森羅万象

人の営みは森羅万象。空想は無限。
自由自在な論考のためのページです。
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20241111

死刑制と戦争、どちらが不条理か 村野謙吉
(2024年11月11日)一水四見: 見る視点により「水」は4通りに見える。同一の客観対象が、それぞれの主観の認識能力・利害関係等によって様々に認識されうる。死刑と戦争による殺人。その比較について「様々な報道媒体で、死刑執行の報道を聞く度に、死刑をめぐる様々な思いがよみがえってくるが、わたしには特別な個人的理由がある。わたしの仏教の師は篠田龍雄(しのだ・りゅうゆう)師で、浄土真宗の僧侶として死刑囚の教誨(きょうかい)に生涯を捧げていたからだ」としてつづられる村野氏の考察。

20241014

鈴木大拙ー世界人としての日本人 村野謙吉
(2024年10月14日)(今、わたしは、明治・大正・昭和の3代を、当時の西欧の著名な知識人と交流し、東洋の「霊性的自由」を生き抜いた一人の著名な人物を、懐かしく想い出している。その人物は鈴木大拙 (1870-1966)である。–本論考は、本コーナー「鈴木大拙と西欧知識人との新相関関係(下)の更訂版であるが、独立した論考となっているため独立して掲載する。)

20240921

なぜ、ヨーロッパでは継続的に戦争が起こるのか 村野謙吉
【NPJ通信・連載記事】色即是空・徒然草(7)/村野謙吉(2023年2月2日)(「自由」と「秩序」は、人類の歴史的生態系を維持している矛盾的相互補完の原則である。「自由 (liberty / freedom)」は「我」(個) の利己性を特質とし、「秩序 (order)」は「世界」(多) の規律性を本質とする。そして自由と秩序の間に、平等の理念が常に曖昧に揺れ動いている。なぜ、ヨーロッパでは継続的に戦争が起こるのかを問う。)

20240912
政治と社会の関係を社会契約論の視界で学び直す 小原重信
本論のサブタイトルは「太平洋戦争の悲惨に戦争と平和の歴史サイクルが見える」。執筆の動機となったのは、本サイトに掲載された「<視点:105>憎悪と和解~愛につながるこころ~」と「<視点:103>脱植民地主義の途 精神篇~上皇上皇后ご夫妻の想い~」。論者は、ふたつの視点で提起された問題意識を受けて「戦争と平和の視界に広げて、終戦記念日まで、現実と向き合う再学習」を行い本論を執筆。17-18 世紀の「社会思想家」の視界で「個人、社会、政治、に日本の政治社会の在り方を歴史に重ねて、社会契約論における日本と近未来に省察」が及んでいる。(2024年9月12日掲載)

20240906

『情報論から見た中国の「一帯一路」国際貿易政策』 中川十郎  2024年9月6日
著者は本論考で次のように述べる。「21世紀はパクスアシアーナ、パクスチネーゼ、パクスインジアーナの時代が到来することは確実。22世紀はアフリカの時代。東海の小島で自己満足し太平の夢をむさぼっていると、GDP 一人当たりで50位で発展途上国なみの GDP に落ち込むのは時間の問題だろう。しかるに最近の日本企業、経団連、日本政府の中国敵視政策は上記の動きに逆行しており、米国の中国敵視政策に迎合し、問題。米中対立の緩和に尽力することこそ、太平洋戦争後の戦後の平和を希求する日本の役割ではないか。聖徳太子の「和をもって貴しとなす」の精神で日中関係改善、日中友好関係強化に今こそ日本は率先して立ち上がるべきであろう。」
中川十郎氏は日本ビジネスインテリジェンス協会(BIS)会長。(2024年9月6日発表、同月12日参議院議員会館で開催された第2回日本インテリジェンスコンソーシアム年次大会で講演)

20240210

BIS論壇N436『米国の輸入先変動』中川十郎2024年2月10日
「これまで米国の最大の輸入先だった中国が23年に15年ぶりに2位に転落。隣国のメキシコが米国の総輸入額の15.2%を占め、第一位に躍り出た。中国は22年比20.3%(1090億ドル)減り、総額4272億ドル(63兆円)に落ち込んだ。」と簡潔な書き出しで始められるこの論説は、中川十郎氏が80年代後半NY駐在時の経験に裏打ちされている。当時、日本に追い抜かれそうだった米国は日本に学ぼうと大学や、経済調査機関が日本の躍進の秘訣を教えてくれと、主要大学、調査機関、貿易研究所、民間調査機関などが競って、JETROや日本企業の幹部を招聘し、セミナーを開催。米国経済の立て直し、米国企業の輸出拡大策を躍起になり研究していた。氏もJETROに協力し、米国の主要大学、貿易協会などで度々総合商社の輸出拡大戦略などの講演に、米国各地を訪問した。かつての活動を踏まえた現代への提言。

同会長の本サイトでのその他の論考は下記でも閲覧できます。

『中国の一帯一路構想』――中川十郎(BIS会長)
『インドの時代到来か』――中川十郎(BIS会長)
『鑑真和上 日中学生交流 プロジェクト』に想う 日本ビジネスインテリジェンス協会・中川十郎会長
<21世紀に地球上の政治・経済の中心地域になる『一帯一路と中央アジアの動向』 中川十郎会長

20240902

日中交流の過去及び現状と展望 2024・8・24 井出亜夫
日中国交回復後52 年、平和友好条約締48 年。この間、人の往来、経済交流等の分野において大いなる進展(対中貿易総額は20%を超え第1位)があった一方、国際関係においては、米国一極体制から、米中二強体制への進行が徐々に進み、米国は対中デ・カップリング政策を展開。このような中で世界第2の経済大国となった中国との連携を如何に進めていくか、長い対中関係の歴史を有するとともに、対華21箇条の要求、満州事変、日中戦争と戦前の誤りを犯したわが国の歴史的レーゾン・デートルを問い、時の眼(時代の変遷)、鳥の眼(世界的視野)で見る政策展開が出来るかを考える、(2024年8月24日、BIS創設33周年記念第187情報研究会(日本経済大学大学院講堂)での講演記録)

20231020

私たちは今何処にいるのだろうか―時の目と鳥の目で見る視点― 井出亜夫
明治維新、戦後改革に続く 第3 の開国に直面する日本:(2023年10月20日、佐久における講演メモ)

20240802

韓国民衆のたたかう知性 革命作家=金芝河の思想と文学 野口壽一
1977年、韓国の民主化と南北朝鮮の統一をもとめてたたかい、囚われた多くのひとびとが、朴政権の手で、殺されようとしていた。想像を絶する拷間にも屈せず、信念を貫き通したかれらのなかには、死刑を宣告する法廷で「光栄です」と言い放ち、微塵の動揺も現わさなかったひとびとがいる。全世界にむけてたたかう知性を輝かせた韓国民衆の思想と文学を代表する金芝河。歴史の前進へのゆるぎない確信、崇高な人間性、極限状況にあってなお人間らしい愛情と勇気をゆたかに披涯するその神髄に迫る。野口壽一の1977年の評論(『社会評論』第7号掲載)。

20240801

鈴木大拙と西欧知識人との深層関係 (上)
鈴木大拙と西欧知識人との深層関係 (下)
今後の世界の安定要因をなすべきユーラシア・東アジア諸国民の平和を願いつつ、として仏教・日本文化・G.オーウェル研究家; 翻訳家; コラムニスト(Mainichi Daily News (1978 – 1983)など)の村野健吉さんから送られてきた論考。正反合の西洋哲学、二項対立の思想に対して、<絶対矛盾の自己同一>の観点から前者を取り込みながらより高みに引き上げた、鈴木大拙と西田幾多郎の哲学は野口にとって重要なる学習課題である。

20240625

「1984年」の倒錯世界と「茶の本」の和の世界 村野謙吉
仏教・日本文化・G.オーウェル研究家; 翻訳家; コラムニスト(Mainichi Daily News (1978 – 1983)など)の村野健吉さんによる、最新の現代世界時評。ジョージ・オーウェルの研究者として『1984年』を改めて熟読する必要が具体的に論じられます。「今後の世界の安定要因をなすべきユーラシア・東アジア諸国民の平和を願いつつ」と添え書きされて送られてきました。

genjimonogatari

源氏物語を読んで 中楯健二
NHKの大河ドラマ「光る君へ」 でただいま絶賛放映中の平安の女たち男たち! 創造と想像の翼をはためかせた女性・紫式部の手になる源氏物語。初めて読んで得た感動のママに紹介と解説の筆を執った中楯健二氏。次は英訳本の完読にチャレンジとか。感動のおすそ分けにあずかろう。

gambl_mania

ギャンブル狂時代 中楯健二
大谷選手の元通訳水原一平氏(39)が3月25日に違法賭博で訴追された事件をきっかけに、大王製紙元会長・井川意高氏のギャンブル狂いに触れ、日本政府が推進している統合型リゾート(IR)開設の問題点についての中楯健二氏の論考。

omarushijisho

バーミヤン大仏破壊、オマル指示書をめぐって 山田利行
バーミヤン大仏の保存を指示していたターリバーン指導者のオマル師はなぜ、180度見解を変え破壊を命じるにいたったのか。バーミヤン大仏の保存を命じるオマル指示書のコピーの真贋は? 現代を揺るがすイスラーム過激主義原理主義との関係は? 大仏破壊は依然として現代世界に課題を突き付けている。読者から送られた資料と既刊書を再読する。

20240324

元国連アフガニスタン支援ミッション代表・山本忠通氏が語る「国際舞台駆けた外交官」
自爆テロが荒れ狂うアフガニスタン現地で、国連事務総長特別代表としてUNAMA(国連アフガニスタン支援ミッション)を率いて活動してきた山本忠通氏の半世紀近い外交官生活。国際舞台で繰り広げられた現代史の裏側情報が興味深い。産経新聞で連載中。

 

和をもって貴しとなすー米中露三大軍事大国に囲まれた和国・日本の世界史的意義 ー/村野謙吉(レコンキスタ・RECONQUISTA・令和5年(2023)年8月1日掲載)
「仏教・岡倉天心・ジョージ・オーウェルを私の歴史観」とする村野謙吉氏の論考。評者・野口は、若き頃「ウィガン波止場への道」「動物農場」「カタロニア賛歌」「1984年」などを読み、オーウェルに心酔した。村野氏はオーウェルの作品をすべて原書で読破されたオーウェル学会の学会員。同時に仏教の道を究めんと精進されている。氏によるオーウエル論、聖徳太子の「和」の精神についての講和には心打たれるので、ここに収録させていただいた。

bunsho_nakadate

文章の書き方を考える 中楯健二
本サイトの筆者である中楯健二氏の文章作法に関するまとめ。中楯氏は、学生時代に所属していた英字新聞の記事の書き方をベースに、本サイトでの「読者の声」での真筆時における時事解説のテーマの選び方、記事の書き方、表現の工夫などについてのノウハウ書として本記事を執筆。英文・日本文、両文章について後学の参考になる論文となっている。

20231207

「坂の上の雲」ではわからない明治の群像 青木亮
本サイトの読者で中国研究家である青木亮氏の研究ノート。14年前に書かれたものだとのことだが明治維新期のユニークなミニ人名辞典として通読しても面白い。今回掲載にあたって一部修正箇所はあるが全体は初出通りなので、発表年度は2009年としてある。

20231201

中国の夢と宗教的現実 村野謙吉
【NPJ通信・連載記事】色即是空・徒然草/村野謙吉(2023年12月1日)(中国大陸、台湾などの宗教比率・信者数などのデータをもとに「安定的な国民生活としての国体を守る内面的身体である」宗教について考察する。)

20231013

ヨーロッパの諸問題解決の源泉・ポーランドと今後の世界 村野謙吉
【NPJ通信・連載記事】色即是空・徒然草 (10) 村野謙吉・2023年10月13日

20230731

ワルシャワで想う「脆弱な花盛りの世界」 村野謙吉
【NPJ通信・連載記事】色即是空・徒然草 (9) 村野謙吉・2023年7月31日