20250822
● 世界が燃えている! 三界は火宅だ 村野謙吉 25_08_15更新(2025年8月15日)
本論考は『現代世界は戦争、環境破壊、貧困、民族対立など多様な危機が同時進行する「多重危機」の時代に入っている。ウクライナ戦争や中東の衝突、アジアでの軍拡競争は、冷戦後に続いた国際秩序の安定が崩れつつあることを示している。さらにAIの急速な進化や情報操作、民主主義の後退、権威主義の台頭が人々の自由と尊厳を脅かしている。経済格差の拡大や難民の増加も深刻な課題である。本論では、こうした状況を「世界が燃えている」と表現し、人類がこれまで経験したことのない規模の挑戦に晒されていると警鐘を鳴らす。危機の連鎖を断ち切るには国家間の対立を煽るのではなく、市民社会の連帯、民主的な対話、国際協調を基盤とした新たな価値観の共有が不可欠であると強調していること』を明らかにする。
20250727
● 日本と東アジアの「和」村野謙吉 25_07_27(2025年7月27日)
本論考は、現代世界の混乱は「自由」と「秩序」の相克に起因し、情報操作と分断が深まる中、日本の伝統的価値観に立ち返る意義を強調する。著者は神社仏閣や仏教寺院を巡る中で、日本の「礼」や「掃除の美学」に象徴される精神性に注目し、鑑真の来日と仏教伝来の意義を再評価する。鑑真は征服ではなく「和」の精神に基づいて仏教を伝え、聖徳太子の「十七条憲法」にも通じる普遍的平等と信頼の理念を体現した。「仏道」に起源を持つ様々な「道」は、日本文化における美と礼の根幹であり、今こそ文明的対立を超える「和の精神」が求められていることを明らかにする。
20241111
● 死刑制と戦争、どちらが不条理か 村野謙吉(2024年11月11日)
一水四見: 見る視点により「水」は4通りに見える。同一の客観対象が、それぞれの主観の認識能力・利害関係等によって様々に認識されうる。死刑と戦争による殺人。その比較について「様々な報道媒体で、死刑執行の報道を聞く度に、死刑をめぐる様々な思いがよみがえってくるが、わたしには特別な個人的理由がある。わたしの仏教の師は篠田龍雄(しのだ・りゅうゆう)師で、浄土真宗の僧侶として死刑囚の教誨(きょうかい)に生涯を捧げていたからだ」としてつづられる村野氏の考察。
20241014
● 鈴木大拙ー世界人としての日本人 村野謙吉
(2024年10月14日)(今、わたしは、明治・大正・昭和の3代を、当時の西欧の著名な知識人と交流し、東洋の「霊性的自由」を生き抜いた一人の著名な人物を、懐かしく想い出している。その人物は鈴木大拙 (1870-1966)である。–本論考は、本コーナー「鈴木大拙と西欧知識人との新相関関係(下)の更訂版であるが、独立した論考となっているため独立して掲載する。)
20240921
● なぜ、ヨーロッパでは継続的に戦争が起こるのか 村野謙吉
【NPJ通信・連載記事】色即是空・徒然草(7)/村野謙吉(2023年2月2日)(「自由」と「秩序」は、人類の歴史的生態系を維持している矛盾的相互補完の原則である。「自由 (liberty / freedom)」は「我」(個) の利己性を特質とし、「秩序 (order)」は「世界」(多) の規律性を本質とする。そして自由と秩序の間に、平等の理念が常に曖昧に揺れ動いている。なぜ、ヨーロッパでは継続的に戦争が起こるのかを問う。)
20240801
● 鈴木大拙と西欧知識人との深層関係 (上)
● 鈴木大拙と西欧知識人との深層関係 (下)
今後の世界の安定要因をなすべきユーラシア・東アジア諸国民の平和を願いつつ、として仏教・日本文化・G.オーウェル研究家; 翻訳家; コラムニスト(Mainichi Daily News (1978 – 1983)など)の村野健吉さんから送られてきた論考。正反合の西洋哲学、二項対立の思想に対して、<絶対矛盾の自己同一>の観点から前者を取り込みながらより高みに引き上げた、鈴木大拙と西田幾多郎の哲学は野口にとって重要なる学習課題である。
20240625
● 「1984年」の倒錯世界と「茶の本」の和の世界 村野謙吉
仏教・日本文化・G.オーウェル研究家; 翻訳家; コラムニスト(Mainichi Daily News (1978 – 1983)など)の村野健吉さんによる、最新の現代世界時評。ジョージ・オーウェルの研究者として『1984年』を改めて熟読する必要が具体的に論じられます。「今後の世界の安定要因をなすべきユーラシア・東アジア諸国民の平和を願いつつ」と添え書きされて送られてきました。
20230801
● 和をもって貴しとなすー米中露三大軍事大国に囲まれた和国・日本の世界史的意義 ー/村野謙吉(レコンキスタ・RECONQUISTA・令和5年(2023)年8月1日掲載)
「仏教・岡倉天心・ジョージ・オーウェルを私の歴史観」とする村野謙吉氏の論考。評者・野口は、若き頃「ウィガン波止場への道」「動物農場」「カタロニア賛歌」「1984年」などを読み、オーウェルに心酔した。村野氏はオーウェルの作品をすべて原書で読破されたオーウェル学会の学会員。同時に仏教の道を究めんと精進されている。氏によるオーウエル論、聖徳太子の「和」の精神についての講和には心打たれるので、ここに収録させていただいた。
20231201
● 中国の夢と宗教的現実 村野謙吉
【NPJ通信・連載記事】色即是空・徒然草/村野謙吉(2023年12月1日)(中国大陸、台湾などの宗教比率・信者数などのデータをもとに「安定的な国民生活としての国体を守る内面的身体である」宗教について考察する。)
20231013
● ヨーロッパの諸問題解決の源泉・ポーランドと今後の世界 村野謙吉
【NPJ通信・連載記事】色即是空・徒然草 (10) 村野謙吉・2023年10月13日
20230731
● ワルシャワで想う「脆弱な花盛りの世界」 村野謙吉
【NPJ通信・連載記事】色即是空・徒然草 (9) 村野謙吉・2023年7月31日