Afghanistan’s Neighbors: Architects of Taliban Survival or Catalysts of Its Collapse?
(WAJ: イラストが示す隣接国の利害が、ターリバーン統治の将来を左右する。とくにパキスタンとイランは、安全保障や経済的利益からターリバーンに圧力をかけつつ、その存続を支えている。しかしターリバーン政権の存続はアフガニスタンの安定を意味せず、真の平和にはアフガニスタン国民の政治参加、権利保障、説明責任を果たす制度の構築が必要である。)
アリアン・ナシリ(ペルシャ語原文)
ファルハド・ファルハード(英訳)
2026年10月20日(太陽ヒジュラ暦1405年7月28日)

アフガニスタンとパキスタンの関係をめぐる最近の動向は、地域の政治的思惑の中心に、根本的な問いを再び浮上させた。アフガニスタンの隣国は、ターリバーン統治の崩壊に決定的な役割を果たしうるのか。それとも、これらの国々の安全保障上、経済上、地政学上の利害が、その統治を存続させる要因となっているのか。この問いへの答えは、ターリバーンとパキスタンの歴史的な結びつきや、ターリバーンと地域諸国との外交関係だけから見いだすことはできない。問題はそれよりも複雑である。隣国はそれぞれ、自国の国益という観点からアフガニスタンを見ており、この視点の違いが、ターリバーンに対する地域共通の政策を形成する可能性を制約している。
留意すべきは、ターリバーンの一部の政策に反対することが、必ずしもその統治の崩壊を望むことを意味しないという点である。地域の多くの政府は、ターリバーンの行動に異議を抱きながらも、その突然の崩壊、権力の空白、武装集団の拡散、そして新たな移民・難民の流出がもたらす結果を懸念している可能性がある。ここに、中心的な矛盾が生じる。ターリバーンに圧力をかけることのできる国々が、同時に、自らが交渉できる統治機構がカーブルに存続することから、利益を得ている可能性があるのである。
パキスタンは、この力学のなかで独特の位置を占めている。ターリバーンとパキスタンの権力機構との歴史的な結びつきは、アフガニスタン情勢の分析において、常に中心的なテーマであった。しかし、2021年8月のターリバーンの政権復帰は、一部の関係者の期待に反し、パキスタン政府の安全保障上の懸念を恒久的に解消することにはつながらなかった。今日、「パキスタン・ターリバーン運動(TTP)」が、両者の主要な対立要因のひとつとなっている。パキスタン政府は、ターリバーン政権がTTPの戦闘員によるアフガニスタン領土の利用を阻止していないと非難しているが、ターリバーン当局者はこの主張を否定している。
2026年10月17日の国境衝突は、この危機が続いていることを示している。対立は政治的声明の応酬を超え、軍事的衝突、貿易の停滞、相互不信の増大をもたらしている。しかし、こうした緊張の激化は、パキスタンがターリバーンの崩壊を望んでいることを意味するのだろうか。必ずしもそうではない。
安全保障の観点から、パキスタン政府は2つの危険を区別しなければならない。ひとつは、パキスタンの安全保障上の要求に応じる能力がないか、あるいは応じる意思がない政府がカーブルに存続することである。もうひとつは、統治構造が崩壊し、両国間の長い国境地帯が、より広範な不安定化にさらされることである。このため、パキスタンの軍事的圧力は、アフガニスタンの政治体制を決定的に転換させることよりも、ターリバーンの行動を変えさせることを目的としている可能性がある。もちろん、そうした圧力が実際にもたらす結果が、当初の目的と一致するとは限らない。
イランもまた、相反する利害と懸念を抱えている。東部国境の安全、アフガニスタンからの移民の問題、ヘルマンド川の水利権、貿易、そして地域の安全保障情勢は、いずれもイラン政府の対カーブル政策に影響を与えている。同時に、アフガニスタンはイランにとって重要な貿易市場であり、交通路でもある。とりわけパキスタンとの国境通過地点が閉鎖された際には、経済交流の拡大とイランの通過輸送路の利用が、いっそう重要性を増している。
イラン政府はターリバーンの一部の政策に反対しているかもしれない。しかし、その不一致だけで、東部国境沿いの不確実で不安定な状況を望んでいることにはならない。イランからアフガニスタンへの移民帰還の増加も、隣国の国内政策上の決定が、必ずしも政権交代を目的とせずとも、アフガニスタンに相当な経済的・社会的圧力をかけうることを示している。したがって、イランの政策は、単にターリバーンを支持しているか反対しているかという観点ではなく、脅威を管理し、自国の経済的利益と安全保障上の利益を守るという枠組みのなかで検討されるべきである。
中国は、別の角度からアフガニスタンを見ている。中国政府にとっては、新疆地域の安全、国境を越えて活動する武装集団の阻止、経済的利益の保護、そして交通路の安定が、根本的に重要である。中国はターリバーンとの外交・経済関係を築いているが、この関与を、ターリバーンのあらゆる政策を無条件に受け入れていることと解釈することはできない。
2026年に中国がターリバーンとパキスタン政府の間の緊張緩和に向けて仲介したことは、中国の安全保障を中心とする姿勢の明確な例である。中国は一方でパキスタンと深い戦略的関係を持ち、他方でアフガニスタンの不安定化が、自国の地域的な安全保障と経済的機会を脅かしかねないと考えている。この観点からすれば、中国は、アフガニスタン政府のイデオロギー的な性格を決めることよりも、同国の安全保障面での行動と、その予測可能性を重視している。
タジキスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンも、ターリバーンに対して単一の政策を共有しているわけではない。タジキスタンは、国境地帯での武装集団の活動に対する懸念に加え、アフガニスタン社会の一部との歴史的・文化的な結びつきから、より慎重な姿勢を取ってきた。それでも、国境問題、経済、安全保障をめぐる双方の接触は、政治関係が難しい状況にあっても、実務的な協力がすべて妨げられているわけではないことを示している。
これに対し、ウズベキスタンは、アフガニスタンを中央アジアと南アジアを経済的に結ぶ潜在的な経路とみている。アフガニスタン横断鉄道計画と貿易の拡大は、ウズベキスタン政府にカーブルとの実務関係の維持を促す課題である。一方、トルクメニスタンは、エネルギーの観点からアフガニスタンを見ている。2026年にトルクメニスタン・アフガニスタン・パキスタン・インド(TAPI)ガスパイプラインのヘラート区間で進展がみられたことは、政治的な意見の相違があるなかでも、長期的な経済的利益が協力の基盤を生み出しうることを示している。
これらの国々にとって、安定したアフガニスタンは、貿易とエネルギー輸送の経路となりうる。一方、内戦に陥ったアフガニスタンは、安全保障上の危険であり、投資の障害となるだろう。そして、地域諸国の役割は、直接国境を接する隣国だけに限られるものではない。
2025年7月、ロシアはターリバーン政府を正式に承認した最初の国となった。この決定は、ロシア政府とカーブルの関係における重要な転換を示すものであった。2026年10月にモスクワで開かれた地域会合も、ターリバーンとの関与が、地域で展開される活発な外交の一環となっていることを明らかにした。
インドも、アフガニスタンの旧共和国政府と緊密な関係を築いてきた歴史があるにもかかわらず、ターリバーン政権との実務的な関係を拡大している。2025年の外交関係の格上げは、この変化の一例である。インド政府にとって、アフガニスタンとの関係は、経済と安全保障の問題に加えて、パキスタンや中国との関係を含む、より広い地域関係の枠組みのなかで捉えることができる。
これらの動向を総合すると、ターリバーンが直面しているのは、もはや外交的孤立の問題だけではなく、地域大国間の競争や優先課題の違いにも左右されていることがわかる。ターリバーンの将来を分析する際には、政府の弱体化、権力構造の崩壊、政治体制の転換という3つの概念を区別しなければならない。
経済的・軍事的圧力は、政府が利用できる資源を制限することはできるが、それだけで権力移行の仕組みを生み出すわけではない。外部からの脅威は、支配勢力の内部結束を一時的に強めたり、国民感情を動員する根拠を与えたりすることさえある。他方、経済的圧力の継続、資源の制約、政治的対立は、国家を統治する能力を低下させうる。どちらの効果が優勢になるかは、国内の諸要因と、政府および社会がどのように対応するかによって決まる。アフガニスタンの経験も、合意された代替体制と信頼できる制度がないまま政治構造が崩壊しても、必ずしも安定につながらないことを示してきた。
したがって、中心的な問いは、誰がターリバーンを弱体化させる力を持つかということだけであってはならない。その弱体化がどのような結果をもたらしうるのか、そして、起こりうる政治的移行をどの勢力が担うことができるのかも問われるべきである。隣国間の競争に過度に注目すれば、根本的な事実が見えなくなるおそれがある。アフガニスタンの将来は、外国勢力間の合意や不一致だけによって生み出されるものではない。経済、政治的正統性、社会参加、市民の基本的権利、そして公共サービスを提供する政府の能力こそが、あらゆる権力構造の存続や変化を左右する決定的な要因なのである。
世界銀行は2026年、アフガニスタン経済に限定的な成長がみられるにもかかわらず、人口増加と大規模な移民帰還によって、1人当たり所得と多くの家庭の生活水準が引き続き圧迫されていると報告した。同時に、国連の評価によれば、女性と少女の教育や就労に課された制限は、人権問題であるだけでなく、同国の発展と持続的な安定を妨げる障害でもある。このような状況では、たとえ地域貿易が拡大しても、それだけで政治参加、人的資本、社会的信頼の欠如によって生じた空白を埋めることはできない。
ターリバーン統治の将来は、パキスタンによる圧力の強さ、イランとの経済関係、中国の投資、ロシアの外交的関与だけから予測することはできない。現実には、アフガニスタンの隣国は、同じ利害を共有していない。国境の安全を優先する国もあれば、貿易とエネルギーを重視する国もあり、地域の勢力均衡を重視する国もある。この利害の違いそのものが、ターリバーンに圧力をかける根拠となると同時に、ターリバーンとの関係を継続する余地を残すことにもなる。
その結果、地域諸国は、アフガニスタンの権力構造を変えるための計画や共通の合意を持たないまま、ターリバーン政権の行動の変化を望んでいる可能性がある。しかし、決定的な問題は、ひとつの政府が存続するかどうかにとどまらない。政府の弱体化が、より良い政治秩序の出現を意味しないのと同様に、支配体制の継続も、持続的な安定の実現を意味するものではない。
アフガニスタンの運命は、隣国の利害と自国の国内的現実が交差するところで形づくられる。アフガニスタンの人々の役割、市民としての権利、そして説明責任を果たす制度を築く必要性を無視する分析は、現実の一部しか説明できない。
将来に向けた最も重要な問いは、おそらく、どの国がターリバーンの存続、あるいはその統治の転換に、より大きな役割を果たすかということではない。地域諸国の利害が最終的に、安全、発展、参加、そして持続的な政治秩序を求めるアフガニスタンの人々の必要と合致するのか。それとも、この国の将来が再び、外部勢力間の競争の影に覆われたまま規定されるのか、ということである。