Prominent Afghan Youtuber’s Attempts to Whitewash the Taliban
(WAJ: ターリバーンの厳格な検閲体制のもとにあるアフガニスタンにもスーパー・ユーチューバーがいる。この記事では、ターリバーン公認ではないユーチューバーに厳しい姿勢を貫きつつも期待をも表明する。さらにまた、援助漬けで怠惰になり努力を忘れる国民を作り出すシステムにも容赦ない批判を加えている。)
By: Zardosht
Hasht-E Subh Hasht-E Subh 5 November 2023
ザルドシュト
ハシュテ・スブ 2023年12月5日
ターリバーンの政権復帰により、多くの映像メディアが活動を停止する一方、一部はターリバーンによる厳しい検閲の下で活動をつづけてきた。この状況により、人々はエンターテイメントを求めたり、新鮮で検閲されていないニュースを受信したりするために他のプラットフォームに目を向けるようになった。この変化により、複数のユーチューバー(YouTuber)やティックトッカー(TickToker)が併行的に繁栄し、多くの視聴者を魅了する道が開かれた。
多くが見ているユーチューバーの一人に、ハマユーン・アフガン(@Hamayon-afghan)がいる。以前アリアナTV(Ariana TV)で働いていた彼は、この2~3年間、個人のユーチューブチャンネルのコンテンツを制作してきた。ターリバーン首長国の出現後、彼は活動を大幅に増やし、聴衆を引き付けると思われる人々にインタビューするために市民の声を求めしばしば市場などを歩き回った。彼の反復的で即興的かつ無礼な質問に引き出された会話から、視聴者はこの国の現状や人々の生活状況、世界観、考え、行動などを推測することができる。おそらく、これらのインタビューは、海外に住んでいて、アフガニスタンの状況や国内に住んでいる国民の状況を知りたがっている人にとって、より注目されるものになるだろう。アフガニスタンのユーチューブビデオをいくつか見て、それらについて分析し、自分の一般的な意見を以下に表明する。
<参考:ハマユーン氏のYoutubeチャンネル>
https://www.youtube.com/@Hamayon-afghan
貧困の蔓延
これらのインタビューと会話から発見された最初の問題は、国内における貧困の加速度的拡大である。アフガニスタン国民の間に蔓延している貧困と悲惨は、ターリバーンの帰還がアフガニスタンに失業を過剰に増加させて以来、さらに悪化している。これらのインタビューでは、大多数の人々が失業やお金の不足について不平を言いながら、ターリバーン当局者に対しては、自分たちに仕事を提供するよう求めている様子が多くみられる。これらのビデオでは、道端に座り込み、絶望と惰性の中で昼も夜も過ごしている、健康そうな若者や有能そうな男性の姿が見られる。他方では、幾人かの病気の老人男性らが、生きていくために嫌がらずにつらい労働をしている様子が映される。表面的には日銭で潤っているように見える露天商の中には、実際、裕福で慈悲深い人々に恵みを乞うている者もいる。誰もが人生の困難について不平を言い、同時に自分たちの問題に対処してくださるよう神に求めている。このユーチューバーは、状況を平然と伝えるべく常に注意しているが、被害はあまりにも蔓延しており、無視したり覆い隠したりすることはできない。
ターリバーン政府を批判することの恐怖
このユーチューバーのインタビューに見られるもうひとつの明白で注目すべき事実は、人々が真実を語ることによりターリバーンを不快にさせるかもしれないと恐れている事実だ。このユーチューバー自身も、ターリバーンにとって都合の悪い真実を語らないよう努めている。インタビュアーは、しばしば平然とリポートし、現政権が旧共和国に比べてより適格で、効率的で、汚職がないことを証明しようとする。前政権では人々が恐れることなく政府に対して反対の声を上げ、欠陥や問題点を指摘する際には誇張やでっちあげすら辞さなかったにもかわらずだ。かつては政府の報復を恐れず、言いたいことは何でも表現しつづけられた。ところが今ではいつだって、誰もあえて支配政権を公然と批判しないのは見え見えだ。現存する混乱の責任を現指導者に求めようとはしない。人々は反ターリバーンと見なされそうな意見は、どんなに些細なものでも口に出すことを控えている。
これらのビデオのいくつかのケースでは、失業への不満が語られている。その際、ターリバーンに非難されることを恐れて、人々はターリバーン政権の美徳について語り、「イスラーム政府」を機能させてくれた神への感謝の表明が漏れなくついてくる。こうした発言は間違いなくターリバーンへの恐怖から生じている。もし言論が保証されていれば、このケースでターリバーン政権に感謝を表明している人々は異なる口調やアクセントで話すことだろう。ターリバーンは為にする脅迫で批判者や反対者の声を黙らせてきた。この恐怖を生み出すにあたっては、何千人もの人々と囚人が殺され、他の何万人もの人々が拷問を受けるという高い代償が伴った。ターリバーンは、望ましい秩序を確立するためなら手段を選ばず、誰も止める手立てを持たない。
ターリバーンのうわべを飾る
ターリバーンは、数人の有名なユーチューバーを公式スタッフとして雇い、せっせと自らの悪行のうわべを飾らせている。ハマユーン・アフガンは決してターリバーンの公式サポーターではなく、多くがそうと認めているわけでもないが、ケースによっては、ターリバーンの公式ユーチューバーに倣い、ターリバーンを支持する活動を行っている。彼がターリバーンを味方につけたくてそう動いているのか、それともターリバーンのうわべを飾ることが本当に重要だと心から信じて動画を上げているのかは謎だ。同氏はターリバーンの統治下で安全が確保され、人々は盗難の心配なく自由に通勤していると常に強調し、インタビュー対象者に同じ称賛を繰り返すよう求めている。この行動を批判的に見ると、前政権下の不安のほとんどがターリバーンを下支えしたという認識に行き着く。ターリバーンは民間人と軍人の区別なく、自爆攻撃、爆破、暗殺を行った。彼らはすべての人を平等に標的にし、国民の身体的および心理的安全を妨害した。私たちが熟考すべきは、治安は回復したが、ターリバーンによる犠牲は如何に? という事実だ。彼らはさまざまな容疑で正当な手続きなしに何千何万もの人々を殺害してきた。その兵士は、いつでも好きな時に誰かを射殺する権利をもっているのだ。
少し前に、ターリバーンはカーブルのダル・ウル・アマン地区の検問所で日中に市民4人を殺害したが、責任は問われなかった。このような事件は何度も繰り返されてきた。ターリバーン兵士が恣意的に人を殺害したとしても懲罰的手続きは決して発動しない。アフガニスタンの地方では時折暗殺事件が起きるが、誰が犯人か明らかではなく、ターリバーンの言いつのる安全保障は疑問視されている。このような安全保障ならば、不安の方がましだ。安全保障の定義には、心理的安全保障も含まれる。国民の心に恐怖を抱かせることで得られる安全保障は安全保障どころか、最悪の拷問である。
ハマユーン・アフガンがターリバーンの眼鏡をかけると、たしかに比較的信頼できる人物に見える事実は言及する価値がある。たとえばパンジシールが陥落するや、彼は数日後には苦労してその州にたどりつき、詳細な報告を提供した。ひとつの視点では、あの緊迫した状況の中でパンジシール取材を敢行した彼の勇気を称賛することはできる。だが、彼はターリバーンの言い分に決して異議を唱えようと欲しない。ターリバーンへの意義申し立ては簡単な作業ではなく、下手を打つと命に関わる。そう思えば、彼の行動は理解でき、正当化されよう。
物乞いの促進
ハマユーン・アフガンは、路上や市場で貧しい人々にインタビューしたあと、視聴者に彼らを助けるよう求める。貧しい人々を助けることは注目に値するが、大切なのは、このような広範な貧困が引き起こされたその根っこにある要因である。現在、国の政治と経済を掌握しているターリバーンは、なぜ人々を貧困や悲惨から救う取り組みを始めないのか? 世界銀行の報告書は、アフガン経済が崩壊している根底にはターリバーンの厳格な政策があると明らかにしている。事実として、アフガニスタンの大多数の人々は現在、国際慈善団体と海外に居住し働いているその家族の援助の2つの資金に依存している。これら2つの生計手段が断たれれば、アフガン国民の一部は餓死する可能性がある。
朝、カーブルその他のアフガニスタンの都市の通りやバザールを歩いていると、路地や道路脇で絶望して座り込んだり立ちつくしたりしている若者や中年の人たちにたくさん出会うことだろう。長期的には、外部からの援助に依存することで人々は怠惰で状況になれきり、行動を起こすことができなくなり、社会の重荷であって良しという文化が構築されてしまう。報道によると、日本の労働文化は奥深く、企業が従業員の残業を禁止することがままあるという。仕事を大切にする日本文化が、並外れた進歩への道を平坦にした。失業を放置したまま、経済状況や人々の生活状況を進歩させることは難しい。貧しい人々への施しが継続する社会では、ひとは働き、労苦し、汗を流すことを望まなくなる。
耐え忍んで絶望と闘う
ハマユーン・アフガンが自身のユーチューブに上げる様々な動画の中で、ときおりきらりと光るのは、アフガニスタンの人々がどんな状況でも希望を失わず、生活を改善する努力をやめないという事実だ。宗教的な信念や物事のとらえ方は彼らを励ます。宗教的信念は他に何の取り柄が無くとも、不安や心配を軽減し、困難や苦しみを緩和する。こうして貧しい人々や弱い人々は、さらに宗教的信念へと結びつく。
過去数十年、アフガニスタンの人々は長き戦争を経験してきた。この戦争は壊滅的な結果をもたらし、社会構造全体を一変させた。アフガニスタンの国民のように、これほど苦しんでも、精神的に衰弱せず、安定してしっかりとした自分を保っている国民は世界に類を見ない。問題の ユーチューブ動画では、最悪の生活環境にある人々が登場するが、「神は優しいお方」「神が光をもたらしてくれますように」と唱えることで、問題を受け流し、より良い未来を望んでいる。
アフガン国民の文化や行動に起因すると考えられる無数の欠点にもかかわらず、絶望に屈しないことは、良い習慣のひとつであり、勇気を与えるものであり、アフガニスタンの将来を形作る上で利点となる。アフガン人の文化において、絶望は望ましくない悪魔的な概念だ。彼らの間には、「絶望は悪魔だ」というよく知られたことわざもあるほどだ。
ハマユーン・アフガンは現在、より優れた高品質のコンテンツを提供できる十分な設備と専門知識を備えている。ただし彼が視聴者の意見を考慮し、自分の作品の弱点を特定し、それを修正することも必要だ。新しい取り組みを適用し、欠点を取り除くことで、彼は自分のユーチューブチャンネルにより多くの視聴者を惹きつけ、同時に自分の持つプラットフォームを利用して情報を提供し、意識を高めることができ、より多くのお金を稼ぐことができる。アフガニスタンは今、リスクを冒して、見たことも聞いたこともない事実を暴露する人々を必要としている。ありきたりのインタビューの繰り返しや型にはまった質問は解決策にはつながらない。
【原文(英語)を読む】
Prominent Afghan Youtuber’s Attempts to Whitewash the Taliban
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