Wakhan, Roads, Natural Resources and the Rivalry of Powers: From Transport Corridor to Geoeconomic Arena

 

(WAJ: 既報の本研究第1部では、ワハーン回廊とバダフシャーンの地理的・戦略的基盤を検討した。本稿では、地理から地経学へと視点を移し、地理的位置がいかにして経済力、通商力、戦略的影響力へと転換され得るのかを考察する。中心となる論点は、ワハーン回廊、地域貿易、バダフシャーン州の鉱物資源、投資、天然資源に対する国家的所有権、採掘における統治と透明性であり、続いて中国、パキスタン、インド、イラン、タジキスタン、ロシア、米国の利害および競合する戦略を検討する。本稿はこのテーマ(ワハーンとバダフシャーン)に基づく3回連載の第2回。なお著者ファテー・サミ氏が本サイトに執筆した論説のすべては「ファテー・サミ執筆記事一覧」で読むことができる。)

 

ファテー・M・サミ(Fateh Sami):フリーアカデミック研究者
2026年9月6日

第2部

戦略地理から地経学的パワーへ

ワハーンの重要性は、その局地的な地理だけから生じるものではない。それは、複数の地政学的空間が交差する地点に位置することに由来する。したがって、より重要な問題は、この地理的位置をいかにして経済的、通商的、戦略的影響力へと転換し得るかである。

21世紀において、地理は、インフラ、資本、資源、安全保障、通信ネットワークと結びつくとき、力の源泉となる。この観点から、ワハーン交通路は特別な重要性を帯びる。交通路はそれ自体、経済的連結性をもたらす手段である。しかし、国境の敏感な地域においては、市場へのアクセス、物資の移動、国家のプレゼンスの強化、天然資源への接近、地域安全保障をめぐる計算の変化を、同時にもたらし得る。

同時に、ワハーン交通路の重要性を誇張すべきではない。交通路が存在するだけで、成功した国際回廊が自動的に生まれるわけではない。地方の経路が地域回廊へと発展するためには、安全保障、実際に機能する国境通過地点、貿易協定、税関インフラ、輸送能力、十分な市場、投資、そして比較的安定した政治関係という複数の条件が、同時に整わなければならない。

ワハーン回廊に関する近年の学術研究も同様に、中国にとっては経済的連結性よりも安全保障上の懸念が優先され、また同回廊の戦略的重要性は非対称的であると論じられている。すなわち、現時点では、中国にとってよりもアフガニスタンにとって、潜在的にはるかに重要なのである。

この点は、ワハーンの将来的な戦略開発にとって重要な含意をもつ。インフラだけでは、この回廊の最終的な重要性を決定できない。その有効性は、それが機能する政治的・制度的環境に左右されるからである。

したがって、問われるべきは、一本の道路によってアフガニスタンと中国を物理的に接続できるか否かだけではない。より深い問題は、インフラ開発が、アフガニスタンの広域アジア連結網における位置を変え得るほど持続的な、経済・安全保障・政治上の変化の組み合わせを生み出せるか否かである。
ワハーン交通路――国内開発と地域的連結性のはざまで

アフガニスタンは内陸国であり、国際市場へのアクセスを近隣諸国に依存することは、長年にわたる経済的・戦略的課題であった。したがって、アフガニスタンの対外的連結性を多様化できる新たな経路は、いずれも相当の重要性をもち得る。

ワハーンは、そのような潜在的機会を提供する。適切な政治的、経済的、安全保障上の条件が整えば、アフガニスタンと中国を直接結ぶ経路は、世界最大級の経済圏のひとつへのより直接的なアクセスをアフガニスタンにもたらし、同国をより広範なアジアの貿易ネットワークに近づけ得る。

しかし、地理的接続と経済的連結性は同じものではない。2国が道路によって物理的に結ばれていても、輸送費が高い、国境インフラが不十分である、商業需要が不足している、あるいは政治状況によって物資と人の恒常的移動が制約される、といった理由により、実際の貿易は限定されたままとなり得る。

したがって、ワハーン経路の開発は、3つの段階からなる過程として理解すべきである。すなわち、領域的な接続、物資と人の定期的な流れの確立、そして最終的には、より広域の地域貿易・通過輸送ネットワークへの統合である。

ワハーンは、これら3段階すべてを順調に通過し得ることを、いまだ実証していない。したがって現時点では、この道路を確立された経済回廊ではなく、潜在的な戦略資産とみなす方が適切である。

しかしアフガニスタンにとっては、政治的文脈が決定的に重要である。国益を代表し得る、包摂的で、国民的正統性を備え、説明責任を負う統治体制がなければ、インフラによる連結性は、アフガニスタン国民に相応の利益を生み出すことなく、外部の戦略的・商業的利益に奉仕する危険がある。
山岳回廊の費用と困難

ワハーンの地理は、チャンスであると同時に制約でもある。

高い標高、厳しい冬、山岳地形、困難な建設条件、高額なインフラ維持費は、いずれもこの経路の経済的実現可能性に影響する。たとえ回廊が政治的・技術的に利用可能となっても、根本的な経済問題が残る。すなわち、ワハーン経由で輸送される物資は、費用と効率の面で既存経路と競争できるのか、という問題である。

この点は、中国にとってとりわけ重要である。中国はすでに複数の陸上・海上貿易経路を有している。新たな経路が戦略的に重要となるのは、それが安全保障、経済、地政学のいずれかにおいて独自の優位性をもたらす場合である。

2026年の『Pacific Focus』掲載研究も、この非対称性を強調している。ワハーンは、アフガニスタンにとって連結性を多様化する重要な手段となり得る一方、中国にとっては、安全保障上の懸念が十分に解消されない限り、経済的優先度は低いままである。

アフガニスタンにとっても、この問題は同様に重要である。現在の政治状況の下では、インフラ開発だけで幅広い国家的経済利益を保証することはできない。経路、貿易、課税、投資、資源採掘を規律する制度的枠組みによって、最終的な受益者が決まるからである。
バダフシャーンの鉱物資源――国家的資本か、競争の源泉か

ワハーン交通路が連結性の1要素をなすとすれば、バダフシャーンの天然資源は、この地域の地経学的重要性を高め得るもうひとつの要因である。

利用可能な地質評価は、バダフシャーンに金をはじめとするさまざまな金属・非金属資源の大きな鉱物資源ポテンシャルが存在することを示している。米国地質調査所(USGS)のアフガニスタン鉱物評価は、同国において鉱物調査と潜在的開発の重要性が高い地域のひとつとして、特に「バダフシャーン金鉱有望地域」を挙げている。

しかし、鉱徴の存在を、経済的に採取可能な埋蔵量と自動的に同一視すべきではない。鉱徴、地質学的資源量の推定、採取可能埋蔵量、商業的に採算の取れる鉱山の間には、科学的な区別が必要である。したがって、バダフシャーンの鉱物資源の正確な金銭的価値についての主張は、信頼できる評価によって裏づけられる場合に限って行うべきである。それでも、より大きな論点は明確である。バダフシャーンは、相当な鉱物の多様性と地質学的可能性を有している。

これらの資源の重要性は、金銭的価値だけにとどまらない。現代の政治経済において、天然資源は国家権力の源泉、外部勢力が影響力を行使する手段、そして地政学的競争の対象となり得る。したがって、バダフシャーンの鉱物資源をめぐる問題は、地下に何が存在するかという点を超えなければならない。誰がこれらの資源を採掘するのか。投資資本はどこから来るのか。契約はどのように交渉されるのか。収益はどのように分配されるのか。どれほどの価値がアフガニスタン国内に残るのか。採掘は国内加工につながるのか、それとも原材料が単に輸出されるだけなのか。どの機関が契約と生産を監督するのか。
そして最も重要なこととして、天然資源は国家発展の源泉となるのか、それとも一握りの集団の富の源泉となるのか。このような、より広範な一連の問いを扱う必要がある。

これらの問いがとりわけ重要なのは、鉱物資源の経済価値が、その地質学的存在だけでなく、採掘、所有、課税、加工、分配を規律する制度にも左右されるからである。

天然資源と公的所有の原則

近代国家体制において、天然資源を政府、政治派閥、支配集団の私有財産として扱うことは、適切ではない。地下資源は国家的資源基盤の一部を構成するものであり、その開発は、法、公共の利益、透明性ある契約上の取り決め、説明責任の仕組みによって規律されるべきである。

したがって、アフガニスタンの鉱物問題は単なる経済問題ではない。それは、主権、政治的正統性、世代間正義、国家安全保障に関わる問題である。

この問題は、現在のアフガニスタンの政治状況の下で、とりわけ重要となっている。ターリバーンの復権後、同国の政治構造は根本的な変容を遂げた。現在の体制は、旧共和国の下で存在した憲法秩序とは大きく異なる。したがって、鉱業契約と天然資源採掘を真剣に評価するためには、透明性、契約情報への市民のアクセス、制度的監督、説明責任、収益の分配を検討しなければならない。

鉱業契約に関する実効的な監督、透明性、説明責任、市民の情報アクセスの仕組みが欠如する場合、インフラ開発は経済的機会を生み出す一方で、不透明な採掘、密輸、天然資源の不平等な収奪の危険を同時に増大させ得る。

さらに根本的には、強力で、国民的正統性をもち、説明責任を負う政府がなければ、アフガニスタンの鉱物資源を国家的資本として確実に保護することも、その開発がアフガニスタン国民全体の利益に持続的に資することを保証することもできない。

これは単なる政治的主張ではなく、制度に関する命題である。天然資源を長期的に国家的富へと転換するためには、正統な権威、執行可能な規則、透明性のある契約、説明責任を負う諸制度、そして公共の利益を保護する仕組みが必要である。

同時に、厳密な学術研究は、公的な主張と独立して検証可能な事実とを区別しなければならない。特定の鉱山が違法に割り当てられ、または採掘されているとの主張については、入手可能な契約書、企業記録、所在地、日付、採掘権の取り決め、その他の文書証拠を通じて、事例ごとに検証すべきである。

この区別は批判的分析を弱めるのではなく、むしろ強化する。公的機関は、投資、雇用、歳入創出、透明性、説明責任という観点から政策を提示し得るが、それらの政策が実際にどのように実施されているかは、独立した検証を必要とする場合がある。したがって分析上の課題は、公表された政策と、実証可能な実践とを区別することである。
中国――経済より安全保障を優先

外部勢力のなかで、中国はとりわけ重要な位置を占めている。ワハーンが中国の新疆地域に直接隣接しているからである。

したがって、中国のワハーン政策を真剣に分析するためには、新疆の安全保障という側面を考慮しなければならない。北京にとって、アフガニスタンは単なる潜在市場や通商経路ではない。その不安定性が、中国国内の安全保障に直接・間接の影響を及ぼし得る隣国なのである。

2026年の『Pacific Focus』に掲載された研究は、中国のワハーンへのアプローチは、安全保障上の懸念が経済的連結性に先行する「安全保障―開発」関係を通じて理解するのが最も適切であると論じている。同研究は、信頼できる安全保障上の保証がない限り、北京は大規模な連結性構想を推進しようとしないと結論づけている。
この点は、ワハーンのインフラ開発を解釈するうえで重要な意味をもつ。すべての道路・インフラ事業を、中国が大規模な通商回廊を確立しようとしている証拠だと自動的に解釈すべきではない。

中国は、直ちに大規模な商業統合を目指すことなく、国境管理、安全保障、戦略的アクセスを目的として、限定的なインフラ開発を支援する理由をもち得る。
しかし、国境の安全が改善し、経済条件が好転すれば、同じインフラがやがて、より大きな商業的重要性を獲得する可能性がある。
したがって、中国のアプローチは段階的に発展し得る。まず安全保障と国境管理、次いで限定的なインフラ整備と経済評価、そして必要な条件が整えば、より広範な連結性へと進むのである。
ワハーンは「一帯一路」の一部となり得るか

政治評論では、アフガニスタンにおける中国と関係のあるすべてのインフラ事業を、中国の「一帯一路」構想の一部として扱うことがある。しかし、このような想定は分析として単純に過ぎる。

「一帯一路」構想は、広範な連結性の枠組みと事業を包含している。中国へ向かう道路が、自動的に「一帯一路」の公式事業となるわけではない。

したがって、3つの概念を区別すべきである。すなわち、アフガニスタンと中国との物理的接続、その接続に対する中国の戦略的・経済的利害、そして特定事業の「一帯一路」枠組みへの正式な組み込みである。

これらの概念は重なり合うことはあっても、同一ではない。
したがってワハーンは、短期的には「一帯一路」の主要な通商回廊とならなくても、中国にとって戦略的重要性をもち得る。
パキスタン――隣国、利害関係国、代替経路

パキスタンは、ワハーンをめぐる方程式のなかで最も重要な変数のひとつである。

アフガニスタンは歴史的に、国際貿易をパキスタン経由のルートに大きく依存してきた。カーブルとイスラマバードの政治的緊張は、代替経路の戦略的価値を高め得る。

したがって、アフガニスタンの観点から見れば、ワハーン道路は単なる中国への経路ではない。長期的には、同国の対外貿易ルートを多様化するための追加的選択肢となり得る。

2026年のワハーン回廊に関する研究も、アフガニスタンがこの経路への関心を高めたことを、近年生じたアフガニスタン・パキスタン間貿易の混乱と関連づけている。

しかし、パキスタンの観点からすれば、アフガニスタン北部の貿易ルートの発展は、アフガニスタンにとっての一部のパキスタン経由ルートの相対的重要性を低下させ得る。
したがってワハーンは、パキスタンにとってチャンスであると同時に課題ともなり得る。その意味は、イスラマバードがこの経路を、既存の貿易ネットワークを補完するものと見るのか、それともアフガニスタンの通過輸送におけるパキスタンの伝統的地位に対する潜在的競争相手と見るのかによって決まる。
インド――変化する連結性の地理への懸念

インドは、パキスタンとのより広範な対立関係、およびアフガニスタン・中央アジアとのつながりを維持する努力から切り離して、ワハーンの動向を評価することはできない。

インドは、とりわけイラン経由で、アフガニスタンおよび中央アジアへの代替経路を追求してきた。ワハーンが最終的に実効性のあるアフガニスタン・中国間ルートへと発展すれば、南アジアと中央アジアを結ぶ、より広範な連結性の方程式の一部を変化させ得る。
これは必ずしも、ワハーンそのものにおけるインドと中国の直接的競争を意味しない。インドは、この地域に直接的なプレゼンスを確立することよりも、回廊がもたらすより広範な戦略的帰結を懸念する可能性がある。

このことは、現代地政学の重要な特徴を示している。経路の配置は、国家がその経路沿いに物理的に存在していなくても、国家の戦略的行動に影響を及ぼし得るのである。
イラン――文明的つながりと地政学的計算

イランはワハーンと直接国境を接していない。しかし、バダフシャーンとより広い中央アジア環境の分析からイランを除外することもまた、正当化しがたい。

バダフシャーンは、ペルシア語圏のより広い歴史的・文化的領域に属しており、イランおよび他のペルシア語圏との歴史的、言語的、文化的つながりは重要である。これらの歴史的つながりは、現代イラン国家の外交政策とは区別されるべきであるが、この地域を包括的に理解するうえで、なお重要である。

地政学的にも、イランは、アフガニスタンが国際水域および地域市場へアクセスするうえで重要な位置を占めている。ワハーンがアフガニスタンの東方への連結性を強めるならば、イランは、地域貿易ルート間のより広範な競争、およびアフガニスタン西部と中央アジアにおける自国の役割という文脈において、その影響を評価する可能性がある。

したがってイランは、歴史・文明的次元と、現代の地政学・地経学的次元という、2つの異なる水準で考察すべきである。
この区別によって、文化的親和性と国家政策とを混同することを防げる。
タジキスタンと中央アジア

ワハーンはパミール地域とタジキスタンに近接しており、その動向は中央アジアのより広範な安全保障環境に関係する。

タジキスタンはアフガニスタンとの長い国境をもち、アフガニスタンの不安定性に対する安全保障上の懸念を抱えているため、ワハーンを取り巻く地域環境における重要な当事国である。
中央アジア諸国もまた、貿易ルートの多様化に関心をもっている。アフガニスタンの道路網が発達し、これを補完するインフラが整備されれば、将来的な連結性によって、中央アジアの一部が南アジアおよび東アジアの市場と結ばれる可能性がある。

ここでも、地理的近接性と経済統合を混同してはならない。このような連結性が商業的な意味をもつためには、補完的インフラ、政治的合意、税関上の取り決め、十分な貿易量がすべて必要となる。
ロシア――新たな地域環境における歴史的大国

ワハーンをより広い視野から分析する場合、ロシアは歴史的にも現代的にも、依然として一つの当事者である。

19世紀、ロシアは「グレート・ゲーム」に関与した主要国のひとつであり、ワハーンが緩衝地帯へと変えられたことは、ロシアと英国の競争に密接に結びついていた。クロイツマンの歴史研究は、19世紀にアフガニスタン、中国、英領インド、帝政ロシアが、ワハーン周辺の地政学的配置をいかに形成したかを明らかにしている。

現代の環境は大きく異なる。ロシアはもはやソ連ではなく、中国は中央アジアにおいて、はるかに大きな経済的役割を獲得している。

それでもロシアは、中央アジアと自国南方の戦略環境の安全保障を重視し続けている。したがって、中国の経済的影響力の拡大は、協力の機会であると同時に、将来の影響力の均衡をめぐる潜在的懸念の源ともなり得る。

ゆえにワハーンは、より広範な戦略的問題の一部である。すなわち、中央アジアとアフガニスタンにおける中国の役割の増大は、主としてロシアとの協力関係のなかで進展するのか、それとも最終的に、ロシアの伝統的影響力の一部に挑戦し得るのか、という問題である。
あらかじめ定まった答えはない。その帰結は、モスクワと北京の関係の発展、ならびに地域安全保障秩序のより広範な変化に左右される。
米国――軍事的プレゼンスから間接的競争へ

ワハーンをめぐる方程式における米国の役割は、慎重に検討すべきである。

アフガニスタンに軍事的プレゼンスを維持していた時期、米国は、アフガニスタン、中央アジア、パキスタン、中国、ロシアを含む、より広範な地政学的環境のなかで活動していた。しかし、このような広範な戦略環境が存在したという事実だけで、ワハーンのあらゆる道路・鉱業事業が米国の特定の計画の一部であったと立証されるわけではない。
したがって本研究では、かつての米国のアフガニスタンにおける軍事的プレゼンスと、ワハーンに対する何らかの具体的な米国戦略とを区別する。

それでも、今後数年間にアジアにおける米中競争が激化すれば、アフガニスタン、中央アジア、中国西部国境を結ぶ地域の戦略的重要性は高まり得る。
そのような状況下では、米国は、現地に直接的なプレゼンスを維持しなくても、インド、パキスタン、中央アジア諸国、その他の地域パートナーとの関係を通じて、ワハーンを取り巻く戦略環境に影響を及ぼし得る。

これは、21世紀の地政学のより広範な特徴と整合する。戦略的競争は、直接的な領土対決よりも、間接的影響力、連結性、パートナーシップ、地域的均衡を通じて展開される傾向をますます強めているのである。
鉱物資源――発展の機会か、「資源の呪い」か

バダフシャーンの将来にとって最も重大な問題のひとつは、天然資源が経済発展にどのような影響を及ぼすかである。

鉱物資源は、投資、雇用、政府歳入、インフラ、輸出を生み出し得る。しかし、制度の弱い国家では、天然資源の富が反対の結果をもたらし、腐敗、経済的集中、密輸、対外依存、政治的不安定を助長し得る。この現象は、政治経済学の文献において「資源の呪い」として広く論じられている。

したがって、バダフシャーンは対照的な2つの軌道をたどり得る。
資源 → 投資 → インフラ → 雇用 → 公的歳入 → 発展

あるいは、
資源 → 独占 → 不透明な採掘 → 資本流出 → 国民の不満 → 競争と不安定化

最終的にどちらの軌道が優勢となるかは、資源の量よりも、その採掘と利用を取り巻く統治の質に左右される。

したがって中心的問題は、アフガニスタンがどれほどの鉱物資源を有するかということだけではない。いかなる政治的・制度的秩序が、鉱物資源を国家的資本へと転換できるかということである。

アフガニスタンにとって、この問題は政治的正統性と切り離せない。強力で、国民的正統性をもち、説明責任を負う政府がなければ、鉱物資源を国家的資本として確実に保護することも、その開発がアフガニスタン国民全体の利益に持続的に資することを保証することもできない。
道路と鉱物――同じ方程式の2つの側面

本パートの2つの主要主題の関係は、ここで明らかとなる。

道路と輸送インフラがなければ、多くの鉱物資源の採掘は困難で高価なままである。
逆に、資源と貿易がなければ、一部の高額なインフラ事業を経済的に正当化する根拠は弱まり得る。

したがって道路は鉱床へのアクセスを改善し得る一方、鉱物開発はインフラ整備の経済的根拠を強化し得る。

この相互作用こそ、ワハーンとバダフシャーンの地経学的重要性の核心である。
しかし同じ関係は、潜在的な危険も生み出す。透明性のある資源統治の実効的制度が確立される前にインフラが整備されれば、道路は、アフガニスタン国民に見合う利益を生み出すことなく、原材料の採掘と輸送を加速させる可能性がある。

そのような状況では、インフラは、裾野の広い国家発展に寄与するよりも、国内外の有力主体の経済的地位を強め得る。
これに代わるものは、インフラ整備に国内加工、課税、地域社会の保護、環境上の安全措置、透明性ある契約上の取り決めを伴わせる開発モデルである。そのような条件の下では、インフラは持続可能な経済発展と、国内におけるより大きな価値創出に寄与し得る。
ワハーンと国家主権の問題

ワハーンはまた、現代アフガニスタンにおける国家主権の意味を考察するうえでも、重要な事例である。

天然資源、国境、輸送ネットワークを実効的に管理できない国家は、形式的な法的主権を有していても、自国の領土と経済資産に対して限定的な実際上の統制しか行使できない場合がある。

したがって、近代的主権は、国境に対する軍事的統制以上のものである。
それはまた、国家が次の能力を備えることを必要とする。
• 天然資源を登録し、管理すること
• 採掘に関する規則を定めること
• 税を徴収すること
• 契約を監督すること
• 環境を保護すること
• 地域社会の権利を擁護すること
• 密輸を防止すること
• 資源収入を公共の利益へと転換すること

この観点からすれば、ワハーンの将来は、周辺地域においてどの外部勢力がより大きな影響力をもつようになるかだけでなく、アフガニスタン自身が、その地理的位置と天然資源を国家権力の手段へと転換する制度的能力を発展させられるか否かにも左右される。
大国間競争――領土か、アクセスか

現代地政学の重要な特徴は、大国間競争が必ずしも領土占領という形をとらないことである。
国家は、道路、市場、資源、港湾、鉱物、情報、エネルギー・ネットワーク、戦略的な連結地点へのアクセスをめぐって競争し得る。
したがってワハーンは、直接対決の戦場というよりも、アクセスと影響力をめぐる競争の舞台となる可能性がある。

中国は、西部国境の安全を優先し得る。
パキスタンは、地域貿易ルートの変化を懸念し得る。
インドは、地域の勢力均衡への影響を評価し得る。
ロシアは、中央アジアの安全保障と影響力配分の変化に注目し得る。
イランは、地域的連結性と、より広範な貿易ネットワークにおける自国の位置への影響を評価し得る。
米国は、中国とのより広範な戦略的競争の枠組みから動向を捉え得る。

これらの利害は同一ではなく、必ずしも永続的に対立するものでもない。ある分野では協力が生まれ、別の分野では競争が激化する可能性がある。
したがって、ワハーンの将来が純粋なゼロサム競争となる可能性は低い。むしろ、協力、競争、均衡化が組み合わさる可能性の方が高い。
ワハーン――経済回廊か、安全保障回廊か、それとも両方か

入手可能な証拠に基づけば、ワハーンの将来について3つの大きな解釈を提示できる。
第1は、ワハーンが通商回廊へと発展し、アフガニスタンと中国、さらには広域アジア市場との連結性を高める可能性である。

第2は、ワハーンが主として安全保障回廊にとどまり、その主要な重要性が、国境管理、武装勢力の浸透阻止、地域安全保障の管理に置かれる可能性である。

第3は――本研究において、より蓋然性が高いと考えられる可能性であるが――両者が組み合わさることである。

このシナリオでは、ワハーンは当初、安全保障と国境管理の回廊として、より大きな重要性を獲得する。その後、信頼できる安全保障条件、インフラ、貿易上の取り決め、経済的誘因が整えば、その商業的機能が徐々に拡大し得る。

この解釈は、中国のワハーンへのアプローチにおいて、経済的連結性よりも安全保障上の考慮が先行するとする、2026年の『Pacific Focus』掲載研究の知見と、おおむね一致する。
連結性の改善がバダフシャーンにもたらし得る経済的利益

ワハーン道路が最終的に活発な通商路へと発展すれば、バダフシャーンは次のような利益を得る可能性がある。

• 海外市場へのアクセス拡大
• 一部物資の輸送費低下
• 商業活動の活発化
• 輸送・物流サービスの拡大
• 雇用機会
• 土地とインフラの経済価値の上昇
• 鉱物開発・加工条件の改善

しかし、これらの利益が自動的に生じると想定することはできない。
商業活動の大部分がこの地域を単に通過し、価値が他の場所で創出されるのであれば、地域経済への影響は限定的なものにとどまり得る。

したがって、将来の経済政策の目的は、単にワハーンを通る物資の移動を促進することではない。経済価値の有意な割合がアフガニスタン国内で創出され、国内に保持されることを確保することでなければならない。

同じ原則は、鉱物資源にも当てはまる。原材料が国内で加工されることなく採掘・輸出されるならば、最終価値に占めるアフガニスタンの取り分は限られたままとなる。加工施設、関連産業、国内バリューチェーンが発展すれば、天然資源はむしろ、より広範な経済発展の原動力となり得る。
環境および地域社会への配慮

ワハーンにおける大規模なインフラ開発・鉱業開発は、いずれも、この地域の脆弱な自然環境との関係において評価されなければならない。
ワハーンは高地山岳環境にあり、道路建設と鉱物採掘は、水資源、放牧地、野生生物、土壌、地域社会の生計に影響を及ぼし得る。

環境評価を欠く経済開発は、当初の財務計算には現れない長期的費用を生み出し得る。
したがって、大規模な鉱業契約とインフラ事業は、財務的収益だけでなく、環境への影響、社会的帰結、地域社会の長期的利益という観点からも評価されるべきである。

この点は、とりわけ水資源、生態系の安定、高地環境がより大きな戦略的・経済的価値を獲得するにつれて、今後数十年のうちにますます重要となる。
第2部の結論

ワハーンは、その重要性が主として地理的・安全保障的なものであった段階から、インフラ、天然資源、経済競争が相互に強化し合う、潜在的により複雑な段階へと移行しつつある。

ワハーン交通路は、アフガニスタンと中国との連結性を高め得る。しかし、その物理的接続を機能する経済回廊へと転換できるか否かは、安全保障、国境インフラ、貿易量、経済的実現可能性、安定した政治関係に左右される。

バダフシャーンの鉱物資源は、地経学的重要性を生み出すもうひとつの潜在的源泉である。地質評価は、同州に「バダフシャーン金鉱有望地域」を含む重要な鉱物資源ポテンシャルがあることを明らかにしている。これらの資源は国家発展の大きな機会となり得るが、実効的な統治、透明性、制度的監督がなければ、腐敗、競争、不平等な分配、国家的富の国外流出の源となる可能性がある。

したがって、政治的・制度的問題は、経済問題と切り離せない。強力で、国民的正統性をもち、説明責任を負う政府がなければ、アフガニスタンは、自国の鉱物資源が国家的資本として保護され、その開発が国民のより広範な利益に資することを確実に保証できない。

中国は、ワハーンをめぐる方程式において、とりわけ重要な位置を占める。しかし近年の研究は、北京のアプローチを経済的視点だけから解釈すべきではないことを示している。中国西部国境の安全保障は依然として根本的な考慮事項であり、経済的連結性は、信頼できる安全保障上の取り決めを条件としている。

パキスタン、インド、タジキスタン、イラン、ロシア、米国は、それぞれ異なる戦略的観点からこの地域に接近している。したがってワハーンは、連結性、天然資源、安全保障をめぐる競争が、ますます交差する地点となり得る。

究極的に、ワハーンの将来が単一の外部勢力によって決定されることはない。その軌道は、地理、インフラ、安全保障、天然資源、統治、そして地域内外の諸大国の競合する利害の相互作用から生まれる。

しかし、根本的な問いは残る。
現在の傾向が続くならば、ワハーンは今後5年、10年、20年のうちに、どのような地域となり得るのか。通商回廊へと発展するのか、中国周縁部の主として安全保障上の地域にとどまるのか、それともバダフシャーンの鉱物資源開発を通じて、主要な地経学的地域として浮上するのか。激化する米中競争は、どの程度までその戦略的重要性を高め得るのか。ロシアと中央アジア諸国は、地域の影響力の均衡が大きく変化することを防ぐために対応するのか。

何よりも、アフガニスタンは、ワハーンの類まれな地理的位置とバダフシャーンの天然資源を、国家的経済力と実効的主権の手段へと転換できるのか。それとも、これらの地理的・自然的優位性は、再び他者間の競争の手段となるのか。

これらの問いは第3部の基礎をなす。第3部では、現状の評価を超え、歴史、経済、安全保障、地政学の各シナリオを通じて、ワハーンとバダフシャーンが将来たどり得る軌道を検討する。

(続く)