Taliban stand firm against negotiating women’s rights at Doha

(WAJ: 女性問題がアフガニスタンの内政問題であるのなら、経済問題やケシ栽培問題はもっと内政問題だ。ジェンダーアパルトヘイトと国連でも認定されているアフガニスタンの女性抑圧、人権無視の政策は人道問題であり、世界共通の問題である。ボイス・オブ・アメリカ(アメリカ国営放送)のこの記事によれば、アメリカと国連は女性問題の取り組みに含みを持たせつつターリバーンとの正式関係の樹立を望んでいる。しかし、問題はそれだけでない。アフガニスタン国内のテロ組織は依然として存在し、勢力を温存するだけでなく増強している事実がある。目先のプラグマティックな対応によりターリバーン制裁の手を緩めればアフガニスタン国民だけでなく世界があらたな問題を抱え込むことになると知るべきである。)

 

2024年 6月29日
アヤズ・グル


資料写真 – 2023年5月23日、アフガニスタンのカーブルで、人道支援団体から配給された食糧を受け取るのを待つアフガニスタンの女性​​たち。ターリバーンは2024年6月29日、カタールのドーハで2日間にわたって開催される国連が主宰する会議でアフガニスタンの女性​​の権利について議論しないと断固として主張した。

イスラマバード —ターリバーンは土曜日(29日)、カタールのドーハで国連が主宰する重要な会議において、女性の権利を含むアフガニスタンの「国内問題」について外国の特使たちといかなる協議も行わないと明言した。

カタールの首都ドーハで会議に出席するアフガニスタン代表団長でターリバーン報道官のザビフッラー・ムジャヒードは、ドーハ訪問前に、日曜日(6月30日)に始まる2日間の協議は主にアフガニスタンの経済問題と麻薬対策に集中すると述べた。

ムジャヒード代表は首都カーブルで開かれた記者会見で、アフガニスタン女性の権利が会議の議題になるかとの質問に対し、「女性が問題に直面していることは認識しているが、それはアフガニスタン国内の問題であり、イスラム法の枠組み内で現地で対処する必要がある」と述べた。

「ドーハで開かれる会談だろうと、他の国々とのそれだろうと、私たちの姉妹たちの生活とは何ら関係がなく、私たちの内政に外部から干渉することは許さない」と彼は指摘した。

米国を含む約24カ国の特使が日曜日にドーハに集まり、国連のアントニオ・グテーレス事務総長が1年前にいわゆる「ドーハ・プロセス」を開始して以来初めて、ターリバーン代表と対話する予定である。

この対話は、アフガニスタン原理主義当局との関わりを強化するために、統一的かつ一貫した国際的アプローチを構築することを目的としている。

ターリバーンは、20年近くアフガニスタン戦争に関与していた米国主導の外国軍が同国から撤退した2021年8月に、再び権力の座に返り咲いた。ターリバーンはイスラム法の厳格な解釈を押し付け、6年生を超える女子の就学を禁止し、多くのアフガニスタン人女性を国連を含む公的機関や民間の職場から排除するなど、自由に対する制限を課している。

国際社会は、女性と少女に対する制限が撤廃されるまで、男性のみのターリバーン政権を正式に承認することを拒否している。

ターリバーンは、アフガニスタンの文化とイスラム法に沿っていると主張して自分たちの統治を擁護している。彼らは2023年5月に行われたドーハでの第1回会合には招待されず、2月開催の第2回会合への招待は拒否した。両会合ともグテーレス氏自身が主宰した。

国連は日曜日の会談からアフガニスタンの女性​​代表を除外したことで非難を浴びている。この決定は、ターリバーンによる女性と少女に対する抑圧がアフガニスタンの将来に関するあらゆる議論の中心となるべきだと主張する国際人権団体や女性の権利擁護者の間に激しい怒りを引き起こした。

ムジャヒード代表は、前回のドーハ会談を拒否したのは、招待理由がターリバーンに一方的な非難を浴びせるためであり、国連事務総長との直接会談を拒否されたからだと自己弁護した。

彼は、ターリバーンの反対にもかかわらず、アフガニスタンで「暴力と不和」を推進する他のグループも同国の代表として前回の会合に招待されていたが「ターリバーンの要求が受け入れられたため、今回はそのようなことは起こらないはずだ」と主張した。

国連報道官は金曜日、政治・平和構築問題担当のローズマリー・ディカルロ事務次長がグテーレス事務総長に代わって国際特使たちによるドーハ会合を主宰し、女性問題を提起すると発表した。

さらに、ステファン・デュジャリック事務総長担当報道官はニューヨークで記者団に対し、ディカルロ事務次長と国際特使らは、ターリバーンとの2日間の会談が終了した翌日の火曜日に、人権団体や女性団体、活動家を含むアフガニスタンの民間社会の代表者らと会談する予定だと語った。

「事務次長はドーハでターリバーンの事実上の当局者と行う協議の中で、女性と少女の権利、一般的な人権、政治的包摂について取り上げることになる」とデュジャリック報道官は述べた。

「このプロセスの最終目標は、アフガニスタンが自国および近隣諸国と平和を保ち、国際社会に完全に統合され、人権、特に女性と少女の権利を含む国際的義務を果たすことだ」とデュジャリック報道官は述べた。

ムジャヒード代表は、日曜日のドーハ会議へのターリバーンの参加はアフガニスタンと世界の双方に利益をもたらし、同国と西側諸国との対話の回復につながると主張した。

米国と西側諸国は、アフガニスタンの女性​​に対するターリバーンの厳しい処遇やその他の人権問題を理由に、ターリバーンを孤立させてきた。ターリバーンの政権掌握後、各国は外交使節団をドーハに移し、同国への経済開発援助を打ち切り、カーブルの事実上の政府(デファクト・ガバメント)には数多くの指導者がいるが、テロ関連の制裁を理由にアフガニスタンの銀行部門を孤立させ、彼らの口座を凍結した。

しかし、中国、イラン、パキスタンを含むアフガニスタンの近隣諸国のほとんど、およびロシアやトルコなど多くの域内諸国は、大使館を維持し、ターリバーンとの外交的関与を強化している。

ターリバーンは、戦争で荒廃したアフガニスタンに平和を回復し、全国的なケシ栽培禁止を含む麻薬取り締まりにより、同国での違法薬物生産はほぼ終焉した、と主張している。

国連はこれらの主張を支持し、禁止措置により、以前は世界最大の薬物生産国であったアフガニスタンでの薬物生産が95%も減少したと述べた。

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