜和夫さんがソマイアさんが詩人個人の存在をかけて表現の自由を発信していることの共感が述べられました。
詩人の青木由弥子さんは、ソマイアさんの朗読の音楽性について質問され、報告を「詩と思想」に執筆して下さるそうです。
京都芸術大学の講座のご紹介もありがとうございます。お陰様で申込者がふえています。
特に、アジアでは、民主化運動の弾圧と女性の人権弾圧は通じており、女性の表現の抑圧に危機感を抱く方が多いです。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
御身お大切に、益々のご活躍をお祈り申し上げます。
佐川亜紀
(2023年12月29日)
――ご丁寧なお便り、ありがとうございます。ソマイアさんには短い滞在期間中に多くのイベントに参加していただき、十分なおもてなしができず申し訳なかったと思っております。しかし、佐川さんはじめ、『詩の檻はない』に協働してくださった方がた、またKOTOBA Slam Japanの若い詩人の方がたの、ソマイアさんに学ぼうとする真摯な姿勢にはすがすがしいものを感じました。きっとソマイアさんも今度の来日を一生の記憶としてくれるでしょうし、これから日本の詩人の方がたが世界の詩人の皆さんと手に手を取って理不尽な所業に対して立ち向かっていかれるだろうと確信しました。今後ともよろしくお願いいたします。(野口)
20231225
=子供たちの笑顔は尊い=
先日、ガザ地区の子供たちにNPOが歌やゲームで楽しい時を提供し、久しぶりに子供たちの笑顔がTVに映し出されました。
妻がこの映像を見て、野口さんも同じ活動をしていると言っていた。(妻にはアフガンの家族や子供が教室で過ごしている写真を見せたので)
人の命や尊厳が瞬間に消えるこの時代だから、子供たちの笑顔は尊い。
野口さんの活動に成果は不要です。笑顔を創り出す環境作りに尽力してください。
追伸ですが、2か月ほど前にウクライナのゼレンスキー大統領が勝利宣言した東部の町で、復興が始まったところにロシアのミサイルが撃ち込まれたというニュースがあった。
戦争が終わり復興までまたは人心が生きる希望を見出すまでどのくらいの歳月を要するのか。
国破れて山河在りとか「夏草や兵どもが夢のあと」という詩句が作られるまでには相当長い時間がかかる。
芭蕉は義経の死んだ平泉の庵に立ち句を詠んだが、戦いは1200年頃、句は1700年頃で500年の歳月が流れている。一概には言えないが人々が戦争を思い出として語る歳月は半世紀位かかる。
イスラエル民族は更に根が深い。アフガンも歴史を紐解けば世紀を超えるだろう。
平和が訪れるのは時間がかかりそうだ。笑顔溢れる教室を広げる活動が救いか。
(BSさん、2023年12月25日)
―お便りありがとうございます。日本語習得に来るアフガン女性の子弟子女の面倒を見ていると、子供たちは民族国家を超えて人類の宝だと実感します。その子供たちを殺す戦争が正義であるはずがありません。戦争はすべてが悪です。われわれにできることは限られていますが、せめて生きている間は悪に手を貸さず悪を糾弾する側に立ちたいと思います。(野口)
20231224
= 元 の 木 阿 弥 =
また、ゴングが鳴ってしまった。計7日間の戦闘休止で、さらに休戦が延長されることを期待していたが、イスラエルが12月1日にガザへの攻撃を再開したことで、かすかに聞こえていた「平和の鐘」が「ゴングの音」にかき消されて、また元の木阿弥に戻ってしまった。ハマスとイスラエルは、エジプトとカタールの仲介で11月22日に4日間の戦闘休止に入り、その間、人質交換では、ハマス側が50人、イスラエル側が150人を解放した。救援物資もガサ地区に1日約200台のトラックで運び込まれた。「希望の灯」がともったかに見えたが、ボクシングに譬えれば3分間の休憩後に、再び闘いのゴングが鳴ってしまったのだ。それも、イスラエルは自分でゴングを鳴らして、勝手にリングに戻ってしまった。バイデン大統領は、民間人の犠牲や人道危機がさらに広がらないよう、イスラエルに何度もくぎを刺したが、結果的にそれは無視されてしまった。自衛権を認める米国が自分たちを見放すはずはないと、イスラエルに見透かされてしまったのだ。これでは、イスラエルの休戦合意は米国と国際社会に対する一種のポーズに過ぎなかったことになる。
国際問題の専門家たちは、ハマスを壊滅させることがイスラエルにとっての国是だから、「和平」などに与するような「取り決め」にイスラエルが興味を示すはずはないと言っていたが、残念ながら、その通りになってしまった。実際、イスラエルのネタニヤフ首相は、11月30日に会談したブリンケン米国務長官に「私はハマスを壊滅させることを誓った。誰も我々を止めることはできない」と伝えている。ガザへの侵攻が非人道的だと国際社会から非難を受けても、イスラエルがそれにたじろぐ様子は見られない。数千年の民族離散を経て、やっと手に入れた国土を守ることしかイスラエル人の頭にはない。それほどに、彼らは放浪の民に逆戻りすることに強い恐怖心を持っている。ハマスを壊滅させるためには、何でもありなのだ。だから、国際法違反と言われようと、イスラエルは「人間の盾になっている」という口実で、ガザの病院を攻撃することも厭わなかった。こんなことを言うと、反ユダヤ、反イスラエル主義者だと思われるかもしれないが、そうではない。私はただ戦争で民間人が当たり前のように殺され、子どもを抱いた母親たちが涙を流して悲しむ姿を見るに忍びないのだ。私には理解できないことがある。それは、ユダヤ人がナチス・ドイツにホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の目に遭っているというのに、ガザに対してなぜ同じことをするのかということだ。しかし、イスラエルがそれを矛盾に感じる様子はみられない。イスラエルによる最近の世論調査でも、「軍事作戦を立てる際に、どの程度ガザの人たちの苦しみを考慮すべきか」という設問に、国民の8割を超える人が「考慮する必要はない」と答えたというから、勝利のためにはどんなことでもするという覚悟が読み取れる。ハマス側もそれに見合う激しい抵抗を繰り返しているから、戦いは激しさを増すばかりだ。お互いに「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」といった負の感情に捕らわれ、そこから抜け出せないでいる。人間の「業(ごう)」と言える。
通常、戦争が長引けば長引くほど、兵士の間で厭戦気分が広がると言われている。事実、ウクライナへ侵攻したロシア軍兵士の間にもそれが見られるという。国の強制で動員されたロシア兵の部隊の中には、わざと相手に当たらないようにロケット弾を撃つ場合があるという。弾を撃ち尽くせば部隊は交代できるから、早く在庫切れにして前線から立ち退き、一日も早く戦場から逃れたいと思っていると言うのだ。これには誇張されている部分もあるかもしれないが、今年5月末に来日したウクライナ公共放送のミコラ・チェルノティキー会長(39)が自軍兵士の証言から得た情報として、その事実を明らかにした。これは、いやいやながら戦っている兵士の側にはありえる話だ。実際、昨秋、プーチン大統領が「部分的動員令」を発すると、100万人単位の若者が招集されるのを嫌って国外に脱出した。一方、ウクライナ側にはそうしたことは起きていない。ロシアの侵略を受け、軍からの命令を受けるまでもなく、国を守ろうとする兵士たちの戦意は高い。これは、戦争に「義」を感じている側と、感じていない側における兵士たちの士気の違いを表している。ハマスとイスラエル両軍の勝利への執念はすさまじい。互いに民族存亡をかけた戦いだと考えているから、相手を「根絶やし」にするまで戦うつもりでいる。とても厭戦気分が入り込む余地など無い。この状態が続けば、戦争がいつ終わるのかの見通しも立たない。そんなことで、パレスチナ問題は今、全くの袋小路に入り込んでしまったかのように見える。なにしろ、聖地が隣同士のユダヤ教とイスラム教の神に、そのよしみで話し合ってもらいたいと頼み込みたくなるほどだから、そこからの脱出は容易ではない。「頼りの綱」の国連も十分に機能していない。12月8日に国連・安保理に提出されたガザ人道停戦決議案が、米国の拒否権にあって否決されてしまったことからも分かる。そんな現状にあっては、1993年にパレスチナの地に2国家共存を目指した「オスロ合意」に立ち返って、イスラエルがガザとヨルダン川西岸の両地区から撤退し、パレスチナ側の自治を認める方向で、国際社会が後押しをしていくほかないのではないか。「覆水」を盆に返す難しさはあるが、それが最も現実的な解決策ではないかと思った次第である。
(中楯健二さん、2023年12月24日)
――「足を踏んだものに踏まれたものの痛みは分からない」という言葉があるが、「踏まれたものは踏み返してよい」という逆は必ずしも真とはいえない。ハムラビ法典にあったという「目には目を」という報復律は受けた被害への報復は被害と同等でなければならない、との限定がある。ユダヤの教義にも同じようなものがあるだろが、宗教論議をしてもしかたがない。しかし、人間共通の倫理として、報復はうけた被害同等とすべし、というのは普遍的ではないだろうか。報復・復習の悲惨さと循環性を避けるために金銭解決もよし、とする。これは、アフガン族として有名なパシュトゥーン族の戒律にもある。ところが、イスラエルは、ナチスをはじめヨーロッパ民族から受けた被害をヨーロッパの許可の元パレスチナ人民に転嫁し(75年前のナクバ)その後一貫してパレスチナ人の土地と命を奪い、今回は10.7のハマースの暴挙を理由にその数十倍の報復を行い、ガザの人民を抹殺し国土を略奪しようとしている。それを許したのは西洋諸国だ。のっぺらぼうな「国際社会」とか「国際場裏」などは存在していない。責任を取るべきはユダヤに対する差別と虐殺を行ってき、イスラエルの過剰報復を許してきた英米独仏ヨーロッパであるべきだ。(野口)
20231201
=社会主義ってなんなの?=
《socialism》ね。ラテン語の《socius》が語源みたいよ。
《ソーキウス》か。《友人。仲間》の意味だよ。
《social》を《仲間交際》と訳したのは諭吉ちゃんよね。
さすがだよね。万札になるわけだ。ネットで友達作りのSNS時代を先取りしてるよね。
やはり連帯が大事なのね。
そう。個人主義ではないよね。
それが資本主義の精神なんでしょう。
そう。「絶望的なほどに孤立しているが信仰により強く生きる人」が理想とされるんだね。カルヴァンだよ。
プロ倫ね。ウエーバーでしょう。
そして「最大多数の最大幸福」を標語に少数者を切り捨てるんだよね。
社会主義はその反対ね。
そう。「各人の自由な発展が万人の自由な発展の条件となるような共同社会」の建設を目指すんだよ。
難しいわ。
うーん。次回にしようか。
乞うご期待ね。
(ムソウ国師さん、2023年12月22日)
―目指してはいけなくて、資本主義の発展がおのずと客観的真理としていきつく先が社会主義だったはず。熟柿理論。それが唯物史観。唯物史観を信じずに主観的理想主義的に「社会主義」を実現しようとしたところに独善と強権主義が生まれ、見るも無残な誤謬の山。諸悪の根源は「プロレタリア独裁論」だったのではないか・・・(野口)
20231213
複 眼 的 思 考
少し前のことになるが、参議院議員の鈴木宗男氏が「維新の会」を離党したことが大きなニュースになった。その背景には、鈴木氏が10月1日から5日間、党に無届でロシアを訪問し、現地でインタビューを受けた際「ロシアの勝利を確信している」などと発言したため、ロシア寄りの姿勢に対して党内から厳しい処分を求める意見が出ていたことがある。党議の結果、除名処分が決まり、馬場伸幸代表がその旨を伝えようとしたところ、その処分を不名誉と思ってか鈴木氏は、その場で離党届を提出して受理された。その直後の記者会見でも、鈴木氏は「私は今までもロシアの友人でありましたし、これからもロシアの友人で生きてまいります」と語った。彼の行動について、一部から「国賊ものだ」といった厳しい批判の声が上がった。非難する人たちの意見を要約すると、「政府が渡航中止勧告をして、国家間に緊張が走っているタイミングで、国会議員がロシアに行くのは背信行為だ」と言うものだ。こうした非難に対し、鈴木氏を擁護する人がいる。ノンフィクションライターの窪田順生(くぼたまさき)氏だ。彼は「国際社会では、戦争終結のためならば、あらゆる対話チャネルを活用するのは常識だ。市民の犠牲をなくすため、戦争当事国にあらゆる方向から対話をする。そこでは様々な人間が政府を介さずに、水面下で接触・対話をすることは珍しくない。そういう意味でも、鈴木氏の『個人外交』は悪くないと思っている。また、国会議員がけしからんというが、国会議員だからこそロシアのような国に行くべきだとも考えている」と鈴木氏の行動を弁護した。なぜなのか、窪田氏は次のように言う。
戦争や紛争のような国家間の利害が衝突する時には「本音ベース」の対話はできない。「政府を介した外交」だけではどうしても建前的な対話になってしまう。政府の会談内容はオープンにされるため、自国民にもどんな交渉をしたのかが伝わって、政権の支持率などにも直接的に影響が出てしまうからだ。そういう世界の現実を踏まえれば、ロシアと太いパイプのある鈴木氏が、「個人外交」をすることは何も問題はない。「親ロシアの鈴木氏が行ってもロシアに利用されるだけだ」とか言う人もいるが、そもそも平時から外交というのは「狐と狸の化かし合い」である。ロシア側は鈴木氏にこういう情報をつかませた、ということを想定しつつ、日本政府も鈴木氏から情報を得ればいいし、鈴木氏のパイプを逆に利用すればいいだけの話だ、と語る。また、元プロレスラーで参議院議員の故アントニオ猪木氏の例を挙げる。1990年8月2日に、イラクのサダム・フセイン大統領(当時)が率いる軍隊が、クウェートに侵攻して一方的に併合を宣言した。これが湾岸戦争の始まりだ。この両国に駐在していた多くの外国民間人は帰国を許されず、日本人も46人が「人質」として留めおかれていた。もちろん、日本政府も「公式対話チャンネル」を用いてイラクとクウェートに働きかけたが、無理だった。そこで、中東でプロレスラーとしての知名度の高いアントニオ猪木氏が、1990年12月にイラクで「スポーツと平和の祭典」というイベントを開催するために同国を訪れた。その折りに、政府の高官とも会談し、結果的に人質全員の救出に成功した。この時も「独裁者・フセインにこびて国際社会に誤ったメッセージを与える。.まさに国賊ものだ」と非難を浴びた。しかし、猪木氏はそれを意に介さず、政府が渡航中止勧告を出しているイラクに単身で乗り込み、「政府を介さない外交」を展開した。その結果、邦人の安全を確保することができた。
窪田氏の意見はどうだろう、「目から鱗」ではないだろうか。我々は通常政治家の一つひとつの発言に反応するが、窪田氏は「外交においてはその発言が正しいかどうかを議論するのではなく、その人物が持つ個人的な海外ネットワークを重視し、それを生かすことを考えるべきだ」と語る。お互いに激しく対立している国同士が、政府間の対話をするのは極めて難しい。何がきっかけで事態が好転するか分からないから、個人ネットワークと言えども重要だと言う。日本人は相手の懐に入っていくことをあまりしないし、どちらかと言えば苦手だ。窪田氏は猪木氏の例を挙げ、イラクで人質になっていた日本人全員を救助できたのは、猪木氏の「スポーツ外交」とネットワークのおかげだと評価する。猪木氏は生前、北朝鮮にもネットワークを持っていた。彼の師匠である力道山が現在の北朝鮮領出身だった関係で、北朝鮮に30回以上も訪問している。力道山の娘さんにも会っている。彼の人脈で一番ランクの高い北朝鮮の人物は張成沢(チャンソンテク)氏だった。張氏は金正日(キムジョンイル)総書記の義弟で、金正日時代のナンバー2だったが、金正恩(キムジョンウン)総書記に「国家転覆陰謀行為」の罪名で2013年12月に粛清されてしまった。彼が生きていれば、拉致問題に関しても猪木氏を通じて、何らかのきっかけをつかむ可能性は「なきにしもあらず」だった。その後は、日本と北朝鮮はお互いに相手を非難するだけで、関係は冷え切ってしまった。正恩氏は内心では、日本から植民地支配に対する賠償金を得たいと思っている。経済的苦境を乗り越えるためにはどうしても必要な資金だ。日本も拉致問題を解決したいと思っているが、国家間の対話ルートが閉ざされてしまっているため、なすすべがない。そんな場合に、それに代わって期待されるのが個人ルートとなる。そう考えたときに、国家間で公式の対話ができないロシアに強いつながりを持つ鈴木宗男という政治家をどう評価するかが問われることになる。除名とか離党とかといった議論とは分けて考えなければならない。外交は一筋縄ではいかない。だからこそ、複眼的思考に基づく、いくつもの引き出しを持っていなければならないと言うことになる。
(中楯健二さん、2023年12月13日)
――まったくその通りです。「清濁併せ呑む」のが政治の極意、とかの言説をすなおに肯定する気持ちはありませんが、「外交機密費」というシステムがあるように、なにからなにまですっぽんぽんにしては外交も(ビジネス)もできません。子供の学芸会並みの行為になってしまいます。私も、アフガニスタンとの付き合いの中で、社会党の上田拓三議員がカーブルを訪問し「アフガニスタンの四月革命を支持する」と発言したため、帰国後マスコミに書き立てられ、社会党内で問題にされた事件に遭遇したことがあります。(この件については別に書きます。)しかしまあ、維新と鈴木氏の対応には呆れます。鈴木氏が見識と矜持をもった政治家なら、ロシアで何をやってきたか、党や国民に対して責任をもってきちんと自分の行動と結果とを説明すべきです。それを党や国家がどう判断するか、その判断が自分のそれを違っていたら、自分の判断に近づけるべく活動するのが政治家としての鈴木氏の役割ではないでしょうか。それをしないと「なんのために行ったのだ」となり、批判の対象となります。政治は結果責任でもありますが、途中責任を果たすことはそれ以上に重要です。(野口)
20231208
=コンニチハ社会主義=
社会主義か。今更って感じね。
確かに。ソ連の崩壊で社会主義の権威は地に堕ちたもんね。1991年か。
でしょう。ソヴィエト社会主義共和国連邦を自称していたじゃない。そうじゃないというの?
自称だけで実体は資本主義だよ。国家資本主義か。今の中国もそうだよ。
そっか。農奴解放からやっと半世紀だもんね。十月革命は。
資本主義の黎明期だよ。本源的蓄積を終えたばかりじゃないか。
社会主義への移行なんて無理よね。生産力の面からも。
ウエーバーが怒ってたみたいだよ。
そういうことね。
そういうこと。
ところで社会主義ってそもそもなんなの?
次回だな。
キットよ。
(ムソウ国師さん、2023年12月8日)
――12.8の次は9.11、そして10.7ですか。奇襲に続く戦争。戦争の原因は資本主義、帝国主義。社会主義に戦争はないと思っていたのにダマンスキー島をめぐって社会主義同士が戦争。衝撃を受けました。しかし、いまになって考えれば、戦争の原因は政治であり、利害の対立。強欲の追及。本来、マルクスが解明した経済学的資本主義論の対象外の事象。政治論国家論として一国社会主義理論にもとづくプロレタリア独裁を認めれば、国家的利害対立が生じるのは理の当然。戦争をなくするには戦争を禁じるしか方法はない?(野口)
20231207
=エッフェルねーちゃんもドリル優ちゃんなど=
物の数ではない
さいたま子供条例
香川県議会のおっさん方の公金多額使用のペルーおし歩き
今回の裏金問題 美しい日本というのは実態がよく分かった
(THさん、2023年12月7日)
―アフガンから米NATO軍が引いたと思ったらウクライナ・ロシア戦争。それが膠着状態に陥ると中東で爆発。わが国内は、首相暗殺・襲撃未遂と政治腐敗の極み。ついに、自民党全派閥に転移しかねないキックバック症候群。古いギャグだけど、「こんな世界に誰がした!」叫び狂いたいほどです。(野口)
20231125+
=サヨナラ資本主義=
「戦争なければ資本主義なし」か、いい得て妙ね。
確かにね。企業なんて軍隊だよね。企業戦士という言葉もあったな。
日本の高度成長を支えたのよね。
そうそう。「失敗の本質」という旧軍の遺伝子も引き継いでいたよ。
ところでこれを逆にして「資本主義なければ戦争なし」、ということになるのかしら。
いやー。逆はかならずしも真ならず、だよ。
そうね。人類の歴史が戦争の歴史だもんね。
うーん。聖書にも残酷な記述があるからね。
そうすっと、サヨナラ資本主義ーーでは問題の解決にならないじゃないの。
うん。コン二チハ社会主義なんだけど。
でも。人間性が変わるわけじゃないでしょう。
そっか。土台だけでなく上部構造も大事なんだ。
そういうことなのよ。
(ムソウ国師さん、2023年11月25日)
――逆は必ずしも真ならず、ですよね。学生時代、ソ連と中国がダマンスキー島をめぐって戦争し、社会主義同士でも戦争するんだ、と衝撃を受けたのを覚えています。とはいえ、アメリカがやる戦争の数からすればずっと少ないんですけどね。戦争は「主義」より「国家」の属性ですね。(野口)
20231202
= 金達寿さんの書籍、読み直して復習したい =
野口様
いつも、お知らせありがとうございます。
金達寿さんの書籍は20代の頃、夢中になって読みました。
わたしたちのルーツに繋がる内容なので、もう一度、読み直して復習したいと思います。
ただ、現在、学生で、年齢が高いので、ミレニアム生まれの学生に比べて圧倒的に体力が劣り、何事にも、彼らに比べて時間がかかり、ついていくのに精いっぱいの日々です。
時間があるときはしっかり体を休めないと、とても通学できない、という悲惨な状況で、学業に関すること以外は、どう逆立ちしても全くできない日々です。
ミレニアム生まれの彼らはデジタルネイティブです。さらに聞けば聞くほど、ジェネレーションギャップを感じるばかりです。
頭のいい、いい子たちばかりなので、ずいぶんよくしていただいていますが、ときどき、知っていて当たり前だと思っていた「からすの子」「赤い靴」のような童謡を知らなかったり、1990年代に渋谷にたむろをしていたガングロやギャル男を知らなかったりで、自分がいかに古い人間かを悟るいいきっかけになってます。
刺激もたくさん受けて楽しい日々です。
野口さんが学生時代に過ごされた東工大の松風台の寮は、今現在は、留学生が主につかっているみたいです。
ますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
(長田さん、2023年12月2日)
――私の青春の地・松風台。そこにあった寮の名前は「恩田寮」といいます。19歳で上京(といっても横浜市港北区でしたが)し、学生運動の風に吹かれた思い出の地です。温故知新、金達寿さんの読み返しは古きを訪ねて新しきを知る、ですね。私も長田さんにならって、来し方を振り返ってみようと思いました。お便り、ありがとうございました。(野口)
20231201
=<寸鉄> 拒 絶=
政党主導の
昭和100年記念式典など真っ平ごめん
税金を使い 税金をつまみ食いされるだけ
(YTさん、2023年12月1日)
――「国葬」なんてのもありました。税金は国民の血。寸鉄で企てを刺し、やめさせたいものです。(野口)
20231127
=新 陳 代 謝=
米国の大統領選挙が1年後に迫った。今、取り沙汰されている有力候補はジョー・バイデン現大統領とドナルド・トランプ前大統領の2人である。このままでは、変わり映えのしない顔合わせになってしまう。前回の遺恨試合としてみれば面白いのかもしれないが、高齢者同士の戦いとなれば違った不安が頭をもたげる。バイデン氏は81歳、片やトランプ氏は77歳だ。もし、バイデン氏が当選すれば、任期最終年は85歳になる。米国のようなあらゆる分野で新陳代謝が激しく、少子高齢化が進んでいるわけでもない国で、なぜ年寄りがいつまでも大統領選に出てくるのか。なぜ、新人が現れないのか。なんとも不思議である。二人のどちらが選ばれても、高齢となれば任期中に何が起きるかわからない。となれば、副大統領候補に誰が選ばれるかは非常に重要な選択となる。政権が安定している限りは副大統領職は閑職だが、大統領に万一のことがあれば、その日から大統領職を継がなければならなくなる。今回ばかりはその可能性が高いから、目をそらすわけにはいかない。現在のカマラ・ハリス副大統領は、女性、黒人、アジア系としていずれも初めての副大統領となったが、目立った活躍もなく人気もパッとしない。バイデン氏の陰に隠れてしまったような存在だ。与党内でも評価が低いと言われている。そんな彼女が引き続き民主党の副大統領候補に指名されるのか、また、トランプ氏が共和党の誰を候補者に選ぶかは、大統領選を左右することになるかもしれない。
日本の総裁選挙であれば、誰が首相になろうと世界の注目を集めることはないが、米国は国力が落ちたとは言え「腐っても鯛」だ。今なお政治や経済で世界最大の影響力を持つ国のトップ選びである。誰がなるかは我々にとっても大きな関心事だ。その結果は、パレスチナやウクライナ、アフガニスタンなど、いま世界を揺るがせている問題にも直結する。それにしても、見るからに体力が衰え、歩くのに肩を貸してあげたくなるような人物と、虚言を弄し分断を煽るような人物との戦いとなれば、どちらを選ぶにしても、米国民にとっては不幸な選択と言わなければならない。バイデン氏にとっての最大のネックは「年齢」である。一方のトランプ氏の障害は訴訟問題だ。ポルノ女優への口止め料や国家機密文書の持ち出し、支持者による議会乱入への誘導などを巡る34の罪状で起訴されている。それにしても、トランプ氏がこれだけの罪状を抱えながらも、今なお政治家でいられるとは、日本の常識では考えられない。日本なら、女性問題のスキャンダル一つで政治生命は断たれてしまう。いずれにせよ、「年齢」と「訴訟」の問題が話題の中心になるようでは、前向きな選挙とはとても言えない。そんな中では、両党から二人に代わるニューフェイスの登場が待たれるところだが、現状では期待薄だ。共和党では、立候補者による討論会がすでに2回行われた。それにトランプ氏は不参加だったが、それでも支持率では他の候補書を大きく引き離している。そのため、有力候補のマイク・ペンス前副大統領とティム・スコット上院議員がすでに撤退を表明している。
米国のマスコミは最近、イスラエルに強力な肩入れをしているバイデン氏に対するアラブ系米国人の支持率が急落し、トランプ氏が優位に立っていると報じている。トランプ氏はしたたかな人物だ。起訴されても、それを逆手にとって、支持率を上げるための口実にしようと、一連の捜査を自身を政治的に追い落とすための「魔女狩り」だと真っ向から反論している。彼には、転んでもただでは起きないしぶとさがある。トランプ氏の支持者は熱狂的だ。彼らにとっては、トランプ氏はまるで新興宗教の教祖みたいな存在だ。3年前の大統領選で「勝利」を宣言し、敗北を認めないトランプ氏の主張を支持者は無条件で認めている。「トランプが刑務所に行こうと支持は変わらない」という人たちだ。ご当人のトランプ氏も「私は起訴されながらただ一人、世論調査の数字が急上昇した人物だ」と強弁する。しかし、「米国で初めて起訴された不名誉な大統領候補だ」とは決して認めない。米国の憲法では、たとえ有罪判決を受けても、大統領就任を妨げる明確な規定はないというから、トランプ氏が最後まで選挙戦を戦う可能性が高い。当選すれば米国史上初めての有罪判決を受けた大統領となる。そうなっても彼のことだから、臆面もなく拳を振り上げ、支持者の声援に応えるに違いない。いずれにしても、介護を必要にするような候補者と、有罪判決を受けた候補者の一騎打ちになる公算が高い。よその国の選挙とはいえ、「出てこい出てこいニューフェース」と大きな声で叫びたくなる。
(中楯健二さん、2023年11月27日)
―まったく、両候補者に読ませたい「日本の声」です。でもまったく意に介しないでしょうねぇ。寅さんに出てくる和尚さんじゃないですが「困ったもんだ」。(野口)
20231127a
ヘラート地震の緊急支援ご報告
11月27日ヘラート州から車で3時間半かけZendeh Jan郡の山奥にある、ボタン村に皆様のご支援で本日物資を無事に届けることができました。
ヘラート州へ3名で向かう往復飛行機代、燃料費、トラック、人件費、滞在費、約2000ドル
送金手数料は支援金ならいらないと言って頂き残り8151ドルは全て物資に充てる事できました。
今はとにかく物資が必要との事でした。
支援をする為にはトラブルにならないように国に許可をもらい、首都からもっとも遠いボタン村が物資等届きにくいという情報があり、ボタン村までトラックで運んでもらいました。
120世帯分に分けて配布しました。
以下支援物資
小麦粉 6000kg
【アフガニスタンで主食はパン】
油 600リットル
ブランケット大 240枚
お米 600kg【炊き込みご飯もよく食べます】
あずき 240kg【玉ねぎとトマトソースで煮込んであたたかいパンと食べると絶品】
ひよこ豆240kg【カレーみたいに煮込みに使います】
砂糖 120kg【緑茶をあまくしたりもします】
村の方々よりたくさんの感謝の言葉をいただきました。
特に物資が届きにくい村との事で皆さん助かったとの声を頂きました。まだまだ復興までの、道のりは長く、テントで生活されています。また家族を亡くし女性や子供達だけで物資を運ぶ方々もいらっしゃいました。
困っているときはお互いさまです。皆で助け合う。
地球は一つです。
この度支援、ご寄付を頂いた方々には心より感謝申し上げます。
また、現地の被災された方々には一日でもはやく安心した日々がおとずれますよう祈ります。
アフガンサフランは通常、物資や現金の支援ではなく継続してできる就労支援や農家さんが作った作物をフェアトレード購入し輸入販売しています。
緊急時や必要時は皆様のお力をお借りし、支援活動を行います。
今後とも私ができることを地道にコツコツやっていきたいと思います。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。
#支援物資 #アフガニスタン #アフガンサフラン#ヘラート州
#世界はひとつ
いつも心から感謝申し上げます。
(アフガンサフラン、バブリ アシュラフさん、2023年11月27日)
20231123
=参加することに意義がある=
ヒジャブで髪を覆ったアフガニスタンの女子選手がプレーする姿を私は動画で初めて見た。9月23日〜10月8日まで中国・杭州で開かれていた「アジア大会」で、アフガンのバレーボール選手が予選リーグで日本チームと対戦した。必死になって日本チームに立ち向かう姿は感動そのものだった。得点を挙げるたびにアフガンの選手たちは、笑顔で仲間と輪をつくった。主力のムルサル・ケドリ選手(25)は試合後、「本当に楽しかった。アフガニスタンで厳しい状況に置かれている私たちにとって、今日の試合は素晴らしい機会になった」と笑顔で語った。試合は3セットで7点しかとれず、ママさんバレーがプロに立ち向かっているようで、まったく試合にはならなかったが、私は日本人であることをしばし忘れて、得点が入るたびに手をたたいて応援した。彼女たちは、タリバン政権が女性にスポーツを禁じているため、国外に逃れて暮らさざるを得なくなっている。アジア大会への出場が可能になったのは、国際オリンピック委員会と、アジア大会を主催するアジア・オリンピック評議会の支援があったからである。バレーボール女子代表は隣国イランでチームを結成して臨んだ。アジア大会の女子団体競技にアフガニスタンから出場するのは今回が初めてである。彼女たちのプレーを見て、私は今回ほど「参加することに意義がある」と思ったことはなかった。だからと言って「弱くてもいい」、「負けてもいい」ということではない。彼女たちも初めから負けていいと思って戦っているわけではない。勝ちたいと思って外国の地で厳しい練習を重ねてきた。そんな彼女たちの懸命なプレー姿は観る者たちの心を動かすには十分だった。今大会にエントリーした女子選手15人の中で、アフガニスタン在住者は1人もいない。母国での迫害を恐れて、いずれもイランやパキスタン、英国、イタリアなどで生活をしている。イスラム教の戒律を理由に、女子選手の国際大会出場を禁じることは、あらゆる差別を禁じる五輪憲章に違反する。五輪憲章は「スポーツをすることは人権の一つである。すべての個人はいかなる種類の差別も受けることなく、スポーツをする機会を与えられなければならない」と定めている。この精神はすべての国際大会の基本となっている。アフガニスタン・オリンピック委員会のハフィズラ・ワリ・ラヒミ会長は「私たちはスポーツを完全に政治から切り離すことを求めている。我が国の女性にスポーツだけでなく、教育も許可されることを望みたい。それらは基本的人権なのだから」と訴える。今大会の会場では出場各国・地域の旗が掲げられたが、アフガニスタンについてはタリバン政権下の旗ではなく、その発足以前の国旗が使われた。
保守的なイスラム教徒が多いアフガニスタンでは元々、女性の社会進出を快く思わない市民感情が根強くある。スポーツも例外ではない。それに、追い打ちをかけたのが、2021年8月におけるイスラム過激派タリバンの復権だった。彼らは、女性への教育や女性がスポーツに親しむことなどを事実上禁止した。それを国際社会に向けて公言したのが、当時の文化委員会のワシク副議長だった。彼は、オーストラリアの公共放送SBSで「アフガンの女性がスポーツをすることは今後禁じられることになる。なぜなら、女性にはスポーツなど必要ないからだ」と述べた。その理由として、ワシク氏は「スポーツをすれば、顔や身体を覆わない状況も増える。イスラームは女性がそのようにすることを認めていない。現代はさまざまな記録機材があり、多くの人が彼女たちを見る。我々は女性が素肌を人前にさらすことを認めない」と強調した。もともと、イスラームで女性が頭部などを覆うことが求められるのは、「美しいものは隠さなければならない」という考え方によるという。イスラームが誕生した7世紀頃のアラビア半島は戦乱が絶えず、女性の拉致や略奪は決して珍しいことではなかった。そのため、女性を人目に晒さないことが彼女たちを守るための最善の方法だとイスラームの世界では考えられていた。それが伝統となって今に続いているのだ。それはともかく、問題はスポーツをしたいと思う女性の約7割が殺害予告を受けて国内にとどまれず、海外へ逃避せざるを得なくなっていることだ。日本でも嫌がらせやいじめなどの「ハラスメント」は、セクハラやパワハラ、モラハラなど日常茶飯事に起きている。それでもアフガンの女性差別と比べれば、おとなしいものだ。我々から見れば、アフガンの女性が受けているハラスメントは尋常とは思えない。外出をさせない、学校に行かせない、仕事をさせないとなれば、まるでこれは「かごの鳥」、いや、檻に閉じ込められれたも同然だ。いくら習俗とは言え、心ある女性なら「慣れても 慣れても 慣れません」と言うに違いない。人口の半分は女性だ。その女性を一方的に虐げる、タリバンの支配する社会は病んでいるとしか言いようがない。イスラームの「美しいものは隠さなければならない」という社会と、我々が住む「美しいものはオープンにしてしかるべきだ」と考える社会との間には大きな壁がある。かつての「ベルリンの壁」に等しい。壊さなければならない。
陸上競技で我々がよく見かける光景がある。マラソンでゴール会場に最後のランナーが入ってきてトラックを周回し始めると、観客はやんやの声援を送る。優勝者から大きく遅れていても、最後まであきらめずに完走しようとする選手への称賛の拍手だ。私などはそれを見ると、声援を送る観客にもメダルを上げてほしいと思ってしまう。この最終ランナーの姿は、私にはアフガニスタンの女性アスリートの姿とダブって見える。タリバンから迫害を受けても、彼女たちは亡命先の国で練習を重ねて国際試合に出ている。それには、もう一つの重要な意味が隠されている。それは「女性の基本的権利」を奪って顧みようとしない、横暴な権力者に体を張って異議申し立てをしているのだ。そんな彼女たちに「弱き者 汝の名は 女なり」などと言っては失礼になる。ここは「弱き者 汝の名は 勇者なり」と称えて、彼女たちに「栄光と幸あれ!」とエールを送ることにしよう。(中楯健二さん、2023年11月23日)
――『ウエッブ・アフガン』ではあまり取り上げてこなかったのですが、アフガニスタンのスポーツ選手は案外世界で活躍しているんです。最近の例だけでも、11月20日にアフガンのプロボクサーがロンドンで国際ベルトの防衛に成功しています。また、クリケット世界大会で準々決勝に進んだり、韓国でひらかれたボディビル世界大会で優勝、女子テコンドーで銅メダルを獲得したりしています。ターリバーン政権は男女ともにスポーツに制限を課していますがアスリートたちはそれに負けずに収斂し、自由獲得のために頑張っています。応援しましょう。(野口)
20231119
=人民はどこへ行った=
ヴォー・グエン・ザップ、懐かしい名前でした。
人民が戦争を戦ったベトナム争を引き合いに出されたのは慧眼です。
ウクライナでは人民はもっぱら避難逃亡する被害者像がもっぱらです。
脆弱な武器をもってしても、近代戦でも戦いに勝利した人民はウクライナにはいないのでしょうか。
とくに、ロシアが占領して併合した地域には侵略に反対する人民はいないのでしょうか。
盲点を突く情報をありがとうございました。
(匿名希望さん、2023年11月9日)
――「人民の戦争 人民の軍隊」ですね。「近代戦」とか「科学戦」とかウクライナ戦争では軍事戦術論議ばかりが幅をきかせています。兵士の姿はでてきても人民が見当たりません。ときたま「パルチザン」の言葉が出てきますが、おおかたは「通報者」くらいです。ロシア占領地では反ロシア人民は避難民化してゲリラ戦を展開できるるほど残っていないのでしょうか。(野口)
20231119a
= アフガニスタン女性支援プロジェクト【EJAAD通信】 =
大阪ではこの数日間で季節が夏から冬へ急転しました。皆さまお変わりなくお過ごしで
しょうか?
カブールは大阪と全く同じ緯度ですが、標高1800mという高地のため、冬季の冷え込み
はかなり厳しくなります。深刻な食料や燃料不足のアフガニスタンで、人々はこの冬を
越せるかどうか懸念されています。そのような中、EJAADの運営委員に新たに加わった
アメリカ在住のアニタさん(医師)を中心に、子どもや女性のための小さな医療施設を
作る計画が進められています。今後、進捗状況をお知らせいたします。
過酷な状況においても、私たちは「刺繍を通じたアフガン女性のエンパワメント」とい
う本来の主目的を見失わず、刺繍や縫製のレベルアップをはかりながら日本での販路も
広げて、女性たちの就労を応援していきたいと思います。
今回届いた作品を見ると、ファスナーの付け方やブレスレットの留め方が改善されるな
ど、トレーニングの成果が少しずつ作品に反映されてきています。今後、EJAADセンタ
ーまで来るのが難しい地方の村にも小拠点を作り、タブレットを通じて情報を伝えるな
ど、オンラインでのトレーニング方法も模索しています。
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オンラインショップに新作登場
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ハンドメイド通販creemaに新しい刺繍作品を追加しましたのでご覧ください。
https://www.creema.jp/c/ejaad-afghanistan/item/onsale
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EJAAD CLUBの学生が作った動画
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大阪府箕面市にある関西学院千里大阪インターナショナルスクールの課外活動「エジー
ド・クラブ」の学生さんたちが作った動画(英語)をご紹介します。EJAADの成り立ち
から刺繍製作、センター建設、食料配布、医療支援などの活動が紹介されています。
心地よい音楽とともにお楽しみください。
中高生、やるねーー
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イベント情報 11月 12月
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以下の催しにて、TIFA(NPO法人 国際交流の会とよなか)の協力も得て、刺繍作品やサ
フランを展示販売する予定です。アフガニスタン産ラピスラズリもご紹介します。
11月
24日(金)25日(土)11時から16時
箕面のカフェ サルンポヮクさんの「CocoMarche」
https://www.facebook.com/salunpowaku?ref=embed_page
12月
2日(土)10時から15時 とよなか国際交流センターにて(阪急豊中駅すぐ)
「とよなか国際交流フェスタ」
http://tifa-toyonaka.org/wp-content/uploads/4d233063cd0518b4f1e1430998acbcd51.pdf
12日(火)13日(水) 10時から16時頃 京都 ゼスト御池にて
「フェアトレードマーケット」 (両日参加するかどうかは未定)
16日(土)10時から15時 カフェ・サパナにて
「サパナマーケット」 http://tifa-toyonaka.org/schedules/4724
17日(日)11時から17時 アジアンチャリティフェスティバル
大阪国際交流センターにて
アジア各国の料理やパフォーマンス、映画など盛りだくさんのイベント
EJAADは2Fのマーケットにて展示販売する予定です。(入場料1000円)
https://www.ih-osaka.or.jp/2023/11/16/asianfes2022/
22日(金)10時から15時 千里阪急ホテルロビーにて
国際ソロプチミスト千里豊中 クリスマスチャリティーコンサート&バザー
(コンサートは有料ですが、バザーは入場自由です)
今のところ以上です。お近くの方、お時間のある方、ぜひ応援に来てくださいね。
どこかでお会いできるのを楽しみにしています。
EJAAD JAPAN
https://ejaad.jimdofree.com/
(筒井百合子)
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
Tsutsui Yuriko
yuriko99@nifty.com
Tel. 090-8216-7705
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
――いつも通信をお送りくださり、ありがとうございます。この厳しい冬、アフガニスタンの人々が無事乗り切られますよう祈ります。(野口)
20231118
=戦争と資本主義=
15日の米中首脳会談、4時間にも及んだのよね。
うん。まー。ひきごもりがちの独裁者を「カリフォルニアの青い空」の下に呼び出して、「君も責任を負うんだよ」としたり顔で説得したんじゃないか。
軍事対話再開というのはそういうことなのね。
ともかくもpax americana 時代の終焉を公認したんだよね。米中の競争的共存の時代じゃないか。
同じ日にイスラエル軍がガザの病院に突入したわ。
ユダヤ=キリスト教的資本主義のバーバリズムを全世界に曝け出すことになったね。
戦争なくして資本主義はなかったのよね。ゾンバルトがいうように。
そういうことだね。その残酷さ、残忍さで地球を征服したんだよ。
ワイルドな資本主義にウンザリだわ。
サヨナラ資本主義。
サヨナラ。
(ムソウ国師さん、2023年11月18日)
――「サヨウナラ」と手をふったらどこかへ行ってくれるといいのですが、そうもいかないようで困ったものです。いまのところ「戦争やめろ」「侵略やめろ」と声を上げ続けるしかないようです。(野口)
20231112
=「知らぬ存ぜぬ」ではすまされない=
前号で特集されていたパレスチナ問題の報道に目を通した。それには、いろいろ気づかされることがあった。戦争に従軍した経験をもつイスラエルの若者たちが、20年前から、イスラエルの占領と入植の非人道性を訴えてきたという。また、アフガニスタンの新聞は、政治を宗教の領域から遠ざけ、いかなる差別もない公正な法的枠組みの中で、パレスチナとイスラエルをそれぞれの国家として樹立することが、この血なまぐさい紛争に終止符を打つ唯一の解決策であると提言している。さらに、アップされた講演の動画の中で、早稲田大学の岡真理教授がイスラエルによるパレスチナ侵攻は民族浄化とアパルトヘイト以外の何物でもないと強く非難している。また、テレビ朝日の「報道ステーション」とのインタビューで、イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏は次のように語っている。イスラエルとパレスチナの対立は核戦争につながる危険性をはらんでいる。イスラエルは国際法を順守する国でなければいけないが、ネタニヤフ現政権は多くの過ちを犯してきた。パレスチナに対して人種差別的な対応をし、10年以上にわたってパレスチナと真の平和を築く努力を怠ってきた。世の中には「絶対的な正義」も「絶対的な悪」もない。その意味で、いくら敵対していてもお互いの譲歩が必要だ。それなくして平和は訪れない。ただ、ハマスにはその気持ちがない。イスラエルに「憎しみの種」を植え付けて、和平のチャンスをことごとく潰している。彼らの武装解除はどうしても必要だ。日本などを含む第三国には、戦争が広がらないよう尽力してもらいたいと語る。どれも耳を傾けなければならない貴重な情報だと思って、私は拝読・拝聴した。
パレスチナ人とイスラエル人の心情には、かなり似通ったところがあるように私には思える。国を持つことさえ許されないことに対するパレスチナ人の怨念と、建国で手に入れたものは二度と手放したくないと考えるイスラエル人の執念が、パレスチナ問題の背景に隠されている。お互いが、憎しみ合う相手を抹殺しなければ枕を高くして寝られないという強迫観念にとらわれている。その対立をさらに複雑にしているのが周辺国の思惑だ。イスラエルの背後に米国が、パレスチナの後ろにはイランがついている。また、ホロコーストを許した過去の経験から、ドイツなど西欧諸国はハマスを「テロ集団」とみなして、一方的にイスラエル寄りの立場をとっている。しかし、ハマスは議会選挙で選ばれた正当な集団なのだ。ユダヤ人に対するこうした西側の「負い目」が結果として、パレスチナ側への憎悪となって跳ね返ってきているようにみえる。一方、アラブ側にはパレスチナの問題を解決しなければ、イスラエルを認めるわけにはいかないという「アラブの大義」がある。こうした堂々巡りが続く限り、対立はエンドレスだ。両国間の報復が報復を呼び、血で血を洗う抗争の連鎖を止めるには、国際社会が一致団結して「停戦」のために足並みをそろえる必要がある。両国、いや世界、の人々が心穏やかな気持ちで眠りにつくには、和平しかないことを我々は再確認する必要がある。パレスチナの地に、パレスチナとイスラエルが共存できる道を探った「オスロ合意」に立ち戻って考える必要がある。両陣営の支持国はこのことを肝に銘じて、それに反する行動を極力抑える冷静さが求められる。それなくして平和は望めない。我々日本人も遠い国の話としてではなく、自分や家族が死の極限に置かれた状況を想像する力を持たなければならない。他人ごとでなく、自分ごととして考える力をだ。こうした取り組みこそが、世界平和への極めて現実的なアプローチではないかと思う。ジョン・レノンも言っている。人類の平和を願って作った「イマジン」の中で、彼は「想像してごらんよ」と歌い出し、歌詞全体で「国家や宗教、所有欲によって起こる対立や憎悪をなくせば世界は変わる」と訴えかけている。まるで、パレスチナやウクライナの問題に心を痛めているかのようだ。だが、その願いはいまだに叶えられていない。何とも悲しいことである。(中楯健二さん、2023年11月12日)
――編集していると、ガザ・イスラエル戦争は「悲しい」としか言いようがない沈鬱な心境になります。ネタニヤフ政権はガザの住民を殺すかエジプト領に追いやるかしてガザを接収するつもりなのでしょう。自分たちがディアスポラになったようにパレスチナ・アラブ人をディアスポラにしています。パリ14区では10月30日夜、建物の壁に「ダビデの星」が約60個スプレーで落書きされているのが発見されたそうです(ロイター)。まるで第2次大戦中ドイツやヨーロッパでおこなわれたユダヤ差別の再来です。イスラエル以外に住むユダヤ人にとってネタニヤフ政権の存在は過去を引き寄せる愚挙にみえることでしょう。ウクライナでも、愚劣醜悪な過去の亡霊がゾンビのごとく墓場から顔をだしているような状況です。しかし、2度目は理性がまさると信じます。(野口)
20231109
=異次元の少子化対策=
「少子化、少子化!」と喧しいけど、ホントに大変な問題なの?
人口減少だからね。国の根幹に関わる問題だと仰る方もおられるみたいだよ。
でも三千万から四千万でしょう。幕末期には。この国の人口は。
資本主義のダイナミズムだろうね。160年で3倍から4倍にもなったのは。
価値増殖、拡大再生産ね。資本の本質でしょう。それが失われたということは衰退期に入ったということじゃないの。資本主義も終わりよ。
確かにバブル崩壊以来この国は貧困化、窮乏化のプロセスに突入しているね。
だから若年者は結婚もしないしできないし、結婚しても子供を持とうとしないんでしょう。マルサス『人口論』で書かれているとおりの予防的貧困対策よ。
プロレタリアならまだましなのか。
ルンプロよ。
キツイな。
(ムソウ国師さん、2023年11月9日)
――<視点:079>で『FACTFULNESS』について書きました。この本は、地球規模、全人類規模でみると社会は進化しているし、まだ進化の可能性があるんだということをデータで示していました。しかし、いわゆる「先進資本主義国」だけに絞ってみれば経済的な行き詰まり、そこまでいかなくても低成長化、人口減少化、高齢化と、天井に近づいている感があります。人類や社会の成長も発展も進化も無限ではないということですね。マイナス金利なる現象は、経済が利益を生み出せず縮小しつつある、ってことですから。人口が少なくなって困るのは税金で食ってる人たちです。それから国家を所有して戦争したい人たち。AIやコンピュータや技術が発展して勤労時間を少なくしたり、勤労しなくても食えるようにできたら、本来、受益者は国民のはず。ベーシックインカムってのはそこから来た発想だと思います。好きな時働いて生きていくのに必要な収入があって、後の時間は好きなように使える、少なくとも十分「発展」した社会ではそんな環境が整いつつあるんじゃないでしょうか。(野口)
0231108
=ちば秋の詩祭でアフガンについて話しました=
11月5日千葉県詩人クラブ・千葉県主催の「第44回ちば秋の詩祭」で「茨木のり子と高良留美子のリズムと比喩」の講演をしました。
最後に『詩の檻はない』と柴田望さんの活動紹介、ソマイアさんの詩の朗読をし、千葉明徳短大のアフガン人向け女性日本語教室が開催されているとお知らせしました。約50人の参加者の方々から、千葉県にそんなにアフガンの方がいらっしゃるとは知らなかった。具体的にアフガニスタンのことが分かってよかった、などと感想を頂きました。アマゾンで『詩の檻はない』を購入して下さっていた方もいました。
(お知らせした内容は、「アフガンニュースレター」76号の金子明さんのご報告より抜粋引用、講演資料に記載させて頂きました。)(佐川亜紀さん、2023年11月8日)
――佐川さん、私たちの活動についてお話しくださり、ありがとうございます。今年は、ソマイア・ラミシュさんの呼びかけに応える日本の詩人の方がたの応答からアンソロジーの発刊、各種メディアでの報道、日本ペンクラブなど文学団体からの推薦と、おおきなうねりができました。そして、日本に逃れてきたアフガニスタンの女性たちへの日本語学習や生活支援にまで広がってきました。また12月にはKOTOBA Slam Japan が年次大会にソマイアさんを招待してくれます。アフガニスタンとの連帯の活動がさらに広がり深まることと思います。詩人の方がたの“ことば”、とくに「水路を引こう」と呼びかけられた佐川さんの言葉が形になっていくのを目にするのは胸躍る喜びです。気が早いですが、来年もよろしくお願いいたします。(野口)
(WAJ:佐川さんの当日の講演については【報告】佐川亜紀氏が講演「茨木のり子と高良留美子のリズムと比喩」 | 高良留美子資料室 (wordpress.com)に詳細が掲載されています。ここをクリックしてご覧ください。)
20231108a
=生まれて初めて「沖縄戦の図」を観て=
この度、地元紙の琉球新報で展評がのりましたので、何かのご参考になればと思いメールさせていただきました。
毎月のお知らせありがとうございます。
色々知れて勉強になってます。
(高柴三聞さん、2023年11月8日)
――丸木位里・丸木俊さんの「沖縄戦の図 全14部」ですね。わたしはまだ観ていませんが、高柴さんにメールをいただき調べてみました。佐喜眞道夫さんの製作で映画が作られているんですね。『沖縄戦の図 全14部』公式サイト。沖縄に行って現物の前に立ちたいですが、その前に映画も見られるようです。(野口)
20231104
= ガザ、友人たちは、今日も生きるか死ぬかの状況 =
私は2015~2019年までガザへの緊急支援事業でエルサレムに駐在していました。
治安の関係上、ガザに長期滞在することはできなかったのですが、毎月2泊3日でガザを訪問しており、提携団体のガザ事務所は職場の一つでガザのパレスチナ人の同僚もたくさんいます。
今、彼らの安否を毎日ドキドキしながらエルサレム事務所の元同僚より聞いています。今日もガザと無事連絡が取れたと聞くと心から安堵します。ガザの人々にとっては、今、文字通り生きるか死ぬかの状況なのです。
ガザからは 毎日、「これまでにない激しい空爆」という報告があるそうです。これまでにない激しさが毎日更新されている。。。 想像を絶します。本当に胸が痛いです。
既に1万人に迫る勢いでガザの市民が殺害されています。2/3は女性や子供です。病院や救急車も標的となっています。これは完全な国際人道法違反です。
ハマスのイスラエルへの襲撃も国際法違反だと思いますが、だからと言って国際法を犯して報復して良いということにはなりません。
この厳しい状況の中、私の元所属団体を含め、日本のNGOはガザへの緊急支援を行っています。日本政府へも即時停戦を求めるアピールの要請を行っています。現場では提携団体が自らの身の危険がありながらも、食料や水、物資配布を行っており、本当に頭が下がります。
一刻も早い停戦が実現して、死者数の情報がメディアから聞かれなくなることを心から願っています。
『ガザ 素顔の日常』というドキュメンタリー映画が渋谷で緊急再上演されています。
ガザの人々の日常、思い、置かれた環境を垣間見る良い機会なので、お時間のある方は是非劇場に足を運んで頂ければ幸いです。
https://www.imageforum.co.jp/theatre/movies/6800/
(野窓パルワナ、2023年11月4日)
――ガザではイスラエルの空爆が始まってから31日までに国連職員が70人亡くなったそうです。殉職ですが虐殺されたというべきでしょう。私が80年代にアフガニスタンに通っていたころ、国連のFAOやWHOなどで社会改革の支援をする方々とお会いしたことがありました。彼らと話をしていると、先進国出身で一生発展途上国を転々と勤務してまわり出身国には帰っていない、という人がいました。あえて不適切用語を使わせてもらうと、先進国が後進国を助けるのは人間社会の責務だと思います。その責務はこういう人びとによって担われているのだと実感したことがありました。それにしても今回の70名の殉職というニュースはショックでした。人間を虫けらのように殺しまくるところには絶対に正義などありません。(野口)
20231029
=ヘラート地震被災者に支援を ソマイア・ラミシュ=
ほんの数時間まえ、ヘラートでまた地震が再発しました。過去 2 週間で、50件以上の余震が発生しました。アフガニスタンのヘラートの人道危機に注目し支援を続けてください!(ソマイア・ラミシュさん、2023年10月29日)
――ヘラートとガザ、同じ日に始まった悲劇的な事件。私たちにできる最低限の支援についてはここをクリックしてご覧ください。(野口)
20231101
=癪 の 種=
今年のノーベル平和賞にイランの人権活動家、ナルゲス・モハンマディさん(51)が選ばれた。受賞の理由は「イランにおける女性の抑圧と闘い、全ての人の人権と自由を促進した」というものだ。彼女は反政府的な活動をしたとして、31年の禁固刑判決を受けて、今も刑務所に収監されている。彼女はこれまで13回逮捕されているが、米ニューヨーク・タイムズ紙に「私は民主主義や自由、平等の実現のための努力を決してやめない。女性の解放が成し遂げられるまで、抑圧と闘い続けます」と声明を発表した。イラン人がこの賞を受賞するのは、2003年以来2人目となる。「詩の檻はない」を主導するソマイア・ラミシュさんも、権力と闘う同志の受賞を諸手を上げて喜んでいるに違いない。一方、イラン政府はこの受賞に対して、「偏った政治的動機に基づく動きだ」と非難する声明を発表した。彼女のような「繰り返し法律に違反し、罪を犯したことで有罪判決を受けた人物」にノーベル賞を授与するのは、西洋の価値観を押し付ける反イラン的政治運動の一環だ」と強い不満を表した。自分たちが罰した人物が受賞すること自体が「癪の種」なのだ。中国も、2010年に中国の民主化活動家・劉暁波(リウシャオボー)氏がノーベル平和賞を受賞したとき、中国政府はこれに激しく抗議し「ノーベル平和賞は西側の利益の政治的な道具になった。平和賞を利用して中国社会を分裂させようとしている」と批判した。ところがこれとは裏腹に、2012年に農民作家として知られる莫言(モーイエン)氏がノーベル文学賞を、2015年に屠呦呦(トゥヨウヨウ)がノーベル医学・生理学賞を受賞したときは、手放しで喜んでいる。劉氏が受賞した時とは正反対の反応だ。どうして「ノーベル平和賞」にだけ反発するのか。それはノルウェーのノーベル委員会が「中国は国内での民主化要求の動きに対して柔軟に対応し、大国に見合った責任を果たすべきだ」と注文を付けているからだ。中国にすれば「これは国内問題だ。余計な嘴をいれるな」ということになる。意見がかみ合わないのだ。
劉氏のノーベル賞受賞をきっかけに、中国で「孔子平和賞」が創設された。政府の意を汲んだ外郭団体が始めたもので、欧米の価値観ではなく、中国の価値観で世界平和に貢献した人物を顕彰するのを目的にしている。2016年には日本の村山富市元首相が選ばれたが、村山氏は「そんな賞は受けられない」と辞退した。彼の代わりに、最終的に選ばれたのがアフリカ・ジンバブエのムガベ大統領だった。受賞理由として「1980年代からジンバブエの大統領を務め、数々の困難を乗り越え、同国の政治・経済・秩序の構築に貢献し、人民に幸福をもたらした」ことを挙げた。しかし、実際の彼は30年以上「独裁者」として君臨し、強引な政治手法でハイパーインフレ(過度な物価上昇)を引き起こし、同国の経済を壊滅させた人物である。国際社会におけるイメージとかけ離れ過ぎているため、世界からは「茶番だ」「これでは孔子平和破壊賞だ」などと揶揄された。こんな具合だから、同賞は創設以来、平和の意味を解さないような人物ばかりを選んできた。ロシアのプーチン大統領も選ばれている。こうなると、まるでパロディだ。こんなことを繰り返すうちに、賞としての価値を失い、2018年に外郭団体が解散したのと同時に廃止されてしまった。皮肉にも「惜しまれることもなくやめてしまったことが惜しまれる」結果になってしまった
パロディと言えばイグ・ノーベル賞がある。「人々を笑わせ考えさせた研究」に与えられる賞である。ノーベル賞の名にちなんだジョークとして知られる。科学雑誌の編集者によって1991年に創設され、毎年選ばれる研究は人々の笑いを誘っている。日本人はこの賞の常連で、過去17年間連続で受賞している。今年受賞した日本人の研究テーマは「箸やストローに電気を流して食べ物の味を変える実験」だった。これまで日本からは、「たまごっち」、「カラオケ」、「バウリンガル(犬語翻訳機)」なども選べれている。日本人は長年世界からユーモアを解さない堅物と思われてきた面があるが、イグ・ノーベル賞がその固定観念を払拭してくれた。ちなみに、イグ・ノーベルという言葉は、否定を表す接頭語イグに英語の不名誉を表すIgnobleを組み合わせた造語である。この命名からして自分を笑い飛ばそうとする余裕が感じられる。授賞式もユニークそのものだ。受賞者たちは一本のローブにつかまり並んで入場する。受賞者のスピーチの制限時間はわずか60秒。それを過ぎると、壇上に少女が現れて「もうやめて、退屈なの」と連呼して受賞者のスピーチを打ち切らせてしまう。また、賞金はアフリカのジンバブエ共和国がかつて発行していた「10兆ジンバブエドル紙幣」である。ケタは非常に大きいものの、この通貨は超インフレの末に数年前に廃止されている。すべてがパロディ仕立てなのだ。馬鹿笑いするのも、くすくす笑うのも観る人の自由だ。イグ・ノーベル賞は毎年、本家本元のノーベル賞より1か月前の9月に発表される。落語で言えば、「真打」が登場する前の「二つ目」の役目を果たしている。すべてが私好みに仕立てられているので、毎年の発表を私は楽しみにしている。自分を笑い飛ばす精神は健康の証だ。「癪の種」などと言っていては、健康に良くない。そんなことで私は、イランと中国の政府に「自国のノーベル平和賞の受賞者を非難・投獄するのでなく、黙認することはできないのか」と聞いてみたくなる。でも、「それができるくらいなら、とっくの昔に専制主義国家などやめているよ」と言われれば、反論のしようがなくなってしまう。いずれにせよ、これ以上の繰り言は、この文章の趣旨ではないので、ここでやめることにする。(中楯健二さん、2023年11月1日)
―戦争で儲けた金をロイアル美化と存続に上手に使うマーケティング能力にはただただ驚嘆するばかりです。東風が西風を圧するようになるにはあと何百年かかることでしょうか。(野口)
20231025
=消えた「新資本主義」と「インド太平洋」=
最近のバイデンさん。血に飢えた狼みたいね。ゾッとするわ。
ウクライナ戦争につぐイスラエル戦争だからね。むべなるかな。
死の商人に突き動かされているのよね。
そういうことだよ。困ったもんだよ。
キシダさんは?
半グレだからね。どうだろう。
所信表明演説では「経済、経済、経済!」と妙に力んでいたようにみえたけど。
うーん。それにしては「新しい資本主義」を封印したね。消えちゃったよ。
官邸の主が変わったからでしょう。その程度よ。
自由で開かれた「インド太平洋」もいつのまにか「国際秩序」にすり替えられたね。一方的に。
一帯一路には勝てないと悟ったのかしら。
こんなことだから親イスラエルのG7声明から外されたんじゃないか。議長国なのに。
親ロ議員の訪ロも黙認したんでしょう。どうなるのかしら。日本は。
ゆらゆらとインド太平洋を彷徨うことは願い下げだね。
ほんとにね。(ムソウ国師さん、2023年10月25日)
――「親イスラエルのG7声明から外されたんじゃないか。議長国なのに」が本心からの結果なら考慮にたる振る舞いでは? ロシアを侵略だ占領だと批判するならイスラエルは75年前からそれをパレスチナでやっている。欧米(日本以外のG7諸国)は数千年におよぶユダヤ差別抑圧の罪をすべてナチスになすりつけてイスラエルをつくった。その二枚舌に日本は乗らないよ、という明確な意思が背景にあれば褒めてあげたいけど、アラブのアブラやロシアのガス欲しさだけだったら軍産複合体にご奉仕するバイデンさんとあんまり変わらないなぁ。足元をすくわれそう。(野口)
20231022
=日 本 の 出 番=
10月7日、イランと国境を接するアフガニスタンのヘラート州でマグニチュード6.3の大きな地震が起きた。11日現在で死者2445人、負傷者2000人超と、タリバン暫定政府が発表した。国連児童基金(ユニセフ)は11日、死者のうち90%以上が女性と子どもだったと明らかにした。保守的なアフガンでは、女性は外で働かず家事を担うことが多く、学校に行かない子どもも少なくない。そのため被害が集中したとみられている。同州の保健当局によると、犠牲となった子どものうち大半が5歳以下の未就学児だった。地震は昼前に発生し「男性は外で仕事をしていたため、多くが助かった」と指摘している。被災地には泥や岩などでできた倒壊しやすい家屋が多く、犠牲者はさらに増える見通しという。アフガン以外でも、今年に入ってモロッコ、フィージー、トルコなど世界各地で大きな地震が起きた。マグニチュード7を超える地震だけでも今年は12回起きている。まるで、地球が活動期に入ったかのようである。日本はマグニチュード6以上の地震発生では世界の約21%を占める「地震大国」である。特に、100年前の関東大震災と12年前の東日本大震災では、世界でも稀にみる甚大な被害を被った。小さな地震なら毎日のように起きている。その経験から、日本は災害予知、震源地・震度の特定、被災者救出、DNA鑑定、遺品写真修復、被害地復興などのノウハウを蓄積してきた。物的・金銭的支援ならよその国でもできるが、こうしたノウハウを提供できるのは日本をおいて他にない。その目的で設立されたのが「国際地震工学センター」である。1960年に設立され、開発途上国から研修生を毎年20名程度受け入れて、地震学・地震工学・津波防災などに関する研修を1か月から1年の期間で行っている。1960年に研修が始まり、今年3月まで105カ国から2004名の研修生を受け入れてきた。研修を終えて帰国した研修生たちは、今では大学や国立研究所などで幹部として活躍している。こうした人材とのつながりが、日本の世界地震ネットワークの構築につながっている。これは日本の大きな功績であり、財産だ。地震は予期せぬ時に、思わぬ所で起きるから、日本の出番はこれからも増えるに違いない。活動の幅を今後も広げて世界に貢献してほしいと思う。それが、これまで多くの自然災害で海外から支援を受けてきた日本の務めではないかと思う。(中楯健二さん、2023年10月22日)
――地震と言えば、最先端のテクノロジーを活用した地震防災ソリューションを提供し、世界の地震防災に貢献している白山工業という先進的な会社(https://www.hakusan.co.jp/)があります。ここの社長さんが私の卒業した東京工業大学の同窓なのでかねてから注目しています。日本の地震検知システムの構築運用に貢献しているだけでなく、地震の揺れを簡単に体験できる「地震ザブトン」というユニークな地震シミュレーターを開発しています。これは地震対策の重要性を一般の人びとに認識してもらうための地震体験装置。同社は日本発の総合的な地震対策カンパニーです。災害大国を嘆くだけでなくそれを逆手に取って世界へ進出・貢献していく白山工業のような企業がぞくぞく出てきてほしいものです。(野口)
20231019
=ガザから緊急の訴え=
私の義母の友人から、下記のメッセージが届きました。
・・・・・・・・・・・・・・・
知り合いの方のお嬢さんが国境無き医師団の一員で現在ガザ地区のエジプト国境で待機してるそうです。
そのままの文章で良いので,広めて貰えたらと頼まれたので,送信します。
・・・・・・・・・・・・・・・
いつ届くかわらないけど、今、10月15日午前10時です。
しばらく出られそうにないけど、ここでがんばります。
ガザの現状はきっとどこにも伝わっていないだろうけど、本当に地獄です。
避難民で溢れ、水もトイレも寝る場所もありません。私たちは外で寝泊まりをしてます。現地スタッフが一生懸命探してくれていますが、飲料水を見つけるのも、本当に本当に難しい状態です。
何百にんもの人が、ひとつの部屋で寝そべる事もできずに過ごしています。
トイレも何千人に一つしかなく、シャワーも浴びれず、衛生状況は最悪で、すぐに感染症が広まるでしょう。
毛布も取り合いになっています。
この現状はどこにも伝わっていないので、支援も来ません。私たちも、着の身着のままで逃げてきたので、医療行為もできません。
そんな状況でも、空爆は止まらず本当に本当に大変なことになっています。
この現実をどうかみんなに伝えてください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(青木由弥子さん、2023年10月19日)
――ヘラートの大地震とガザからイスラエルへの大攻撃が同じ日におこり、胸が張り裂けそうな気分になっています。ヘラートの大地震は避けられない天災のように見えますが、内実は粗末な住居、女性子供を家に閉じ込める暴挙という人災の面が大きいです。イスラエル・パレスチナ問題は完全人災でもともとはイスラエルのシオニズムとパレスチナの土地を奪う植民主義。パレスチナ人の中には屈辱的な妥協を受け入れイスラエル建国を認め、イスラエルの中にもパレスチナ国家との平和共存を求める勢力もいるのに、両者ともいま劣勢です。とにかく、民衆にとってどんな戦争も不正義。即刻の停止と人道支援を求めます。われわれ日本庶民としては少なくとも声をあげて国境なき医師団のような団体に寄付を寄せることだけでも実践しようと思います。医療支援スタッフとパレスチナ民衆、イスラエル民衆の命の安全を祈ります。(野口)
20231019a
=戦争の違法と合法=
バイデンさん、なにしにいったの? イスラエルに。
戦争の火付けだね。ケシカラン!
安保理の停戦決議に米国は拒否権を行使したようよ。
本音だろうね。
戦争って違法なんでしょう。国際法によれば。
そうだね。二十世紀になってからだね。第一次大戦後か。
その集大成が国連憲章二条なのね。
そして例外が自衛権の行使。五十一条か。
プーチンの特別軍事作戦は自衛権の行使なんでしょう。
そういっているね。日本のメディアはほとんど報道しないけど。
自衛戦争が常態化しているのね。
そういうことだね。
なんとかならないのかしら。
(ムソウ国師さん、2023年10月19日)
――戦争って、宣戦布告をして法律に則ってやるもんなんですね。「宣戦布告なき戦争」という概念を、43年前、アフガニスタンに行って知りました。アフガン革命をソ連が軍事支援していた時です。ムジャヒディーンを使ってアメリカやパキスタンやアラブの国々が仕掛けてきた戦争をアフガニスタン人民主党やソ連はそう主張して批判していました。真珠湾攻撃が卑劣な法律違反だという口実でアメリカは対日宣戦しました。実はベトナム戦争にアメリカが参戦したのだって宣戦布告なんかしていないんですけどね。だからロシアはウクライナと戦争なんかしていない、と主張しています。なぜならそれは「特別軍事作戦」だから。戦争や暴力を発動する人々は「自衛」とか「正義」を振りかざしますが合法非合法を決めるのは勝者。犠牲をこうむるのはいつも民衆。民衆から見れば戦争そのものは常に非合法不正義。やめさせるほかありません。(野口)
20231012
ふたつの現地からのショート画像(アフガニスタン女性支援プロジェクト【EJAAD通信】)
こんにちは。1ヶ月ほどご無沙汰しているうちに季節が入れ替わり、さわやかな秋となりましたね。標高1800mのカブールでは朝晩冷え込みはじめているようです。
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2つのショート動画
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ひとつは、先日EJAADセンターでのミーティングに集まった9人の女性たちからです。一人ひとりからのメッセージを送ってもらうよう頼んでいたのですが、届いたのは「Hello I am –」という自己紹介のみ。元々顔を出したり写真に写ったりすることに慣れていない女性たちにはこれが精一杯だったのでしょうか。
https://www.youtube.com/shorts/S5pfipOzXIo
Nazifa, Asma,Shafiga, Hera, Nigina, Samia, Husna, Rana
話しているのはリーダーのAnisaです。
もう一つの動画は、8月25日にロガール地域の村で、EJAADの運営する学校(学習塾)の子どもたちに食料を配布したときの様子です。子どもたちの元気な声を聞くと嬉しくなりますね。
(この食料配布は毎日新聞社の協力により実施しました)
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オンライン販売
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ハンドメイド通販サイトCreemaに、新しい刺繍ポーチ10点を追加しました。丁寧なミラー刺繍など、ホレボレするような作品もあります。ぜひご覧ください!(すべて1点ものです)
https://www.creema.jp/c/ejaad-afghanistan/item/onsale
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イベント案内
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*フェアトレード・カフェ@サパナ
10月20日(金)午後2時-5時
カフェ・サパナにて(豊中市本町3-3-2)
http://tifa-toyonaka.org/schedules/5086
*サパナ・マーケット
10月21日(土)10時-15時
カフェ・サパナにて(豊中市本町3-3-2)
http://tifa-toyonaka.org/schedules/4724
両日とも、Creemaに出品している刺繍作品も展示します。ぜひ手にとってご覧ください。
*SOIS International Fair
11月11日(土) 関西学院千里国際キャンパスにて(大阪府箕面市小野原西)インターナショナルスクールのエジャード・クラブの生徒たちが活動紹介やチャリティーバザーを開きます。くわしくは追ってお知らせします。
今のところ以上です。また追加がありましたらお知らせします。
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人道支援について
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10月8日にアフガニスタンのヘラート地域で大地震が頻発し、今のところ4000人以上が犠牲になったとのことです。支援先についてのお問い合わせもいただいていますが、イラン国境に近いヘラートとEJAADの拠点カブールとは東京と札幌以上に離れており、今のところ私たちが直接支援できるような情報は届いていません。サフラン農家の状況も問い合わせているところです。新しい情報が入り次第お伝えします。
頻発する地震だけでなく、アフガニスタンでは気候変動による干魃や洪水、害虫の被害などにより、国土は疲弊し、人々は痛めつけられ続けています。今回の地震でさらに国全体の貧困や食料不足が深刻化し、この冬を越せない人が増えるのではないかと心配です。
EJAADとしては、今までの繋がりを活かして、カブールおよびロガール地域の女性たち、子どもたちへの支援に重点を置こうと話し合っています。
引き続きお力添えをよろしくお願いいたします。
EJAAD JAPAN
https://ejaad.jimdofree.com/
(EJAAD JAPAN 筒井百合子さん、2023年10月12日)
――現地からのショートメッセージ、感動的です。「ハロー」のあと、自分の名前だけの挨拶ですが、それを順繰りに述べてくれるシーンは胸が熱くなります。刺繡の講習なども、EJAADの支援が着実に生きていることが分かり、感動的です。アフガンは地震や飢きんなど災害がつづいていますが、たくましく生き抜いてほしいと思います。日本も先輩として頑張りましょう。(野口)
20231014
できていたのね。反米の枢軸。
そういうことだろうね。ハマスの奇襲攻撃は。
イスラエルは油断していたのかしら。
7日はユダヤ教の祭日だね。そしてプーチンの誕生日みたいだよ。
用意周到ね。
これで中東も戦争状態になったね。
国際情勢というのはほんとに複雑ね。
欧州情勢は複雑怪奇とつぶやいて辞任した首相もいたからね。
多次元方程式を解く能力が必要なんだろうね。
そういうことね。(ムソウ国師つぶやき第9弾、2023年10月14日)
――奇襲前日の6日は第4次中東戦争50周年でもあったようです。負け続けたイスラエルとの戦争で勝利とはいえなくても「イスラエル不敗の神話」に一矢を報いた歴史を再現しようとしたのでしょうか。イスラエル建国、その年に生まれた野口は、高校生の時みた「栄光への脱出」に、国づくりのロマンを感じたものでした。キブツは新しい社会建設の実験だとも思いました。しかしその後、それは実は他人の土地や住居や権利、はては生存そのものを奪う侵略であったことを知りました。だからイスラエル建国の前に戻せという心理は理解できるのですが、いまとなってはそれは無理。パレスチナの人々もなんとかふたつの国として併存できないかを模索しつつありました。諸悪の根源は、もともとユダヤ人を差別し虐殺しつづけてきたヨーロッパ人がナチスの犯罪に驚愕し免罪符的にユダヤの民に安息の地を与えようと、シオニズムというイデオロギーを利用しパレスチナでの建国を認め、後押しし、その後に支援をつづけてきたことにあります。つまり厄介者をパレスチナの地に追いやったわけです。パレスチナ人にとってみれば、居座り強盗の建国を認めるようで絶対に承服できないでしょうが、75年もその状態が続くと武力解放は非現実的であり、世界を大混乱に陥れる危険さえあります。パレスチナ人の権利を認め独立国家として遇することは、パレスチナ人にとって大いなる妥協ではあっても、イスラエルにとっては妥協とはいえません。イスラエルはそのことを理解すべきと思います。(野口)
20231013a
=思 案 投 げ 首=
中国政府は、処理水の海洋放出が始まった8月24日、日本の海産物輸入を全面的に禁止する処置をとった。翌日には中国の食品業界に対しても、日本の海産物の調理や加工、販売を禁じた。放出後の8月26日、日本政府は福島沖の魚を検査して放射性物質の有無を分析したが、安全基準の値を超えた例はなかったと発表した。それにもかかわらず、中国では連日のニュースで「日本が核汚染水を海に垂れ流している」と盛んに取り上げ、それを信じた人々が汚染される前にとスーパーで塩を大量に買い込み、日本へ嫌がらせの電話をする騒ぎとなった。日本政府は、「科学的根拠に基づいた議論」を求めているが、中国政府はそれに耳を傾けようとはしていない。処理水問題は冷え込んでいた日中関係をさらに悪化させており、打開の糸口は見つかっていない。中国は、日本側に「汚染水を蒸気とした上で大気中への放出」を検討するよう要求したが、日本政府は「海洋放出の方が環境影響を監視しやすい」として、その要求を拒否した。世界各国は、中国とロシア、そして韓国世論の一部を除いて、国際原子力機関(IAEA)が「国際的な安全基準に合致している」とする日本の処理水放出に理解を示している。日本に強硬な態度をとる中国にも弱みがある。というのは、中国の公式資料「中国核能年鑑」で、2021年に中国の原発から放出された排水に含まれるトリチューウムの量が、17カ所の観測地点のうち13カ所で、福島第一原発からの処理水の上限を超えていることがわかったのだ。共同通信が8月8日に報じた。中国政府はそれについて自国民に一切知らせていない。中国には、かつて高速鉄道事故で車両を埋めて事故がなかったことにした前歴もある。何事も事実を隠して公にしようとしない「由(よ)らしむべし知らしむべからず.」の態度は、中国政府の悪しき習性である。それを糺(ただ)すには、IAEAが持つ世界の原発からの放射性物質の放出データの公表が必要だ。公表されれば、原発の問題点や日本の置かれている立場も明白になる。
香港の新聞は「中国政府は、経済不況への国内の不満を日本の『処理水』に向けさせようとしたが、むしろ国民の分断を深める皮肉な結果になっている」と報じている。実際、IEAEの判断を信じ処理水を気にしない中国人たちが、日本食をたべに香港に押し寄せているという。「上に政策あれば、下に対策あり」なのだ。しかし、日本も偉そうなことは言えない。かつて、安倍晋三元首相は東京オリンピック誘致の場で、福島第一原発は「アンダーコントロール」だと言い切った経緯がある。その「大言(たいげん)」に反する今回の放出問題だ。ここは中国が反発するのは当然だと考え、日本政府は謙虚な気持ちで中国に根気よく科学的根拠に基づく対話を促していく必要がある。この問題を政争の具にする愚かさだけは避けなければならない。処理水の放出は今後30年にわたる長期的な取り組みだ。日本政府は定期的なチェックを怠りなく続け、日本に不都合な事実があってもオープンに発表する誠実さが求められる。それが、不信感を募らせる相手の信頼を取り戻す最善の策であると言える。己(おのれ)が引き起こした事故を周りが納得する形で解決することほど難しいことはない。だからこそ、日本がこの問題をうまく処理すれば、よい前例として原発を抱える国々の模範となりえる。原発事故はどこの国でも起こりえる、日本だけの問題ではないのだから。
ところで、日本にとって中国の水産物輸入禁止処置は悪いことばかりなのだろうか。いや、そうとばかりは言えない。私の考えでは、いい点が三つある。その一つは、中国の漁船が日本近海で漁をしなくなることが考えられる。近年、中国の漁船団は大挙して日本近海で漁をするようになって、水資源が荒らされ、日本側の漁獲量が大きく落ち込んでいる。中国政府は「人民の健康を守る」という理由で、日本からの水産物の輸入を禁止している以上、中国漁船が日本近海で獲った魚も自国民に食べさせるわけにはいかない。それは構わないとなれば、論理的矛盾をきたし「自縄自縛(じじょうじばく)」となって、日本側に説明がつかなくなる。二番目は、中国人の魚介類の摂取が減れば価格が安くなり、日本人の口に入りやすくなる。中国人には本来生のものを食べる習慣はなかった。常に火を通すことが中国料理の基本である。それが、日本料理の普及で、中国人は生魚のうまさを知ってしまったのだ。しかし、政府の政策によって日本からの水産物が禁止されたわけだから、いくら好きでも食べるわけにはいかない。処理水の放流は今後30年続く。その間は、獲っても商売にならなければ、中国漁船は日本近海に近寄らず、海洋資源も守られる。三番目は、尖閣諸島に接近する中国漁船が少なくなれば、監視する海上保安庁の負担も大幅に軽減される。こんなことを言えば、「話を単純化するな」「冗談もほどほどにしろ」と叱られそうだが、物事には「表」と「裏」があり、こうした側面も考えられるのではないかと思って書いた次第である。少々の皮肉は私の好みなのでご勘弁願いたい。ところで、今回の中国の輸入禁止措置には、経済不況で国民の間にたまっている政府に対する不満をガス抜きする意図もあると言われている。ところが、その不満の矛先が自分たちに跳ね返ってくると中国政府が察知すれば、輸入禁止を撤回することも考えられる。中国はご都合主義の国だから十分あり得る。そうなったとき、中国はどんな口実を設けて振り上げた拳を下ろすのだろうか。それには、これまで主張してきた「核汚染水」を、「人体に悪影響を及ぼさない処理水」であるとの認識を新たに示さなければならない。弁証法でいう「正・反・合」の論理を中国政府はどう組み立てるのだろうか。今、中国はどうしたものかと「思案投げ首」をしている最中に違いない。はたしてどうなるか、今後の成り行きを興味を持って見守ることにしよう。(中楯健二さん、2023年10月13日)
――「安心」と「安全」は違うということですね。「安全基準」は科学的根拠に基づいて一定の基準値を設けることで「これを安全とする」と決めることができます。しかし「安心」は、「心」という文字があるように、「気持ち」の問題です。心配性のひとは基準値をゼロにしても「気持ちわるーい」として「安心」しないかもしれません。だから「安心基準」なんて決めることはできません。つまり、自分の体内から出たものには鼻をつまんで耐えられるかもしれないけど他人の体内から出たものは見るのもいや、という心理とも相通じます。つまり、相手に「安心」してもらうには、普段の信頼関係がなければいくら「科学的基準」と掲げても説得することなどできなのです。相手が中国だけとも限りません。日本国民に対しても同じです。政府は金銭解決で黙らせるのでしょう。根本的には政府が信用されていないところが問題だと思います。(野口)
20231013
=天使の日の子供の絵=
いつも心して拝見しています。
10月4日は天使の日。
絵を描いたのでお送りします。
最近、既存の詩ではなく自分の言葉に
イラストをつけるようになりました。
添付します。
――「すてきな絵、ありがとうございます。テン・シの日ってあったんですね。知らなかったです。ところで、右利きは夢を見ないんでしょうか?」と質問したら、「なんのことはない。私が左利きなだけです。ただ、イスラム圏では左は『不浄の手』と言われまして、それに引っ掛けました。『私みたいな左利き(社会から疎まれる存在)でも『夢』を見るし『夢』だって平等に語ります。と、いう解釈かな?」と返事をいただきました。なるほど、右利きの僕はいままで自覚していませんでしたが、サウスポーに負けずおおいに夢をみることにします。(野口)
20231006
=自由で開かれたインド太平洋=
米国は下院議長の解任ね。史上初みたいよ。
うーん。日米ともに議会の権威失墜だね。議会制の終焉の兆しじゃないか。
そうよね。議会制民主主義というのか代表民主制の時代が終わるのね。
あの独裁者は高笑いしているのだろうな。悔しいけど。
このスローガンも終わりね。
日米共有の戦略だったけどね。
そもそも「自由」というものに地理的概念を結びつけるのだからいい加減よね。
それに「開かれた」だね。あの大著『開かれた社会とその敵』にヒントを得たんじゃないか。
あそこのプラトン理解には問題があるんでしょう。
まー。政治的借用だからね。中国の海洋進出を抑え込むための。
結局、大東亜共栄圏と同じ運命ね。
うーん。コロナに完敗してウクライナでも敗戦か。日本は。
イヤナ感じ。早く方向転換しないと。
そうだね。(ムソウ国師つぶやき第八弾、2023年10月6日)
――アメリカ議会がモタモタとしている間にウクライナの膠着状態は固定化し(変な表現ですが)、イスラエルはガザと交戦状態に陥り、世界はいっときも気を許せません。そのうえ、ヘラートでは大地震が起きて数千人規模の死傷者がでたもよう。世界はどんどん悪くなっていくような気がするので、<視点>で『ファクトフルネス』について書いてみました。嘆くばかりでなく、世界は変えられるんだという確信をいただきました。(野口)
20231002
=気象に手を加える=
「20世紀最大の環境破壊」と言われているのがアラル海の縮小だと言う。カザフスタンとウズベキスタンにまたがる、世界第4位のアラル海がわずか半世紀で10分の1にまで干上がり、その原因が中央アジアを2千キロ以上流れてアラル海に注ぎ込む2本の大河の水を、無計画に使ったためだという。1960年からの約50年間で灌漑農業用地が1.8倍に増え、逆にアラル海にそそぐ水量が5分の1以下に減ってしまったのだ。農業用地に植えられた綿花は、軍事産業に使われる貴重な戦略物資ということで、灌漑用に水が優先的に回され、アラル海に流れ込む水の量が減って漁業が立ち行かなくなってしまった。これはバランス感覚を失った人間による自然破壊と言えるのではないだろうか。気候変動が進むなか、それに似たことが、他の面でも起きている。地球温暖化に対処するために、気候現象を人工的に操作しようという研究が世界的に進んでいるという。その一つが、「人工降雨」の研究だ。その仕組みは、飛行機で雲の上にドライアイスなどの小さな粉をまき、水分を集めた粉を核とする氷を作り落下させると、氷は地上で雨や雪に変わる。すでに、欧米や中東など50カ国以上で研究が行われている。日本も、塩の微粒子をヘリコプターで雲に撒き、雨の元になる水滴を成長させる実験をしている。世界で人工降雨に一番力を入れているのが、観測史上最悪の熱波に見舞われている中国だ。中でも最も深刻な打撃を受けているのが中部と南部を流れる長江流域だ。その地域は、中国最大の穀倉地帯である。その実験の先鞭をつけたのが四川省で、例年に比べ50%以上も降水量が減った昨年8月に、大型ドローン2機を使ってヨウ化銀を雨雲の中に散布した。ところが、「恵みの雨」は降ったが、皮肉なことに今度は連日の豪雨で洪水が発生し、自然は人間の思い通りにならないことを証明した。国連の予測によると、2025年までに世界人口の3分の2が水不足に陥る危険性があるという。そのため、人工降雨技術はますます注目の的になっている。しかし、この技術はトータルの降水量を変えることはできないことから、ある地域に人工的に雨を降らせると、それによって周辺地域で降水量が減るという問題が発生する。実際、中国の大規模な気象制御計画にインドが反発し、イランはイスラエルの人工降雨計画に対して「雨雲を盗んでいる」と非難した。日本も近い将来、中国非難の輪に加わることになるかも知れない。
「もう一つの試みは、「海上の雲の白色化」と呼ばれるプロジェクトだ。米国ワシントン大学とゼロックスのパロアルト研究所が進めている。ノズルの先から噴き出す白い霧を使って地球温暖化の予防をしようとするもので、地上20キロほどの成層圏に微粒子をまき、太陽光を反射して気温上昇を食い止めようとする構想だ。これは英国の研究者が初めて1990年代に発想し、提唱した理論だという。火山の噴火後に放出される微粒子で気温が下がるのと同じ状況を作り出す技術だ。要するに、地球に「日傘」をさす効果を狙っているのだ。21世紀に入り、世界で異常気象が多発しているが、その共通の原因は偏西風 (北半球の上空を西から東へ吹くジェット気流) の蛇行だ。高気圧や低気圧の移動に大きな影響を与える偏西風が大きく蛇行することで世界各地に異常気象が発生している。偏西風の蛇行の原因は解明されていないが、中国の気候改変技術が影響している可能性があると指摘されている。その導入の規模があまりにも巨大だからだ。中国政府は2012年から大量の資金を投入して気候改変プログラムの開発に取り組み、「2025年までに対象地域を550万平方キロメートルに拡大する」との方針を明らかにしている。550万平方キメートルという規模は中国の国土面積の5割以上に当たる。こうした人間による気象介入について、気候や宇宙の専門家ら約6万人の会員を抱えるアメリカ地球物理学連合(AGU)は、昨年6月「緊急を要する事態」だとして、倫理面での議論を促し、「危険性への理解が不十分なまま技術を導入する動き」に最大限の懸念を示した。
それにしても、大変な時代になったものである。これまで、こうした気候改変プログラムはマスコミであまり議論されたことがなかっただけに驚きを禁じ得ない。地球温暖化が背景にあるとは言え、自然のバランスを崩す恐れのある気象現象にまで、人間が人工的に介入するとは素人考えでも恐ろしい。異常気象の根本原因が人間の営みにあることを考えれば、まず最初に取り組むべきは身の回りの生活環境の改善ではないだろうか。それなくしていきなり「人工降雨」や「雲作り」に向かうのは、神の領域を犯す「禁じ手」だと言わざるを得ない。自分の興味の対象をどこまでも追求しようとする習性を持つ研究者は、外部の批判に対して謙虚に耳を傾けなければならない。科学は暴走することがあるからだ。我々はすでに「核」という凶器を持っている。それも人類を30回以上滅亡させることができるだけの量を保有している。日本はその被害国である。いま起きているウクライナ戦争でも、それを脅しの対象にしている「人物」がロシアを指揮している。人間の無謀な行動に自然が牙をむいて怒れば、人間などひとたまりもない。それだけに、気象への介入は人類に不幸をもたらす危険性をはらんでいることを十分肝に銘じるべきである。(中楯健二さん、2023年10月2日)
――「世界の声」コーナーに「クオシュ・テパ運河が中央アジアにもたらすもの」を掲載しました。そのあと、友人の映画監督・藤本幸久さんのプロデュースで制作準備が進んでいる『地球規模の気候変動と闘う世界の先住民と先住権』の上映およびトークショーに参加してきました。こちらの方は、白人入植者による土地剥奪と居住権抑圧、地球温暖化という二重三重の困難のもとで苦闘するアメリカカナダの太平洋岸住民を描こうとするものでした。プロデューサーと監督のお話を聞くうちに、この問題はアフガニスタン、北海道(アイヌ)、琉球弧に共通するテーマだということに気づきました。『ウエッブ・アフガン』のテーマが今一つ明らかになりました。中楯さん、ありがとうございます。(野口)
20230930
=複合的危機=
議長辞任でヤット国会召集。ヤレヤレ。
便利な言葉ね。ある意味。
うん。そうだね。原因が複数でも、結果として発生した危機が複数でもいいんだね。
それで最近の国際会議で多用されているみたい。
「連携した対応が必要」と続くんだよね。
疫病、戦争、飢饉、災害などが継起する現代の様相をそれなりに捉えているんだろうな。
それだと旧約の預言の書、新約の黙示録の叙述の方が真相に近いんじゃないの。
とは思うけど。政治家だからね。
財界の方もそうみたい。
そうなんだ。(ムソウ国師つぶやき第7弾、2023年9月30日)
――「細田衆議院議長 体調不良で辞任の意向」。テレビや新聞が一斉に報じましたね。旧統一教会との関係で野党からの追及が続き、セクハラ疑惑もあり、さらには今年7月からの入退院。ご病気は気の毒ですが、国を代表する公職にある方、きちんと説明をして国民に範を示さなくちゃ。「複合的危機」ねえ。ジャニーズ事件でみられるように自分の過去の行為に知らんぷりして蓋をして今度は批判の先鋒にたつマスコミも最大の「危機」のひとつだね、確実に。・・・(野口)
20230926
=『同郷同年』のご紹介、感謝=
通信をいつもありがとうございます。
『同郷同年』のこともご紹介いただき、ありがとうございます。
10月4~9日に東京の阿佐ヶ谷で上演する演劇『同郷同年』のことが朝日新聞のデジタル版に公開されました。
全文を読むことができます。
https://www.asahi.com/articles/ASR9Q7458R9PPTIL016.html?fbclid=IwAR0WdCaOZT-JnEIfFoipm2XnHFBkK_O7JoRABWcB1SvgKAe2RHCBAwhb06o
東京新聞にも掲載されました。こちらも全文を読むことができます。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/278742
もし次号の通信に間に合うようでしたら、掲載していただけるとうれしいです。(くるみざわさん、2023年9月26日)
――『アフガンニュースメール』では、みなさまの情報交換の場になればとの想いから「伝言板」をつくりました。まだ手探り段階ですが、お役に立てるよう機能向上を図ります。今後ともご利用、ご意見をよろしくお願いいたします。(野口)
20230922
=人間の尊厳=
一瞬耳を疑ったわ。あの人の口から聞くとは。
だよね。口にする資格があるのか。
でしょう。亡国政治家が。
天につばするとはこのことだろう。
起草した外務官僚が国連憲章前文を眺めていて目にとびこんだのでしょうね。
そして支持率低迷にあえぐ首相がとびついたんだろう。
演説全体の基調ともそぐわないわ。
美辞麗句としてしか使っていないからね。
言葉の意味を理解しようとはしてないのよね。(ムソウ国師つぶやき第6弾、2023年9月22日)
――国連総会での演説ですね。常任理事国が国連憲章を踏みにじる事態。これまで、ロシアだけでなくアメリカもやってきたこと(有志連合なる口実を使ってはいたが)。しかし、核恫喝で領土拡張を図る、というのはまだどの国もやっていない。これを許せば国連の建前さえ崩壊します。建前の擁護が大切な局面ですがA国の言いなりのJ国が建前を述べても感動されないですね。グローバルサウスの国の中にはかつてのR国に非白人国として初めて勝利したJ国に喝采を贈ったんですが、その財産も完全に使い果たしてしまいました。ちなみに、アジアで白人国を打ち破ったのはアフガニスタンとJ国だけだ、とアフガン人はのべてJ国を尊敬していました。ターリバーンも金づるとして優遇しているようですが・・・(野口)
20230915
= <詩>暗闇に咲く花 =
素晴らしい詩を読ませて頂きました。
女性をタリバンが
ここまで虐げるのは、女性が本来、
「強くてたくましい」からでしょう。
とても男性には「出産」の痛みは
耐えれないと聞きましたし
子供のためには、時には命をも投げ出す。
小熊秀雄さんの
「女の強さを愛している」を
思い出しました。
ではよい一日をお過ごしください。
(日野あかねさん、2023年9月15日)
――お読みいただき、ありがとうございます。また、お褒め頂き、ありがとうございます。詩を書くのは久しぶりですが、皆さんの熱意にあおられて、うかうかしていてはいられない気持ちが募っています。今後とも応援してください。(野口)
20230916
=内閣改造・党役員人事=
「変化を力に」とか「明日は今日よりも良くなる」とか仰ってるみたいよ。
よくいうよね。骨格は維持しておきながら。
そうよね。政策も人気もないから人事をいじくって政権浮揚という腹でしょう。
そこで五人官女とドリル優子の登場ということだろうね。
結局あてがはずれて横ばいみたいだけど、この五人はどうなの。
うーん。外務の陽子だろうね。なにせオウムの死刑執行という実績があるからね。
それは法務でしょう。外務でも通用するのかな。
肝はすわっているんだろうね。
時あたかも隣国の独裁者二人が宇宙基地で軍事協力を約束したばかりね。
みものだね。(ムソウ国師つぶやき第5弾、2023年9月16日)
――支持率があがらないもので、マスコミはやれ解散だ再度の内閣改造だ、いやそれは無理だとチーチクパーチクやってます。この国をどうするのかの基本路線がさだまらないまま流されて行ってますが、その先はどうなるのでしょう。暗澹たるものがあります。(野口)
20230914
=平和への願い=
最近、たまたまNHKの朝のニュースで、ウクライナの女性が平和を願って詠んだ俳句が、日本の俳人たちの協力を得て、日本語に翻訳出版されたことを知った。その女性はウラジスラバ・シモノバさん(24)といい、14歳の時に俳句と出会い、ロシアによる軍事進攻が始まってからは、避難した地下壕で平和を願って俳句を詠み続けてきたという。地下シェルターで遊ぶ子どもらを詠んだ一句に、「地下壕に 紙飛行機や 子らの春」がある。個人的な趣味であっても戦争を嫌悪し平和を訴え続ければ、アフガニスタンのソマイア・ラミシュさんが主導する、タリバンに対する芸術弾圧抗議活動につながる意味を持つ。協力した俳人の黛まどかさんは、「俳句は世界でいちばん短い文学です。でも、小さな詩が大きなかたまりになり、そして大きな言霊になって、争いを止める一助になればいいと思います」と語っている。こうした文化的な活動支援は「平和憲法」を持つ日本にこそ相応しいと言える。日本は企業が資金を出して文化や芸術を支援するメセナ活動も盛んだ。折しも、資生堂名誉会長で「企業メセナ協議会」の会長を務めた、福原義春氏が先日亡くなった。こうした精神を引き継いで日本が「ペンは剣よりも強し」を実際の活動で実証して見せれば、世界の共感を得られるのではないだろうか。ところが、最近の日本政府と言えば、北朝鮮の基地への先制攻撃とか、ウクライナへの殺傷能力のある武器の輸出などといったきな臭い話ばかりだ。米国との軍事同盟強化が進めば進むほど、日本は米国に引きずられて好戦的な国に変貌していく。まるで、悪い友達と付き合って暴走族に引きずり込まれていくような感じがする。政府が腕力に頼ろうとすればするほど、民間はその逆をいかなければならない。日本は「万葉集」という世界最古ともいえる歌集を生んだ国だ。日本人は伝統的に優れた詩的感性を持っている。それを生かさない手はない。アフガンの「詩の檻はない」への支援活動といい、今回のウクライナの話といい、あたかも先人から「日本よ! 文化支援活動で世界に貢献せよ」と発破をかけられたような気がする。(中楯健二さん、2023年9月14日)
――『詩の檻はない』には一句、俳句作品が掲載されました。たとえ一句とはいえ、日本の代表的な文学表現である俳句によるアフガン女性へのエールが掲載されたのはとても良かったと思っています。ひとりでも多くに、『詩の檻はない』を手にしていただきたいと願っています。(野口)
20230909
=映画「福田村事件」、見ました=
「日野あかねさんがおっしゃる通り、ソマイアさんと中村哲さんは「戦う天使」ですね。
中村哲氏が、「九条があるからアフガニスタンで活動できる」「武器より命」と説かれた意味を私たちはよく嚙みしめるべきです。
先日、映画「福田村事件」を見ました。
日清日露戦争で戦争を美化し、軍人を英雄視する社会。アジア人を殺戮することが英雄になる時代。
朝鮮を侵略支配し、その独立抵抗運動を弾圧する狂気と恐怖を底流として福田村事件が起きたと分かりやすく的確に描いていました。殺害された人々は被差別部落民の薬売り旅団で、水平社運動も勃興していました。
政府が流言蜚語の元凶だとしても、ふつうの人々が集団として虐殺にのめり込むのは、現在の「敵基地攻撃能力」を容認して軍拡に突き進むわたしたちと似ているでしょう。(一読者さん、2023年9月9日」
――第2次世界大戦後も世界各地で戦争はつづいていたわけで、日本だけだ「もうひとつの戦前」などと平和ボケした感慨にはふけりたくありませんが、さらに新しい戦争が近くで画策されていることは間違いありません。映画人も頑張っています。われわれも感性を研ぎ澄まして戦争に向かわない世論作りに尽力すべきですね。(野口)
20230905
= 『今このとき九条を』東京でも集会 =
昨年、「九条の会・詩人の輪」が刊行したアンソロジー詩集『今このとき九条を』の出版記念の集いが、9月17日(日)午後1:30~東京都江戸川区立タワーホール船堀で開催されます。『今このとき九条を』は、昨年8月、オール東大阪主催の「平和祈念のつどい・東大阪」でも朗読会をしましたので、ご記憶の方もおられるとおもいます。
17日の集いのメインプログラムは望月衣塑子さんの講演、第2部はアンソロジー詩集に参加した詩人たちによる詩朗読があります。
私も拙詩「平和の条」を朗読しに日帰り出張で参加します。私の下手くそな朗読はさておき、九条こそがこの国の平和、世界の平和を保つ指針であるということの意味を、自らの胸に切実に抱く詩人たちが集まりますのでご注目ください。
ご都合よろしければ、みなさんもぜひ、九条の会・詩人の輪にご参加ください。関東圏のみなさんと再会できることを楽しみにしております。(丁章さん、2023年9月5日)
――日程が差し迫っていますが、まだ間に合います。ご都合のつく方はぜひご参加ください。詳細はここをクリック。(野口)
20230908
アフガニスタン女性支援プロジェクト【EJAAD通信】
猛暑がいつまでも続き、また台風も近づいてきたり、落ち着かない日々ですね。
気候変動により世界中で災害が発生していますが、特にアフガニスタンでは干ばつや洪
水が繰り返され、農業ができなくなるなど壊滅的な影響を受けているとのこと。資源エ
ネルギーをほんのわずかしか使っていない人々が地球温暖化の犠牲になっているとは・
・・
食糧不足もますます深刻化しており、ほんとうに心が痛みます。
タリバン復権2年 深刻な食糧不足(NHK WEB)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230816/k10014163681000.html
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お知らせ
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このたび毎日新聞社から協力いただき、村の子どもたちに食料配布を行いました。
また、EARCOSからの助成金により、女性たちにミシンとアイロンを配布しました。
ブログにて報告していますのでご覧ください。
https://ejaad.jimdofree.com/blog-%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0/
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展示・イベント情報
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*「サパナ・マーケット」出2
9月16日(土)10時?15時 カフェ・サパナにて(大阪府豊中市本町3-3-2)
http://tifa-toyonaka.org/
*「ピンクリボン・フェスティバル」 チャリティマルシェ出店
9月18日(土)10:30?18:00 大阪・ 吹田メイシアター 1F 展示室にて
https://pinkribbonfestival.jp/
*SENTRAL STORE(セントラルストア)さんに出店(大阪・阿波座)
9月28日(木)?10月4日(水)営業時間はご確認ください
https://www.instagram.com/sentral_store_jp/
EJAADのインスタもご覧ください
https://www.instagram.com/ejaad_japan/
*国立民族学博物館(みんぱく)ミュージアムショップにて刺繍作品(ポーチとブレス
レット)を常時販売しています。世界の民芸品が並ぶ楽しいショップです。ぜひお立ち
寄りください。
https://www.minpaku.ac.jp/
_____________
オンラインショップのご案内
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現在、Creemaにて刺繍ポーチやブレスレットなど13点を出品しています。
https://www.creema.jp/c/ejaad-afghanistan/item/onsale
*アフガニスタンから届いた高品質のサフランはいかがですか?
美しい缶入りの販売もスタートしました。この機会にぜひお試しください!気軽に使え
るレシピも同封してお送りします。
ご注文はホームページの「お問い合わせ」より。
EJAADでは、刺繍を通じた女性支援と並行して、今後も食料配布やヘルスサポートなど
の人道的支援活動にも力を入れて行く予定です。引き続きよろしくお願いいたします。
(EJAAD JAPAN 筒井百合子さん、2023年9月8日)
――いつも精力的な活動、頭が下がります。現地アフガニスタンでひとつひとつアフガンの女性手作りの作品を手にすると感慨が伝わってきます。境遇はあまりにも大きく違いますが日本とアフガニスタンはひとつだなと感じます。(野口)
20230904
=ソマイアさんと中村医師は「戦う天使」=
8月24日旭川で「詩の檻はない」刊行お祝い会が行われました。
わたしの読み上げた中村哲医師の詩の言葉はブログではなく2019年の9月西日本新聞国際面に掲載されたものでした。
この西日本新聞は中村さんの故郷が福岡ということもあり、定期的に寄稿していたようです。
本当に偶然とはいえ、私もよく見つけたなあと感心します。
でもこの偶然はソマイヤさんの呼びかけの詩集「詩の檻はない」刊行と中村医師のドキュメンタリー映画が同時期だったことも幸いしています。今回のイベントは「ソマイヤさんの運動」と視野が狭くなっていたところを地元の新聞が中村哲さんの映画について大きく取り上げていた。
そこで、何か中村医師と詩人とに共通点はないものか、と検索していて今回の一文を見つけました。
それも、亡くなる前の最後の寄稿文の中に。
ナイチンゲールの格言に「天使とは美しい花をまきちらすものではなく苦悩しているものの為に戦う存在である」というのがあります。ソマイヤさんと中村医師は行っていることは違うけれど、お二人とも「戦う天使」なのだと、実感しました。
共にゴールは同じ。
彼等の意志をついで、今後もアフガンの動向を見守ろうと思います。
今回は記事に取り上げて頂きありがとうございました。(日野あかねさん、2023年9月4日)
――9月1日にいただいた中楯健二さんの「声」では、中村さんのメッセージが「彼岸」から送られてきた、と書かれていましたが、日野さんが積極的に「引き寄せた」のですね。私のところには何人もから中村さんらの偉業を映した映画「荒野に希望の灯をともす」を観たよ、という連絡をいただいています。アフガニスタンの人々に言わせると、カーブルも昔は緑のオアシスだったといいます。水と緑と空気、命の源がアフガニスタンに戻る日を見守りたいと思います。(野口)
20230901
= 心に火をつけた旅=
8月24日に旭川で開かれた「詩の檻はない」の出版記念イベントに参加した野口さんの報告を読みました。ロッテルダムとオンラインで結んだイベントは大盛況だったようで大変うれしく思います。野口さんのリズムカルで熱のこもった文章からは、集まった人たちの「意気込み」と「熱い想い」が伝わってきました。アフガニスタンの詩人、ソマイア・ラミシュさんがタリバンによる芸術活動弾圧の不当さを訴えたことで始まった、小さな運動が瞬く間に、世界に広がりを見せている様子は慶賀にたえません。彼女が投じた一石が波紋を描き広がっていく様は、「野火」にも似た勢いを感じます。自分の発した「一声(いっせい)」が幾重にもなって世界にこだまする様子は、ラミシュさんにとって大きな喜びであるに違いありません。始まりはささいなことでも、一人ひとりの想いが重なれば相乗効果が生まれ、大きな力になることを証明しています。日本人の個々の詩が文集になって外国語に翻訳され、出版されることにも大きな意義を感じます。国際協力の象徴ととらえることができるからです。こうした成果は、野口さんや柴田望さんをはじめとする、関係者一同の努力と協力の賜物と言えます。
それにしても、中村哲さんが亡くなる直前に書き残した詩文がこの日に合わせたかのように見つかるとは、何とも不思議なめぐり合わせですね。それも驚くことに、中村さんの詩はラミシュさんの「詩への思い」を汲み取って詠んだような内容になっています。偶然とはとても思えません。まるで、中村さんが「彼岸」からエールを送ってくれているかのようです。元国会議員の杉村文蔵氏が始めたという「旭川はれて屋台村」の話も面白く読みました。「敷金も権利金も要らない、誰でもが気軽に自分のお店をもてる」というのはなかなか思いつかないユニークな発想です。シャッター街が増える地方の活性化に向けた手本になるのではないでしょうか。元気な地元住民が生み出す「旭川パワー」に感銘を受けたという野口さんの気持ちもわかるよう気がします。暑い中、東京から駆け付けた甲斐がありましたね。新しい出会いがあり、旭川の「チャレンジ精神」にも触れる機会になったようですから、野口さんには実りある旅だったのではないでしょうか。心をいやす旅はあっても、心に火をつける旅はそうそうあるものではありませんから、野口さんは稀なる経験をしたことになります。ご苦労様でした。アフガン以外にも世界には中ロをはじめミャンマーやイラン、シリアなど独裁政治の下で抑圧されている人たちが多くおります。その数は増えることはあっても減ることは考えられません。そうした人たちへの思いも込めて、この詩による抗議運動が広がっていくことを願わずにいられません。(中楯健二さん、2023年9月1日)
――偶然とか奇縁とは恐ろしいものですね。かくも見事に中村医師の志が「降臨」したものです。中村さんの故郷福岡(九州)と、旭川(北海道)、ふたつの地方からアフガニスタンにつながり、世界に向けて善意の志が広がっている現実にも勇気をもらいました。地方が元気になれば日本もまだまだ、世界とつながって元気になると確信しました。(野口)
20230903
=詩集『詩の檻はない』と映画『福田村事件』=
こんばんは! 先ほど、AMAZONで詩集『詩の檻はない』を注文しました。
ターリバーンは何故、詩を作ることをやめさせたいのでしょうね。たとえ、やめさせても 人の心の奥に仕舞い込んだ気持ちは変えることは出来ないですよね。
不思議です。却って、詩をたくさん書かせていたほうが 本心が吐露出来てガス抜きになっていいのでは??って思うんですけど。
女性を動物以下にしたいのでしょうか??不思議ですねえ~~
人の心に渦巻く不満やうっぷんを吐き出させないと、病気にもなるし、相手の心が分からないと対応する男性達も怖いと思うのですけどね・・・。そういう次元の話じゃないのでしょうね。
アフガニスタンのことは、本当にいつになったら 平和で暮らしやすい国になるのかと気に掛かります。中村哲先生の事も。あのような亡くなり方が残念でしかたありません。ウクライナもアフガンと同じく 米ソの代理戦争状態の様!!もう地球のことを考えたら戦争をしている場合じゃないのですけどね。
ところで、映画『福田村事件』ですが、先日、他の映画を観るためにミニシアターへ行ったら、宣伝チラシが置かれていました。関東大震災の後の騒動は多少は聞き及んでいますが、福田村事件というのは、知らなかったです。ノンフィクションとのことなので チラシを読んで余計にビックリ! 衝撃と戦慄でした。
このような映画は、新聞で紹介もされないですね。もっと話題になってもいいと思いました。(M.Iさん、2023年9月3日)
――詩集のお買い上げ、ありがとうございます。売り上げは亡命アフガン人の活動にカンパされます。詩を書き、詩集を買い、読み、まわりに広げる行為自体が歴史を前に進める行為だと信じましょう。映画『福田村事件』は僕も知りませんでした。関東大震災100年を期してこのような映画が製作され上映されることはとても良いことですね。私も必ず観に行きます。ご教示ありがとうございました。(野口)
20230904a
=読者の方がたからの寸感集=
(残暑見舞いの挨拶をかねた読者の方がたとのやり取りの中で、ほかの方にも読んでいただきたくなった貴重な寸感をリストアップさせていただきます。)
=============
『詩の檻はない』の言葉のひとつひとつの意味と価値は分かりませんが、たくさんの人達が、多くの機会に言葉を発するのは圧倒的なインパクトがあります。これからも期待しております。
=============
アフガンも、なかなか、根っ子が変わっていけないようで、現地の心ある人たちや支援の人たちのご苦労は、大変なものだろうと思います。
一般論ですが(日本の国内に起こっていることでさえ)、ミクロになればなるほど、現地の情報が一次情報として確認しきれない性でしょうか、生の事実に迫りきれず、 靴の裏から足の裏の掻くような感じで、フラストが溜まります。
情報は辛抱して蓄積していかなければ、確度は上がりません。それゆえ、先輩諸氏の 蓄積は、重要な基盤になります。
世の中、良い方向に変化していきつつあると期待する一方で、先鋭化し分断が進んでいきつつある、という面も感じます。
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2~3日前ぼんやりテレビをみていた。
ウクライナの詩人が爆撃で変わり果てた街を歩き市民に声をかけ話を聴いていていた。戦争によって言葉が変わることに気づいた、例えば、Bath くつろいで入浴という意味だが今は怯えて身を隠す場所。言葉は不変ではないが、戦争はわずか1年半で言葉の意味まで変えてしまう。
アフガニスタンは2年、14~5歳の女の子は学びの道を絶たれどうしているのだろう。
日本のトップは「寄り添う」という言葉を意味も分からず多用している。
農家の人が今畑に季節の作物の種をまいても土の温度が高いから発芽しないで枯れてしまうと言う。
気候変動は季節を変え始めた。緊張感をもって暮らさないと大きな出来事が気付かないまま通り過ぎてゆく。しかし暑い。
==================
適当に思い出しましょう
エッフェルネーチャん 万歳万歳万々歳
競馬場のVIP席に行けるように議員さんを目指しましょう
中小書店振興に名を借りた自治体図書館新本購入抑制で
思想統制を目指しましょう
自治体図書館を議員様方がどれだけ利用されていらっしゃるのか
忘れないように時々?
=====================
丁度今朝まで、難民支援などで活躍されていた犬養道子氏の著作を読み返していました。
弱者をどのように支援していくか思い返ししていたところです。
=======================
先般からのアフガンの書物(『詩の檻はない』)も先週に購入いたしましたが、現状のアフガン情勢と書の詩文も含めて如何ともしがたい思いにさせられます。
まだまだ、今年は残暑が異様に続くようですので、体調を崩さぬように健康維持し秋の涼しさを満喫できるようにしたいもんです。
===========================
ムソウ国師のつぶやき第四弾。
これでいいのよね。
うん。一万尺じゃないからね。
ううん。そうじゃなくて汚染水という国もあるじゃない。
あろうことか日本の大臣の口からも飛び出したよね。
放射能汚染というか核汚染水からALpS(多核種除去設備)で放射性物質を分離除去したのだから処理水と呼ぶべきでしょう。
そうだね。ただトリチウム、三重水素は困難みたいだね。
だから基準値以下にしているのよね。
だね。それで安全安心。中国は分かっているんだよ。反日感情をあおるための政治的悪用だね。
あの大臣は誤用。
うん。困ったものだよ。
御用ね。
=======================
20230830
=アフリカから研修生を受け入れました=
ご無沙汰しております。異常な高温が続き雨も局地的で少なく、農作物も大幅な減収になっているようで、 大きな損失が出そうです。アフガニスタン問題に取り組んでおられるとは、困難も多いことだと思います。タリバンは国を治めた経験もなく、宗教が何をするにも障害になるようで困難さは想像を絶します。
私は、「一般社団法人世界環境改善連合(WEO)」という団体で、脱炭素社会の実現、自然エネルギーの拡大、環境問題の子供たちへの教育、無農薬農業の推進等の活動と勉強会を進めています。そのNPOの理事長を仰せつかっております。
先週の月曜日から5日間、アフリカからの研修生を5人受け入れ、ソーラシェアリング(農地の上にソーラーパネルを設置)の研修を JICAの要請を受入れ、実施してきました。
研修生はソマリア、マリ、ソロモン、グアテマラ、ルワンダからそれぞれ 一人ずつ5人でした。それぞれ、自国のために真剣に取り組んでおり、素晴らしい連中でした。アフリカに多少関わっておりますが、特に農業生産力を高める必要と収穫量を高めて国内消費を上回る余剰を生み出し、国内でそれを工業化する必要があるかと考えています。
他国から援助のことばでほとんどを吸い上げる現状には怒りを感じるほどです。
アフガニスタンは世界で一番難しい問題を抱えている国だと認識しておりますがどうかご自愛頂きご活躍をお祈りしております。
(石川勝敏さん、2023年8月30日)
――丁寧なごあいさつ、ありがとうございます。アフリカから研修生を受け入れ、技術移転の支援事業をなさっていること、頭が下がります。私たちもアフガンからの避難民に日本語習得や生活支援をしようと準備しておりますがすでに成果をあげておられる石川様のあとに続きたいと思います。今後ともよろしくご指導いただけると幸いです。(野口)
20230827
=杉村太蔵氏の生きざまを教えていただき感謝=
■見ると聞くとは大違い~旭川に行って知ったチャレンジ精神~
⇒https://webafghan.jp/siten074/
読ませて頂きました。
何と言っても、元衆議院議員杉村太蔵氏の生きざまを教えて頂いたことがありがた
かったです。マスゴミは小泉チルドレンという馬鹿にした扱いしかしませんが、どっこい、日本の立て直しに邁進する偉人なんですね。
25日配信が遅れていると感じてましたが、旭川取材を終えて26日未明の配信にこぎつけて頂き感謝です。
ロシアはブリゴジン暗殺で反プーチンの動きが急です。この戦争に勝者はなく、ロシア帝国もDSの衰退への道、まっしぐらです。↑を踏まえて、半年後のアフガンがどのようの変化、改善されているかを確認するのが楽しみです。(石原和憲さん、2023年8月27日)
――杉村太蔵氏の件は私も旭川に行って知りました。正直な人だったんだな、と感心しました。わたしも独立心のある若者の支援をしたいと思っていますが、彼ほどの知恵と決断力がありませんでした。脱帽です。(野口)
20230820
=岸田・バイデン・尹会談に想う=
うん。日米韓か。看過できないよね。
軍事同盟でしょう。そして核共有を目的にしてるんじゃないの。
うーむ。それだけ北の核ミサイルがのっぴきならない状況になっているということだろうな。
そうよね。「緊急時の情報共有」というのはそういうことよね。
だろう。
これで日本も「核兵器をもつ」ことになるのね。
うーん。あとは(作らず)か。
時間の問題よね。
うーん。韓国の危機感に煽られたんだね。
情けない国だわ。
精神年齢十二歳なんだよ。
変わってないのね。
そういうことかーーー。(ムソウ国師、2023年8月20日)
――「作る技術もプルトニュウムもたくさん持ってるんで、おまかせください。先には使わないんで、ご安心ください」ってことですよね。「持ってなくする」ことなんてできないんだから「持ってる国」に「使うなうよ」「廃棄しろ」と迫るのが一番の防衛だと思うんですがね。(野口)
20230818
=旭川教育委員会が『詩の檻はない』のイベントを後援=
(ある読者の方からメールをいただき、次のようなやり取りをしました。)
読者:
旭川市の教育委員会が、このような詩集を後援するなんて素晴らしいですね。(記事、ここを参照)
私も地元の教育委員会とは付き合いもあり、よく知っていますが、日本も捨てたもんじゃないですね。
本来の意味ではない”保守主義者”が圧倒的に多い山口県では、とても考えられない出来事です。
野口:
私も本当に驚きました。
旭川で今回の出版の実務を推進してくれた方の話では普段からの付き合いだと言っていました。旭川の教育委員会も保守的体質だそうです。今回のターリバーンの問題は保守革新というくくりでなく、他人ごとではないと受け止めて自主的に動く人道センスを持っているかどうかが問題のようですね。
イギリスではBBCもこの本について報道しました。(記事、ここを参照)
independent紙はもっと詳しく報道しました。(記事、ここを参照)
今度の2周年特集を観ているとイギリスは(いい意味でも悪い意味でも)出兵してアフガンに悪い影響を与えたことを反省して責任を取ろう、という姿勢を鮮明にしているようです。15日号でお知らせした元イギリス首相の発言にもそれが表れています。さすが植民地主義を世界中で実施した国だと感心しているところです。
読者:
従来の保守、革新自体がおかしな位置付けでしたからね。
従来の組織を超えた護憲グループが出ないのかな。
米国も、従来の民主党、共和党では解決出来ない問題を抱えて、分断が加速しているように見えます。
野口:
従来の価値観や定義がおかしくなってきていますね。
そもそも社会主義、共産主義の定義ががらがら崩れ、併せて資本主義、民主主義もくずれています。
民主主義が多数=正義であるならポピュリズムが正義になっていくわけです。ニーチェ流に言えば、神は死んだ。そしてついに「科学」も死んだ、と言えるのではないでしょうか。人類は根本からの立て直しが必要な段階にいたった、と思います。
読者:
ハンス•ロスリングの”Fact Fulness”の楽観主義を見習って、全共闘世代はもう一踏ん張りしましょう。
野口:
はい、頑張ります。 (2023年8月18日)
20230811
= 難民支援のために、カンパのお願い =
いつもあたたかいご支援とご関心をいただき、誠にありがとうございます。難民支援協会(JAR)です。
日本各地で大変な酷暑が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
先週あったニュースについて、まずお伝えしたいと思います。8月4日、法務大臣は記者会見で、「日本で生まれ育った在留資格のない外国人の子どもとその家族に在留特別許可を与える」と発表しました。対象となる子どもには、難民申請者の子どもも含まれており、今回の判断で救われる子どもやその家族のことを思うと喜ばしく思います。一方で、例えばJARとつながるクルドの一家のなかには、家族のなかで日本生まれとそうでないきょうだいがいるなど、今回の判断が家族間の分断を生み出しかねない状況にもなっています。
この判断から取り残されてしまう人たちが一定数いること、そして、なぜそういう事態になってしまったのか、しっかり見ていくことが重要だと考えています。
法務大臣会見には気になる表現がありました。「バランス」という言葉です。大臣は、「出入国管理行政」と「子どもの人権」の「バランス」の中で判断したと述べていました。人権は、バランスを取るものでしょうか?この言葉の組み合わせに違和感を覚えます。人権とは、すべての人が生まれながらに持っていて、誰にも奪うことができないものであるはずです。
一見喜ばしいニュースに思える今回の発表ですが、残念ながら、難民や移民の人たちの人権を十分に尊重していない法務省のスタンスが透けて見える会見でした。
ニュースの話が長くなりましたが、改めて皆さんに、今、難民の方々が日本で置かれた状況について認識を共有したく、紹介させていただきました。迫害や人権侵害から逃れてきた日本で、難民の方々がさらされているのは、新たな人権侵害と言っても言い過ぎではないと思います。
そういった日本の状況など知らず、世界各国から助けを求めて日本に難民は逃れてきており、日々、JARの事務所に多くの方が来訪します。
今週、月曜日から水曜まで毎日35人以上の来訪がありました。子どもがいる家族や、シングルマザー、単身女性など脆弱性の高い方も少なくありません。その多くが安定した宿泊先がなく、食料も不足しています。
先日、3人の兄弟の一番上のお子さんが、Google翻訳を使いスタッフに話してくれました。「僕の弟、昨日吐いちゃって。JARからもらった食料も全然食べてないの。すごく心配…」と。この時には、水分をしっかりとって、ゆっくり休んで、と伝えて様子を見ましたが、自分の状況を直接伝えられないお子さんも多く、また親の苦労を理解しているため自分のことを我慢してしまうお子さんもいます。最近は子ども連れの世帯で来訪される方も多くなってきましたので、大人にも子どもにも、しっかり配慮したいと考えています。
どの国も、完璧な制度を持っているわけではありません。しかし、日本のように、難民申請者が逃れた先でホームレスに陥ってしまうほど困窮し、追い込まれてしまうことは深刻な事態です。
7月には100名を越える方に、2,700泊以上のシェルター提供を行いました。日々、食料の提供も提供しています。この規模がこれだけの長期間続くことは、コロナ禍前にもありませんでした。体制的にも、資金的にも限界に近いものとなっています。それでも、私たちは、なんとかこの状況を乗り切るべく日々奮闘しています。
そこで、野口様にも資金的なご協力をいただければ大変ありがたいと考えています。
ご寄付により、来訪される難民の方々への、食料や宿泊先などの支援を支えることができます。8月中に、あと500万円の資金が必要です。
ご寄付は、以下からクレジットカードで行うことができます。
https://www.refugee.or.jp/donate/form/?donation=onetime&utm_source=JAR%E4%BE%BF%E3%82%8A&utm_campaign=a27ea935ce-EMAIL_CAMPAIGN_2023_08_10_SD2&utm_medium=email&utm_term=0_f7a465752b-a27ea935ce-79228608
(銀行振込等についても、上記ページをご参照ください。)
難民の尊厳と安心が守られ、ともに暮らせる社会を目指し、支援活動を続けるため、どうかご協力の程、お願いいたします。
難民支援協会
スタッフ一同
お問い合わせ先:
認定NPO法人 難民支援協会
広報部
support@refugee.or.jp(JARさん、2023年8月11日)
――難民の方がたへの支援活動、いつも、ご苦労様です。些少ながら寄付させていただきます。(野口)
20230810
=ロシアの少数民族の抑圧≒中東アフガンの混乱と同根?=
いつも配信、ありがとうございます。
<https://www.youtube.com/watch?v=PZc_XgOGj4Y> (42687) 【ヨコスカ解説】抑圧
された少数民族の300年 ウクライナへの軍事侵攻で揺らぐ「プーチンの支配」…ロシ
ア連邦の今 – YouTube
ロシアの少数民族の抑圧≒中東アフガンの混乱と同根に見えます。
是非、引き続き、両睨みで配信して頂ければ幸いです。(一読者さん、2023年8月10日)
――この番組、わたしも観ました。昔はソ連の少数民族はモザイク状態(各自治共和国にわかれて独立しているから)、アメリカのそれはろくろ状態(溶け合ってひとつになっているから)と言われました。どちらも課題がありどちらが良いという問題でなく、根底にある差別意識が問題なのですね。永遠の課題ではないでしょうか。(野口)
20230802
=マイナンバーカード問題、個人的思い=
日本の政策にコメントすると、余りのひどさに、寂しくなるので、さけているのですが、マイナンバーについてですので(マイナカードは、ただの道具・ツールで、マイナンバーの哲学が重要なはずです。)、ちょっとだけ個人的な思いを、言わせていただきます。
まず、マイナンバーを、何のために使うか、目的の範囲も便役(サービスの内容)の範囲も、明確には分かりません。(少なくとも、いつの時点で、どのような目的で、主権者・ユーザーであります国民の、どの様なニーズにこたえて、役に立つような結果を出そうとしているか、明確である必要があります。)
基本的に、“国民全員”の正確な定義(範囲)が見えません。(例えば、先の、コロナの補助金は国民全員に配られたはずですが、全員に配布されたという実態はどうだったでしょうか。官庁事ですから、配布されなかったという訳の分からない例外が沢山列記されるのではないかと思います。)
定義が明確に示せないと、何をもって、仕事が完成したかわからず、総点検の“総”も、どの範囲のどのようなサービスが出来るようになって、すべて完成というのかもわかりません。(従って、今進んでいるはずの、総点検も何をするのかもわかりません。)
デジタル化以前に、紙ベースでも、手作業でも、実際にどの程度まで提供出来る事になっているサービスが、抜かりなく実行されているのでしょうか。(現状においても、出来上がっていない例外が、いっぱいあるのではないでしょうか)
例えば、話を掘り下げますと、マイナンバーの対象は、どの様な人に、それぞれの人の何時から何時までのサービスについて、対応できるのでしょうか。(マイナンバーの目的にもよりますが、妊娠が判明した時、6か月たった時、出産した時、出生届が出されたときなどに、発行され、――人生で、いろいろ役に立った後、――死亡した時、遺産相続が完了した時などなどに、使用停止される?)
国民全員の定義や国民に提供できることになるサービス・弁疫が、箇条書きで網羅できるようになれば、マイナンバーは付けることが出来て、役に立つものになると思います。
もう一言、財務省主導という事でしょうか、国民は、課税のために預金口座の名寄せをする為だと思っているようですから(主権者である国民自身の役に立つとは思っていません。)、やりたくない雰囲気であろうと思われます。(国会議員は、率先して、登録して、すべての使用可能なはずの用途で使って見せるぐらいのアピールはやったほうが良いと思いますが。)
(S.T.さんからの手紙より抜粋、2023年8月2日)
――マイナンバーカード問題に限らず、日本政府のドタバタや日常のニュースに接するとわたしも情けないと思うことが多く、つらくなるのでそれらについては余り書かないのですが、いっときはIT業界に身を置いたものとして、STさんの思いを『ウエッブ・アフガン』でも記録しておくべきと思い引用させていただきました。寂しいこと、情けないことの打開策も考えていきたいと思います。嘆きは未来への肥やし?(野口)
20230727
=アフガニスタンからの手紙=
『ウエッブ・アフガン』編集部御中
祖父の遺品からある手紙が出てきました。アフガニスタンに赴任していた親戚が祖父に宛てたエアメールで、消印は1956年12月29日とあります。破れそうな薄紙から読み取れるのは、戦前から戦後にかけてのユーラシア事情です。個人間の、互いの安否を気遣う手紙のやり取りですが、そこに時代のうねりをみるかのようでもあり、早速アフガニスタンの専門媒体である貴媒体に投稿致しました。ぜひみなさまとこれを共有できたらと思います。(姫田小夏さん、2023年7月27日)
【お手紙本文を読む】⇐ここをクリック
――拝見しました。まさに日本とアフガニスタンとの、第2次世界大戦後の外交関係再開事始めとも言うべき貴重な資料ですね。『日本・アフガニスタン関係全史』(関根正男著、明石書店)によれば、敗戦でアフガニスタンとの国交が途絶えていた「1955(昭和30)年12月に日本は大使館を開設した。大使は三浦和一。国際連合加盟では既にアフガンは1946年に加盟していたが、日本は1956年にやっと加盟が認められた。この時点で日本と国交があるのは57ケ国となった。」とあります。サンフランシスコ条約以後国際舞台に復帰すべく努力する日本は、国連加盟の前年に1年かけてカーブルに大使館を開館したのですね。ご苦労が察せられます。「読者の方がたとも末永く記録したく、「ユーラシア」コーナーに収録させていただきました。(野口)
20230726
=ところ変われば名前も変わる?=
メルマガの配信有難うございます。
私はアフガニスタンのお隣と言っていいのかわかりませんが、中国が長く、イスラエルには出張で行ったことはありますがイスラム教の国々の文化はアジアとは違い驚かされることばかりです。
男尊女卑というのは私の出身地である九州にも根強くありますが、まだ優しいほうで、いまでは気遣いの延長線上のようなものですが、男女でルールに違いがあるイスラム文化にはまだ触れたことがないです。
イスラエルでは入国時に日本人なのになぜ名前がABEなのかと質問され、アメリカでもイミグレや大学の入り口の保安で黒人の方々から You come back!ですとか I know you very well! とかハイテンションで言われ、疑問に感じておりましたがABEは、実はアブラハムの英語の愛称と気が付き、海外でも通用する苗字ですが、さすがに名前負けしていると感じた次第です(笑)。(阿部さん、2023年7月26日)
――われわれは「Abe⇒アベ」としか考えませんが、「Abe⇒エイブ⇒エイブラハム⇒アブラハム」なんですね。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教圏では旧約聖書に出てくる神の預言者と同じ名前なんですね。勉強になりました。(野口)
20230723
= 緊急に、知っておくべきふたつの情報 =
*いささかショッキングなインドの人権状況
⇒メールマガジン「オルタ広場」 経済成長注目されるインドで変わらぬ女性の人権状況
*満州ーアヘンでできた理想郷ー貴重な写真記録
⇒ 朝日新聞デジタル × 満州アヘンスクワッド
(一読者さん、2023年7月23日)
――貴重な情報、ありがとうございます。荒木先生が紹介された、路上で少女をいたぶり最後は射殺してしまう長い動画は僕も2週間前最後まで見てしまいました。『ウエッブ・アフガン』では、南アジアを覆うミソジニーとの戦いはアフガンだけでなくイラン・インド(当然パキスタンも)含めて考えなければならないと主張してきました。インドで佐々井秀嶺氏がゼロに近いところから1億5000万人の仏教徒を誕生させられたのもヒンズー教とアウトカーストシステムで苦しむ層に救いの手を差し伸べられたからだと聞いています。
『ウエッブ・アフガン』メールニュースの7月25日発行号ではインドで最近起きた「ヒジャブをしない妻の喉を切り裂いて殺した夫」事件を取り上げてイラン、アフガン、インドの女性差別を糾弾する女性の声を取り上げました。
また満州のアヘンの話も今後継続して取り上げていきたいテーマです。佐野眞一著「阿片王 満州の夜と霧」も手元にあります。今の日本を牛耳り甘い汁を吸っているのはその子孫らです。
いよいよ梅雨も明け本格的な夏です。ご自愛ください。(野口)
20230719a
= EJAAD JAPANから夏のご挨拶 =
暑中お見舞申し上げます。皆さまお元気でお過ごしでしょうか?
7月はじめにカブールから刺繍作品約200点の入った荷物が届き、今その仕分け作業を進
めているところです。
EJAAD共同代表のジェニファーさんは7月9日から1ヶ月あまりアメリカに帰省中。各地で
活動紹介や刺繍展示会をされているところです。またアメリカではドクターのアニタさ
んが中心となり、現在デラウェア州にてNPO登録を申請中。承認された場合は、公的な
チャリティ団体としてグローバルな発展への道筋が期待できます。
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イベント情報
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*「フェアトレード・カフェ@サパナ」
日時:7月21日(金)午後2時から5時半頃まで
場所:カフェ・サパナ(大阪府豊中市本町3?3?2) TEL06?6840?1014
阪急宝塚線 豊中駅から徒歩3分
http://tifa-toyonaka.org/schedules/5004
急なお知らせとなりましたが、3回目の「フェアトレード・カフェ」を開きます。今回
届いた刺繍作品も展示します。値付け、タグ付け作業などもまだ途中ですが、よろしけ
ればお越しいただいて、そのお手伝いもしていただければ助かります。
*アフガニスタン刺繍展示会 in TOKYO
日時:7月30日(日)から8月2日(水)11:30-17:00(最終日は15:00まで)
場所:ギャラリーカフェ・ジョルジュ(小田急線祖師谷大蔵駅 徒歩3分)
https://m.facebook.com/events/554785326864585/
アットホームなカフェをお借りして、東京で初めての展示・販売会を開きます。EJAAD
の女性たちによる刺繍作品のほか、アフガニスタン産サフラン、ラピスラズリ(瑠璃)
のアクセサリーなどもご紹介します。いずれも苦境にあるアフガニスタンの人たちの仕
事作りにつながります。ぜひゆっくり手にとってご覧ください。
なお、私(筒井)がカフェに居るのは以下の時間帯の予定です。
7月30日、31日:12時-17時
8月1日:14時-17時
8月2日:12時-15時
7月30日(日)14時?15時30分は、同じ会場でミニライブ「うーたんの森へ」が入って
います。
https://onl.sc/bbTXZpM ご興味ある方はこちらもどうぞ。
*豊中まつりに参加
日時:8月5日(土)、6日(日)12:30-21:30
場所:豊島公園「市民ふれあい広場」(阪急宝塚線 曽根駅から徒歩5分)
NPO法人 国際交流の会とよなか(TIFA)のブースにて、EJAADの刺繍作品(ポーチ、ブレ
スレット、バッジなど)を販売します。ネパールの手作り品やバザーも出ます。お楽し
みに!
https://toyonakamatsuri.net/citizen/
今のところ以上です。
どこかで皆さまにお目にかかれることを楽しみにしています。
猛暑が続きますが、熱中症に気をつけて、お元気にお過ごしください。
(EJAAD JAPAN 筒井百合子さん、2023年7月19日)
――いつも貴重な情報、ありがとうございます。フェアやイベントは現地事情を知る機会だけでなく、支援者・関心をもつ方々の得難い交流の場ですよね。野口も東京の展示会に寄せていただこうと思います。よろしくお願いいたします。(野口)
20230719
= 北京駐在員の見た中国~2023年夏のご挨拶 =
みなさま
いかがお過ごしでしょうか?
鈴木貴元です。丸紅の北京でこの度8年目に入りました。
連日40度に迫る日が続いております。
コロナ禍はなくなりましたが、別の不安なものも来ております。
今回いろいろありまして十分なご挨拶にならなかったかもしれません。
ご笑納いただければとおもいます。
また外への資料配布ができなくなったところもあります。
何かあればご連絡いただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。(鈴木貴元さん、2023年7月15日、丸紅中国在北京)
(この後、鈴木さんのご挨拶は、「ここ半年の生活/経済の息切れについて/学会で」/人民元の下落/マイナンバーカード騒動のわからないこと/いろんなこと/中国の政治/米中について/これから」と、つづられています。私たちが切実にしりたい事実と現地にいて定点観測していなければわからない事柄について、ビジネスマンとしての鋭い視点で感想が述べられています。ご本人の許可を得て、掲載させていただきました。⇒ ここをクリック)
――鈴木さんの中国現地レポートは丸紅株式会社のホームページに大量に掲載されており、大変貴重な情報源=データベースとなっています。⇒ ここをクリック(野口)
=英米のずる賢さには感心=
=権力誇示=
6月18~19日の2日間、ブリンケン米国務長官が中国を訪問して、秦剛外相や外交全体を取り仕切る王毅氏と会談した。当初、習近平国家主席に会えるかどうかは不明だったが、結局会えることになって30分間ほど会談した。ところが、習氏はブリンケン氏を冷遇したとしか思えないような対応をした。それは、会談での机の配置からも読み取れる。習氏が議長席に座り、左側に米国のブリンケン長官、右側に王毅氏らの中国側の要人が座った。国務長官を下座に座らせ、習氏を見上げさせる構図をとったのだ。通常は、両側に並べられた机に随員と共に座り、首脳同士が向き合って会談するのが外交儀礼だから異例と言える。たかが机の配置ではないかと軽く見るわけにはいかない。儀礼を重んじる中国での出来事だから、それにはそれ相当の意味があると考えなければならない。年一度開かれる全国人民代表大会(全人代)での席順が、その人物の中国政権内の順位を示すのを知れば、その重要性が分かる。
習氏がこうした形で外国の要人に会うのは初めてのことだ。バイデン大統領が相手であれば、こんなことは起こらなかったはずだ。明らかに国務長官をこれ見よがしに格下扱いにしたのだ。これにはブリンケン氏もかなり屈辱を感じたのではないか。米国との関係修復を機会あるごとに口にしている習氏のことだから、本来なら自分との会談を重視し、こんな扱いを受けるとはブリンケン氏は思っていなかったはずだ。それも、国務長官による5年ぶりの中国訪問である。欧米の外交関係者も、習氏には米中関係の主導権を握るのは中国側だと言いう印象を内外に示す狙いあったと見ている。なかには、まるで皇帝に謁見するようだと揶揄する欧州の新聞もあった。
習氏は、3期目の政権継続を決めた昨年10月の共産党大会で、抵抗勢力とみなす胡錦涛前国家主席を退場させ、自分の権威を誇示した前歴がある。独裁者は強く見えても、内心は猜疑心が強く、人民に支持されているかを絶えず気にする人種だ。だから、時には自分の権威を姿形(すがたかたち)で演出して万民の前に示さなければならないのかもしれない。
毛沢東氏は72歳で長江で泳ぎ、北朝鮮の金正恩氏は白馬にまたがり疾走する姿を演じた。最近では「プリゴジン氏の反乱」に遭ったプーチン氏が、その1週間後に南部の都市を訪れ住民の中に入って握手をし、少女の自撮りの要求にまで応じた。こんな前例のないことまでして、住民の熱烈な歓迎を受けている姿を見せて、自分の権力基盤が盤石であることを示する必要があったのだ。かくかくしかじか、強権国家のトップは、よき演出家、よき演技者でなければならない。なかんずく、自由席に座る我々の前では、滑稽に思われないだけの演技力も要求される。シリアスに演じるには体力もいる。権力者は何かと大変なのだ。習氏が今後どんな舞台でどんな演技をするのか、興味がわく。長期政権で場慣れした習氏のことだから、観るに堪える演技をしてくれるものと期待したいと思う。(中楯健二さん、2023年7月11日)
――王様は人より十倍強かったり大きかったり物理的に強大なわけではありません。どんなに小さくても男でも女でも周りが王様だと認めあがめるから王様となるわけです。周りが認めなくなったらただの「ひと」にすぎません。だから国を背負って交際する外交儀礼は長い間にプロトコルという形にまとめられています。お互いに「ひと」が背負っているランクごとの取り扱い規則ですね。ブリンケンさんは北京の空港についてタラップから降りてくるとき赤じゅうたんを敷いてもらえなかったそうです。中国がいくら相手を格下と扱っても相手がそう思わなかったらしっぺ返しを食らうだけです。鄧小平時代までの中国指導者は頭がよかった(ずる賢さでもあるが)ように思いますが、最近の指導部のやり方を見ていると程度が低いなぁと思わざるをえません。(野口)
ルー映画祭を開催します=
=英米のずる賢さには感心=
=英米のずる賢さには感心=
「ウクライナ戦争とアフガン戦争」は多々お教えいただき、その通りと思います。
アメリカは自国民を犠牲にしないで戦争を実施する方式を考え出し、ウクライナで実行しています。
私も同感ですが、日本ではほとんどこの論は無視され、それどころか、せっせとアメリカに軍備と日本兵を差し出す構造に変えています。
米英のずる賢さには、感心します。計算高く「自省」しています。
ウクライナ戦争とアフガニスタン戦争を合わせて考える必要をお教え頂きました。
アフガニスタンが自主的に安定するためには「価値観の絶対的差異」を認めるべきですが、これは難しいでしょうね。砂漠の宗教は、非常に厳しい、そこには歴史的背景があるでしょう。
一方、女性が人間として扱われない問題は、やはり時代錯誤です。
益々のご活躍をお祈りいたします。(一読者、2023年7月6日)
――社会体制や政治体制、文化などは各国さまざまな形態があり得るでしょうが、人権とくに女性の権利がどうなっているかはその社会の発展程度を示すものと思います。そしてそれを放置することは地球市民としてのわれわれに跳ね返ってくる問題だと思われます。アフガニスタンや南アジア、アフリカなどの状況に無関心ではいられませんね。(野口)
=今年もペルー映画祭を開催します=
いつもありがとうございます。今年もペルー映画祭を開催いたします!
アカデミー賞ペルー代表作やベルリン映画祭テディ賞受賞作など多数上映いたします。
現在ペルー映画祭vol.2に向けてクラウドファンディングを実施中です。前回はご支援いただきありがとうございました。おかげさまで、大変好評をいただき、次へと繋げることができました。
https://motion-gallery.net/projects/peru2023
再びのお願いになりますがご支援及び情報の拡散等ご協力のほどよろしくお願いいたします。
ご友人やお知り合いの方にご紹介いただけるだけでも助かります!
よろしくお願いいたします!(長沢義文さん、2023年7月1日)
――昨年の新宿での連続上映会、何人も観にいきましたよ。珍しい映画だけど、深みがあったと好評でした。些少ですがクラウドファンディングにもおうぼしますね。頑張ってください。(野口)
“20230629
=敵の敵は味方か?=
6月23日、衝撃的なニュースがロシアから飛び込んできた。民間軍事会社「ワグネル」の創設者、プリゴジン氏がロシア軍への反乱を宣言したのだ。これを受け、プーチン大統領も直ちに「これは国家に対する裏切りであり、反逆だ」と口を極めて非難した。そしてワグネルの戦闘員に投降を呼びかけた。これは、ロシアで絶対的な権力を握り「今皇帝」と呼ばれるプーチン氏にとっても、晴天の霹靂(へきれき)だったに違いない。その証拠に、テレビで非難演説をするプーチン氏の表情は青白く引きつっていた。この造反に慌てたのはプーチン氏だけではない。ロシアの同盟国として一体となって行動している隣国ベラルーシのルカシェンコ大統領も同じだ。彼にとっても、プーチンが失脚すれば、その影響は直ちに自分の身に降りかかってくる。そこで、彼は直ちに動いた。プーチン氏との仲介を図ろうと、プリゴジン氏と電話協議を行い、モスクワに200キロまで進軍していたワグネル軍を撤収するよう説得し、ブリゴジン氏もそれを受け入れた。これまで何かとロシアに従属することの多かったルカシェンコ氏が、プーチン氏に「貸しを作る」形となった。今後、プリゴジン氏はベラルーシに国外退去してひとまず表舞台から姿を消すことになると言われている。ただ、彼の身の安全がどうなるか気になる。一方、ワグネルの戦闘員は希望すれば、順次ロシア国防省と契約して正規軍に加わることになるという。これでワグネル騒動はいったん収束する形になったが、プーチン氏の権威は大きく失墜することになり、23年続く長期政権にとって最大の危機を迎えた。来年3月に予定されている大統領選での再選にも暗雲が立ち込めた。プーチン氏が国軍を動かさなかったことで武力衝突は避けられたものの、終始受け身に回らざるを得ない印象を世界に与えてしまった。特に、ワグネル部隊をモスクワまで200キロのところまで無抵抗で進軍させたことは、軍統括者としてのプーチン氏の致命的なイメージダウンにつながった。一方、ロシア軍部のエリート層を痛烈に批判し続けるプリゴジン氏に共鳴するロシア国民も一定数いることから、ベラルーシに移った後の彼の発信力がどうなるかに関心が集まっている。また、プーチン氏がプリゴジン氏の反逆行為を不問に付すことは考えられないという意見も多く、どう断罪するかもプーチン氏の威信に関わる問題として注目される。プリゴジン氏は、かってプーチン氏の私兵とも言われた側近で、いわば飼い犬だ。その彼にプーチン氏はかみつかれたのだ。「飼い犬にかまれた」傷跡はなかなか治らないというから、傷の治療には時間がかかるものと思われる。
私はプリゴジン氏の武装蜂起のニュースを聞いた時、突拍子もない考えが頭に浮かんだ。ワグネルとロシアの抗争が極端になった場合、ウクライナがワグネルに武器銃弾を供給して、プーチン氏への攻撃を支援することもあり得るのではないかと考えたのだ。これは素人が考える愚かな思い付きだと言われそうだが、決断力があり、ロシアの国防省に強い不満を持つプリゴジン氏ならありえるのではないかと思ったのだ。また、実際に敵として戦った経験から「ウクライナ軍はいまや世界最強の軍隊の一つになった」と評価するプリゴジン氏の発言も頭にあった。でも、冷静になって考えてみると、ウクライナがワグネルと手を組むことなどありえないと気付いた。その理由は大まかに3つある。それは、①武器弾薬を供給している欧米諸国が、ウクライナ以外への戦線拡大を許すとは思えない、②キーウ近郊ブチャで民間人の大量殺害にワグネルが関与した疑いがあるところから、ウクライナ国民が許すとは思えない、③状況が変化して、ワグネルが受け取った武器弾薬をまたウクライナに向ける可能性がある、などである。もし組む可能性があるとすれば、これ以上犠牲を払ってもロシアとの戦闘が終わりそうにもないとゼレンスキー氏が判断したとき、早く終わらせるためには「背に腹はかえられぬ」と考えて、ロシアに対するワグネルの造反を利用する可能性もあるのではないかと考えた。「ウクライナの敵はロシア」、「ロシアの敵はワグネル」の構図が、「敵の敵は味方」という中国のことわざとぴったり符合し、権謀術数が渦巻く軍事では、そんな可能性も「無きにしも非ず」と考えたのだ。ただ、それを実行するには欧米諸国と国民の説得が必要になるからハードルは極めて高い。あえて自己弁護させてもらうなら、あらゆる状況を想定して検討している欧米の軍事関係者の頭の中には、私のシナリオも入っているに違いないと考えたことも影響している。また、最近の世界の状況を見るにつけ、何が起きてもおかしくないと考えたことも背景にあったと申し上げておきたい。今後の成り行きは予断を許さないが、一段落した今となっては、私の考えは人騒がせな「机上の空論」になってしまった。それでも、プーチン氏の「終わりの始まり」になるかもしれない今回の出来事を振り返るとき、こんなバカなことを考えた人間がいたと思い出してもらえればと思う。(中楯健二さん、2023年6月29日)
20230627
= 大阪と東京で刺繡展 =
大阪では梅雨らしく蒸し暑い日々が続いています。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか?
アフガニスタンでもこの季節はかなり暑いけれど、雨はほとんど降らず乾燥しているのでカラッとした気候のようです。
現地の状況は特に変化はなく、女性たちは刺繍作りに励み、ロガールの村では子どもと女性のための学習塾が続いています。明日6月28日から現地ではイード(犠牲祭)に入るようです。
刺繍展示会のご案内を2つさせていただきます。
1.急なお知らせとなりましたが、大阪市内の「セントラル・ストア」にてEJAADの刺繍作品を展示販売します。
さまざまな国のハイセンスな品が並ぶ中、アフガニスタンの刺繍たちが頑張れるか・・
ぜひ応援にお越しください!
世界の民芸品や雑貨ファン注目のショップですよ。
6月29日(木)から7月5日(水)までの期間限定。
平日13時から19時、土日12時から17時
「SENTRAL STORE」 地下鉄阿波座駅すぐ
Instagramの情報
https://www.instagram.com/p/Ct08KtIvYbk/?hl=ja&fbclid=IwAR2Ixu9zXz0pThFUQI0898uKEBuPLtFgOKXJJ75PpRCZBNxdKOUswXZK5qY
2.<予告> EJAAD発の東京進出!
東京の友人のカフェをお借りして、EJAADの刺繍展示会を開くことになりました。
関東にお住まいの皆さま、この機会にぜひ刺繍作品を見に来てくださいね。
日時:7月30日(日)から8月2日(水)11:30から17:00(最終日は15:00まで)
場所:ギャラリーカフェ「ジョルジュ」 小田急線 祖師ヶ谷大蔵駅 徒歩7分
その他の7月、8月の催しについては、追ってお知らせいたします。
サポーターの皆さまにお目にかかれるのを楽しみにしています。
よろしくお願いいたします。
(EJAAD JAPAN 筒井百合子さん、2023年6月27日
https://ejaad.jimdofree.com/)
――東京進出! おめでとうございます。きっと新しい出会いがあることでしょうあ。私もお伺いしようと思います。(野口)
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